唯「だんだん高くなってきたねぇ」
憂「ごめんね。無理やり乗せちゃって」
純「ううん。むしろ助かったよ」
唯「観覧車かぁ、何年ぶりだろうね?」
憂「小学校の時に乗ったかな?」
純「・・・」
純「唯先輩は憂が好きなんですよね?」
憂「じゅ、純ちゃん!?」
唯「うん。大好きだよー」ギューッ
憂「」///
唯「純ちゃんはいないの?好きな人」
純「好きな人・・・、まだいないですねぇ」
純「(澪先輩は好きっていうより憧れだからなぁ)」
純「(ていうかもう律先輩と付き合ってるし)」
唯「そっかー」
憂「純ちゃんもすぐ見つかるよ」
純「うん。そうだよね」
唯「さわちゃんにも見つかるといいんだけどねぇ」
純「うっグサッ
純「つまり私もそうなる可能性が・・・」
紬「高ーい」
梓「あまり乗りだすと危ないですよ」
紬「景色もいいし・・・。夕焼けじゃないのが残念だけど」
梓「・・・」
紬「・・・あずにゃん?」
梓「・・・その、やっと二人きりになれましたね」
紬「あっ・・・」
紬「・・・うん」///
梓「隣に座っていいですか?」
紬「どうぞ」スッ
梓「みんなと一緒も楽しいですけど・・・、二人きりも・・・」ギュッ
紬「・・・そうね」
梓「ムギちゃん、いいですか?」ズイッ
紬「・・・うん」
チュッ
梓「・・・えへへ」
紬「ふふっ」
梓「また来ましょうね」
紬「うん。絶対にね」
唯「そろそろ終わりだねー」
憂「だね。景色奇麗だった」
純「・・・ん?あそこって」チラッ
唯「あれ、りっちゃん達のところだよね?」
憂「揺れてるね」
唯「まったく。りっちゃんたらはしゃいじゃってー」
純「本当に子供っぽいですね」
憂「まだ揺れてる・・・」
唯「とうちゃーく」
憂「結構のんびりできたね」
純「うん。でも最後だーって感じ」
紬「ただいま。楽しかったぁ」
唯「おかえりー、景色良かったよね!」
梓「はい!」
澪「お待たせ」テカテカ
律「ただいま・・・」ハァハァ
唯「んもう。息切らしてまではしゃぐなんてー」
純「子供みたいですよ」
律「(澪に襲われたのにこの言われよう・・・。泣きたくなってきた・・・)」
澪「よし、観覧車に乗ったことだし今度こそ出発か」
唯「あっ!」
梓「・・・まだなにか?」
唯「和ちゃんにおみやげ買わないと!」
憂「そうだね。危うく忘れちゃうところだった」
純「このグダグダ感。さすがだね!」ビシッ
梓「なにがさすがよ・・・」
紬「おみやげ~」
唯「どれがいいかなー?」
憂「やっぱりお菓子が無難じゃない?」
唯「お菓子・・・。ユノちゃんも食べれるかな?」
憂「ダメなんじゃないかな・・・」
紬「わぁ、このぬいぐるみかわいい」ギュッ
梓「本当ですね。ムギちゃん、ホワイトタイガー気に入ってたんですね」
紬「うん!お部屋にはりっちゃんに取ってもらったクマさんしかいないし・・・、買おうかな?」
梓「いいんじゃないですか?お手頃価格ですし」
紬「・・・買います!」
澪「寮監さんにお土産とか持って行った方がいいのかな?」
律「別にいらないんじゃないか・・・」
澪「そういえば曽我部先輩の引越し先って聞いてないな」
律「そういやそうだな」
澪「まぁ苦手だけどお世話になったし・・・」
律「・・・まぁな」
純「家族にお菓子でも買って行ってあげよう」
唯「みんなおまたせー」
澪「結局何買ったんだ?」
唯「和ちゃんにはクッキー。ユノちゃんにはこのボール!」
梓「唯先輩にしては気がきいてますね」
唯「憂が選んでくれました!」
律「よし!三度目の正直だ!今度こそいいな!?」
