- 860. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) 2011/05/11(水) 02:22:55.34 ID:OzmhvIhZo
- 【最終下校時刻】
純「あ、先輩、こんにちは」
恵「?……えっと…?」
純「あ、私のこと覚えてませんね?」ニヤッ
恵「あ…うん、ごめんね?」
純『ひどい先輩ですね〜、自分を慕う後輩の名前を忘れるなんて…』
恵「あ〜…本当に、ごめんね? 次からは忘れないから……
純「……ぷっ」
恵「え?」
純「冗談ですよ、【会長】?」
恵「ふぇ!?」
純「私は2年の鈴木純です、こないだ先輩の【クラブ】に入会したので、ご挨拶に来たんですけど…」
恵「か、歓迎するわ……」
純「ところで先輩」
恵「何?」
純「このクラブって……非公式ですよね?」
恵「」ギクッ
純「……もちろん本人にも」
恵「あ〜……」
純「……」
恵「…」
純「……まぁ、それで何とゆうか、こういうのは早めに暴露したほうがよいのでは?、と思いまして」
恵「…そうね」
純「お願いしますよ、私の友達も軽音部員なんでもしかしたらバレちゃうかもですし」
恵「……また考えとくわ」
純「ま、とりあえずはライブですよね、学祭の」
恵『うん……そうね』
純「? 何か不都合でも?」
恵「あぁ…まぁ…ベタなことなんだけどね?」
純「?」
恵「あの…澪さんと仲のいい、ドラムの子が体調不良らしいのよ」
- 861. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) 2011/05/11(水) 02:23:21.90 ID:OzmhvIhZo
- 純「へ〜」(律先輩が…)
純(また梓に話聞こっと)
恵「そういえば、軽音部にお友達がいるって言ったたわね」
純「はい」
恵「できればその辺の事情を尋ねておいてくれないかしら? ちょっと心配で」
純「いいですよ、そうするつもりでしたし」
恵「じゃ、私はそろそろ帰るわ、またね、佐々木さん」
純「鈴木です」
恵「」
純「」
恵「……気をつけるわ
純「ぜひお願いします」
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- 862. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) 2011/05/11(水) 02:23:56.82 ID:OzmhvIhZo
- //////////////////////////
……やっぱそうなのかな
澪は私より、あいつのほうがいいのかな。
まぁ、あいつのほうがしっかりしてるのも、澪と話が合うのも何となく分かる気がする。
でも……わざわざ、私を除け者にすることもないよな。
もう……澪なんか
きらいだ。
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今更になって後悔した。
あんなメール、送るんじゃなかった。
もし、軽音部の雰囲気がこれ以上悪くなったら
私のせいだ
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- 863. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) 2011/05/11(水) 02:24:23.93 ID:OzmhvIhZo
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【帰り道】
唯「ねぇ、あずにゃん」
梓「……」
唯「あずにゃん?」
梓「…」
唯「あーずーにゃーん!」
梓「!な、何ですか?いきなり叫ばないでください!」
唯「あずにゃんが無視したくせに〜」
梓「あ、ちょっと考え事してて、すいません」
唯「ふ〜ん、何のこと?」
梓「……えっと、律先輩のことで」
唯「あー…」
梓「今日、部活来ませんでしたけど、教室ではどうでしたか?」
唯『えっと……』
梓「?」
唯『……あー』アセアセ
梓「……唯先輩、何か隠してるでしょ?」
唯『えっ!?』ギクッ
梓「バレバレですから、正直に話してください」
唯「実は……今日りっちゃん、学校に来てないんだよ」
梓「えっ!?」
唯「それで、お昼休みに私とムギちゃんにメールが着たんだよ」
梓「それって……内容は?」
唯「うん、私が休んだのは2人の口からは言わないでくれって」
梓「……」
唯「…」
梓「……行きましょう」
唯「え!?」
唯「……どこに?」
梓「決まってるじゃないですか」
安価↓
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すいません、時間の関係で2回に分けます。
- 864. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) 2011/05/11(水) 02:28:32.24 ID:TiZeI3na0
- 何これ?律の家とか?
- 865. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) 2011/05/11(水) 09:31:52.34 ID:QBSXmbmAO
- 学校
- 872. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) 2011/05/25(水) 01:23:05.09 ID:SDq73/r3o
- 律の家
梓「行きますよ」
唯「だからどこ〜?」
梓「いいから!」
唯「あずにゃん先輩厳しいっす…」
梓「はいはい」
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【田井中家前】
唯「……りっちゃん家」
梓「そうです、律先輩に直接話を聞くんです」
唯「……で、でも…」
梓「いいから、行きますよ」
唯「……は〜い」
///////////////
ピンポーン
律「は〜い…って――
唯と梓が来た、…余計な心配掛けさせたかな
梓「元気そうですね、律先輩」
唯「……」
律「……まぁ、上がってけよ」
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- 873. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) 2011/05/25(水) 01:23:30.58 ID:SDq73/r3o
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【律の部屋】
律「わざわざありがとな〜…でももう大丈夫だから!」
…正直全然だめだ、頭痛は止まないし、……それに
梓「…そうですか」
梓「じゃあなんで休みだって私と澪先輩には教えなかったんですか?」
「」
唯「……」
律『いや〜風邪でだるかったし、とりあえず同じクラスの唯達に連絡しとけば大丈夫かと思ってさ』
梓「……」
律「…あ、梓? もしかして怒ってんの? いや、次からは気をつけるからさ」
梓「律先輩」
律「何?」
梓「私は別にいいです、でも…
【なんで澪先輩に言わなかったんですか?】
律「!」
唯(あずにゃん…!)
