梓(桜が丘高校……なんて素晴らしい響きだろう)

梓(見渡すかぎり可愛いフリフリの女の子……)

梓「オフッ、おふふっオフッ」

梓(まさに天国……)


先生「それじゃあ自己紹介をしましょうね?」

先生「それじゃあ出席番号一番の子から」

生徒A「はい! 私の名前は―――」


梓(……?)

梓(みんな順番に立ち上がって何をやっているんだろう)

梓(……)

梓(あぁ、そうか。みんな自分の名前を言っているんだ)


先生「つぎ」

生徒J「君の番だよ」チョンチョン

梓「……me?」

先生「えーっと……ニャカーノさん? でいいのかしら」

梓「All right.」

梓(緊張するなぁ)

梓「アー…ゴホン」

梓「HEY! ×××××××! ××××!」

梓「×××××××××? ×××××」

梓「HA-HA-HA-!」

梓「××××××××!!」


ザワッ…

ざわざわ…ナニ、ガイジン?


梓(あ、しまった)

梓「アー、アー、エト」

梓(日本語……日本語で話さないと……)

梓「ニャカーノ アズーサ デス」

梓「ヨロシk オネガシマス」


生徒達「……」

パチパチパチパチパチ


梓(あれ、どうして拍手されるんだろう)

先生「ニャカーノさん。慣れないことだらけでしょうけど、みんなと頑張りましょうね?」

梓「……yeah」



放課後


梓(今日は授業なくて助かった)

梓(それよりも)


女の子たち「キャッキャ、うふふ」


梓(なんて素晴らしい……日本の女子高生は最高です)

梓(どうにかこうにか、遠い故郷を捨てわざわざやってきて良かった)

梓(これから私の新生活がはじまるんだ……)

梓(憧れの……女子高……うふ……)

梓(ジャパニメーションでみた世界最高の学園ライフ!!)

梓「ウフ、フーフーフー!」

憂「ねぇニャカーノさん」

梓「What's!?!?!?!?」

憂「アハハ、びっくりしてる。一緒に帰ろ? おうちどこ?」

梓「……」

憂「どうしたの? あ、日本語まだわからないかな?」

梓「……ワーオ」

憂「平沢憂っていうの。よろしくね?」

梓「スバラシイ……」ジロジロ

梓「ファンタスティック美少女ロリコンガールデェス!」

憂「え?」

梓「ノーノー。ノープロブレム」

憂「ニャカーノ・アズーサちゃんか」

梓「プリーズコールミーAZUSA」

憂「うん! あずさちゃんって呼ぶね。私は憂でいいよ。『 う い 』言える?」

梓「サ、サンキュー! ウーイ?」

憂「憂だよ」

梓「ウーイ! ウーイ! Wow! トモダチ! トモダチ!」

憂「もう友達だね!」

憂「明日は私と一緒に校内見学しよっか?」

梓「?」

憂「えーっと、なんていうんだっけ。アー Introduce? school…ウーン」

梓「I see」

憂「あれ、いまのでわかったの!?」

梓「Yeah!」

梓(美少女が色々手取り足取りおしえてくれるのは、ジャパニーズヘンタイエロゲのてんぷらデス!)

梓「てんぷらてんぷら!」

憂「天ぷらがどうしたの?」

梓「ノーノーノー」

憂「あずさちゃんおもしろいね!」

梓「グヘヘ」



帰り道


憂「あずさちゃんはどこにいま住んでるの?」

梓「?」

憂「うーん……とっさに英語できないなぁ」

梓「ユックリナラ、ニホンゴ、ワカルゥ」

憂「ううん。私英語できるよ。Where do you live now?」

梓「There」スッ

憂「えっ」


憂(確かあれは外国人向けアパート……)

憂「そっか! じゃあここまでだね! また明日会おうね!」

梓「サヨナラ! サヨナラ!」

憂「ばいばい!」


梓「……クックック」


ガチャ


梓(おもったより、日本の生活は大変そう)

梓(アルバイトみつけてお金稼がなきゃテレビもかえないよ)

梓(あぁ、せめてパソコンをもってきたらよかった)

梓(これじゃせっかくのアニメがみれないよ)

梓(はやくみたい。せめてジャパニーズコミックがよみたい)

梓「ソウダ!!」


バタバタバタ…



ピロリロリローン

店員「しゃさっせー」

梓(日本の貧困層はみなこぞって立ち読み万引きをするらしい)

梓(……あった! 週間少年NARUTO!!!)


