ロンドン ヒースロー空港

卒業旅行でロンドンに到着した軽音部。

唯「ねえねえ、入国審査の時って、何を話せばいいの?」

梓「旅行の目的とか聞かれるみたいですよ。Sight seeing、って言えばいいと思います」

唯「分かった!」


入国審査ゲート

入国審査官「What is the purpose of your visit?」


入国審査官「Side business?」

唯「いえーす!さいどびじねす!」

入国審査官「Ok, so you got a proper visa for business?Show me.」

唯「え、えっと、ビザって言った、ショウって言った…いえーす、ジスイズまいファザーズクレジットカードいずビザ!」

入国審査官「Hah?Hmm...We need to check your status. Please go there please, that room」

唯「???」

……

律「ふう、やっと入国審査がおわったぜ」

澪「結構色々聞かれるんだな、滞在日数とか、帰りの航空券見せろとか。もっと簡単なものかと思ってたよ」

梓「私、何度も年齢について聞かれましたよ。パスポートを偽造してるとでも思われたんでしょうか…」

紬「日本人は、実際の年齢より若く見られるっていうからね」

律「梓はさしずめ小学生かと思われたんだろうなあ~」

梓「むっ、律センパイだって人のこと言えないじゃないですか!」

律「何を~?生意気な!」

澪「おい、そんなことより、唯はどこいったんだ?」

紬「そういえば、姿が見えないね…」

律「ああ、唯なら、さっきあそこの別室に連れていかれたぞ」

梓「え、ええ?どういうことですか!?」


別室

入国審査官「ペラベラペラベラ?」

唯「え、えっと、うぃいあー、けいおんぶ!ごーいんぐ、そつぎょうりょこう!」

入国審査官「I don't understand
what you are talking about. Without explaining the exact purpose, we cannot admit you.
Your purpose is sightseeing, not a side business, right?」

唯「えっと、えっと、早くてわかんないよお…う、うう、うわーん、憂~、みんな~!」

入国審査官「…OMG」


紬「大変!唯ちゃん、入国審査で引っかかってるみたい!」

澪「ええ!?一体どうして…」

紬「唯ちゃん、入国の目的をビジネスだって答えたみたいで…働くのが目的なら、就労ビザが必要でしょ?それで揉めてるみたい…」

律「はあ?なんでビジネスなんていうんだよ…意味が分からん!」

澪「観光、だから、サイトシーイングでいいんだよな…」

梓「ビジネス…ビジネス…サイトシーイング…はっ!」


唯「うう、どうしたらいいの…お腹も空いたし…」

入国審査官「If you can't explain your purpose of visit, you have to go back to Japan immediately」

唯「えっと、ゴーバックって言った…ジャパンって言った…ええ!?せっかくみんなでロンドンに来たのに、帰りたくないよお!」

入国審査官「Just explain your purpose. Once you say "Sight seeng", we can admit you and you will enjoy your stay in London. Just say it!」

唯「どうしよう、私、怒らせちゃったのかなあ…怖いよお…憂~!」

入国審査官「どうしてこうなった」


律「唯の奴、まだ出てこないぞ…」

澪「もう三十分も経つな…」

律「もし、入国許可が下りなかったら…」

紬「唯ちゃんだけ、日本に強制送還になっちゃう…」

梓「そんなのダメですっ!!!」

澪「梓…」

梓「唯センパイのいない軽音部なんて、軽音部じゃありません!」

紬「梓ちゃん…」

律「よく言った梓!しかし、何か案はあるのか?」

梓「はい!多分唯センパイは…」

……

唯「うぅ…グスッ、ギー太~、みんな~。みんな、どうしてるのかな?私なんか置いて、もうホテルに行っちゃってるかも…うわーん!」

入国審査官「Hey, this is for you, from your friend(おい、お前の友達から伝言だ)」

唯「ん?手紙…?あ、これあずにゃんの字だ!どれどれ?」

梓『観光=サイトシーイング。×サイドビジネス』

唯「なにこれ……あ!」


律「お、唯が出て来たぞ!」

澪「唯!何やってたんだ、心配したぞ!」

唯「いやあ、ちょーっとだけ、手違いがありまして…」

梓「サイトシーイングと、サイドビジネスを間違えたんですよね」

唯「うっ…すいません間違えました!」

紬「クスっ、唯ちゃんらしいわね」

唯「入国審査のおじさんが怖かったんだよお~」

梓「私が話したときはとても親切でしたよ。むしろ唯センパイをなんとか入国させてあげようと、心配してくれてました」

唯「え、そうなの?英語が早くて、怒られてるのかと思ってたよ~」

澪「真面目に英語を勉強しないからそうなるんだぞ」

梓「まったく…」

唯「でも、あずにゃん、よく私の間違いにきづいたね」

梓「唯センパイのことはなんでもお見通しです」

唯「おかけで助かったよお!ありがとう、あずにゃん!」(ガバッ)

梓「にゃっ!もう、人前でやめてください!時間押してるんですから、早く動きましょう!」

唯「うんっ!待たせたな、ロンドン!」

律「さあ行こうぜ!」

全員「おー!」


おしまい








最終更新:2011年12月18日 20:21