軽音部 部室
カチャ
梓「済みません、遅れました」
唯「あずにゃん、今日も雨止まないね」
梓「それなんですけど。純が、髪の毛がまとまらないって困ってましたよ」
紬「分かるわー、その悩み。湿気は楽器もだけど、髪にも良くないのよね」
唯「本当、本当」
唯、紬「ねー」
梓(ムギ先輩はともかく、唯先輩と純は気にするまでも無いと思うけどな)
律「しかしこう湿気ってると、練習する気にもならん」
澪「そういう言い訳はいいから、早く位置に付け」
律「練習以外の事なら、何でもやってやるさ」
澪「この・・・」
ピンポンパンポーン
さわ子「3年の
田井中律さん、職員室まで来て下さい。3年の田井中律さん、職員室まで来て下さい」
唯「よ、呼び出し」
紬「はっけよい」
唯、紬「のこったのこった」
澪、梓「あはは」
律「いや。何一つ笑い事じゃないし」
職員室
律「失礼しまーす」
さわ子「来たわね。・・・あら、みんなもついてきたの?」
唯「はっけよい、はっけよい」
さわ子「・・・ごめんなさい。全然意味が分からない」
澪「今のは気にしなくて結構です。それで、律を呼び出した理由なんですが」
さわ子「雨漏りしてる廊下があるから、ちょっと手伝って」
律「えー、どうして私が」
澪「練習以外なら、何でもやるんだろ」
律「むぐっ」
さわ子「良く分からないけど、お願いね。みんな、付いてきて」
3階廊下
ポタ、ポタ、ポタ
律「それにしても、今時雨漏りって」
紬「でもこの校舎、結構古い建物だから」
澪「その分雰囲気というか、風情があるよな」
梓「はいです」
唯「長い間ずっと頑張ってきたんだね、この学校は」 ぺたぺた
律「もしかして、さわちゃんと同じ年齢だったりしてなー。がははー」
さわ子「人間てるてる坊主にするぞ、このデコッパチ」
律「あー、ひどい目に遭った」
澪「自業自得だ。・・・こことここにバケツを置けばいいのかな」
紬「ここは雑巾だけで大丈夫そうね」
律「結局さわちゃんも帰っちゃったし」
梓「先生は色々忙しいんですよ。ほら、そっちにもバケツお願いします」
ポタン、ポタン、ポタン
唯「・・・結構、良い音するね」
澪「律のドラムより良いかもな」
律「なんだとー」
紬「まあまあ。でも本当に、素朴で良い音よね」
梓「はいです」
ポタン、ポタン、ポタン
律「結構聞き入っちゃうな」
梓「ムギ先輩が仰ったように、素朴なのが良いんでしょうか」
澪「確かに私達は、凝っていた方が良いと思いがちだからな」
紬「その辺は、反省しないと駄目かも知れないわね」
唯「そんな事無いよ」
澪、紬「え?」
唯「私は澪ちゃんの歌詞も、ムギちゃんのメロディも。どっちも大好きだから」
澪「唯」
紬「唯ちゃん」
唯「自然な音も良いけど、私は二人の作る曲が。放課後ティータイムの曲が一番好きなんだよ」
梓「私もです。澪先輩の優しい歌詞とムギ先輩の温かいメロディが、私も大好きですから」
澪「・・・ありがとう、梓」
紬「うふふ。でもそんなに言われると、ちょっと照れちゃうわね」
律「いやー、本当にな」
澪「お前は何もしてないだろ」 ぽふ
軽音部部室
律「ふー。仕事も済ませたし、今日はもう帰るか」
澪「練習は出来なかったけど、仕方ないな」
紬「でも私、さっきの雨音で良いインスピレーションが浮かんだの」
澪「奇遇だな。私もだ」
唯「えー、どんなのどんなの?」
澪「秘密秘密。雨漏りもりもり盛り上がりだ」
梓(まさか、それが歌詞じゃないよな)
律「戸締まり良し、忘れ物無しと」
澪「・・・少し、空が明るくなってきてないか?」
唯「ほんとだ。雨が上がったかも知れないね。ムギちゃん、どう?」
紬「・・・多分、もう大丈夫だと思う」 さわさわ
澪「雨の時って、実際髪の毛がどうなるんだ?」
紬「ちょっと触ってみる?」
澪「じゃ、失礼して。・・・あー、良い手触りだな」 さわさわ
唯「私も私も」 さわさわ
紬「うふふ」
律「全然雨と関係無いじゃんよ。・・・梓は触らないのか?」
梓「いえ、そんな。滅相もない」
律「いいからいいから。ムギー、私達にも触らせろー」
梓(これは不可抗力、不可抗力だから♪) くんかくんか
夕方 商店街
梓「すっかり上がりましたね」
律「おー、夕日が眩しいぜ」
澪「律のおでこもな」
律「なんだとーっ」
紬「うふふ。でも雨はしっとしりた風情があって、私は好きよ」
唯「しっとり所なんて、チーズケーキみたいだよね」
紬「そうそう♪」
梓(え、何が?)
澪「あ、あれ」 びしっ
律「ん、どうした?・・・おぉっ」
唯「虹が出てるっ。あずにゃん、虹だよ虹。5時なのに、虹が出てるとはこれいかに?」
梓「何ですかそれ。でも、すごい綺麗ですね」
澪「本当、綺麗だな。ムギが言ったように、やっぱり雨も良いかも知れない」
紬「うふふ」
澪「それに雨上がりって、なんだか良い匂いがするよな」
律「確かにな」
梓(皆さんの匂い程では無いですけどね♪) くんかくんか
澪「あの虹は、一体どこに続いてるのかな」
梓「昨日皆さんが話してたような、一面のお花畑かもしれませんね」
紬「うふふ。唯ちゃんはどう思う?」
唯「んーとね。あの辺だと、隣町のケーキ屋さんかな」
律「そういう事を聞いてるんじゃないんだよ」 ぽふ
澪、紬、梓「あはは」
終わり
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
ちなみに純の「なんで頭にクリついてんの?」という台詞は、まとめスレで拝見したマンガの台詞をパク・・・。
参考に致しました。
テーマとしては、「雨」ですね。
最終更新:2011年11月16日 03:27