梓「……」ペラッ

梓「……Wooo!!」

梓「……Cool……」ペラッ

梓「ワァーオ……」

梓「ひひっ、ひひひwww」

律(なんだこいつ。立ち読みでニタニタ笑ってんじゃねぇ)

梓(しらなかった。ジャンプにはこんなに漫画がたっぷりのって毎週240Yen!)

梓「なんということでしょう」

律「……」

梓「……?」チラッ

律「……」

梓「……」ジー

律(なんでガン見してくんだよ……)

梓「ふへっww」ニコッ

律「……(誰だよ)」



翌日


梓「Sister? Music?」

憂「こっちだよあずさちゃん!」グイグイ

梓「ウーイ、マッテクダサーイ」


ギィ……



 キミヲミテルトー イツモハートドキドキー♪


梓「What's!?」

憂「なんとか間に合ったー」

梓(ぎゃああ! うるさい! 何ここ!? 何なの!?!?)

憂「ほら! いま歌ってるの! 私のお姉ちゃん! おねえちゃーん!!」

梓「!?」


梓「……」

憂「ほら見てみて! アレがお姉ちゃんの入ってる軽音部だよ!!」

梓「K-on?」

憂「楽器を弾くんだよ! play the guiter!」

梓「……」


 アーアー カーミサーマオネーガイー

 イチドーダーケノー ドリームー タイムクダーサイ!


梓「……cool」

憂「ね!? カッコいいでしょ! お姉ちゃん!」

梓「 & Super pretty……コレが部活美少女達……」ドクン

梓「……cool ! cool ! yeaaaaaaahhhhhhhh!! FuFu!!!」

梓「Heyウーイ!! ××××××!!! ××××××!!!」

梓「×××!? ×××××××××!!! ×××!!!」ピョンピョン

憂「もーあずさちゃん興奮しすぎで何言ってるかわかんないよー」



―――放課後―――


律「あーあー、あんだけ一生懸命やったのにちーっとも来やしねぇ」

澪「結構うけてたのにな」

紬「お茶もケーキも用意してるのに」

唯「余る? ねぇ余る?」

律「もったいねー、たべちゃおっか」

唯「そうだね! うんそれがいいよ!」

澪「おい、まだ来る可能性が少しでものこってる限り」


ガチャリ……


澪「!」

律「いらっしゃいませぇえええ!!」

唯「いらっしゃいませぇー!!!」


梓「……」ヒョコッ


唯「入部希望!?」

梓「……ワァーオ、美少女!美少女!」

律「ん? あ! 昨日の!?」

梓「オゥ……ユーアー立ち読み万引き貧乏ガール……」

澪「えっ、おい律お前……」

律「ちゃうわい!」

紬「座って座って! お茶のみながらお話しましょ?」

梓「オチャ? Grenn tea?」

唯「こっち座ろうよ! おいで?」

梓「?」


澪(おい、なんだか様子が変じゃないか?)ボソボソ

律(たぶんあの子、外国の子だ……)ボソボソ

澪(外国人!? 留学生!?)ボソボソ

律(だって日本語いまいち通じてねーし)ボソボソ


唯「お名前なんていうの?」

梓「アズーサ・ニャカーノ」

唯「え?」

梓「アズーサ・ニャカーノデェス」

唯「ニャカーノ?」

唯「じゃああだなはあずにゃんで決定だね!」

律「おーあずにゃんなー、たしかに気ままそうなところが猫っぽくてぴったり……」

律「っておい! どう聞いても外国人なんだけどそれにはなんの反応もなしかい!」

唯「りっちゃん!! いまの世の中とってもグローバル化が進んでるんだよ!」

唯「外国人だからって、どこどこ生まれだからって! そうやってどうこう言おうとする姿勢私よくないと思うな!! そうした潜在的な差別主義が弱者をうむんだよ!!」

律「スイマセン」

澪「えっと、ニャカーノさんは楽器できるの?」

梓「a little」

澪「ん? すまんムギなんて言った? 私英語これっぽっちもできないんだ」

紬「たぶん……余裕のよっちゃんって……私にはそう聞こえたわ」

澪「なるほど……」

梓「a little」

紬「ごめんね、自信ないけど……フィンランド語ならペラペラなんだけど……」

唯「さぁおいであずにゃん、ケーキを食べよう」

梓「オコトワリシマース」

唯「えっどうしえて!?」

梓(最初は断る。これ、日本人のビトク!!)

