唯「出番だよ」和「はい!!」


-63点和ちゃん-

キーンコーンカーンコーン

さわ子「日直の人は黒板お願いね」

ワイワイガヤガヤ

ワイワイガヤガヤ

二限目の授業が終わりました
いつもの私なら授業後半になるとウトウトし始め
終了のチャイムの音に叩き起こされます

ですが今日の私はちゃんと起きてました

唯「はあ」

テストが返ってきたのです

律「唯ー」

唯「りっちゃん」

律「テストどうだった」

唯「やばいよ…憂に八つ裂きにされる・・・」

澪「そんなに悪かったのか?」

紬「レッドゾーン突入?」

唯「赤ペン先生はギリ大丈夫だったんだけど」

ピラッ

律「32点!だっせえええええええええええええええええ」

唯「やあん!大きい声で言わないで」

律「悪い悪い、私のも見せてやるから」

ピラッ

唯「54点・・・りっちゃんだってそんなに良くないじゃん!」

律「半分取れれば上等ですー」

澪「いや上等じゃないだろ」

唯「澪ちゃんとムギちゃんはどうだったの?」

澪「私か?ほら」ピラッ

紬「はい」ピラッ

唯「うわ…」

律「私と唯の点数合わせても勝てない・・・」

唯「なんでそんなに頭いいの!」

澪「頭いいっていうか、授業聞いてノートとって予習復習してれば
大体このくらいとれるだろ」

律「聞きました?余裕かましちゃって…」

唯「やーねぇ」

紬「ねー」

澪「ムギはこっちだろ」

紬「あうう」

和「軽音部みんなで集まって、テストの話?」

唯「和ちゃん」

幼稚園に通う時期から今のいままでずっと親友を続ける
真鍋和ちゃんです

なんと生徒会長を務めているのだから驚きです


律「和はテスト何点だった?」

和「んー?はい」

ピラッ

唯「63点」


律「あはは私とそんな変わんないな」

和「いいのよ、こんなの半分も取れれば十分じゃない」

紬「和ちゃんりっちゃんと同じこと言ったー」

澪「生徒会長・・・」

こんなこと言うのは良くありませんが
和ちゃんは確かに生徒会長です
しかしそんなに頭がいいと言う訳ではありません

いえ、生徒会長だから頭もいいというのは私の勝手な独断なのですが
一般的にはそうなんじゃないでしょうか

和「澪、この公式の解き方教えて欲しいのだけれど」

澪「ああそれは」

和ちゃんは分からなかったところや間違った問題は
必ず自分が納得いくまで挑戦します

澪「ってなるんだ」

和「なるほど…ありがとう澪、助かったわ」

澪「いやいや」ニコッ

和ちゃんはお礼を言って微笑みます
澪ちゃんも嬉しそうに笑顔になります

先生「真鍋、解いてみろ」

和「y=152です」

先生「残念、y=3だ」

和「おしい」


和「"ブレークファースト"ってスペルどう書くんだっけ?」

唯「こうだよ」

澪「違うこうだ」

私も人のことはいえません


瀧エリ「和っ」トス

和「ファイア!」レシーブ

ダァン

わーわー

和ちゃんはどちらかというと運動の方が得意です
昔から憂も入れた三人で缶蹴りや鬼ごっこをしていたものでした
小学生低学年のときの縄跳び運動で一番初めに二重跳びができるように
なったのも和ちゃんだった気がします

