266. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 18:52:14.96 ID:llENdxe50
前回までの状況(トレーナとポケモン)                                            

梓          ゆい  ハッサム  ヘルガー  イーブイ   ニューラ   ガルーラ  カイリュー  ポリゴン2  プテラ  ラプラス

澪          ゼニガメ   エビワラー  デンリュウ

律          リザードン  サワムラー  ニョロボン  レアコイル  ゴローニャ  ゴルダック   

ムギ        フシギバナ  カポエラー  ギャラドス

純          うい   カビゴン  ゲンガー   エレブー  カイリキー

ポケモンリーグ編②   「ポケモンリーグ開幕・梓VS律」
267. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 18:53:20.14 ID:llENdxe50
審判・律・梓「「「決闘(デュエル)!!!」」」

律「来い、ハガネール!!」

梓「来てください、ガルーラ!!」

実況『さあ、まずは律選手はハガネールを、梓選手はガルーラを出しましたー!!』

梓  ガルーラ

律  ハガネール


梓「ハガネール……そんなポケモンを持ってたんですか」

律「旅のパーティだけが全てじゃないだろ?仲間は多いに越したことはないしな」

梓「まあ、いいです。ガルーラ、まずはねこだましです!!」

ガルーラは会場全体に響くように手をパンと鳴らし、ハガネールは目を瞑って怯みます。

澪「ねこだましは先制を取って、相手を怯ませる効果がある。ダメージとしてはぼうぎょが優秀なハガネールにダメージはわずかだろうが、先
制は大きいな」


梓「ガルーラ、怯んでいる今のうちにアームハンマーです!!」

ガルーラの重い拳が、怯んで目を瞑っている、ハガネールの頭に叩き込まれます。

実況『ガルーラの一撃が決まったー。その拳でハガネールの頭にひびが入ったー』

梓「よし!!」

ゆい「さすが、ルー太!りっちゃんもあっけないね」

律「……」
268. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 18:54:17.31 ID:llENdxe50
純「これは……梓が有利ですかね」

うい「それはどうかな?たしかにハガネールの体にヒビをつけたのはすごいけどね」

澪「ういちゃんの言うとおりだ。ガルーラの手を見てみろ」

純「え?」


ガルーラ「ルーラ!」

ガルーラのハガネールを殴った拳から、傷ができて、痛そうにうずくまる。

梓「どうして……」

律「ハガネールの体の硬さを舐めない方がいいぜ。ハガネール、アイアンテール!」

ハガネールのダイヤモンドのような硬い尻尾で、ガルーラに攻撃を仕掛けてきます。

梓「くっ。ガルーラ、両手で防御して」

その攻撃を怪我をした腕で受け止めますが、その衝撃で5メートルくらい押されます。

梓「先に攻撃をしたのはガルーラなのに……まるで、ハガネールに効いてません」

律「たしかにヒビを入れたのはすごいがそれだけだな。防御だけなら、ハガネールはトップクラスのポケモン。梓のメンバーは私の知る限り、物理技を使うのが多い。ぼうぎょの高いハガネールは有効だ」

梓「律先輩らしくない計算高さですね」

律「相変わらず、失礼な後輩だな」

269. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 18:56:49.99 ID:llENdxe50
澪「この戦いは律の方に分があるか」

