律「……」
紬「今日のおやつはフルーツタルト♪」
唯「やったぁああムギちゃんはやくはやく!はやくぅうう」
紬「ちょっと待っててね、お茶淹れちゃうから…」カチャカチャ
唯「りっちゃん今日はたるとだって!やったね!」
律「ん?あぁ…(結局放課後になってしまった……)」
律「梓遅いな」
唯「えー、まだ授業終わってからちょっとしか経ってないよ」
律「そ、そうか」
律「……」ソワソワ
律「遅いな」
唯「さっき遅いって言ってから10秒しかたってないよりっちゃん」
律「えっ、そうか?……」
ガチャ
律「!!」
梓「おつかれでーす」
唯「あっ、あずにゃーん!やっほーもうお茶の準備できてるよぉ」
梓「うわーおいしそうですねー」
紬「梓ちゃんのカップ出してくるわねー」
律「お、遅かったな。何してたんだよ」
梓「何って別に…ホームルーム終わってからすぐ来ましたよ」
律「えっ、そうなのか?」
唯「ほらだから別に遅くないって言ったのに」
梓「なんですか?」
唯「りっちゃんさー、さっきからあずにゃん遅い遅いって言ってばっかりで」
梓「そうですか」
律「……」
梓「ん、澪先輩来てませんね」
紬「掃除当番とか?」
唯「そのうち来るよぉ、ムギちゃんもう食べていい~?」ソワソワ
紬「ふふ、いいわよ唯ちゃん」
唯「やったー!いただきまーんもす!」モグモグ
紬「はい梓ちゃん、お茶」カチャ
梓「どうもですー。いただきまーす」ズズー
梓「おいしいです」
律「……」
梓「なんですか?律先輩のは目の前にありますよ」
律「あ、あぁ……」カチャカチャ
唯「澪ちゃんも早く来ればいいのにー」モグモグ
律「そうだな、ほんとだよ。何してんだあいつ」
梓「不良にでも絡まれてたり……なんちゃって」
唯「あずにゃんそれ笑えないよぉ~」
梓「そうですか~?」
…
唯「でさー、ういが全裸で寝ててね~」
梓「うわぁほんとですかそれ」
紬「唯ちゃんその話もっと詳しく聞かせて!」
唯「へへ、どうしよっかなぁ~」
律「…澪おせーな」
唯「? あ、そういえばそうだね、まだ来てないね」
紬「今日は来ないのかなぁ…何か急用でも出来たのかしら」
唯「そ、そうなのかなー!それじゃあさぁ…その……」ゴクリッ
梓「あっ、澪先輩のタルト狙ってますね!」
唯「あれええばれた?たはーっ!」ペチン
律「だめだ残しとけ。来るから」
唯「えっ、そうなの?遅れて来るって言ってた?」
律「いや、電話する」ピッ
紬「そこまでしなくても…何か用事があるんだったら邪魔になっちゃうんじゃ」
律「いいよ別に」
梓「だめですよ迷惑ですよ」
律「……」
梓「律先輩」
律「な、なんだよ」
梓「律先輩」じぃぃ…
律「うぐ……」
律(…言いたいことは分かるけどっ……)
唯「な、なに?どしたの?」
律「……分かったよ…やめる…」ゴソッ
唯(……た、食べていいのかなぁ……)
唯「りっちゃ~ん…?」モジモジ
律「…食べていいよ」
唯「! ほんまでっかー!ありがとうございやーす!」
梓「あーっ!私も欲しいですよ~」
唯「分かってるよぉ、ちゃんと分けるってぇ……へへ」
梓「あーんしてくださいよー」
唯「うぅ、いいけど……あーん」ヒョイ
梓「もぐ」
梓「おいひいれす」モグモグ
律「はぁ……」カチャ
紬「りっちゃんお茶おかわりいる?」
律「あー…いいや。ありがと」
紬「そう? …それで唯ちゃんさっきの話の続きなんだけど…」
律(馬鹿澪……どこほっつき歩いてんだよ…)
唯「結局来なかったね澪ちゃん」テクテク
紬「そうね…一言いってくれればいいんだけど…」
梓「来ない時っていっつも何もいわないですよねー」
唯「むだんけっせき!」
