唯「あずにゃーん!! 誕生日おめでとー!!」ダキッ

梓「……っ?!」

紬「梓ちゃん、おめでとう」ニコニコ

澪「誕生日おめでとう、梓」

律「おめでとさん」

純「梓、改めておめでと」

憂「おめでとう、梓ちゃん」

梓「……」

唯「逢いたかったよー、あずにゃん。……あずにゃん?」

梓「……」

澪「梓?」

梓「……」ポロッ

純「あ……」

梓「~~~~っ」ポロポロ

唯「あっ、あずにゃん?!」アタフタ

律「ありゃ……。ちょーっと感動させすぎちゃった?」

梓「ちっ、がいまっ……おと、に、びっくり……したっ、だけっ」ポロポロ

澪「……」クスッ

律「はは、そーいうことにしといてやるか」

梓「ほっ……んと、に、驚い、ただけっ……ですっ!」グスッ

律「はいはい、わーったよ」ポンポン

紬「驚かせちゃってごめんね? 梓ちゃん」ナデナデ

唯「ごめんねえ、あずにゃん」ギューッ

梓「……もうっ、抱きつかないでください、唯先輩っ」グスッ

純「素直じゃないなあ」クスッ

憂「あはは」ニコニコ


 ・
 ・
 ・

律「どうだ梓、りっちゃん考案のダブルサプライズはっ!」ドヤッ

梓「……どうだじゃないですよ、もう」ハァ

澪「ごめんな、びっくりさせ過ぎて」

梓「いえ、澪先輩はいいんです。悪いのは律先輩ですから」

律「おい」

澪「まあ、そうだな」

律「おい?」

梓「……あの、それより、いつまで抱きついてるんですか?」

唯「ほえ? あずにゃんが泣き止むまでだよー」

梓「もう泣いてないですけど」

唯「えー。じゃあ、お料理が全部運ばれてくるまで……?」

梓「なんで疑問系なんですか……」

憂「お待たせしましたー、これで全部です」ドーン

律「うっはー! すげー! どれも美味しそう……」ジュルリ…

唯「そりゃあ憂の料理ですからっ!」フンス

律「なんでお前がドヤ顔なんだよ」

憂「あはは……」

澪「でもほんとすごいな……全部食べきれるかな」

唯「澪ちゃんっ! 最後のケーキに辿り着くまで諦めちゃダメだよ!」グッ

律「そうだぞ澪っ! 諦めたらそこで試合終了だっ!」グッ

紬「そうよ澪ちゃん、あのケーキ、すごく美味しいのよ」ニコッ

澪「えっ、あ、うん」

梓「……」クスッ

律「あっ。梓、なーに笑ってんだこの」グリグリ

梓「ちょ、やめてくださいっ」

純「大好きな先輩たちに逢えて、嬉しくて笑っちゃうんだよねー梓?」フフ

梓「純ちょっと黙って」

律「ほー、そうかあ。そんなに私たちのことが好きかー? んー?」ウリウリ

澪「律、あんまり調子に乗るなよ」

唯「あずにゃんにそんなに愛されてるなんて……いやーん」クネクネ

梓「なんですかそのノリ。しかもなんで全員パジャマなんですか」

唯「ほぇ? だって今日はパジャマパーティーでしょ?」キョトン

梓「……愚問でした」

澪「ほらみんな、折角の料理が冷めちゃうから、そろそろいただこう?」

律「はーいはい。ほれ唯も、そろそろ離してやれ」

唯「ほーい。あずにゃん……私たち、離れてもずっと一緒だよね……?」ヨヨヨ

梓「だからなんなんですかそのノリ……」

憂(テンション高いお姉ちゃん可愛い)ニコニコ

純(憂が何を考えてるかだいたいわかる気がする……)

紬「えっと、みんな飲み物ある?」

唯「大丈夫だよー」

律「よし、じゃ、純ちゃん。仕切りよろしくっ」

純「えっ、私ですか?」

律「現軽音部部長のバースデーパーティーだからな。
  現軽音部員が仕切らないと。……ね? さわちゃん」

さわ子「そうね」

純梓「さわ子先生?!!」ビクッ

さわ子「ほらほら純ちゃん、早くやっちゃって。お料理冷めちゃう」

純「あ、は、はいっ」アセアセ

梓(この人、いつの間にいたんだろう……)