澪「あっ」
律「・・・」
澪「バスに乗る前にちょっとお手洗いに・・・」
唯「じゃあ私もー」
純「二度あることは」
梓「これはカウントしなくてもいいんじゃ」
憂「今日はいっぱい遊んだね」
紬「そうねぇ。とっても楽しかった!」
ブロロロッ
純「あっ、バス来た」
律「澪達はまだか!?」
紬「唯ちゃーん、急いでー」
唯「待ってー」ハァハァ
プシュー、バタン
澪「ま、間に合った・・・」ゼェゼェ
唯「ふいー・・・。走ったから暑い・・・」
憂「お疲れ様、お姉ちゃん」パタパタ
――――
純「おー、どんどん街に近づいてきた」
紬「・・・」ジーッ
紬「・・・ねぇ、あのお城みたいな建物って何?」
梓「お城?・・・ぶっ!」
紬「あずにゃん?」
梓「(ラ、ラブホテル・・・)」///
澪「なんだ。ムギは知らないのか?あれはラ、ブッ」ドカッ
律「・・・」
澪「な、なにするんだよ律!」
唯「どしたの?」
憂「」ジーッ
律「な、なんでもないよ。なっ、澪!」
澪「・・・はい」
紬「りっちゃんは知ってる?」
律「シ、シラナイヨッ」アセアセ
紬「そう・・・」
唯「あー、見えなくなっちゃった。かっこいい建物だったね、来るときは気付かなかったよ」
紬「うん。私も」
紬「あれだけ立派な建物だもの。どんなところか興味あるわね・・・」
梓「ムギちゃん・・・」///
唯「駅とうちゃーく」
純「ねぇ、どこかでちょっとお茶にしない?喉渇いちゃった」
律「賛成!」
梓「だめです。この後ショッピングモールに行くんだからそこまで我慢してください」
律純「ぶーぶー」
紬「あそこにおいしいケーキを出すお店がオープンしたみたいよ」
律「よしっ、早速行こうか」キリッ
澪「現金な奴め」
憂「純ちゃんは行くの初めてなんだっけ?」
純「そうだよ!こういう機会がないと行かないしねー」
憂「家族で行ったりしないの?」
純「そうだねー、あっちゃんも普段忙しいし」
梓「・・・あっちゃん?」
唯「誰?妹さん?」
純「・・・よし!次行きましょう!」テクテク
憂「あっ、待ってよー」
澪「・・・ふむ、あれは男だな」ニヤリ
律「普通に兄弟だろ」
紬「気になるわね!」ワクワク
モール内!
唯「わー、このケーキおいしい!」モグモグ
梓「あっちゃんって誰よー」ウリウリ
純「だー!梓しつこーい!」
憂「私も気になるなぁ」
律「家族だろ?恥ずかしがる必要なんてないさ」
律「未だにお母さんのことママって呼んでる奴もここにいるし」
澪「おっ、おい律!」
純「うぅ・・・、兄です」
唯「わぁ、お兄さんなんだ」
紬「お兄さんかぁ、いいわね」
梓「(お兄さんのとこをあっちゃんって呼んでるんだ)」
梓「」プッ
純「わーん!!」
紬「こらっ、失礼よ」
梓「ご、ごめん。つい・・・」
純「うぅ・・・。絶対に秘密だからね!」
憂「お兄ちゃんか・・・」
男唯『憂、いつもありがとうな』キリッ
憂「うわぁ・・・」///
唯「憂?」
梓「でも純って兄弟いたんだね。一人っ子だと思ってたよ」
純「もうその話は終わり。次見に行きましょう」
唯「えーっ、お兄さんの話もっと聞きたいよ」
律「唯もその辺にしとけ。よし、とりあえず店出るか」
紬「次はどこに行く?」
純「あっ、ちょっとここのペット屋さん寄っていいですか?」
律「もちろんだ。ここだな」
純「はい。ちょうど猫のおもちゃが壊れちゃって」
澪「・・・なんか律がやさしい」
紬「りっちゃんって後輩想いよねぇ」
梓「そうですかね?」
澪「まさか律の奴!」
梓「安心してください。それこそありえないですよ」