純「ガルーラがかくとうタイプの技で攻撃を仕掛ければ、可能性が……」

うい「それは無理だよ。ガルーラはノーマルタイプ。弱点でも不一致だから、ぼうぎょの高いハガネールを突破するのは厳しいね」

紬「ずいぶん、詳しいのね」

うい「勉強しましたので」

澪「あるいはとくぼうが低いから、特殊攻撃を仕掛けていたいところだけど」

紬「ガルーラは全体的にはバランスはいいんだけど、とくこうだけは低いのよね」

純「とすると、梓のガルーラは負ける可能性は高いってことですよね」


律「このまま、攻めるんだ!ハガネール、ストーンエッジ!!」
ハガネールは自分のダイヤモンドの固さの尻尾をガルーラに向かって、突き刺しに来ます。


澪「これで終わりだな」

紬「そうね。……旅立つ前の梓ちゃんならね」

澪「は?」


梓「ガルーラ……ふいうちです!!」

ガルーラは、向かってくる尻尾をかわし、油断している体の部分に軽いパンチを当てます。


うい「ふいうちは相手が攻撃技をやってきた時に先制をとって、攻撃できる技。なるほど」

紬「ダメージは期待できないけど、攻撃はかわせたわ」


律「やるな。だけど、たいしたダメージじゃないぜ」

梓「まだまだ、いきますよ。ガルーラ、ほのおのパンチ!!」

ガルーラは手に炎を発生させて、ハガネールにその拳をぶつける。

ハガネール「ネーーーール」

ハガネールは殴られた所から、黒い煙が出て、苦しそうに呻く。

律「ハガネール、すてみタックルだ!!」

ハガネールはその400kgの重い体で、ガルーラに向かって突撃してきます。

ガルーラ「ルーラ」

ガルーラはその攻撃を正面から受け止めます。

ガルーラ「グハッ」
しかし、その攻撃がお腹に直撃し、重さと勢いから、受け止めたはずのガルーラの体にダメージを受けます。


梓「ガルーラ!!」

律「ハガネール、一旦、距離をとれ」

梓「……させません!ガルーラ、アームハンマーを一撃だけでもいいから、頭に攻撃!!」

ガルーラはヒビの入った部分に拳を振り落とし、ダメージを与えるも、ハガネールは体を左右に振り、ガルーラから、距離をとります。

梓「ガルーラ、追撃です!接近して、アームハンマー!!」

ガルーラはドシドシという足音ともにハガネールに接近していきます。

律「ハガネール、ジャイロボール!!」

ハガネールは体を回転させて、ガルーラに向かって体当たりを仕掛けます。
270. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 18:58:37.80 ID:llENdxe50
澪「これは……かわせないな。梓は焦ったな、状況を考えて、早く決着をつけたいがばかりに」


梓「ガルーラ、一旦、止まって、冷静にアームハンマーを決めてください!!」

ガルーラはその場にとどまり、ハガネールの頭に拳をたたきつけると同時に、その攻撃を正面から受ける。その攻撃で、中央で戦っていたガル
ーラが私の前まで押されてきた。

梓「大丈夫ですか、ガルーラ!!」



純「後……一撃ですね」

澪「そうだな。この後、梓のメンバーでハガネールをどうやって倒すかだな。現状、無傷に近いし」

紬「それはどうかしら?」

澪「え?」



律(……梓は何を考えている。こんな、無意味にハガネールに攻撃を仕掛けてくるなんて。何かを狙っているのか?)

梓「……」

律(何を考えているかなんて、分かるわけないか。下手に読むのも性に合わないしな)

梓「……」

律(なら、ここで私がやることは……一つだな)

律「ハガネール、トドメだ、ジャイロボール!!」

ハガネールは体を高速に回転させて、傷ついているガルーラに向かっていった。

梓「ガルーラ、アームハンマー!!」

ハガネールがガルーラに激突する瞬間にアームハンマーを叩き込むもそのままの勢いにガルーラは飛ばされ、気絶しました。

審判「ガルーラ戦闘不能。ハガネールの勝利です」


梓  ガルーラ  ひん死

律  ハガネール
271. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 18:59:39.21 ID:llENdxe50
実況『さあ、初戦はハガネールの圧勝で終わったが、この後、梓選手に逆転のチャンスはあるのかー』


澪「何かを狙っているって、ムギは言ってたけど、何もなかったな」

紬「そうね。見込み違いかしらね」


実況『梓選手は次に何を出してくるか』

梓「……来てください、ニューラ!!」

実況『梓選手の次のポケモンはニューラだー』


梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ

律  ハガネール

272. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:01:51.18 ID:llENdxe50
澪「ここで、ニューラだと!?梓は何を考えてるんだ」



