………………


さわ子『次は第三試合ね! EブロックとFブロック一位の二人は準備をしておくように!』

紬「よぉーし!」

澪「…」

紬「澪ちゃんと戦うのね…」

澪「バトル経験は互角、いい勝負にしようムギ」

紬「もちろんよ」

さわ子『ではバトル開始よ!』

ボム!

リン(レントラー)「レーン!」

くらくら「ドククラー!」

紬「!」

律「一見、レントラーが有利に見えるけど…」

ミナキ「あのドククラゲは私が譲ったドククラゲだ」

澪「電気技は効かない!」

リン「グルル…!」

紬「…リン、“こおりのキバ”よ!」

リン「レーンッ!!」コオッ!

ガキイイッ!!!!!

くらくら「!?」

澪「!」

紬「レントラーの武器は電気技以外にも色々あるわ。まずはこの牙!」

リン「レンーッ!」ガジガジ…

くらくら「クラ…」

紬「澪ちゃんのドククラゲが地面タイプを持つのなら、氷技は等倍になるはずよね」

くらくら「クラ…!」

ミナキ「地面タイプを持つことで電気タイプに対抗出来るようになったが、逆に水タイプの耐性をなくしてしまった……そこを突いてきたのか」

律「そこは考えなかったのか?」

ミナキ「まあ、対ライコウを前提としていたからな」

紬「まだまだレントラーの力はこんなものじゃない。次は鋭い爪! “れんぞくぎり”よ!」

リン「レン!」ザキッ

リン「レンッ!」ザキイッ

ザギイイイッ ザギイイイイイッ……

リン「レーンッ!!!」

ザギイイイイイイッ!!!!!!!!!!!

くらくら「クラぁああああ!?」

梓「五回すべてが決まりました…!」

紬「最後は長い尻尾よ! “アイアンテール”!!」

リン「レンーッ!!」ブオッ

メキイイイイイッ……!

くらくら「クラ、ぁ…!!?」

澪「くらくら…っ!」

くらくら「」ドシャアン!

紬「戦闘不能ね」

澪「…いや、くらくらの瀕死は無駄じゃない」

リン「…、」ヨロ…

バタン!

紬「え……?」

さわ子『両者戦闘不能よ!』

紬「どうして……」

ジャリ……

紬「! この砂は…」

澪「くらくらの肌についている“やわらかいすな”だよ」

紬「肌に……? もしかして、リンが攻撃する度にこの砂がリンを傷つけてダメージを負わせていたの?」

澪「そう、言わば“さめはだ”みたいなもの。レントラーがくらくらにダメージを負わせるほどレントラーもその分ダメージを負っていたんだ」

紬「でも、それでもリンが倒れるほどのダメージは負わせられないはず……」

澪「それは……ドククラゲのタイプ、水・地面ともうひとつ」

紬「! 毒……! 砂に毒が混じっていたのね!」

紬「……やるわね、澪ちゃん」

澪「ムギも。面白いバトルだよ」

紬「ふふ♪」

澪「…二戦目だ! デスらん!」ボム!

デスらん「デスー!」

リラ「! イッシュで捕まえた新しいポケモンか!」

純「みんな新しいポケモン持ってるんだねー」

紬「デスマスか…。ここからはさっきみたいにはいかないわ! レン!」ボム!

レン(ドンファン)「バオオオ!」

イツキ「んっふ。紬さん、やるつもりですね」

ナツメ「そのようね」

梓「! イツキさん、ナツメさん」

澪「“シャドーボール”だ!」

デスらん「デスー!!」

紬「ふふ…」

レン「バオオオー!!」ギュルンッ!

デスらん「!」

レン「バオオオ!!」ゴロゴロ!

澪「“ころがる”!? かわされたか!」

イツキ「あれはただの“ころがる”ではありません。僕が教えた超能力のひとつです」

レン「」ギュルンッ!

澪「! 方向転換した!?」

紬「まっが~れ!!」

ギュオンッ!

デスらん「…!?」

レン「バオオオオオ!!」

ドガアアアン!!!!!

