澪「ムギならこの学校にいてもおかしくないな」

紬「まさか。私じゃドジしちゃうもの」

志摩子「ふふ、ちゃんと皆さん馴染んでいらっしゃるわ」

乃梨子「私はなんか中学の頃思い出しちゃって気楽ですよ!」

紬「あら?じゃあ……」

乃梨子「はい、中学までは普通の所だったんです。受験組で」

澪「だったら結構戸惑う事とかあったんじゃないか?」

乃梨子「いえ、志摩子さんが面倒見てくれたから」

志摩子「乃梨子は最初からしっかりした子だったわよ」

乃梨子「そんな……乃梨子さんがいてくれたからだよ」

紬 ギュピラリーン


乃梨子「で、お姉さまは銀杏がお好きなんです」

紬「うんうん」

乃梨子「お姉さまと仏像を一緒に見に行ったりもしてー」

紬「うんうん」

乃梨子「……あの、聞いてますか?」

紬「はい、"お姉さま"っていいですよね」

乃梨子「は?」



乃梨子「こうやってよく銀杏を拾ってらっしゃるんですよ」

志摩子「いやだわ、私が銀名を採ってばかりみたいじゃない」

乃梨子「紬様もこだわりありそうですよね」

紬「?」

乃梨子「お漬物、とか」


聖「祥子ー、ちょっとちょっと」

祥子「どうなさったんですか?私今忙s」

聖「いやいや、祥子にも損は無いって!」

祥子「ごめんなさい澪さん、いいかしら」

澪「いや、どうぞどうぞ。私も楽器の練習もしなきゃいけないし」

澪「あれ?律も一緒なのか。何の話だろ」

唯「でねー、私最初軽い音楽だと思って」

祐巳「ほうほう」

唯「カスタネットとかならできるかなって!」

祐巳「あ、私も初等部の頃褒められた事があるよカスタネット!」

唯「なんか祐巳ちゃんとは他人な気がしないよぉ」

祐巳「私も唯さんとは気が合うな、って」

唯「もしかして妹とかいたりして!?」

祐巳「うーん残念、弟ならいるんだけど」


憂「お姉ちゃん、お風呂沸いたよー」

唯「うー、ういぃ、あいすぅう」

憂「はいはい、お風呂上がったらね」

唯「やたっ、アイス、アイスぅ!」

憂(可愛いなぁお姉ちゃん)



祐麒「祐巳、風呂空いてるんだから入っちまえよ」

祐巳「えぇ、今いい所なのに」

祐麒「風呂上がったらお隣さんに貰ったアイス食べていいって」

祐巳「本当!?先に食べないでよ!」

祐麒「はいはい」


澪「りつー」

律「んあ、どした?澪」

澪「さっき小笠原さんと佐藤さんと喋ってたろ?」

律「あぁその事か。んっふっふ」

澪「な、なんだよ」

律「本番は凄い事になるぞ!お楽しみだ」

澪「本番……も、もう短いスカートは穿かないからな!」

律「だーいじょうぶだって、澪は困らないよたぶん」

澪「たぶん!?」

律「で、コーラスなんだけどさ――」


唯「なんかここ数回の練習中、山百合会の人少ないね?」

梓「個別に練習する事があるらしいですよ」

唯「なーんか寂しいねぇ?あずにゃーん」

梓「別に軽音部自体はいつもどおりじゃないですか。唯先輩もいるし」

唯「え?」

梓「あ」

唯「あぁずにゃあぁぁぁぁぁぁん」

梓「あーもう!」

聖「ふふふ、そろそろ私達の計画を明るみにする時みたいだね」

江利子「秘密裏に進めてきたこの数週間、その集大成ね」

聖「聞いて驚け軽音部の諸君!」

聖江利「なんと――」




唯澪紬梓祐巳「えぇーっ!!」


唯「ふぃー、緊張するなぁ」

律「さすがの唯もだな」

唯「そりゃそうだよぉ」

梓「ちょっと客席見て来ました……けど」

紬「けど?」

梓「す、すごくキッチリ座ってます!」

澪「あわわわわわわわ」

律「お、落ち着け澪!散々練習してきたじゃないか!」

澪「練習……そうだ、小笠原さんと一緒に作った歌」

澪「いける……大丈夫!」

律「いけるよな?」

澪「うん、大丈夫」

桂かなんか「スタンバイお願いしまーす」

紬「そろそろみたいね」

律「よーっし、今日もめいっぱい、やるぞ!」

唯「――それから、次の曲からのメンバーを紹介します」

唯「この人達とは、今回が初めてです」

唯「それで、多分、今回が最後です」

唯「一緒に練習したのは短かったけど凄い一生懸命で」

唯「全然知らなかったのにいっぱい練習して」

唯「見てない所でもすっごい努力したんだと思います」

唯「それで、えっと、ここにいる聴いてくれる人の為というか」

唯「えっと、ここにいるみんなで楽しむ為に頑張ったんだと思いまふっ!」



唯「噛んじゃった」

律「お、お前感動のシーンで」

唯「えーっと、じゃあ紹介しますっ!」

唯「ギター小笠原祥子、ロサキネンシス・アンブゥトン――」


唯「タンバリン島津由乃、ロサフェティダ・アンブゥトンぷてぃすーるっ!」

唯「ダンス藤堂志摩子、ロサギガンティア・あんぶーとん」

澪(頑張ったと思う!)

唯「行くよ!次の曲は――」

令「由乃゙お゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙!格好よかったよぉぉぉぉ」

由乃「れ、令ちゃんってば大袈裟なんだから゙あ゙ぁ゙ぁ゙」

祥子「見ていてくれた?」

祐巳「勿論です!すごいですお姉さま、ギターなんて」

祥子「クラシックにもあるのよ、ギターは。やった事はないけれどとても丁寧に教えてくれたわ」

梓「いや、そんな……」

聖「やー志摩子最高!一番ウケたんじゃない?」

志摩子「お姉さま、何かと踊らせるのは止めて下さい……」

聖「楽しかったでしょ?」

志摩子「……えぇ、とっても」


唯「よかったよねぇぇぇ」

律「あーもう最高!今までより盛り上がったかもな!」

澪「頑張ってた、よなっ。良かったなぁっ」

律「あーもうお前まで泣くなよ!」

紬 ギラギュピリラァーン



桂「」

蔦子「感動の所失礼!興奮冷めやらぬうちに1枚といきましょうか」



とある音楽室に1枚、とある生徒会室に1枚。
アンバランスなようなハーモニーの思い出は、いつまでも残っています
そこは、乙女の園。






江利子「もっと練習期間があれば他のメンバーもいけるかしら?」

To Be Continued...




最終更新:2010年01月26日 03:54