梓「下着も着替えたいなぁ」
澪「下着?!…持ってきてないのか?」
梓「うん、ごめんねお姉ちゃん」
澪「今から家戻ってとってきたらどうだ?私新品の下着なんて持ってないぞ?」
梓「お姉ちゃんのやつがいい」
澪「はい?」
梓「お姉ちゃんが使ったやつで大丈夫、貸してくれる?」
澪「(いやいやいや………)」
梓「やっぱり嫌だ?」
澪「嫌だというか…サイズとか違うから」
梓「バカにしてるんだ?」
澪「いや、そういう訳じゃなくて」
梓「そう聞こえる」
澪「普通他人の下着は使わないだろ?」
梓「洗って返すから…!」
澪「………」
梓「お願い!お姉ちゃん……!」
澪「そんな切望の眼差しで私を見つめるなよ…」
梓「………」ウルウル
澪「……しょうがないな」
梓「お姉ちゃん!」
澪「私が中一の時に使ってたもの貸してあげる」
梓「…なんかすごくバカにされた気がする」
澪「えーと、確かここに…あった」
梓「ありがとう!お姉ちゃん」
澪「これで満足だな?」
梓「うん!じゃあ一緒にお風呂入ろ?」
澪「………」
澪「はい?」
澪「いやいや…お風呂は一人で入りなよ」
梓「お姉ちゃんと一緒にに入りたい…ダメ?」
澪「いやー…それは…」
梓「律先輩とは一緒に入るクセに…」
澪「いや律は…昔から知ってるからな」
梓「律先輩とけっこうお風呂入るんだね!初めて知った」
澪「なっ!このっ…!」
梓「カマかけてみました♪」
梓「あーあ、残念だなぁ、お風呂場でできるとっておきのエクササイズ
お姉ちゃんに教えてあげようと思ったのに…」
澪「余計なお世話だっ!」
梓「最近純が教えてくれたんだけど、憂と二人で今やってて
確かにやってみるとふともも良い感じだねって話になってて」
澪「なにっ…?」
梓「お姉ちゃんが興味ないなら仕方ないよね」
澪「………」
梓「じゃあお姉ちゃん、お先に頂いちゃうね?」
澪「あの……」
梓「ん?」
澪「ちょっと待って」
梓「(ふふ…お姉ちゃん分かりやすいなぁ)」
梓「お姉ちゃん、髪結って?」
澪「えぇ…私が?」
梓「お姉ちゃんにやってもらいたいなぁ」
澪「まぁいいけど」
澪「………」
澪「これで良いか?」
梓「ふーん、お姉ちゃんはこうやって結ってるんだ」
澪「梓は違うのか?」
梓「うん、そうだ!お姉ちゃんの髪は私のやり方で結ってあげるね?」
澪「え、いいよ…自分でやるから」
梓「私がやるの!ピン借りるね?」
澪「えぇ…もう強引だなぁ」
梓「………」
梓「ここを巻いて、サイドからピンつけるの」
澪「へー、そのやり方は知らなかった」
梓「なんかお互い新しい発見があって楽しいね」
澪「うん、まぁ…」
澪「梓」
梓「ん?なーに?」
澪「その…例のエクササイズなんだけど」
梓「あっ、そうそう、教えてあげるね?まずはお手本を…」
澪「うん、是非」
梓「じゃあまずバスチェアに座って下さい」
澪「はい」
梓「石鹸で手を滑りやすくしてから……」
澪「うんうん」
梓「ふとももの裏を手のひらで包み込むように…」スリスリ
澪「ひゃっ…!あ…梓!」
梓「どうかした?お姉ちゃん」
澪「なんで私の触るんだよ!梓のやってるところ見れば分かるからっ!」
梓「お姉ちゃんのふとももでやらないとお手本にならないので」スリスリ
澪「も…もう……やだなぁ…」
梓「お姉ちゃんのふとももスベスベだね」
澪「そ…そうか?」
梓「思ったよりぷにぷにしてるけど」
澪「なっ…!?」ガーン
梓「あはは♪」
………
梓「思ったよりぶかぶかだ…」
澪「私の服だからな、仕方ないだろ」
梓「(お姉ちゃんの服…とっても良い匂いだぁ)」
澪「ちゃんと下着返すんだぞ?」
