/ /   / /     |   '    , )   く .百  す
\       / /    / /    .l |    ',   く   だ 合  み
  \     /  /.    , ' i    l .ト     ,   ,ヽ  さ .以 .ま
       ,'  ./     / .、'    .l / ',    ,   i ノ  い 外 .せ
      l   l    ././.,'   ./l /.  ',    ,   く  ! は  ん
`ヽ、.   l   .l    /ヘ、,'  / レ_,、-'7 ',   l   l )   帰
      l   .l   /ヽ,__,' /  <_,ノ  ',  .l   l L_   っ 
``''ー-.   l   .l  / _,xzミ'´     ,Ξzx、 ', l  l l  |   て      .r
       ',   .l / / ん::ぅ     イ ん::ぅ.ヽ ',l  l  l,  | ,へ     ,r┘
.       ',   '',. ヾ {::::::::}      {::::::::} 冫l.  l /´', レ'  ヽr、⌒ヽ'
≡=- .   ',.  .l ',.  弋ン      弋ン  .|   レ 7 .| ',   ',
.,、yx=''".    ', .l i,  、、、  ,    、、、、  |   l_/  .',   ,'
         ',. | .l              |   l ヽ  ,'   ',
  _,,、-  .    ',l  !     r= 、      |   l'‐、___',   ',
-''"_,,、-''"     i   '  ,   、  }    /l    l: : : : : / ̄\ ' ,
-''"       . l   川 .> ,  ̄  , < / l    l : : : /    ´, ',
   //    l   l,'-´ ̄/ヽ´.' ´  / l   /: : :/. ,     ', ,'
 /      ,、l   l : : : : |  ',ヽ  /   l   / :/  /      ',l