デスらん「デスー!?」

純「あれがムギ先輩の超能力か! かっこいいー!」

イツキ「しかしおかしなことがあるんです」

梓純「おかしなこと?」

イツキ「あの超能力はドンファンを動かす念力を出すエスパーポケモンが不可欠なんです。紬さんの場合はユンゲラー。今回は公式な試合ですのでユンゲラーはこの場に出せません。なのに超能力を使えている……これはどういうことでしょうか」

梓「どうって……」

ナツメ「ユンゲラーはモンスターボールの中にいるわ。ユンゲラーは紬を通してドンファンに念力を伝えているのよ」

純「そんなことできるんですか?」

イツキ「出来ますよ。以前の紬さんなら不可能でしょうが、今の紬さんなら出来ます」

梓「それってどういう…?」

イツキ「紬さんは超能力者になりましたから」

梓純「…!!」

イツキ「『もっともっと特訓して、私自身が超能力者になります!』と彼女は言っていました。……んっふ、本当になれたんですね」

ナツメ「彼女は珍しいタイプの超能力者ね。努力で超能力を身につけたのは、世界中を探しても恐らく彼女ただ一人よ」

梓(ムギ先輩……私の研究を手伝っている間もずっと超能力の練習をしていたんですね。今思えば、前に“ゆめのあとち”で澪先輩を見かけたと言っていたのはムンナを探していたからだけじゃなくて、そこで特訓をしていたからだったんだ…)

紬「んふふ、澪ちゃん。超能力を見せてあげるわ!」

澪「…っ!」

梓(笑い方が変なのはイツキさんの影響ですよね…)

紬「まっが~れ!!」

レン「バオオオオオーッ!!」ギュオンッ

デスらん「デス…っ!」

ドガンッ!

デスらん「デスー!?」

紬「次は下から! あっが~れ!!」

レン「バオオオ!!」ブオッ

デスらん「!」

ドガアアアン!!!!!

デスらん「……、ッ!」

ドシャアンッ!

澪「! デスらん!」

律「なんて猛攻だ…!」

紬「まだまだ! 今度は倒れているところを上から……さっが~れ!!」

レン「バオオオオオーッ!!!」ビュオオッ

澪「…!」

デスらん「デス…、」

唯「あんな攻撃うけたらひとたまりもないよおっ!」

レン「バオオオオオッ!!」ギュオオッ

澪「……デスらん!」

デスらん「デスー!!」カパッ

紬「! 棺桶!?」

梓「デスマスの進化形・デスカーンの棺桶です!」

律「じゃあ進化したのか?」

梓「いえ…違いますね。あれはデスマスのマスクが棺桶に変異したように見えます」

律「そんなことあるのか?」

梓「わかりませんけど…」

澪「私はポケモンの進化はポケモン自身がするかどうか自分で判断させてる。デスらんは十分進化するレベルに達してるけど、デスらん自身が進化を望んでないんだと思う」

リラ「デスマスのその気持ちと進化するレベルに到達したことが混ざり合った結果、進化形であるデスカーンの棺桶だけがデスマスにくっついたというわけか」

紬「ポケモンって本当に奥が深いのね…!」

澪「デスらん、ドンファンを棺桶に収納だ!」

デスらん「デスー!!」シュウウッ……

レン「バオオオ!?」

カポンッ!

紬「レンっ!」

澪「この棺桶はドロボウをこらしめるためにも使う。棺桶に入ったら最後、瀕死は確実だ!」

デスらん「デス」カポンッ

ドサッ!

レン「バオオオ~……」

さわ子『ドンファン戦闘不能よ!』

紬「レンありがとう、ゆっくり休んで!」シュウウッ

紬「ルカ、お願い!」ボム!

ルカ「オークタン!」

澪「! 先の戦いでも活躍していたオクタンか!」

紬「今回はこんなこともできるわ! ふんもっふ!!」

ルカ「オークタン!」ビュオオッ

澪「甘い! デスらんの棺桶が収納できるのはポケモンだけじゃない、ポケモンの技だって閉じ込めることができる!」

デスらん「デスー!」カパッ

シュウウッ!

紬「!」

唯「本当に入っちゃった!」

律「何でもアリかよ!」

澪「その技を倍にして返すんだ!」

デスらん「デスー!!」カポンッ

紬「ふふふ」

ドガアアアン!!!!!!!

澪「!?」

デスらん「デス、……」ドタアンッ

澪「な…っ、爆発した……?」

紬「言ったでしょう、前回とは違うって。技に起爆するように念を込めたの」

澪「…!」

ナツメ「……あんなことも可能なんてやるわね」

さわ子『デスマス戦闘不能!』

澪「デスらん、よくやってくれた」シュウウッ

澪「……」

澪(エスパー、か…。念力によって、下手をすると人間やポケモンの心まで掌握してしまう力……)

ギリッ……

澪「コロぽん、頑張ってくれ」ボム!