梓「わかりました」
梓「………」
梓「(うぅ…お姉ちゃんの中一の時に使ってた下着…哀しいぐらいにフィットしてるよ…)」
澪「ん、梓?髪乾かさないのか?」
梓「………」
澪「梓?」
梓「…お姉ちゃんのバカ」
澪「なんで?!」
………
澪「じゃあもう寝るぞ」
梓「おやすみ、お姉ちゃん」
澪「おやすみ」
梓「………」
澪「梓」
梓「はい?」
澪「なんで私の布団に入ってるんだよ、梓の布団用意してあげただろ?」
梓「細かいところは気にしないでください、一緒に寝よう?」
澪「……」
梓「ね?」
澪「はぁ…」
梓「お姉ちゃんお姉ちゃん」
澪「なに?」
梓「ひとつお願いがあるんだけど」
澪「聞けることなら」
梓「私の事…梓ちゃんって呼んで欲しいな」
澪「えぇ…今のままじゃダメなの?」
梓「ダメなの、お願いだから」
澪「……」
梓「呼んでみて?」
澪「ええ?」
梓「呼んでみせて?」
澪「あ…梓ちゃん」
梓「いい、すっごくいいよ」
澪「あっそう」
梓「お姉ちゃん大好き!」ぎゅ
澪「わっ、やめろっ」
梓「あれ、お姉ちゃん寝る時着けないの?」
澪「そ…そうだよ、別にいいだろ?」
梓「ダメだよ!形崩れるらしいよ」
澪「うるさいな、着けて寝ると苦しいの!梓には分から……なんでもない」
梓「見下してる?」
澪「見下してない」
梓「でも少しだけ見下したよね?」
澪「うん、少しだけ」
梓「もうやだ、お姉ちゃん嫌い」
澪「さっき好きって言ってた癖に…感情の起伏が激しい奴だな…」
………
梓「お姉ちゃんお姉ちゃん」
澪「ん…」
梓「朝だよ起きて」
澪「早いな…梓」
梓「梓ちゃんでしょ?…早く起きてよ、今日は楽器屋さん行こう?」
澪「なんで?」
梓「私、そろそろ弦買わないといけないんです、せっかくの休みだし一緒に行こう?」
澪「わかった、わかった」
梓「………」
澪「………グゥ」
梓「もう!起きなさい!」
………
梓「お姉ちゃん、はい」
澪「え?」
梓「手、繋ごう?」
澪「なんで?」
梓「姉妹だから」
澪「いや…」
梓「……」ぎゅ
澪「あっ…」
梓「お姉ちゃんの手…温かくて柔らかいね」
澪「ちょっとあず…」
梓「『ちゃん』ね?」
澪「あ…梓ちゃん……恥ずかしいって…誰かに見られたら」
梓「大丈夫だよっ、人も少ないし…」
澪「も…もうっ!」///
律「………」
律「(お姉ちゃん…?梓ちゃん…?)」
律「(なんか見てはいけないものを見てしまった気が………)」
―1週間後―
澪「梓ちゃ………梓」
梓「なに?お姉ちゃ……なんですか?澪先輩」
唯「ねぇ最近澪ちゃんとあずにゃんの様子が」
紬「おかしいわよね、なんとなく」
唯「りっちゃんなにか知ってる?」
律「いや、私は何も(何も見てない、何も見てないんだ)」
唯「そっか、気になるなぁ…ちょっと本人達に聞いてみよう」
紬「え?唯ちゃん」
唯「ねぇ澪ちゃんあずにゃん」
澪「どうした唯?」
梓「なんですか?唯先輩」
唯「最近二人とも仲が良いね!なんていうかまるで姉妹みたいな」
澪梓「…!」ギクゥ
律「(いいとこつくなぁ…意外と鋭いんだよな…)」
唯「実は澪ちゃんとあずにゃん、本当の姉妹だったりしてね」
澪「はは、なに言ってるんだよ唯!」
梓「私達が姉妹な訳ないじゃないですか」
唯「あれ、あずにゃんむったんのストラップ替えたんだね」
梓「あ、これですか?そうなんです!お姉ちゃんとお揃いなんですよ」
澪「可愛いだろ?梓ちゃんには絶対似合うと思って」
唯「えっ?お姉ちゃん?梓ちゃん?」
澪梓「(し…しまったぁぁ…!!)」
律「もう姉妹でいいじゃん」
おしまい
最終更新:2011年09月21日 21:16