唯「チョキチョキチョキチョキ♪」

律「て、え、ぷ! ペタペタペタ ペタペタペタペタ♪」

唯律「大好きな色でくちゅっくちゅっくちゅっ!♪」

律「なーにーをつーくーってあそーぼーかーなぁー♪」

唯「せかいじゅうでーたったひとつのたーかーらーもーのー♪」

唯律「ワクワクワクワクワクワクしちゃーうねー♪」

唯「つくって♪」

律「つくって♪」

唯「つくって♪」

律「つくって♪」

唯律「あ、そ、ぼ♪」


律「ゆいゆいさん、おっはよー!」

唯「おはよう、ゴロりっちゃん!」

律「ねぇゆいゆいさん、今日はどんなおもちゃを作るんだ――作るの?」

唯「今日はね、お菓子の空き箱でロボットを作ろうと思うんだ」

律「ロボット?」

唯「そうだよー」

律「えー、なんか普通じゃん」

唯「ふっふっふ、心配はいらないよゴロりっちゃん!」

唯「今日作るロボットは、普通のロボットじゃないんだ」

律「じゃあどんなロボットなの?」

唯「今日つくるロボットはなんと!」

唯「はさみものりもテープも使わずにできちゃう、超お手軽ロボットなんだよ!」

律「はさみものりもテープも使わねーの――使わないの?」

唯「そうだよ。これなら、いつでもどこでも作れるんだよ!」

律「わーお! すごいねゆいゆいさん!」

唯「それだけじゃないんだよ、ゴロりっちゃん」

律「え、まだすごいところがあるの?」

唯「そうだよ」

唯「なんとこのロボット、取り外しができる武器もついてるんだ!」

律「わーお! これなら友達のロボットと武器の交換ができるね!」

律「すごいや! さっそく作ろうよ、ゆいゆいさん!」

唯「うん!」

唯「ロボットの本体に使う材料はこれだよ、ゴロりっちゃん」

律「ポッキーの箱と、割りばし2本?」

律「これだけでできちゃうの?」

唯「そうだよ、とってもお手軽でしょ」

律「うん! で、これをどうするの?」

唯「まずね、この割りばしをぱきーんって、2つに割るんだ」

唯「ちょっと見ててねー」

唯「いくぞっ! ぱきーん!」

律「わーお! ゆいゆいさん、とってもきれいに割れたね!」

唯「うん、きれいに割るにはコツがあるんだよ」

律「え、そうなの? 教えて教えてー」

唯「割りばしをね、縦にかまえるんじゃなくて……こうやって横にかまえて割るんだよ!」

律「そうなんだ! ぼくにもやらせてゆいゆいさん!」

唯「はい、どうぞ」

律「ありがと、いくぞっ! ぱきーん!」

律「やった! きれいに割れたよ、ゆいゆいさん!」

唯「ゴロりっちゃん、おみごと!」

律「えへへ」

唯「それで次はね、この4本の割りばしをポッキーの箱にさしていくんだ」

律「もしかして、この割りばしが手と足になるの?」

唯「その通り! さえてるね、ゴロりっちゃん!」

律「うん!」

唯「じゃあいくよ。まずは腕のところに……」

唯「ぶすりっ!」

律「わーお! ぼくにもやらせてよ、ゆいゆいさん!」

唯「うん。じゃあこうたいばんこでやろうか!」

律「いくぞー!」

律「それっ! ぶすり!」

唯「足のところにもー!」

唯「ぶすりっ!」

律「最後のいっぽーん!」

律「ぶすりー!!」

律「ゆいゆいさん、全部さしちゃったよ!」

唯「うん。次は顔を描くよ、ゴロりっちゃん」

唯「つかうものはー! じゃん! マジックペン!」

律「わお!」

唯「これでね、ポッキーの箱のふたのところにね」

唯「こうやって……ちょいちょいっと描いてやるんだよ」

