唯「寒い」

憂「だろうね……」

唯「さむいよぉ、憂」

憂「そんな顔されても、私にはどうにもできないよぉ……」

唯「外は寒いんだよ、憂ぃ」

憂「でも、どうしてお姉ちゃんは部屋着で外にいるの?」

唯「さて、何故でしょうか!」

憂「いいから中に入っておいでよ」

唯「うぅ、さむい……」

憂「お姉ちゃん……」

唯「ういー……寒いよぉ、風邪引いちゃうよぉ」

憂「……、いまそっち行く!」

唯「わーい!」


 タッタッ ガバッ

憂「お姉ちゃああぁーんっ」ギューッ

唯「ういーっ!!」ギューッ

憂「お姉ちゃんのばかっ! ほんとに風邪引いたらどうするの!?」

唯「ごめんね、憂……」

憂「体冷えきってるよ……早くおうちに戻ろう?」

唯「やだっ」

憂「……お姉ちゃん?」

唯「……」ギュウウゥ

憂「……」ギュー

唯「……うい」

憂「……うん。あったかい」

唯「ふー、さむいね」

憂「さむいねぇ」

唯「ういー」スリスリ

憂「んー」スリスリ

唯「あったかぁい」

憂「えへへっ」

唯「まぁ寒いけどね」

憂「うん……ほんとに風邪引いちゃうから、中入ろ?」

唯「うい知ってる?」

憂「なにが?」

唯「風邪ってね、かかるたびに免疫力がついて、風邪になりにくくなるんだよ」

憂「……そうなの?」

唯「そして、これは知ってるよね。風邪は人にうつすと治るって」

憂「迷信じゃないの?」

唯「ノンノンノン。だから、憂、んっ」

憂「うーん……」

唯「はい、今わたしが風邪を引きました!」

憂「えっ……そんな、大丈夫!?」

唯「つらいよぉ、苦しいよぉ憂ー。一刻も早く治さないと、大変だよ」

憂「……目つぶって」

唯「んー」

憂「ん……ちゅう」

唯「ふ……」

憂「ちぅ……んぅ、ちゅうぅぅ……」

唯「んふー……ふすー……」

憂「……ちゅっ」

唯「ほへぇ」クラッ

憂「大丈夫、お姉ちゃん?」

唯「うん……あっ、憂!」

憂「え?」

唯「顔赤いよ! 私の風邪がうつっちゃったんだね!」

憂「あ……そうかも、くらくらする……」

唯「安心して。私が憂の風邪をもらってあげる」ナデナデ

憂「ん、お姉ちゃあん……」

唯「いくよ。……ぁむ」

憂「んぁ」

唯「んにゅっ。ちゅる……」

憂「はんぁ、あ、ぁく……」ギュッ ギューッ

唯「ちゅっ、ちゅくっ。れろ、ぇろっ……」

憂「んっ、ほあぁっ……おへぇひゃん……」ギュウウゥ

唯「ちゅぱ……んくっ」ゴクン

憂「あっ、……はあぁ」クタッ

唯「おっと、と……憂、風邪治った?」

憂「……風邪なんか最初からひいてないよ」

唯「ああっ」

憂「え? ……あっ」

唯「……さむいね」

憂「ん、さむいね……ちゅっ」

唯「んちゅ、ちゅっ……」

憂「さむいもんね……ちゅむ」

唯「うん、しょうがない……あぉ」



とみ「え、お前ら玄関先で何やってんの」

唯「あ、おばあちゃん」

憂「お寒いですね」

とみ「いやすごいあついが」

  おわり



最終更新:2011年12月30日 00:09