紬「来週は来るわよ、きっと」
梓「そうですね」
律「…それじゃおせえよ……」
唯「? りっちゃん何か言った?」
律「別に……」
梓「…あ、じゃあ私ここらへんで~」
律「!」
唯「うん、じゃあね~あずにゃん!またね~」
紬「梓ちゃんまた来週~」
律「あ……ぅ…」
梓「それじゃあ皆さん、さようならです~」
律「」
唯「ばいば~い!」フリフリ
律「…………」
唯「ふー、行っちゃった。 …あれ?りっちゃんどうしたの?震えてるよ」
律「……ぅ……」
紬「な、泣いてるの?りっちゃん大丈夫…?どこか痛いの?」
律「…なんでもっ…ない……」グス
律「だ、大丈夫だから。私も帰るよ……またな」タッ
紬「あっ」
唯「行っちゃった…」
…
梓「こんな世界でも~見上げ~りゃ♪」テクテク
梓「月が輝~く夜~さ♪っと」テクテク
梓「さてと…どうかな?」チラ
澪「……」ボケー
梓「いたいた。やっぱりね」
梓「澪せんぱーい」
澪「……」ボケェ
梓「あら、スイッチ入っちゃってるよ」
梓「聞こえてますかぁ~。カチューシャつけちゃおう」グイッ
澪「っ!? ぅばはっ!!な、何っ!?」バッ
澪「うわぁああ梓いつの間に!!」
梓「たまたま見かけたんで…」
澪「う、う、嘘つけ!何がたまたまだ!」
梓「そうですよ~、嘘ですよ。今日は先輩に会いに来たんです」
澪「は?」
梓「この間はびんたしまくっちゃってごめんなさい」ペコリ
澪「あ、あぁ……いいよもう別に…」
梓「えー、よくないから部活こなかったんじゃないですか?」
澪「……き、気分だ気分」
梓「うそだぁ。素直じゃないですね」
澪「……」
梓「ごめんなさい。許してくださいよー」
澪「分かったって、もういいよ…部活出ればいいんだろ?」
梓「へへ、ほんとですか?どうもです」
澪「っていうかそれ言いに来たのか?じゃあもう行けよ気が散るだろー」
梓「座ってもいいですか?」
澪「だめだめ!一人で考え事してるんだよ!」
梓「座りまーす」
澪「こらっ!」
梓「いいじゃないですか、考え事とか言ってもどうせしょぼくれてただけですよね」
澪「よ、余計なお世話だ!」
梓「あはは、ですよね~」
澪「なんなんだよ……」
梓「なんなんですかね~」
澪「……お前なんで外だと私と居たがるわけ?」
梓「先輩は私と居るとつまんないですか?」
澪「…つ、つまるとかつまらないじゃなくて……」
梓「ふーん、じゃあつまんないわけじゃないって事ですかー?」
澪「……いやだから、なんていうか…へ、変な事聞くなよな」
梓「私は先輩といると結構おもしろいですよ」
澪「え゛っ!?」
梓「あははは何ですかその反応~」
澪「……面白いって何が?どのへんが?」
梓「あれ、気になるんですかー?」
澪「なっ、なるわけないだろバーカ!うるさいんだよ静かにしてろっ」
梓「はーい」
澪「ったく……まぁ居たいなら好きにしろよ、もう」
梓「どうもです」
澪「…………」ホゲー
梓「…………」ボケー
梓「はっ!」ジュル
梓「あっ、そろそろ9時だ。澪せんぱーい」ペチペチ
澪「……んがっ」
澪「な、なんだいいところだったのに…」
梓「そろそろ9時です!」
澪「…だから何だよ」
梓「らーめん食べにいきましょうよ、お腹すきました」
澪「は?なんで梓と一緒に」グゥー
澪「あ」
梓「ほら先輩もおなかすいてるじゃないですか。行きましょうよ」
澪「……今月お金使いすぎてるから控えてるんだよなー」
梓「今日だけ!今日だけ行っちゃいましょうよー、記念ですよ!」
澪「はぁ?何の」
梓「えーっとー…先輩が静かな時間を取り戻すぞ記念!みたいな」
澪「何言ってんだ……奪った張本人が…」
