ざあざあざあ……
「雨ね」
「そうだね」
「……雨ね」
「うん、雨だよ」
「……雨なのよ?」
「そ、そんなに念をおさなくてもわかってるよ」
「わからないのならいいわ」
「ええええ?!なになに?!どうかしたの?」
「ちょ、ちょっと、くっつかないでよ」
「ちゃんと教えてくれるまで離さない!」
「暑いからやめなさいって」
「じゃあ、もっとくっついて暑くしちゃうから!」
「わかった、わかった。ちゃんと言うから離れなさい」
「言うまではなれません!」
「…………歌わないのかなって思ったのよ。
ほら、昔はよく雨の日には歌ってたじゃない。『あめふり』とか」
「……聴きたいの?」
「……」
「わかった、わかった。ちゃんと歌うから、そんな顔しないでよ。
えーっと……」
おやまにあめがふりました あとからあとからふってきて ちょろちょろおがわができました
「『あめふりくまのこ』ね」
「……和ちゃんもいっしょにうたってよ」
「いやよ。…………もう、しょうがないわね」
なかなか やまない あめでした かさでも かぶって いましょうと あたまに はっぱを のせました
雨だったのでついむしゃくしゃしてやった。
この二人はずっとこんな風にいちゃいちゃしてればいいと思うよ!
最終更新:2012年02月08日 22:06