唯「出番だよ」律「はい!!」
-ウブりっちゃん-
澪「・・・」
澪「うーん」
タッタッタッ
律「澪ー」
澪「ん?」
律「クラブ見学行こうよ!」
澪「クラブ見学?」
律「そう!まだ入りたい部活決まってないだろ」
澪「いや・・・私文芸部に入る予定なんだけど」
律「えっ」
澪「入部希望の紙も書いたし」
澪「ほら」
ピラッ
律「あ・・・そうなんだ」
律「じゃあ仕方ないな…はは」
澪「どこか行きたいところがあったのか?」
律「い、いや別にそんなことはないよ」
澪「?その手に持ってるのは」
律「あっ」サッ
澪「見せなさい」バッ
澪「・・・軽音部?」
律「返せよっ」バッ
澪「そういや律、ドラム好きだったもんな」
澪「私も影響されてベース始めようとしたけど
結局かじる程度で終わっちゃったんだよなあ」
律「もういいって」
澪「というか別に私まで行かなくてもよくないか?」
律「だって軽音部っていったらヤンチャそうな人が集まるイメージが
あるし、一人で行くなんて・・・」
律「がくがくブルブル」
澪「・・・見学だけなら付き合ってやるよ」
律「いいの!?」
澪「ああ、今月はまだ仮入部期間だしな」
律「澪しゃん」ジーン
トットットッ
律「み、澪」
澪「なんだ」
律「もし体験してみて楽しいって思ったら澪も入ってくれる?」
澪「うーん思うかなあ、私楽器なんて全然できないし」
律「大丈夫だよ!私も分かるところは教えるし、きっと先輩たちも優しくコーチしてくれるよ」
澪「お前その先輩たちのこと怖がってたじゃん」
律「・・・・」
澪「まあ・・・」
澪「考えてみるよ」
律「!」パァー
澪(一年が律だけだったらかわいそうだしな)
澪「ここか」
律「澪先に入って」
澪「お前が来たいって言ったんだろ」
律「だって・・・」
澪「まったく」
ガチャ
澪「あのー!見学させてもらいたいんですけどー!」
しーん
澪「あれ?」
~
澪「廃部!?」
さわ子「ええ、正式には廃部寸前ね」
さわ子「去年までいた部員はみんな卒業しちゃってね」
さわ子「今月中に4人以上集まらないと廃部になっちゃうの」
澪「はあ」
唯「せんせー」
さわ子「ごめんね、呼んでるから」
澪「いえ、ありがとうございました」
さわ子「頑張ってね、軽音部」
澪「・・・行こっか」
律「うん・・・」
さわ子「じゃ、お願いね」
唯「はーい」
~
律「・・・」
澪「あー・・・律?」
澪「残念だったな」
律「うん」
澪「・・・」
律「ま、まあ部員がいないんじゃしょうがないよ」
律「あははごめんな澪、付き合わせちゃって」
澪「・・・」
律「今日はもう帰るだろ?帰りにアイス買っていこうぜ!
お礼としておごってやるよ!」
澪(思えば律が自発的にやりたいって言ったのは初めてだったかな)
澪(いつもは私の後ろしか付いてまわらなかったけど・・・
余程やりたかったんだろうな)
律「澪ー早くっ」
澪「待て」
律「?」
澪「今月中に4人集まればいいんだろ」
澪「あと2人くらい声がけすればなんとかなる」
律「じゃ、じゃあ」
澪「うん・・・まあ」
律「澪しゃん」ジーン
澪「私は"仮"部員だ、四人以上になるなら文芸部に行くからな」
律「えっやだやだ!澪がいなきゃ
澪「お前はしたいのかしたくないのかどっちなんだ」
ガチャ
紬「あのー」
澪律「!」
紬「!(まあっ二人きりでイチャってるわ!)」
澪「軽音部の見学ですか」
紬「はふうはふう」ホワンホワン
澪「あの」
紬「ハッいいいいいいいえ合唱部の」
澪「あ…合唱部ですか」
紬「もしかして教室間違えちゃってますか?」
澪「ここは軽音部ですよ」
紬「そうでしたか、ごめんなさい失礼しました」
バタンッ
澪「ちぇ」
律「もう行った?」
澪「ああ」
律「ふう」
澪「お前初対面の人に会うごとにそんなビビッてたら、
折角入部してくれる人が来ても仲良くなれないぞ?」
律「いいいいいもん!私は澪さえいてくれれば」
澪「やめろ離れろ」
律「離れない!」
ハフウ・・・ハフウ
澪「ん?」
紬「す、凄い!女の子同士で抱き合ってる」
紬「はふうはふう」
ガラッ
澪「あの」
紬「はうあっ!」
澪「まだ何か?」
紬「ああああれーおかしいわね、また間違えちゃったかしら」
紬「失礼しましたー」ヒューン
バタン
律「さっきの人?」
澪「うん、何で二回も同じとこに着くんだろう」
律「も、もしかしてホントは入部したいとか!」
澪「どうだろう」
律「何かお嬢様って感じだったね」
澪「軽音楽ってタチではなかったけどな」
律「でも私あの人となら仲良くなれそう」
澪「隠れてたじゃん」
律「あ、あれは・・・」
律「とにかく!あの人はいい人っぽい!」
澪「なんだそれ」
律「あっ一番は澪だよー」
澪「くっつくなって、お前二人だけになると
ベタベタしてくるタイプだったんだな」
律「えへへ」
ハフウ・・・ハフウ
澪「・・・・」
澪「ちょっとどいてて」
律「あーん」
タッタッタ
ガラッ
紬「はうあっ!」
~
紬「・・・そうでしたか」
澪「ああ、今月中に4人集まらないと廃部なんだ」
紬「本当にごめんなさいね、期待外すような真似して」
澪「いいんだ」
紬「澪ちゃんね、よろしく」
澪「ほら、偶然でも部室に来てくれたんだ
挨拶くらい言え」
律「あ・・ぅ」
紬「こんにちわ」ニコッ
律「こ、こんにちは・・・」コソッ
紬「」キュン
澪「こらこらまたそうやって」
紬「入部します」
澪「えっ」
紬「入部します」
澪「でも合唱部に
紬「入部します」
澪「・・・・・」
こうして早速三人目の部員確保に成功した軽音部は
日々、ラストピースを埋める活動に専念する
最終更新:2011年11月26日 20:31