律「わあ! かっこいい目だね!」

唯「これで顔もかんせーい!」

律「え、ちょっと待ってよゆいゆいさん」

唯「なんだい?」

律「まだ口を描いてないんじゃない?」

唯「ふっふっふ。よく見てごらんよ、ゴロりっちゃん」

律「え?」

唯「ほら、ここの部分だよ」パカパカ

律「あ、もしかして……」

唯「そう! ポッキーの取り出し口が、ロボットのくちになってるんだよ!」

律「わお! すごいやゆいゆいさん! ポッキーの箱ならではの工夫だね!」

唯「そうとも! さあゴロりっちゃん」

唯「あとはおなかの部分に、好きな模様を描くだけだよ!」

律「ぼくがやるよ、ゆいゆいさん!」

律「えへへ、どうしよっかなー♪ どうしよっかなー♪」

律「それっ! こんな感じでどうだ!」スラスラ

唯「おお! なかなかいい線いってるね、ゴロりっちゃん!」

律「わーい!」

唯「さて、ゴロりっちゃん」

唯「ロボットの本体はこれで完成なんだよ」

律「え、もう完成? おてがるぅ!」

唯「そうでしょ。で、ここからがさらにすごいんだ」

律「あ、今からロボットの武器を作るんだね!」

唯「そうだよ。材料は……これだ!」

律「ポテトチップスの筒と……アルフォートの箱だね!」

唯「うん。ロボットの武器は、本体よりさらにお手軽なんだよ」

律「そうなの!? 早く作ろうよゆいゆいさん!」

唯「うん。まずは、ポテトチップスの筒のふたを外すんだよ」

唯「それっ! すぽーん!」

律「わーお!」

唯「そして、この筒をロボットの腕に通せば……」

唯「大砲のできあがり!」

律「すごーい!」

唯「さらにこのアルフォートの箱を、もう片方の腕につきさせば……」

唯「盾のできあがり!」

律「すごいやゆいゆいさん! とってもお手軽だね!」

唯「これでポッキーロボットの……」

唯律「かーんせーい!!」パチパチ

律「さっそく遊ぼうよ、ゆいゆいさん!」

唯「おー!」

唯「……と言いたいところなんだけどね、ゴロりっちゃん」

律「え?」

唯「実はこのロボット、ぼくたちが遊ぶためじゃなくて、視聴者のみんなにプレゼントするために作ったんだ」

律「そうなんだ……」

唯「でも大丈夫だよ、ゴロりっちゃん」

唯「きっと視聴者のみんなは大事に遊んでくれるからね!」

律「そうだね。ぼくたちが遊べないのは寂しいけど、楽しんでもらえるなら作ったかいがあるね!」

唯「うん、えらいぞ! ゴロりっちゃん!」

律「えへへ」

唯「さあ、プレゼントだよ……」

唯「晶ちゃん、菖ちゃん、澪ちゃん!」

晶菖澪「……」

唯「大事に遊んでね!」

律「取り合ってケンカすんなよ! 仲良くな!」

晶菖澪「……」

晶「それで、このロボットとやらが……」

菖「私のポテチと」

澪「私のアルフォートと」

晶「私のポッキーを勝手に食べた、お詫びの品だって言いたいのか? お前ら」


唯律「……」

唯律「てへっ☆」

晶菖澪「ふざけんなあー!!!」

唯律「ご、ごめんなさーい!!」




おわり

―――――――

ごじつだん!

澪「……」

澪「……」

澪「……誰もいないな……?」キョロキョロ

澪「……」ソロソロ

澪「……ポ、ポッキーロボットだぞー!」ガシャガシャ

パシャリ

澪「!」

律「へへっ……いい写真が撮れたぜ」

晶「お前……意外と子供っぽいとこあったんだな」

菖幸「うんうん」

澪「う、うわあああ!///」




おわり



最終更新:2011年09月25日 19:36