梓「先制をとって、こおりのつぶてです!」

ニューラは瞬時に氷の塊を作り出し、ハガネールの頭に向かって発射する。しかし、ハガネールには効いた様子がない。

律「そんな攻撃が効くかよ。ハガネール、アイアンテール」

ハガネールの鋼鉄の尻尾がニューラに迫ります。

梓「ニューラ、ジャンプして、かわして」

ニューラはその攻撃を縄跳びを飛ぶかのように高くジャンプします。



澪「なるほど。ニューラで逃げて、ダメージをちょこちょこ与えていく作戦か」

純「気が遠くなりますね」

うい「それはどうかな?」

純「どういうこと?」

うい「私の考えが正しければ、さっきのガルーラの戦いがここで生きてくるはずだよ」



梓「ニューラ、こおりのつぶてで牽制しつつ、接近してください!」

ニューラは氷の塊をハガネールの頭にぶつけつつ、素早く、接近していきます。

梓「ハガネールの体を登ってください!!」

律「(何をする気だ)振り落とせ、ハガネール!」

ハガネールは体を左右に振って、ニューラを落とそうとします。しかし、ニューラは素早く、上にジャンプします。

梓「チャンスは今しかありません!メタルクロー!」

ニューラの自慢のツメで、ハガネールの頭を切り裂きにいきます。


澪「焦ったな。ハガネールの硬さの前にはその攻撃は無力だ」

紬「そうともかぎらないわ」


ニューラのツメがハガネールの頭に激突した瞬間、ハガネールの頭がガチャンと粉々に砕け、ハガネールは痛そうに顔を歪め、気絶しました。

審判「ハガネール戦闘不能。ニューラの勝利です」

実況『ここでハガネールが倒れましたー。これで勝負が分からなくなったー』


梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ

律  ハガネール  ひん死

273. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:03:10.05 ID:llENdxe50
うい「たしかに、ハガネールはぼうぎょが高い。体もダイヤモンドよりも硬い」

紬「それを突破していくには、一箇所を集中的に攻撃を加えていくしかない」

うい「ガルーラはそれに集中させてました。きっと、対峙した時に勝てないと思ったからでしょう」

紬「ラプラスとかを出すと、ハガネールから、余計なダメージを受ける可能性があるから、小柄で身軽なニューラに託したんでしょうね」

純「なるほど」


律「やるじゃないか」

梓「律先輩こそ。戻ってください、ニューラ」

実況『ここで梓選手はニューラを戻してきました。この判断が後々どう影響するかー』

梓「来てください、ヘルガー!!」

律「なら、来い、レアコイル!!」

  
梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ  ヘルガー  

律  ハガネール  ひん死  レアコイル  
274. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:04:22.04 ID:llENdxe50
実況『梓選手はヘルガー、律選手はレアコイルを出してきたー。タイプ的にはレアコイルの方が不利だが果たして、どう出るかー』
梓「ヘルガー、かえんほうしゃ!!」
律「レアコイル、かわせ!」

レアコイルはくっついている3匹の体を離し、かえんほうしゃをかわします。


澪「レアコイルはコイルが3匹が磁力で連結しているポケモンだから出来るよけ方だ」


律「レアコイル、十万ボルト!!」

レアコイルの電撃がヘルガーに迫る。しかし、ヘルガーは俊敏にその攻撃をかわしていきます。

ヘルガー「ヘルガ」

ヘルガーはまた、かえんほうしゃで応戦するもさっきと同じようにレアコイルは避けます。


紬「互角ね」

うい「こうなると、どっちが最初にダメージを与えるかですね」


律「レアコイル、マグネットボム!」

レアコイルは鋼の爆弾を発射してきます。ヘルガーはそれを避けますが、その爆弾はヘルガーの足に吸い付いてくっつき、爆破します。

梓「ヘルガー!!」

ヘルガーはその攻撃で動きが鈍くなります。

律「レアコイル、トドメだ。十万ボルト!!」

動きの鈍っている、ヘルガーにその攻撃が直撃し、ヘルガーは気絶しました。

審判「ヘルガー戦闘不能。レアコイルの勝利です」


梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ  ヘルガー  ひん死

律  ハガネール  ひん死  レアコイル  

275. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:05:19.24 ID:llENdxe50
澪「こうなると、梓は辛いな」