唯「いらないなら食べちゃお……」モグモグ

梓「!?」

唯「え? いらないんでしょ?」モグモグ

梓「うっ、うっ……」

唯「最期のひとくち~ あ~~んっ! おいしー!」

梓「ヒッ……ヒッ……鬼畜米兵デスゥ! ううう……」ジワッ

唯「……フー…It'sジョークジョーク! ここはジョークアベニュー! あずにゃんの分はまだアルヨ!!」

梓「Fu-! HA-HA-HA-!! こりゃ一本とられましたなぁ!」


澪「なんだなんだ……私たちはこれを見てどうすればいいんだ」

律「こりゃあ騒がしくなりそうだぜ……!」

紬「きいて、フィンランド語は得意なの! ほんとよ!? ほんとなのほんとなの嘘じゃない嘘じゃない嘘じゃない」

澪「これでなんとこ入部0が免れたか」

律「あぁ……!!」

紬「××××!! ××××!!! ×××××××××!! ね!?」

澪「ムギ、それはタイ語だ」


梓「ヒャーーーハハハハ!! ヒーヒー!!!」

唯「ふわふわファーック!!」

梓「ヒーヒーーーーヒヒwww」


澪「なにがおもしろいんだ」

律「友達ができて嬉しいんだろ」

紬「そういうの、あるわよね。すごくよく分かるわ」



――しかし数分後――



唯「……」←飽きた

梓「ユイセンパーイ、ユイセンパーイ」

梓「×××××!! ××××××××××××!!!」

唯「なにいってるかわかんないよぉ」

澪「困ったなぁ、パート分担の説明をしようとおもったのに」

律「だれか英語できるやついねーのか」

紬「みんな赤点スレスレレベルだもの……」


ガチャッ

和「遊びにきたわよ。お茶頂戴」

唯「お! 和ちゃん(英検2級)! ナイスタイミング!!」

律「和ァ(英検2級)! 助かった! たのむ通訳してくれ!」

澪「もう和(英検2級)にしか頼れないんだ!」


和「まぁまぁ……」スッ

唯「……みんな、静かに」

紬「……ゴクリ」

梓「ヘンタイメガネブカッケガール?」

和「……ハ、ハロー」

梓「Hello! ××××××!! ××××××××××××××××××??」

和「うんうん」

梓「××××××××××××××××××. ルルーシュ××××××××××××××××××」

梓「×××××××××××××××××ハルヒ×××××××××××××××××××」

和「なるほど……」

梓「×××××××××××××××××××××××××××」

梓「××××××××××. ランカちゃーん×××××××××××××××××?」

和「……」

和「そ、そうね。それがいいわ」

梓「××××!! ×××××××♪」

和「な、なるほど……」

唯「おお! さすがぁ」

律「すげぇ……!! やっぱ時期生徒会長ともなると英会話くらいできるんだな!!」

紬「しびれるわぁ……」

澪「で、なんだって?」

和「……」

和「……えーっと、ちょっとあなた達には高尚すぎる哲学の話だったから説明に困るんだけど」

唯「わー! すごいやすごいや!」

梓「ダイスキナジャパニメーションの話デス」

澪「……」

律「……」

和「そ、そそおsっそうなんだ、じゃあ私生徒会いくね」

紬「……」

和「そんな目でみないで!! 廃部にするわよ!! ばーか!!」

梓「セイトカイチョサン、セイトカイチョサン」

和「なにかしら!!!!」

梓「ブッカケテイイデスカ?」

和「なにを……」

梓「これエロゲの通過儀礼デス」

和「は?」

ビシャッ

和「きゃっ」

唯「あぁあ! だめだよあずにゃん!!」

紬「ミルクが……」

和「なんなの……べたべた……」

梓「……イイ」

澪「大丈夫か英検2級!!」

律「いまふいてやるからな」

梓「これがブッカケ……さすがヘンタイの国デス」





最終更新:2011年10月30日 23:24