梓「しかも、唯先輩達にメールで口止めまでしてたじゃないですか!」
唯「あずにゃん…もうそろそろ…
梓「……何を考えてるんですか?」
律「…わかんない」
梓「?」
律「自分でもなにしたいのかわかんないんだよ…
梓「……でも
唯『あずにゃん、とりあえず帰ろ?』
梓「……」
唯「あずにゃん!」
律「……」
梓「……わかりました」
梓「でも、1つだけ約束してください」
律「…何を?」
梓「何があったのか知らないですけど、澪先輩とは仲直りしてくださいね」
唯「……」
律「……わかった」
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- 874. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) 2011/05/25(水) 01:23:58.46 ID:SDq73/r3o
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【澪の家】
私はベッドに仰向けになって天井を見つめていた。
……律の顔が脳裏に浮かび上がって――
【うるさい! お前なんかに心配されたくないんだよ!】
…まただよ。 こんなに引きずるなら無理にでも律に話を…
いや、それじゃ駄目な気がする……
あの寂しそうな律の顔―――
……ふぁ―――zzz
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どこだ? ここ
律[……]
律がいた、他は何もない。 ただただ、白い世界だ。
澪「り、律?」
律[……]
律は何も答えない。
澪「……まぁいいや、とりあえず聞いてくれよ」
律[……]
澪「私さ、正直ここ最近の律が怖かったんだよ」
澪「いつもみたいに私をからかったり、冗談言ったりしない律がさ」
澪「……でも、それってひどいよな」
澪「幼馴染だからって相手の知らない部分を否定したりしてさ……
澪「……本当にごめん、律」
澪「お前が何でそんな風にするのかはわかんないけど、私はずっと待ってるから」
澪「……だから」グスッ
澪「……気が向いたらでもいいから、もう一度――
最後の一言を言おうとした時、初めて律が口を開いた。
[…違うよ、澪のせいじゃないし、そもそも今に始まったことじゃないし!]
澪「……え?」
あれ? それって…昨日の朝も……
ん? じゃあ…――
澪「律! じゃあ【いつ】の【誰の】せいだって言うんだ?」
律[……]
澪「り
律[そっからは澪が考えることだよ]
澪「それって――
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- 875. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) 2011/05/25(水) 01:24:25.15 ID:SDq73/r3o
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ブーブー
……携帯が鳴っている…
澪「……!」
澪(ちょっと寝てた…)
目覚めの元になった携帯を見る。
画面の隅のデジタル時計を見ると20分もたっていなかった。
澪「……やっぱあれは夢か」
でもさっきの出来事は夢の一言では片付けられない気がした。
律が今朝ああ言ったのは真実なのだ。
さっき夢の中で自分が言ったこと…
【いつ】、【誰の】せいなのか…。
律がおかしくなったのは…………
澪「あ……!」
あの喫茶店…私が……唯と和とお茶をしてた時!
なら、私がすべきことは――
①唯に電話
②律に電話
③和に電話
④梓に電話
⑤紬に電話
- 876. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/25(水) 01:32:05.01 ID:mShXsd8ho
- ③
- 883. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) 2011/06/07(火) 01:43:34.91 ID:FbP5qmPm0
- ③和に電話
あの場にいた和なら何か気づいているかも知れない。
……いや、それより――
――プルルルルル
和はなかなか電話に出ない。
そういえば最近疲れているようだし、寝ているのかも…
また掛けなおそうか――
プッ
澪「!」
和「もしもし、澪。 何?」
澪「あ、あぁ和……えっと…そのー・・・・
和「……」
澪「実は
和「律のこと?」
澪「えっ!?」
和「どうなの?」
澪「ま…まぁそうだけど……
和「それで?」
澪「いや…おととい和と喫茶店に行ったよな?」
和「えぇ」
澪「その時から何となく様子がおかしい気がして……和なら何か知ってるかなと思って」
和「う〜ん…私は特になにも……
澪「そっか……」
和「……」
澪「……」
澪「……でもさ」
和「?」
澪「何で律のことだってわかったんだよ?」
和「いや? 澪が気にしてることなんて律のことくらいでしょ?」
……何だか皮肉めいた響きがあるような気がした。
澪「あ…あぁ、そっか……」
和「えぇ、そうよ」
澪「……」
和『…じゃ、そろそろいい? 私まだやることいっぱいあって』
澪「そうか……なんか悪かったな。 じゃ」
和『……べつ
ブツッ ツーツー…………
和「……」
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- 884. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) 2011/06/07(火) 01:44:23.62 ID:FbP5qmPm0
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和は気づいてない様だったけど……
律はひょっとして――
私が和と仲良くお茶をしているのが気に入らなかったんじゃないのか?
……なんか凄い思い過ごしの気がする。
あの鈍い律がそんなことで?
…でもそれくらいしか思いつかない。
それはこの答えが正解だという証拠なのかも知れない。
……まぁどっちにしても明日律に直接会って確認するしかない。
いくら私を避けて部活を休んでるからって教室からは逃げられないはずだ……
……教室、か。
そういえば律とクラスが離れるって珍しいな。
離れても休み時間の度に会ってたし。
喧嘩なんて大げさでもなくした記憶がない。
思えばお互いこんなに【あわない】のは初めてだ。
……いまさらだがそんな現状に驚いた。
そして、唐突に律に対して――謝りたいと、そう思った。
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- 885. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) 2011/06/07(火) 01:44:57.43 ID:FbP5qmPm0
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澪に電話を切られてから十分程たった。
……
……澪には忙しいと言ったがそれは正確ではなかった。
正直、心配でしょうがない。 手が進まない。
和「……」
軽音部はまだ講堂の使用届けを出してない。
澪が電話してきたのはてっきりそのことだと思ったのに。
……でも、澪はそんなこと頭のどこにもないみたいだった。
……私のことと同じように。
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最終更新:2011年11月25日 22:25