唯「ほら、ねこじゃらし!」ミョンミョン
梓「・・・なんでこっちに向けるんですか」
澪「律、浮気は許さないからなっ!」
律「はい?なんのことだよ」
澪「とにかくダメだからな!」ズイッ
律「おっ、おう・・・」タジッ
憂「あずにゃん2号は元気?」
純「うん、すくすく育ってるよ。・・・ってなんでその名前」
唯「久しぶりに会いたいねぇ」
紬「ちょっとお手洗いに行ってくるわね」
澪「・・・私も」
紬「」フキフキ
澪「・・・」キョロキョロ
澪「ムギ、来る途中の建物気になる?」
紬「えっ?うん。知ってるの?」
澪「そうか。・・・行くなら梓と二人きりで行けよ」
紬「・・・二人きり。みんなでじゃダメなのね」
澪「あぁ、あと夜がいいかな」
紬「ふむ」メモメモ
澪「ここで話した内容は唯と憂ちゃんには絶対に内緒な」
紬「唯ちゃんと憂ちゃん?わかったわ」
澪「あと一番大事なのがシチュエーションだな」
紬「シチュエーション・・・」カキカキ
澪「一番いいのはデートの後だな」
紬「デ、デートの後に・・・」///
澪「他は・・・」
律「いたっ。なにしてんだ?みんな待ってるぞ」
紬「あっ、ごめんね」
澪「あぁ、すぐに行くよ」
澪「Good Luck」ニカッ
紬「お待たせー」
澪「おっ、たくさん買ったんだな」
純「あははっ、気づいたらこんなに・・・」
梓「純って絶対に無駄使いするタイプだよね」
律「梓も人のこと言えないだろ?」
梓「わ、私のは役に立ってます!」
唯「うわぁ、猫のお家だー」
憂「かわいいねっ」
澪「・・・首輪か」
・・・
唯「ふいー、遊んだねぇ」
紬「エアホッケー楽しかったね!」
律「ふふん。私の勝ちだったがな」
純「・・・なぜゲーセン?」
梓「ゲーセン好きな人がいるからねぇ」
憂「律先輩とムギ先輩、ノリノリだね」
律「ムギ!次はレースゲームだ!」
紬「どんとこいです!」
梓「まぁ楽しそうで何よりだよ」
澪「律・・・。やはり首輪をして私が・・・」
唯「遊び疲れたー」
梓「さて、晩御飯どうしましょうか」
律「ここでいいんじゃない?今から帰って準備って面倒でしょ?」
紬「それもそうね。ではパンフレットを」パサッ
純「おー、結構種類あるんですね」
梓「純は何食べたい?」
純「私?そうだなぁ・・・。魚がいいかな」
憂「魚かぁ。でもなんで?」
純「・・・いや、今はお肉が食べにくいなぁ・・・と」
梓「・・・あぁ」
憂「見てきたばっかりだったね・・・」
律「ん?どうした、暗い顔して」
澪「な、なんでもないよ」プイッ
紬「魚なら・・・、ここ?」
唯「お刺身おいしそう・・・」
梓「そういえば最近食べてませんね」
紬「うん。お魚って言ったら焼くか煮るかだし」
律「寮って生魚でないんだよなー。よっしゃ、ここで決定だな」
律「澪もいいか?」
澪「あ、あぁ・・・」
律「マグロうまっ!」モグモグ
唯「おいひいよう」パクパク
純「あぁ、日本人でよかった・・・」
梓「んな大げさな」
澪「・・・」
紬「澪ちゃん?」
澪「・・・あっ、呼んだ?」
紬「えっと、わさび入れすぎじゃないかなぁ・・・って」
澪「あ・・・」
梓「・・・」
律「なにボーっとしてるんだよ。考え事か?」
澪「な、なんでもないよ」パクッ
澪「うっ」ツーン
純「なんか澪先輩変だね」
憂「どうしたんだろう?」
唯「どこか寄りたいお店あったのかな?」
律「本当にどうした。体調でも悪いのか?」
澪「・・・そうかも。これ食べたらテラスで休んでいいか?」
紬「うん。無理しないでね」
最終更新:2011年09月14日 02:41