純「有利だったのに負けたわけですしね」

紬「それもあるけど、りっちゃんはまだ、2匹しか手の内を見せてないわ」

うい「それに対して、梓ちゃんは、次出すのも含めて、もう5匹もメンバーが分かっています」

澪「え?でも、梓は次で4匹目じゃ……」

紬「梓ちゃんは絶対、ゆいちゃんをメンバーに入れてるわ」

うい「というより、入れるのは前提ですよね」

澪「いや、裏をかく可能性も……」

紬「それはないわね」

うい「ええ、それはないですよ」

澪「……何で、そんな断言できるんだよ」


梓「次はこれです。来てください、ハッサム!!」

律「!?」

実況『ここでハッサムを梓選手は出してきました』



梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ  ヘルガー  ひん死  ハッサム

律  ハガネール  ひん死  レアコイル  

276. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:06:33.60 ID:llENdxe50
梓「行きますよ、ハッサム」

ハッサム「サム」

律(やばいな。ハッサムじゃ、レベルが違いすぎる。なら、ここは……)

律「レアコイル、でんじはだ!!」

レアコイルの3匹から、微弱な電撃がハッサムに迫ります。

梓「ハッサム、こうそくいどう!」
ハッサムは体を楽にし、横に向かって、素早く動き出します。

律「レアコイル、でんじはを続けろ!!」

レアコイルはでんじはをハッサムに当てようと躍起になるも、ハッサムはレアコイルの周りをグルグルと回り始めます。しばらく、そんなやり
取りが続き、

レアコイル「……ギュウ〜」

レアコイルは眼がまわり、動きが鈍くなりました。

梓「今です!ハッサム……」

ハッサムは両手をクロスさせます。

梓「シザークロス!!」

ハッサムの両手がレアコイルを切り裂き、レアコイルの体が砕け散り、気絶しました。

審判「レアコイル戦闘不能。ハッサムの勝利です」


梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ  ヘルガー  ひん死  ハッサム

律  ハガネール  ひん死  レアコイル  ひん死  

澪「一進一退だな。依然として、律が有利だが」
277. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:07:46.85 ID:llENdxe50
律「まずいな……。このままだと、梓のペースになるな。なら……来い、リザードン!!」

実況者『ここで律選手はリザードンだー。ハッサムにとっては天敵のポケモン。このまま、追い詰めるかー』

梓「……ハッサム、先制を取って、とんぼがえり!!」

律「む!?」

ハッサムはまだ対応できていない、リザードンに体当たりを仕掛け、ボールに戻ります。


梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ  ヘルガー  ひん死  ハッサム

律  ハガネール  ひん死  レアコイル  ひん死  リザードン


梓「まだ、ハッサムを失うわけにはいきませんからね。来てください、シャワーズ!!」

実況『梓選手は弱点と見るや、素早く攻撃を仕掛けハッサムを下げ、シャワーズを出してきました』


梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ  ヘルガー  ひん死  ハッサム  シャワーズ

律  ハガネール  ひん死  レアコイル  ひん死  リザードン

278. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:09:57.02 ID:llENdxe50
律「チッ。ここでリザードンがやられると辛いな……」

澪「これは梓は最初から狙っていたな」
紬「でしょうね」

律「まあ、いいさ。リザードン、きあいだま!!」

リザードンは某サ○ヤ人の出すかめはめ波のようにエネルギーをため、シャワーズに発射される。

梓「シャワーズ、ハイドロポンプで応戦です!!」

そのエネルギー弾に激しい濁流のような水を激突させます。

梓「なっ……!?」

しかし、リザードンのきあいだまはその激しい濁流の中ももろともせず、シャワーズに向かってきます。
シャワーズ「シャワ」


シャワーズはその攻撃を直撃し、飛ばされます。

シャワーズ「……シャワ」

シャワーズは何とか、立ち上がります。



うい「ハイドロポンプのおかげだね。あれで、きあいだまの威力を少し下げれたから」

純「それでも、あの威力……」

澪「やはり、あのリザードン。……相当に鍛えられている」



律「リザードン、トドメだ。きあいだま!!」

シャワーズ「シャワ!!」

シャワーズはその攻撃を避けきれずに気絶しました。

審判「シャワーズ戦闘不能。リザードンの勝利です」


梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ  ヘルガー  ひん死  ハッサム  シャワーズ  ひん死

