唯「どうしましょう」


唯「そういえばそろそろ映画けいおん!が始まりますね」

唯「座席の予約はしてますか?」

唯「どうしましょう」


唯「まあそんな事はどうでもいいんですけどね」

唯「あきが終わっちゃったんですよ」

唯「あきが」


唯「これもう冬の時代ですわあ」

唯「みんなは11月何をしたのかな?」

唯「なにをしたのかな」


唯「はい、じゃああずにゃんは何をしたかな?」

唯「うん」

唯「そうかー」

唯「それはそれは」

唯「まあ誰もいないんですけどね」


唯「それじゃあ12月は何をする予定なのかな?」

唯「うん、うんうん」


唯「ねえ、それってただの馴れ合いじゃないの?」

唯「馴れ合いは馴れ合いスレ立てて勝手にやってて下さいよ」


唯「千秋楽だね~」

唯「どうしよっか~」

唯「唯「だまってかけよ」」


唯「いやー今日は寒くなるんだってさ」

唯「どうしましょうねえ」

唯「私?私はねえ」

唯「あ っ た か い よ」


唯「あー」

唯「いかんなあ」

唯「いかんいかん」

唯「いか……」

唯「いかんざき」

唯「ふふ」


唯「さてと」

唯「そろそろしちゃう?」

唯「しちゃおっか」


唯「本気だしちゃうよ?」

唯「私がしてあげる」

唯「覚悟はいーい?」

唯「私はできてる」


唯「……」

唯「アヒー」

唯「アヘッ!」

憂「うわっ」

唯「ちょ」

唯「……っっともーびっくりしちゃったよ~」

唯「どうしたの憂ー?」

唯「あっご飯できたのかな?」

唯「ねえ憂ってばぁ何か言ってよー」

憂「何か言って欲しいの?」

唯「まあ、そうね」

憂「私何も見てないから」

唯「どうしてそう言う事言っちゃうかな」

憂「ほんとなの」

憂「しんじておねえちゃん」

唯「……ほんとにほんと?」

憂「うん」

唯「命賭ける?」

憂「……」

唯「何か言って」

憂「見てないよ」

唯「そっか、ならいいや、じゃあいいや」

憂「お姉ちゃんいつも一人で独り言を?」

唯「だって一人だから……やだぁ、憂に聞かれちゃったぁ」

憂「お姉ちゃん……」

憂「ちょっと上向いて」

唯「え、こう?」グリン

憂「それから両手をピース」

唯「うん?……ピース」

憂「それからアヘッって言っ――」

唯「らあっ!」ズプ

憂「ひぐうぅぅぅぅぅぅ」

唯「もうやめてよっ」

憂「あっ……ん////ごめんねお姉ちゃん……んはぁ」

唯「あ、ごめん痛かったよね……」

憂「ううん、そんなことないよ……んっ////」

唯「なでなで」

憂「はぁんっ、ん……ん、ひあ……っ////」

唯「どう?」

憂「んっ……いたくないよぉ……はぁぁ……」

憂「あ」

唯「あい?」

憂「そうだ私言う事があって来たんだった」

唯「何?」

憂「えっと、言い辛い事だから回りくどく言うね」

唯「……」

憂「お姉ちゃん達さ、放課後ティータイムIIってアルバム出したじゃない?」

唯「う、うん」

憂「あれ、ぎりぎり20万枚に届かなかったよね」

唯「……はあ」

憂「今の売上枚数知ってる?」

唯「たしか――」

憂「199775枚だよ」

唯「すごい!確かに惜しいね~」

憂「あと225枚だもんね、すごいよね」

唯「すごいな~。これって映画効果で何とかならないかな?」

憂「オリコン300位以内に食い込むには350枚以上は売れないと記録に出ないから……」

唯「そっかぁ」

憂「それでね、お父さんとお母さんが離婚するって」

唯「アヘッ?」

唯「なんもー笑えないよ」

憂「でも本当だって……!」

唯「嘘でしょ……」

憂「どうしようお姉ちゃん!私、どうしよう!」

唯「だっ、あ、あんなに仲良くしてたじゃない」

憂「でも、お母さんが憂はどっちについていくの?って聞いてきて……!」

憂「お姉ちゃんも決めなきゃダメだって……」

唯「どうしましょう。憂はどうするの」

憂「私は……お姉ちゃんについていく」

唯「でもそうしたらお父さんが一人になっちゃう」

憂「でも……」

唯「だってお母さんじゃ私たち二人を養えないよ」

憂「お姉ちゃんそこまで考えて……」

唯「お母さんが無理して働いて病気になって……」

憂「うう、そんなの嫌だよう」

唯「だから、ね。憂はお父さんと、ね」

憂「やだ、やだよぉ……耐えられないよ!お姉ちゃんがお父さんと暮らして!」