そのうち妹の憂でさえ出来る歳になったのに私は結局小学校を卒業するまでに
会得することはできませんでした

今なら出来ますよ?そりゃあ高校生ですもん出来ますって・・・・多分


律「唯来るぞ!」

唯「えっ」

ダァン

唯「へぶっ」ドタッ

律「唯!大丈夫か」

唯「いたた・・・」

信代「ごめん!当てるつもりはなかったんだけど」タッタッタ

和「起きられる?」

唯「平気だよ、どこも痛くない

タラー

唯「あ」

瀧エリ「鼻血」

澪「貧血」スー

紬「キャッチ、澪ちゃんはこっち来てようね」ズルズル

和「だれかティッシュ持ってないかしら」

信代「ええと・・・」

瀧エリ「誰かティッシュ持ってないかってー」

スッ

いちご「・・・ティッシュ」

和「使っていいの?」

いちご「うん」

和「ありがとういちご」

唯「いちごちゃんありがとー」ふがふが

和「動かないで唯」

唯「うあい」

瀧エリ「苺がプリントされた香りつきティッシュ・・・」

律「ぶふっwwwww」

いちご「・・・・」ギリギリギリギリ

律「いいいいいちごしゃんやだなあ冗談ですって」ガクガク

信代「ホントごめんな唯」

唯「いいっていいってー」

信代「・・・」

ドサッ

律「こひゅーこひゅー」

いちご「・・・食べてもおいしいのよ」

和「そうなの?私いっちゃおうかしら」

唯「え、和ちゃん」

パクッ

もぐもぐモグモグ

いちご「・・・・冗談だったんだけど」

和「オエーのAA」


クラス「あはははははは」


唯「和ちゃんってば、普通やらないよー」あははは

いちご「クスッ」


和「よし、じゃあチーム替えしてもう1ゲームしましょ」

クラス「おー」


和「エリ、いちご、一緒に暴れましょ」

瀧エリ「がってん!」

いちご「御意」

唯「信代ちゃーん」タッタッタ

信代「?」


唯「チーム組もうよ!」

信代「えっ・・・でも」

唯「あんなレシーブ打てるなんて凄いね!
信代ちゃんがいてくれれば百人力だよ!」

唯「ねっ?」

信代「・・・・うん!」

律「こひゅーこひゅー」

紬「よいしょよいしょ」ズルズル


和ちゃん、クラスのみんなありがとう


和「というわけで三年二組はロミオとジュリエットのお芝居を
することに決まりました」

クラス「わいわいわいわい」

澪「私がロミオ・・・私が」ブツブツ

和ちゃんはクラス委員長でもあります
こういった議論を行うときは進んで司会を務め、
話を進行させてくれます

和「セットを作る係になってる人は放課後残って期間内に完成させるように」

和「30分くらいでいいわ、部活に支障は出ないようにするから」


=放課後=

わいわい

わいわい

唯「がんばってるね和ちゃん」

和「唯」

唯「台本だってまだ出来てないのに、今日からじゃなくても」

和「こういう裏方の作業はゆっくりでも早めに始めないとね」

唯「しっかりしてるね、さすがは生徒会長だよ」

和「もう」

和「唯は演出する側なんだから残らなくていいのよ?」

唯「木Gだよ!」

和「はいはい」

唯「じゃあね和ちゃん部室行ってくるよ」

和「うんまたね」

和ちゃんは今回の出し物でも幹事を務めてくれました
それはみんなが和ちゃんを信頼しているからです
和ちゃんにはリーダーシップというか
そういったカリスマ性があるのでしょう

なぜだか私まで嬉しくなってしまいます

唯「~♪」

女子1「早く帰りたいなあ」

女子2「なんでこんな面倒くさいことやらせるのかしら」

だからといってみんながみんな和ちゃんを
好いてくれているわけではありません

決して嫌いという訳じゃないと思いますが良く思っていない
人は必ずやいるでしょう

女子1「大体なんで真鍋さんって生徒会長なの?」

女子2「頭だってそんなに良くないよね」

唯「むっ」

支持率100%なんて数値この世には存在しないのです

唯「ねえ--

和「あなたたち」

女子1.2「!」

和「どう?捗ってる?」

和「分からないところがあったら遠慮なく聞いてね」

女子1「あ…これ終わったから」

女子2「こっちも」

和「嘘!?もう完成したの?早いわね」

和「助かるわ女子1、2」

女子2「う、うん」

女子1「別に・・・」

和「今日はもう大丈夫よ、お疲れ様」

女子1.2「・・・・・」

和「ばいばい、また明日」


ですが、和ちゃんの場合


和「あともう少しでいいから頑張って」

クラス「「「ブヒぃ!!!」」」

女子1「ねえ」

和「あら?」

女子1「その・・・なにか手伝うよ」

女子2「どうせ帰宅部だし暇だから」


限りなく100%に近いんだと思います


=部室=

ピーヒャラピーヒャラ

ジャカジャン

律「今のはきれいに決まったんじゃないか?」

澪「ああ、ほぼ完璧だ」

梓「ステージでもこの調子で頑張りましょう!」

唯「ふひい疲れた」

紬「唯ちゃん頑張ったもんね、そろそろお茶にしましょう」

唯「うわーい!!!」

梓「うるさっ!」キーン

律「はあ~」

唯「私たちはこのひと時にために生きてたんだね~」

紬「紅茶のおかわりいかが?」

梓「あ、お願いします」

ガチャ

和「失礼するわね」

律「おーう和どうした」

和「講堂の使用許可書」

律「!」

澪「おい!また出し忘れてるんじゃないだろうな」

律「え、ええ?ちょっとまって」ガサガサ

和「期限今日までなんだけど」

律「うわわわわわ」ガサガサ

澪「探せ探せ」あたふた

梓「机の中とか」あたふた

紬「あたふたあたふた!」

澪「ムギ!」

紬「あうぅ」

和「私か渡し忘れてたんだけどね」

律「おい」


律「えーと曲順が

澪「最初にごはんはおかずで

和「あんまり急がなくていいわよ、今日までっていっても
私が直接持って言ってあげるから」

律「サンキュ」

紬「和ちゃん、紅茶飲まない?」

和「いただくわ」

紬「はーい」

唯「今日はもう作業終わったの?」

和「うん、みんな頑張ってくれるから予定より早く終わりそうよ」

紬「和ちゃんどーぞ」カチャ

和「ありがとうムギ」ニコッ

唯「砂糖いるよね」

和「うん」

ボチャン

ボチャン

ボチャン

紬(三つ)

梓「和先輩って無糖のイメージがありました」

和「脳が糖分を欲してるのよ」

唯「こうみえて和ちゃんは甘党なのです」

和「てかあんた達お茶飲んでていいの?練習は」

梓「さ、さっきまではしてたんですよ、丁度和先輩が来たとき
休憩してただけで」

和「ふうん」

ズズッ

和「あー」

紬「お口にあうかしら」

和「とってもおいしいわ」

和「確かにこれなら毎日でもいいわね」

唯「でしょ」

律「和、書けたぞ」

和「ん」

澪「間に合ってよかった」

和「ふう」


和「もう少しゆっくりしてていいかしら」

紬「ええ」

唯「和ちゃん疲れてる?」

和「疲れてるわけじゃないけど、気分転換っていうか
リフレッシュしたいかな」

和「温泉に浸かってカニ食べまくれるツアーにでも行きたいわ」

律「あはは何だそれ」

唯「じゃあさ」

唯「今度の休みの日一緒に遊ぼうよ」

唯「服見に行ったりお昼にご飯食べたり」

律「いいなー私も遊びたい」

唯「ダメっこれはデートなんだから」

唯「ね?和ちゃんいいでしょ」

和「うーん・・・」




私はそんな和ちゃんが大好きです


---63点和ちゃん




唯「おしまいだよ」梓「はい!!」






梓「あ、あれ?」


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最終更新:2011年11月26日 20:38