律  ハガネール  ひん死  レアコイル  ひん死  リザードン  

279. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:11:10.94 ID:llENdxe50
律「戻れ、リザードン。……これで終わりだな」

梓「……どうしてですか?」

律「今ので、お前の手持ちは全部、分かった」

梓「まだ、全部は出してませんよ」

律「全部、出さなくても分かるよ。最後はゆいだろ?」

梓「そうとは限りませんよ」

ゆい「ええー!?そうなの!?」

律「それはないな」

梓「どういう意味です?」

律「ゆいはお前が一番信頼しているポケモンだからだ」

ゆい「えへへ〜」

梓「ち、違いますよ!」

ゆい「ええっ!?」

シュンとなるゆい先輩。

梓「あ、いえ、なんと言いますか……落ち込まないでください」

審判「早く、次のポケモンを」

梓「す、すいません」

律「じゃあ、続きを始めようぜ。来い、サワムラー!!」

梓「頼みますよ、ニューラ!!」


梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ  ヘルガー  ひん死  ハッサム  シャワーズ  ひん死

律  ハガネール  ひん死  レアコイル  ひん死  リザードン  サワムラー
280. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:12:47.47 ID:llENdxe50
実況『さあ、梓選手は苦しい状態が続きますが、ここで出してきたのはニューラ。対する、律選手はサワムラー。タイプ的にも、俄然有利かー』


澪「たしかに梓の方が不利か。残りの梓のメンバーの弱点も律の手持ちにいるし、ゆいもそこまでの体力があるわけじゃない」

紬「でも、ポケモンは弱点で決まるわけじゃないわ」


律「さあ、いくぜ。サワムラー、とびひざげり!!」

サワムラーは走りながら、ジャンプして、ひざげりを当てに来ます。

梓「ニューラ、避けて下さい!!」

ニューラはそれを横に飛んでかわします。

梓「チャンスです。サワムラーの背後に、メタルクロー!!」

着地して隙のある、サワムラーにニューラの鋭いツメが迫ります。

律「サワムラー、まわしげり!」

サワムラーは着地した瞬間にニューラに素早く体を回転させつつ、蹴りをしてきます。

ニューラ「ニュラ」

ニューラはその攻撃に素早く反応し、しゃがんでその攻撃をかわします。そして、ジャンプして距離をとります。

梓「いいですよ、ニューラ!」

ニューラ「ニュラ」

律「やるじゃないか」

梓「どんなもんです!!」

私は胸を張って言います。

律「まだ、終わってないぜ。サワムラー、ブレイズキック!」

サワムラーは足に炎をこめた蹴りを繰り出しにきます。

梓「ニューラ、こおりのつぶて!」

ニューラの作り出した氷の塊をサワムラーの眼に命中させ、サワムラーは体のバランスが崩れます。

梓「トドメです。きりさく!」

ニューラの鋭いツメがバランスを崩しているサワムラーの体を切り裂き、サワムラーは気絶しました。

審判「サワムラー戦闘不能。ニューラの勝利です」

実況『さあ、これでお互いに残り3匹だ。開幕戦に相応しい、すばらしい戦いだー』

律「次は……来い、ニョロボン」


梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ  ヘルガー  ひん死  ハッサム  シャワーズ  ひん死

律  ハガネール  ひん死  レアコイル  ひん死  リザードン  サワムラー  ひん死  ニョロボン

281. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:13:55.69 ID:llENdxe50
梓「ニューラ、もう一度、きりさく攻撃です!」