梓「へへへへまぁそうなんですけどー」
澪「うーん…」チャリチャリ
梓「じゃあ私半分出しますよ」
澪「え、ほんと?じゃあ行こう」
梓「うわぁっ、変わり身早っ!」
澪「うるさいなー」
梓「まぁそういう所も澪先輩って感じですねー」
澪「知るか。お前だって人のこと言えないだろ」
梓「ヘケッ」
澪「ヘケじゃないっての」
澪「ラーメン二つねー」
店主「あいよ」
梓「お金…」ゴソゴソ
澪「あーやっぱりいいよ、全部自分で払うわ」
梓「あれ、いいんですか?」
澪「好きなめし屋は例え半分といえどおごられない主義だったんだ」チャリン
梓「何ですかそれ…澪先輩ってなんか変なこだわりもってますね」チャリン
澪「へ、変っていうなよ!矜持というやつだ!」
店主「んじゃこれ札ねー」
澪「ども」
梓「どうもです」
澪「この札もらうとわくわくしてくるなー!おなかも一段と減ってきた気がするぞー」
梓「あはは、来てよかったじゃないですか」
澪「う、うるさいな……」
店主「25番と26番お待ち~」
梓「あ、出来たみたいです」
澪「よーし食べるぞー!」タッタッ
澪「にんにくはいいや、コショウだけ」パッパ
梓「チョモで…」モリモリ
澪「前も言ってたな。何だそれ」
梓「ちょもらんまです」
澪「…って何」
梓「山盛りとかそんな感じですよ」
澪「ふーん、変なの」
梓「よっと…こんなもんかなー」
澪「うわっ、盛りすぎだろ!既ににんにく臭い…」
梓「ラーメンはにんにく入れないと始まりませんよー」
澪「限度ってものがあるだろ……ぅぷ」
澪「あ、おしぼり取ってよ」
梓「あれこれ取っていいんですか?」
澪「いいんだよ」
梓「へー。どうぞ」
澪「サンキュー」
梓「…じゃあもしかしてこのコップも使っていいんですか?」
澪「いいんだよ。知らなかったのか」
梓「だ、だって教えてくれないから…なんだじゃあ水飲めるんだー」ジャー
澪「基本立ち食いだから使う人あんまりいないんだよな。置く場所的に」
梓「別に私地面に置くのとか気にしませんよ」
澪「ふーん」
梓「じゃあ戻って……あっ!座ってたベンチ取られてる!」
澪「まぁ仕方ない。大体こんなもんだ」
梓「失敗したなー、一人ずつ取り行けばよかったですね」
澪「え?何で……あっ!(そうか、いつもぼっちだから全然気が付かなかった…)」
梓「また縁石ですかー」
澪「私はガードレールでもいいけど梓チビだから微妙だな」
梓「むむ……」
澪「あれ、怒ってる?w」
梓「怒ってないですよ」
澪「うはwチビって言われるの嫌なのか?w」
梓「……」
澪「チビ梓wチービwははは!」
梓「恥ずかしくないんですかねそんな悪口で年下いじめて…」
澪「」
澪(ちょっと悪ノリしただけなのに……)
澪梓「いただきまーす」パチン
梓「あっ!」
梓「見てくださいよー、きれいに割れましたよ!ほら」
澪「チッ…」
梓「あれ、今舌打ちしました!?」
澪「別に」
梓「…あ、澪先輩の変に割れてますね。もしかして悔しかったんですか~w」
澪「ち、違うし!勝手に喜んでろ!」
梓「箸割りの乱れは心の乱れと言って…」
澪「それ前に私が言ったやつだろ!」
梓「へへへ…」ズズルー
澪「……」ズズルー
澪「ん~染みるねぇー」
梓「おっさんみたい…」
澪「…………」
梓「……」ズル…
澪「……」ズルルー
澪「あのさー……」
梓「はい?」
澪「…今日はどんな感じだったんだ?」
梓「え」
澪「ぶ…部活だよ」
梓「あれ、気になるんですか?」
澪「……」
梓「皆先輩が何で来ないのかなって気にしてましたよ」
澪「ほ、ほんとか?」
最終更新:2010年01月24日 03:06