テレビ「オワカリイタダケルダロカ」
憂「うぅぅ、お姉ちゃんこの番組怖いからチャンネル変えようよ……」
唯「あっ首のない女の人がこっちを見てるよ!」
憂「ひゃっ」ピョンッ
唯「えへへー、冗談だよー」
憂「あっお姉ちゃんったら」
猫のあれみたいに驚くと垂直に飛ぶのです
『エネファーミング憂ちゃん』
本当はいけないことだとわかっているのですが
好奇心や愛ゆえにたまに飛ばせて見たくなるのです
憂「お姉ちゃん、正座なんてさせてどうするのー」
唯「はい、ういープレゼントだよー」
憂「わぁっありがとーお姉ちゃん」かぱっ
びっくりばこ「チーッスwwww」ボヨヨンヨン
憂「きゃぁっ」ピョンッ
唯「すごい!座ったまま跳躍した」
唯(憂を一番跳躍させるにはどんな驚かせ方がいいんだろう……)
秘蔵のJU計画と書かれたノートをチェックする唯
〆 トラックに轢かれたふり 48cm跳躍
〆 振り込み詐欺にあったふり 45cm
〆 妊娠したふり 49cm
〆 けいおん三期が決定したと騙す44cm
唯「50㎝の壁を越えられないよー」
そんなある日のことです
ピンポーン
唯「はいはーい」
憂がお買い物に行っていたときに来客がありました
研究者「平沢唯さんですね」
唯「えっ」
研究者「実はあなたのお宅の
平沢憂さんのことで話したいことがあります」
研究者「ここ最近、この町で観測される素粒子に乱れが生じているのです」
唯「そ、そりゅーし……?」
研究者「そこでわれわれはエージェントを派遣し、原因を突き止める調査を行いました」
唯「あ、え、」
研究者「単刀直入に言います、その原因はあなたの妹、平沢憂さんなのです!」
研究者「あなたの妹は地面に対して跳躍しているのではなく、空間に対して直接跳躍しているのです!」
唯「」
難しいことはわかりませんが
なんでも憂の跳躍はすごいエネルギーを発生させるらしく
発電にもってこいらしいです
ただし、本人の意思でのジャンプでは無意味で、
不意にジャンプしたときだけその不思議なエネルギーが発生するとか何とか
唯「だから、憂には超小型蓄電機を装着してもらって日本のエネルギーの一部をまかなわせたいんだって」
憂「えええええええ」ピョンッ
憂の背中にはホッカイロのような装置を取り付けられました(任意ではがせます)
みためはホッカイロですが科学の粋が集まっていて
ものすごい量の電力を蓄えられるとか
電力がたまるとピピッとするらしいです
しかし問題がありました
いざ不意にジャンプすればすごいエネルギーになるとしても
まじめでやさしい憂はそれを意識してしまうようになったのです
憂(不意にジャンプしなきゃ、不意にジャンプしなきゃ……)ブツブツ
唯「うーい、みてみてー」
憂(あ、きたきた)
蜘蛛のおもちゃを憂の目の前に差し出す唯
憂「え、あ……」
憂「ごめんお姉ちゃん……」
唯「あ、こっちこそごめんね……」
身構えてしまい以前のようにほとんどジャンプをしてくれなくなったのです
憂に教えず秘密にしておけばよかったのかな……
唯「あれから、だいぶ立ったけど……」
唯「憂がジャンプすることはなかったね……」
憂「グスッごめんねお姉ちゃん……」
唯「ううん、いいんだよ」
唯「憂は発電なんかしなくても既にこの冬を乗り切れるぐらいあったかあったかだから」
憂「お姉ちゃん……」グスッ
憂「ありがとうっ……」ピョンッ
ピピッ
数ヵ月後
唯「うーいー、誕生日おめでとー!!」
憂「うわあああああああ、ありがとおおおお」ピョンッ 56センチ
ピピッピピッ
・・・
唯「うーいー、お姉ちゃん大学入試に成功したよー!」
憂「おねえちゃああああああああん!!」ピョンッ 68センチ
ピピッピピッピピピッ
憂を不意にジャンプさせるのはなにも驚かすだけじゃなかったです
喜びのあまりに憂は不意にジャンプしてしまうのでした!
いまや憂は原子力発電に変わる新しい電力です!
地球に優しい、みんなに優しい!!
憂のジャンプ力発電、どうぞよろしくお願いします!
唯「うーいー、だいすきだよおおおお!」
憂「私もお姉ちゃん大好きいいいいい!!!!」 アイナマノシンチョウメートル
ピピピピピーッ
おわり
最終更新:2012年01月23日 22:38