律「させるか。ニョロボン、ハイドロポンプで、相手をけん制しろ」

ニョロボンの手から激しい勢いの水を発射し、ニューラの動きをけん制します。


澪「接近できないとなると、ニューラは辛いな」

純「こおりタイプの技はニョロボンにはあまり効きませんからね」


梓「なら、こおりのつぶてでもう一度、眼を狙ってください!」

ニューラはニョロボンのハイドロポンプをかわしながら、氷の塊をニョロボンに発射します。しかし、その氷の固まりはハイドロポンプの前に
飲み込まれて、撃沈します。

律「何度も何度も、同じ戦略が通じると思うなよ。しんくうは!」

ニョロボンは拳を振って、真空の波を巻き起こして攻撃を仕掛けます。

ニューラ「ニュラーーーー」

その攻撃を受け、ニューラは上に跳ね上がります。

律「ニョロボン、トドメだ。きあいパンチ!」

ニューラの落下地点の近くで、精神を高めて、落下してくるのを待ちます。


澪「うまい距離だな。ニューラの反撃は届かないがニョロボンの攻撃を当てられる絶妙な距離だ」


そして、落下してくるニューラの体にパンチを繰り出し、ニューラの小さい体は壁まで飛ばされて、気絶しました。

審判「ニューラ戦闘不能。ニョロボンの勝利です」


梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ  ひん死  ヘルガー  ひん死  ハッサム  シャワーズ  ひん死

律  ハガネール  ひん死  レアコイル  ひん死  リザードン  サワムラー  ひん死  ニョロボン

282. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:18:57.09 ID:llENdxe50
実況『梓選手、残りは2匹です。しかし、1匹はハッサム。リザードンを残す、律選手の方が有利かー』

澪「律はニョロボンを下げなかったな」

紬「リザードンを出して、ハッサムに粘られても困るしね」

純「タイプ的にはリザードンのほうが有利ですが……」

うい「タイプが全てじゃないよ」

紬「そうね。実際話を聞くと、サンダーとかにも善戦しているらしいハッサムを警戒するのも当然よ」

うい「それにリザードンが万が一負けると、ハッサムを倒しても、お姉ちゃんに対応できないよ」

澪「そこまで警戒するか……」


梓「ハッサム、バレットパンチ!!」

ハッサムは命令と同時にその鋼鉄のハサミでパンチを仕掛けます。

ニョロボン「ニョロ」

ニョロボンはそのハサミを片手で受け止めます。

律「この距離なら、外さないな。ニョロボン、ばくれつパンチ!!」

ニョロボンはハッサムを掴んだまま、渾身の力で、ハッサムにパンチを叩き込みます。

ハッサム「サム!」

ハッサムは目をグルグルと回し、混乱します。


澪「ばくれつパンチは相手を必ず、こんらん状態にする技……」

純「しかし、ばくれつパンチは命中率が低い。でも、うまく当てられる状況を作り出すなんて」

紬「やるわね、りっちゃん」


梓「ハッサム!」

律「追撃だ、ニョロボン。きあいパンチ!」

まだ、こんらん状態でうまく動けないハッサムに、精神を高めたパンチが襲います。

ハッサム「サム!」

ハッサムはその攻撃を無抵抗に受け、私の横を通過し、壁に激突します。



283. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:19:37.35 ID:llENdxe50
澪「これは……終わったか」

純「ですね」


律(……いや、終わってない。何故なら……)

梓「……」

律(梓の目はまだ死んじゃいない)

審判「ハッサムせんとう……」

ハッサム「サム!」

実況『おーっと、今の一撃を受けても、ハッサムはまだ無事のようだー。なんていうタフネス!』

ゆい「すごいよー、サムちゃん!!」

梓「ハッサム!」

ハッサム「コクリ」

律「ふん。ニョロボン、ハイドロポンプで牽制しろ!」

ニョロボンは手から激しい濁流を発射してきます。

梓「接近戦を避ける気ですか」

律「勝つためにはな」

梓(このままだと、ジリ貧になりますね)

梓「なら……つるぎまいです!」

ハッサムは踊りを踊りながら、ハイドロポンプを避けていきます。

律「ちょこまかと……」

律(だが、こうげきのあがったハッサムに接近戦は厳しいな。現状は遠距離が無難か?)