唯「私だって耐えられないよ!」

憂「いやぁぁぁ……!」

憂「お姉ちゃんは洗濯とかしないからいいじゃない!」

唯「よくないよ!お父さんと二人なんて耐えられない!」

憂「どうしようぅぅ」

唯「やっぱりお母さんに仲直りしてもらわなきゃ」

憂「お母さんは次の日になったら落ち着くかもだけどお父さんも怒ってて……」

唯「……憂、私達ってお母さんに似てるよね」

憂「え……うん、まあ…………そ、っは!?」

唯「今から10年後、私達のどちらかが家の隣の神社にくる」

憂「えっ」

唯「わかった?」

憂「うん……」

唯「それじゃあ10年後に行って私達のどちらかを連れて来よう」

憂「それでお父さんに謝るって事?」

唯「そう言う事」

憂「わ……わかった」


10年後

唯「……おまたせ」

?「あんまり待ってないよ」

憂「ど、どっちだろ……」

?「それは言わない約束でしょ?」

憂「そんな約束したっけ……」

?「それより早く行きましょ」

唯「そうだね」



現在

唯憂「おねがいします」

?「ふふ、まかせて」

ガチャ

父さん「ん?アッ!?」

?「んっふ……ちゅぷ……ちゅぅ」

唯憂(オエーーーー!?)


?「んぷぁ……ごめんなさいあなた……お願い、私を許して、見捨てないで」

父さん「お前……何を」

唯憂(あれは私じゃない、となると……)チラ

唯憂(……何、その目は)

?(未来でしばらく気分転換したら気が晴れたから今回は許してあげる)

父さん「僕も悪かったよ……じゅぶぶ……じゅぱ」

?「んんっ////」

憂「お母さんの中身はお姉ちゃん似だから……」

唯「うそ、嫌だよ……私の10年を返してよ……」

憂「だからあれは……私」

唯「え?」

憂「そうきっと私だよ、私がお姉ちゃんにあんな事させるわけない」

唯「憂……」

父さん「今夜、な?」

母さん「ん……はぁい」


唯「んーん、私も憂にあんな事させられない。だからあれは私であるべきなんだ」

憂「お姉ちゃん」

唯「憂」

唯憂「へへへ……」

憂「千秋楽だね、お姉ちゃん」

唯「そうかな」

唯「あ……なんか」

憂「どうしたの」

唯「憂とまた一緒に暮らせるって思ったら……トキメキが止まらないよ」ぎゅう

憂「わわっ////」

唯「憂……憂……!」

憂「んんっ////お姉ちゃん……私も……よかったぁ……」ぎゅううう

唯「くっ……憂っ!」ぎゅっ!

憂「あう……もっと強く!」


母さん「憂」

憂「えっ!?」

母さん「何みっともない顔してるのよ」

憂(やだっ!アヘ顔!?)

母さん「それよりこれからお父さんと出掛けてくるからお留守番よろしくね」

唯「え、あなたは私達のどちらかじゃあ……」

母さん「私は私よ」

憂「ほ、本物のお母さん……?」

母さん「ふふっ、それじゃあいってきまーす」


唯「いっちゃった」

憂「でもこれで丸く収まったね」

唯「はあ、人騒がせな夫婦ですなあ」

憂「くすくすっ」

唯「さて、憂さんや」

憂「なあに?」

唯「12月になったけど何をしたい?」

憂「お姉ちゃんと……お姉ちゃんといつまでもけいおん!したい」

唯「ふふ、甘えんぼさんだなぁ」

憂「ええへ」

唯「それじゃあまず映画は見るよね」

憂「うん!」

唯「他には?」

憂「他には……」

憂「まずTBSが見れるなら今日から明後日にけいおんの再放送と特番」


憂「2期の番外編が2日間無料配信だから……ブルーレイを持ってない人も……ね?」

唯「うん!」

憂「後は、ええと……」

唯「あとはこれかな」

憂「えっ何?……アッ!」

唯「ちゅう」

唯「やってしまった。マウストゥマウス」

憂「はわわ……」

唯「じゃあ行こうか、憂」

憂「え、何処に――」

唯「んん……それは聞・か・な・い・の。ついておいで」

憂「はぁい」

唯「ねえ憂、日本には上り坂と下り坂、どっちが多いか知ってる?」

憂「えっ?えっと……」

唯「それはね、同じ数なんだよ」

唯「下り坂に見えてもね、下から見ればそれは上り坂なんだよ」

唯「だから心配する事は無いんだよ、憂」

憂「お姉ちゃん……」

唯「さあ、行こうか、私達にとっての『坂』に」

憂「う、うん!」

唯「ふふ、だいじょうぶだよ憂。私達はいつまでも一緒だから」

憂「うんっ!」



END



最終更新:2011年12月01日 20:40