純「えー、コホン。では、これより中野梓さんのお誕生日会を……」

唯「純ちゃんかたいよー」

憂「リラックスリラックス♪」

純「えへへ……。えと。じゃ、乾杯の前に、主賓の梓からみんなに挨拶を」

梓「えっ、また?」

純「ほら梓、早く」

梓「う……。わ、わかったよ……」スック

律「よっ! あずさっ!」ヤンヤヤンヤ

紬「梓ちゃん、がんばってー」ヤンヤヤンヤ

梓「え、えーっと……。今日は、私のために集まって下さってありがとうございます」

憂「梓ちゃん、リラックス」

梓「ん……。あ、憂、料理ありがと。それとムギ先輩、ケーキありがとうございます」

紬「うん」ニコニコ

梓「先輩方……ほんとに……びっくりしました。心臓止まるかと思うくらい」

唯「えへへ……」

律「ははは、すまんすまん」

梓「でも……心臓バクバクするくらい、嬉しかったです」

澪「……」クスッ

梓「えっと、それと、純も」

純「えっ、……私?」

梓「こういう機会じゃないと、恥ずかしくて言えないし」

純「……」

梓「純には、いつも振り回されてるけど、
  私が落ち込んでる時とか行き詰まってる時に助けてく

純「……っ、はいじゃあみなさんカンパイ!!!!!」


唯律澪紬憂さわ子「カンパーーーーーーーーイ!!!!!!」


梓「またーーーーっ?!!!」

 ・
 ・
 ・

 ・
 ・
 ・

唯「りっ、りっちゃん……、遂に……遂に辿り着いたよ……」グググ

律「ああ……唯……、遂に来たな……」グググ

唯律「ケーキの……頂上に……っ」ドヤァ…!!

澪「なにやってんだお前ら……」ハァ

紬「ふふっ。はい、梓ちゃんの分」コトン

梓「あ、ありがとうございます、ムギ先輩」

唯「ああ! りっちゃん! あずにゃんのケーキの上にチョコプレートが!」

律「唯っ! 諦めろ……あれは選ばれた者にしか許されない禁断の……ッ」

澪「黙って食べろ」

唯律「はい」

純「……」

憂「純ちゃんどうしたの? お腹いっぱい?」

純「ん? うん、まあお腹も一杯だけど、そうじゃなくて」

憂「うん?」

純「梓の、もうひとつの軽音部が、この人たちなんだなって」

憂「……羨ましい?」

純「の、かな……。わかんないけど」

憂「楽しそうだもんねー」

純「……」

憂「でも、私たちの軽音部も、楽しいよね」

純「……ぁ」

憂「純ちゃん、ケーキお代わりする?」

純「……イチゴトリプルでお願いします!」

憂「あはっ」

さわ子「……」フフッ

梓「さわ子先生、ケーキどうぞ」コトン

さわ子「あら、ありがと」

梓「隣、いいですか?」

さわ子「みんなとおしゃべりしなくていいの?」

梓「……ちょっと、先生と話したくて」

さわ子「どうぞ」スッ

梓「ありがとうございます」ストン

さわ子「……」グビ プハッ

梓「……」


ワイワイ 
    ワハハ     アハハ


さわ子「……みんな、いい子ばっかりね」フフ

梓「……はい」クスッ

梓「……先生」

さわ子「なあに?」

梓「今日、先生が言って下さったこと……」

さわ子「うん」

梓「私がしてもらったこと、私が出来ること……」

さわ子「……」

梓「その答え……。全部ここにある気がします」

さわ子「……そう。梓ちゃんがそう思うなら、きっとそうね」

梓「……」

さわ子「ねえ、梓ちゃん」

梓「はい、なんですか?」

さわ子「素敵な誕生日になったわね」ニッコリ

梓「……。はいっ」

唯「あずにゃん、さわちゃん、みんなで記念写真撮るよーっ」

さわ子「私も入るの?」

唯「あったりまえだよーっ! ほらふたりとも早くっ」

さわ子「もー、めんどくさいなあ……」ニコニコ

梓「……」クスッ

さわ子「うん? なあに?」

梓「いいえ、なんでもないです。ほら、急ぎましょ、先生」グイ

さわ子「あっ、と。はいはい、行くから引っ張らないで」

律「なに、さわちゃん、もしかして酔いが回って立てないとか?」

さわ子「よーしじゃありっちゃんの隣に行こうかな」スクッ スタスタスタスタ

律「あわわわわわごめんなしゃいっ」

紬「ふふっ」ニコニコ

澪「ほら、梓も。あの真ん中、憂ちゃんと純ちゃんの間に入って」

純「あーずさ、こっちこっち」

憂「梓ちゃーん」オイデオイデ

梓「あっ、はい」トテトテトテトテ ヨイショ

澪「ムギとさわ子先生、もうちょっと内側に……。ん、じゃあ撮るよ」

唯「あずにゃん、あずにゃん」ヒソヒソ

梓「はい? なんですか?」クルッ

唯「掛け声は───だよっ」ヒソヒソ

梓「……はいっ」ニコッ


キリキリキリ カチ 

澪「っとと」タタタタタ


ジーーーーーーーーーーー・・・・・・




梓「けいおん、さいこーーーーーーーっ!!!!!!!!」



          パシャッ






おしまい♪








最終更新:2011年11月12日 00:03