梓「こうそくいどうです、ハッサム」

ハッサムは今度はスポーツ選手がアップをするが如く、その場で軽くジャンプをします。

梓「ではこっちの反撃です。ハッサム!」

律「ニョロボン、頼んだぞ!」

ニョロボンは急速に接近してくるハッサムにハイドロポンプを当てようとしますが、ハッサムはそれを避けつつ、接近してきます。

律「なんて、早さだ……」

梓「ハッサム、シザークロス!!」

ハッサムの得意技である、シザークロスがニョロボンの胸にXの文字を作り、ニョロボンは気絶します。

審判「ニョロボン戦闘不能。ハッサムの勝利です」


梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ  ひん死  ヘルガー  ひん死  ハッサム  シャワーズ  ひん死

律  ハガネール  ひん死  レアコイル  ひん死  リザードン  サワムラー  ひん死  ニョロボン  ひん死
284. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:20:49.80 ID:llENdxe50
実況『さあ、これで2対2になりました。しかし……』

ハッサム「ハア……ハア……」

実況『ハッサムの体力も残りわずかのようです。となると、律選手の方が有利かー』

律「私の最後のポケモンは……ゴローニャ!!」


梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ  ひん死  ヘルガー  ひん死  ハッサム  シャワーズ  ひん死

律  ハガネール  ひん死  レアコイル  ひん死  リザードン  サワムラー  ひん死  ニョロボン  ひん死  ゴローニャ


律「ゴローニャ、例の作戦だ!」

ゴローニャは律先輩の言葉とともに、ハッサムに抱きつきました。

梓「一体、何を……」

ゴローニャは体を赤くし、爆発しました。

梓「こ、これはだいばくはつ……」

ゴローニャのだいばくはつでフィールドは煙でしばらく見えなくなりました。そして、煙が晴れると……

ハッサム「……」

ゴローニャ「……」

ハッサムとゴローニャは気絶していました。

審判「ゴローニャ、ハッサム、ともに気絶。引き分けです」


梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ  ひん死  ヘルガー  ひん死  ハッサム  ひん死  シャワーズ  ひん死

律  ハガネール  ひん死  レアコイル  ひん死  リザードン  サワムラー  ひん死  ニョロボン  ひん死  ゴローニャ  ひん死

285. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:22:36.59 ID:llENdxe50
実況『さあ、これで残りは互いに1匹。律選手はリザードンだが、梓選手は何を出すのかー』

梓「まさか、いきなりだいばくはつとは……」
律「でも、ちょうどいいだろ?旅立つ日に最初に戦った相手同士で戦いができるんだからな。もっとも、ヒトカゲは進化してるけどな。来い、
リザードン」

梓「いきますよ、ゆい先輩!」

ゆい「まかせんしゃい」


梓  ガルーラ  ひん死  ニューラ  ひん死  ヘルガー  ひん死  ハッサム  ひん死  シャワーズ  ひん死  ゆい

律  ハガネール  ひん死  レアコイル  ひん死  リザードン  サワムラー  ひん死  ニョロボン  ひん死  ゴローニャ  ひん死


梓(それにしても、大丈夫かな……)

対戦前・控え室

ゆい「ねえ、あずにゃん」

梓「何ですか?」

ゆい「そろそろさ、あずにゃんが私に指示を出してみてよ」

梓「はい?」

ゆい「。一応、私もポケモンだし、ちゃんとトレーナーであるあずにゃんの指示で戦わないとね。私達も付き合いが長いんだし、あずにゃんだ
って、私の技とかだいぶ分かったでしょ?」

梓(どうしよう。ここまで、ゆい先輩と旅をしてきたけど、未だにゆい先輩の技は分かってないんですよね。ここは正直に言うべきですよね。でも……)

ゆい「……」

目をキラキラとさせて私を見つめるゆい先輩。

梓「……そうですね!私に任せてください」

ゆい「うん!」

梓(私にはこの目のゆい先輩を裏切れません)
286. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:24:08.04 ID:llENdxe50
ゆい「じゃあ、頑張ろうね、あずにゃん!!」

