それから更に数時間後・・・

澪「うおぉぉぉ!!」

ズダダダダダダダダッ・・・・

澪「あと少しっ・・・!」

ダダダダッ・・・・ダッ!

澪「や、やった!登りきった!先生やりました!!」

律「う、嘘・・・・」

さわ子「うふふ、ほらやればできるのよ」

律「で、でもあんな体で登りきるなんて・・・・!」

さわ子「あんな体?よく見てみなさい」

律「え・・・?あ、なんか体が細くなってる!澪のやつちょっと痩せてる!!」


さわ子「だから言ったでしょ?めちゃくちゃ痩せるって」

律「い、いやでも数時間でこれは異常だよ!」

さわ子「・・・正直、私も驚いてるわ。よっぽど早く痩せた姿を唯ちゃんとムギちゃんに見せてあげたいんでしょうね・・・これはきっとその想いの成せる業よ・・・」

律「澪・・・」

さわ子「このぶんじゃもう私はいらないかもね・・・私はもう帰るわ。」

律「え?ちょ、ちょっとさわちゃん!」

さわ子「大丈夫よ!後はあなた達二人でもきっとできる・・・それじゃあね!」

ブロロロロ・・・

律「うおおおーーい!山ん中に女の子二人置いてくなよー!!!」



それから1ヶ月後・・・

律「よーし澪!体重計乗ってみろ!」

澪「う、うん・・・」

ギシッ・・・・

澪「り、律・・・どう・・・?」

律「・・・50キロジャスト!」

澪「や、やった・・・!元に戻ってる!!」

律「頑張ったな澪・・・」

澪「律・・・りつぅぅ・・・!!」

ガバッ!

律「うわっと・・・!はは、よしよし・・・」

澪「やった・・・私やったよ・・・!」

律「あぁ・・・でもまだだぞ」

澪「え・・・?」

律「唯とムギに会いに行かなきゃ」

澪「・・・・」

澪「なぁ律・・・」

律「なんだ?」

澪「私・・・怖いんだ。二人に会うのが・・・私のこと恨んでるんじゃないかって・・・特にムギなんてもう一生寝たきりなのかもしれないし・・・」

律「大丈夫だよ。二人ともそんなやつじゃないって分かってるだろ?」

澪「でも・・・」

律「ほら、いいから病院行くぞ!」

澪「あ、ちょっと・・・!」


-病院-

律「すいません、友達のお見舞いにきたんですけど」

受付「お見舞いですか?お友達のお名前は?」

律「平沢唯琴吹紬です」

受付「平沢さんに琴吹さんね・・・えっと平沢さんは312号室。 琴吹さんは・・・・・・いないわね」

律「え・・・?」

澪「ど、どういうことですか!?」

律「も、もしかして死・・・」


受付「もう退院してますね」

律「え?退・・・院?」

受付「はい」

澪「あ、あの・・・何かの間違いじゃないですか?だってムギは・・・」

ムギ「あら、りっちゃん澪ちゃん」

律・澪「!?」

律「ム、ムギ!?なんで・・・!?どうして!?もう一生起き上がることも歩くことも出来ないって・・・ていうか意識も戻らないかもしれないって・・・!」

澪「お、おば・・・・お化け・・・・いやぁぁぁひぃぃぃぃ・・・」ジョロジョジョジョ

紬「私ね、昔からどんな怪我してもすぐに治っちゃって・・・傷の治りが異常に早いのよ」

律「あ、ありえない・・・化けものだ・・・!」

紬「うふふ、お医者さんにも言われちゃった♪私が起き上がったときとってもびっくりしてて腰を抜かしてたわ。 それでそのときの顔がすごく面白くて・・・」


律「も、もういい!わかった!とにかく無事でよかったよ・・・なぁ澪!」

澪「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい化けて出てこないで・・・・」

律「おい澪・・・」

紬「澪ちゃん。大丈夫よ。幽霊なんかじゃないわ、ほら」ぎゅっ

澪「ム、ムギ・・・」

紬「ね?」

澪「う、うん。・・・・・・・ごめんムギ・・・幽霊だなんて思って・・・そ、それに他にも謝らなくちゃいけないことが・・・!」

紬「澪ちゃん。いいのよ。」

澪「え・・・?」

紬「全然怒ってないから。」

澪「ムギ・・・」

律「な?だから言ったろ?」

澪「・・・うん」


律「さ、後は唯のところだな」

澪「うん・・・」


-312号室-

律「おいーっす唯ー」

紬「こんにちは」

唯「あーりっちゃんムギちゃんおいっす」

律「怪我の具合どうだ?」

唯「だいぶよくなったよ!もうすぐ退院できるって!」

律「そっかー、そりゃよかったな!」

唯「ところで澪ちゃんは扉の影で何やってるの?」

澪「!!」

律「おい澪ー・・・まだ怖がってんのか」

澪「だ、だって・・・!」

唯「澪ちゃん!入っておいでよ!」

澪「う・・・」

律「みーお!」

紬「澪ちゃん」

澪「わ、わかったよ・・・」コソコソ・・・

唯「久しぶりだね澪ちゃん!すごい!ダイエット頑張ったんだね!元通りになってる!」

澪「う、うん・・・ありがとう・・・あのな、唯・・・今回のことは本当にごめ・・・」

唯「ごめんね澪ちゃん」

澪「え・・・?」

唯「私が貧弱なせいで澪ちゃんに辛い思いさせて・・・」


澪「な、なに言ってるんだよ・・・!あれはどうみても私が悪かっただろ!唯が謝る必要は・・・」

唯「ううん。澪ちゃん、私だって悪かったんだよ。それでね、もうあんなことが起こらないようにっていっぱい鍛えたんだー♪」

澪「え?」

唯「見てこの腹筋!」

カチンカチン

澪「す、すごい・・・!カッチカチだ!」

唯「これでもう電車にはねられても大丈夫だよ!澪ちゃんも安心して私のこと突き飛ばしていいからね」

澪「唯・・・」


律「よかったな澪」

澪「うん・・・良かった」ポロポロ・・・

紬「あらあら」

唯「み、澪ちゃん泣かないで・・・」

澪「ごめん・・・なんかうれしくってさ・・・またこうやって4人で集まれて・・・」

律「あー、そういや4人揃うの久々だな」

唯「ねぇ!私なんだかとっても演奏したくなってきたよ!」

紬「私も♪」

律「じゃあ唯が退院したらみんなで演奏しような!」

澪「あぁ・・・そうだな♪」


補足:りっちゃんはちゃんと痩せました


終わり




最終更新:2010年01月27日 00:57