コロぽん「ココロー!」

律「!」

唯「り、りっちゃん…」

律「ああ…。デスマスとココロモリってことは澪のやつ……」

澪(…そう。私はゲーチスに心を掌握され、過ちを犯してしまった。唯と律はああ言ってくれるけど、私はまだ自分を許しきれていない。いや何より許せないのは知らぬ間にコロぽんとデスらんを捕まえていたことだ)

澪(このバトルでそのケジメをつける。ゲーチスに操られている間にゲットしたコロぽんとデスらんで勝って、その絆を確かめる!)

コロぽん「ココロー!」

澪「デスらんはやられちゃったけど頑張ってね。コロぽん……ごめんね」

コロぽん「コロ……」

コロぽん「……コロッ!」ギンッ

紬「……」

紬「…行くわよ、澪ちゃん」

澪「ああ」

紬「ルカ!」

ルカ「オークタン!」

澪「コロぽん!」

コロぽん「ココロー!」

紬「ふんもっふ!!」

ルカ「オークターン!!」ビュオオッ

コロぽん「…」シュッ…!

ルカ「…!?」

紬「姿が見えなく…!」

シュバッ!

コロぽん「ココロー!」バンッ

ルカ「!!」

紬「いつの間に!」

澪「“スピードボール”で捕まえたんだ、素早さは天下一品だ!」

コロぽん「ココローッ!」シャキンッ!

澪(コロぽん、デスらん……ゲーチスの企みで私たちが出会ったんだとしても、そんなこと関係ない。私はお前たちに会えてよかった。こうして友達になれたんだ!)

澪「“エアスラッシュ”!!」

コロぽん「ココローッ!!!」

ザギイイイイイイイイッ!!!!!!!!!!!!!

コロぽん「……」

ルカ「……」

ルカ「」ドサッ

さわ子『オクタン戦闘不能! よって勝者は澪ちゃんよー!!』

澪「コロぽん、デスらん……ありがとう」

紬「優勝したかったけど、負けちゃった。…おめでとう澪ちゃん」スッ

澪「ムギ、ありがとう」ガシッ

紬「ふふ♪」


……………………


さわ子『これで準々決勝は最後になるわね。第四試合、GブロックとHブロックの一位は……』

マサキ『ちょ、ちょい待ちいー!』タタッ

さわ子『あら、帰ってきたの?』

マサキ『ああ。これまでおおきにな、さわ子はん』

さわ子『構わないわ』

和「ただいまー」

唯「おかえりー和ちゃん」

マサキ『では改めまして、第四試合の方を始めようかと思います。純はんと梓はんは競技場へ!』

純梓「はい!」

マサキ『ちなみに準決勝ではマルチバトルになるから、そこんとこよろしくな』

澪「えっ」

律「き、聞いてないぞマサキ!」

唯「じゃあ私とりっちゃんと澪ちゃんの内誰かが組んで、残りの一人は純ちゃんかあずにゃんと組むってこと?」

マサキ『そや。決勝戦ではタッグを組んだ相手とのバトルっちゅう形になるけどな』

唯「ややこしいね…」

マサキ『とにかく、まずはこの試合や! ではバトル始め!!』

純「いけー、ドルアゲス!」ボム!

梓「デビちゃん、お願い!」ボム!

ドルアゲス「マーネネ!」

デビちゃん「ワオーン!」

純「げっ…、そのデルビルは……」

梓「デビちゃん、“あくのはどう”!」

デビちゃん「ワォオオン!!」ギュオオッ

ドガアアアンッ!

ドルアゲス「マネ~!?」

ドシャアアッ!

ドルアゲス「マネ……、」ガクッ

マサキ『マネネ戦闘不能や!』

律「はええ!」

紬「あはは…」

純「戻ってドルアゲス!」シュウウッ

梓「…純、何も変わってないね」

純「く…っ。ど、どうかな? 私もこれまで何もしてないことはないから!」

梓「何をしてたの?」

純「へっへーん、新しいポケモンをゲットしたのはやっぱり梓たちだけじゃないってことさ!」

純「いっけ~! ギガンテフ!」ボム!

ギガンテフ(ゴルーグ)「ォオオオオ!!」

梓「! ゴルーグ!?」

キョウ「あんなポケモンを持っているとは初耳だが」

アンズ「実は純殿もイッシュ地方へ足を運んでいたんでござるよ」

梓「…でもタイプ相性ではこっちが有利だよ! デビちゃん、“あくのはどう”!」

デビちゃん「ウオオーン!!」ドギュウウッ

ドオオオン!

ギガンテフ「……」

ギガンテフ「ォオオオオー!!」

純「へっちゃらへっちゃら!」

梓「そんな……っ」

梓「な、なら!」キッ

梓「さわ子先生!!」


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最終更新:2011年09月27日 01:05