律「うん」

澪「そういうのって良いよな」

律「なにが?」

澪「ちょっと私に告白してみてよ」

律「何を言ってんだ?」

澪「いいから」

律「なんで私がそんな事しないといけないんだよ?」

澪「最近どうも不調なんだ。なんにも思いつかない」

律「なんの話?」

澪「歌詞」

律「あぁ」

澪「頼む!律が私をドキドキさせてくれればきっと良い歌詞が書ける筈なんだ!」

律「なんで私が…」

澪「りつぅ…」

律「……」

澪「……」

律「しょうがないなぁ…」

澪「そう言ってくれると思ったぞ」

律「何言えばいいんだよ?」

澪「それは律が考えないとダメだよ」

律「なんでだよ!」

澪「私が考えたセリフじゃ全然ドキドキしないだろ?」

律「まぁそうかもしれないけどさぁ」

澪「ちゃんと私をドキドキさせるセリフを言わないとダメだぞ?」

律「なんで上から目線なの?」

澪「ほら、早く」

律「え…えぇ?」

澪「……」

律「ん~…」

澪「ほら」

律「今考えてるって」

澪「…」ドキドキ

律「えっと…澪」

澪「…うん」

律「ご、ごめんな?突然呼び出して…」

澪「平気だよ。話ってなに?」

律「えーと…あの……」

澪「うん?」

律「その……なんていうか…」

澪「……」

律「えっと…」

澪「……」

澪「……」イライラ

律「うーん……なんて言おうか…」

澪「全然ダメだよ律」

律「はっ?」

澪「そんな気弱な男子じゃ私はドキドキしないぞ?」

律「そんな好み知らないし」

澪「もっとちゃんとやってくれなきゃダメじゃないか
  なんでそんなになよなよしてるんだよ」

律「は、恥ずかしいんだよ…」

澪「まったく」

律「やっぱ私には無理だ。悪いけど他に人に頼んでくれ」

澪「これ」カサッ

律「ん?なにこの紙」

澪「書いてきたから」

律「はい?」

澪「私が告白文書いてきたからそれに沿って演じてみて」

律「準備周到すぎだろ…結局私、澪が考えたセリフ言わないといけないんだ」

澪「はやく」

律「うっ…」

澪「全部頭の中に入れないとダメだぞ?」

律「でも澪。これ細かすぎるんだけど。
  仕草とか行動とかまでびっしり書いてある」

澪「昨日夜更かしして書いたんだ」

律「なにやってんの?」

澪「ほらっ。余計な事言ってないで読む」

律「わかったよ」

澪「……」

律「なぁ澪」

澪「ん?」

律「ラストのシーンなんだけどさ」

澪「あぁ」

律「『二人は固く抱き合いながら口づけを交わす
   永遠のの二人の愛を約束するように』って書いてあるんだけど」

澪「……」

律「どういう事?」

澪「そういう事だ」

律「形式だけって事だよな?あくまで澪の脳内ではそうなってますみたいな」

澪「形式じゃなくてちゃんと演じる」

律「……」

澪「……」

律「ん…?」

澪「なにか?」

律「つまり澪と私がキスするって事?」

澪「そういう事になるな」

律「ちょっと待ってくれ」

澪「なにが問題なんだ?」

律「色々とおかしいと思う」

澪「えっ?」

律「えっ?じゃないだろ。そういうのは演技でするもんじゃないだろ
  女優がドラマ撮ってる訳じゃないんだぞ?」

澪「じゃあどうすればいいんだよ」

律「こういう事は好きな人としなきゃダメだ」

澪「当たり前だろ?さっきから何言ってるんだよ律」

律「えっ?」

澪「私律の事好きなんだ」

律「……」

律「なにぃ!?」

澪「なんだよ。とっくに気づいてくれてると思ったのに」

律「えっ…いや……えっ?」

澪「ほら、さっさと台本読んでくれよ。時間がもったいないぞ?」

律「い、いや…でも…」

律「さすがに…キスは……」///

律「女…同士だし……」

澪「律は男の子演じるんだぞ?何も問題ないだろ」

律「(…そういう事か!)」

澪「覚えた?」

律「まだ」

澪「……」

律「……」

澪「ねぇ」

律「まだ」

澪「……」

律「……」

澪「律」

律「まだだよ。なに?」

澪「ラストシーンだけでも…いいかも」

律「」


澪「じゃ、じゃあやるからな」

律「あぁ」

澪「ちゃんと真面目にやらないとだめだぞ!」

律「わかったよ」

澪「……」ドキドキ

律「……」ドキドキ

澪「『じゃあ律…私たち今日から……恋人同士だね?』」

律「『あぁそうだな澪。絶対澪を幸せにするよ』」

澪「『ねぇ…』」

律「……」

律「(ここで澪を抱きしめる…っと)」

ぎゅ

澪「あっ…」///

律「『澪…好きだ……世界で一番澪の事愛してる…』」

澪「『私も…私も律の事大好きだよ…?もう律しか見えない』」

律「『……』」

澪「『……』」

律「『澪…いいよね?』」

澪「『……』」

澪「『…うん。…いつでもいいよ?』」

スッ

律「……」ドキドキ

澪「……」ドッキンドッキン

律「(うわ…澪の唇まで……あと…)」

スー

律「(5cm…3cm……1cm…)」

澪「……」

律「(澪の吐息が…)」

バタン!

唯「みんなおつかれー!」

律「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

ガタン!

唯「あれ?りっちゃん澪ちゃんなにやってるの?」

律「な、なんでもないぞ!なんでもない!」

澪「……」

澪「ちっ」

唯「(あれ?今なんか澪ちゃんに舌うちされたような…)」

紬「チッ」

唯「(ムギちゃんまで?!)」

澪「(ムギ…?!)」

律「ってムギ!いつの間に?!」

紬「おつかれさま~♪」

澪「ムムムムギ!!…いつからそこにいたんだ?!」

紬「ずっといたけど…なんだか声かけづらくて机の下に隠れてたのー♪」

律「な、なんだってぇぇぇ!?」///

澪「っていう事はその…つまり…」

紬「ふふふ♪」

律「……」

律「(終わった…なにもかも…)」

唯「ちょっと待って…まさか!」

澪律「?!」

唯「みんなでかくれんぼしてた?なんで私も混ぜてくれないのさー」

紬「りっちゃん澪ちゃん、この事はみんなには黙っておくね?」ボソッ

澪「……」

律「……」

唯「ねーねー」

律「よ、よし!かくれんぼするか唯!」

澪「な、何言ってるんだ!れれれ練習するぞ!」


終わり



最終更新:2012年02月19日 00:39