梓「は、はい」

律「これで3回目か……」

梓「はい?」

律「ゆいとリザードンが戦うのがな。もっとも2度も負けてるけどな」

梓「そうでしたね」

律「だけど、3度目はないぜ」

梓「……上等です!いきますよ、ゆい先輩」

ゆい「うん!」

梓「(え、えーと…)あまえるです!」

ゆい「あのね…すっごく恥ずかしいけど私、おにいちゃんにだったら、えっちなこと、されてもいいよ…」

頬を赤らめて言う、ゆい先輩。

『……』

会場全体に重苦しい雰囲気が流れました。


澪「な、なんだ、今の技は……」

純「今の技もそうですけど、会場全体の雰囲気もおかしくないですか?」

紬「やるわね、ゆいちゃん。まさか、こんな技を隠しているなんて」

うい「いえ。ここでこの技を命令する梓ちゃんもですよ」

澪「どういうことだ?」

紬「見てれば、分かるわ」
287. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:25:50.87 ID:llENdxe50
律「相変わらずな技だな」

梓「そうですね」

律「だが、関係ない。リザードン、かえんほう……」


観客A(以下、観)「コラー、お前、ゆいちゃんに攻撃する気かー!」

観B「この人でなしー」

観C「引っ込めー、デコッパチー」

突如として、ブーイングを始める、観客達。


澪「何なんだ、一体」

紬「さっきので、観客の心を掴んだのよ」

うい「ここには梓ちゃんや律さんのファンがたくさん来ていますからね。そのファンには男の人が多い」

紬「その男の人達がゆいちゃんの台詞を自分が言われてると想像したら……」

うい「これは味方にならざるをえません」

純「まさか、梓はここまで狙って……」

うい「さすがは梓ちゃんだね」

紬「あの狡猾さ……侮れないわね」

澪(ただの偶然に見えるんだけどな……)
288. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19:28:25.67 ID:llENdxe50
律「チッ。周りの雑音なんか知るかよ。リザードン、かえんほうしゃだ!」

周りの罵声が飛び交う中、リザードンの口から炎が発射され、ゆい先輩に向かって迫ってきます。

梓「ゆい先輩、よけてください!」

ゆい「そんな、無茶な!」

と言いつつも、でんぐり返しをしながら、攻撃をかわすゆい先輩。実に可愛い。

梓「こっちの反撃です!え、えーと……メガトンパンチです!」

ゆい「オーケーだよ、あずにゃん」

ゆい先輩はピョコピョコと走りながら、リザードンに接近していきます。

ゆい「トリャー」

リザードンのお腹にゆい先輩の小さい手が当たります。……が、リザードンにはまったく聞いている様子がありません。

ゆい「あれ……?」

リザードン「ドン!」

リザードンはゆい先輩を掴むと、グルグルと回転させて、私の方にゆい先輩を投げつけます。

ゆい「グヘッ」

梓「ゆい先輩!」

くっ……。やはり、強いですね、律先輩のリザードンは。

梓「大丈夫ですか、ゆい先輩」

ゆい「う、うん。まだ、平気だよ」

と言いつつも、体はだいぶ痛そうです。

律「リザードン、きあいだまだ!」

リザードンはまだ立ち上がっていないゆい先輩にシャワーズを粉砕したきあいだまを発射する準備をします。

梓「ゆ、ゆい先輩、避けて下さい!」

律「無駄だ!」

リザードンのきあいだまがゆい先輩に命中し、私の横を通過し、壁に激突しました。

梓「ゆ、ゆい先輩……」

私はガクリとひざを突きました。

律「どうしたんだ、梓」

律先輩は私に真剣な目で話しかけてきます。

律「まだ、戦いは終わってないぞ」

梓「え?」

私はゆい先輩が飛ばされた方を見るとなんとか、立ち上がってこちらにピョコピョコと歩いてくるゆい先輩が。

梓「ゆい先輩……」

たとえ戻ってきても、リザードンに勝てるかどうか。なら、いっそ、降参した方が。

律「……梓。お前は諦めるのか」

梓「え?」

律「お前はこの旅で、たくさんの危険な戦いをしてきたはずだ」

梓「それは……まあ」

律「お前はこの旅で学んだんじゃないのか?最後まで、諦めずに戦うということの大切さを」



最終更新:2011年09月22日 21:36