ピンポーン

憂「あっ出前だ!は~い!」トトト

憂「おつかれさまで…」ガチャ

?「平沢憂ちゃんだね?」バチッ

憂「あうっ…!?」ストン

憂(おねえちゃ…ん)ドサッ


……

律「次はどこいこっか?」

澪「もう帰らないか?夜遅いし」

律「え~?わたしと遊ぶのはいやなの?」

澪「そ、そうじゃないけど…」

律「それじゃあ行こうぜ!」チリンチリン

澪「うわ!急にこぐな!」


……

男1「こいつが平沢の娘か?」

男2「ああ。妹の方らしい」

男3「身代金はいくらぐらいにしましょうか」

男2「一億ぐらいは…いかないとな~」

男1「やつは金を持っている。それぐらいは出せるはずだ」

憂「…う~ん」パチッ

憂(ここは…?車の中?)

憂(わたし、誘拐されちゃったんだ…お姉ちゃんがあれだけ言ったのに…)

憂(なんとかして助けを呼ばなきゃ…)

憂(! あれは律さんと澪さん!?)

憂(窓から助けを呼べば…!)

男1「~~~~!」

男2「~~~~?」

男3「~~~~~」

憂(よし、三人の意識はわたしに向いてない!)

憂(…いまだ!)ガラッ


憂「だれかあああああああああああ!!たすけてえええええええええええええええええ!!」


澪「! 今の声…憂ちゃんじゃ…」

律「見ろ!あの車に乗ってる!」


男2「てめえ!!」バキッ

憂「あうっ…!?」

男1「おとなしくしてろよ?大事なお客さんだからなあ」

憂「ぐっ…!」


律「澪!わたしはあの車を追うから、唯に連絡してくれ!!」

澪「わ、わかった!」タタタ

律「おっしゃあああ!チャリンコりっちゃんをなめんなよ!」チリンチリン



梓「まったく…こんな時間に買い物行かせるなんて…」

澪「あ!あずさ~~!」ハアハア

梓「澪先輩?どうしたんですかそんなに慌てて…」

澪「ハア…憂ちゃんが、誘拐されたんだ!」

梓「ほ、ほんとうですか!?」

澪「唯に電話してもとらないんだ、だから唯の家に行く途中なんだ」

梓「警察には知らせたんですか!?」

澪「ああ。でも律が先に追跡してるからわたしたちも行こうかと…」

梓「じゃあ唯先輩を呼びましょう!」

澪「ああ!」


梓「唯先輩!」ガチャ

澪「唯!」

唯「むにゃ…誰?」

澪「大変だ!憂ちゃんが誘拐された!」

唯「えっ?でもういはここに…あれ!?いない!?」

梓「憂は外に出てたんですか?」

唯「ううん!今日は出前をとらせたのに…どうして」

澪「とにかくいこう!律も追ってるから!」

唯「うん!」

唯(どうしよう…わたしのミスでういが…)

唯(まっててうい!絶対に助けるからね!)



――倉庫

律「あそこか…見張りが一人いるな…」

澪「りつ~!」

梓「律先輩!」

唯「りっちゃん!」

律「おお来たか!憂ちゃんはあそこの倉庫にいる」

澪「うっ…こわいな…」

梓「もうここまで来たんです!今さら黙ってなんかいられません!」

唯「そうだよ!ういを助けなきゃ!」

律「なあ、ムギも呼ばないか?ムギの家の財力ならどうにか…」

唯「ダメだよ!ムギちゃんは呼べない!」

唯(ムギちゃんはこの時代に干渉しちゃダメなんだ…巻きこんじゃダメだ!)

梓「でもムギ先輩の力なら助けになりますよ?」

唯「きょ、今日は忙しいって言ってた!」

澪「そうか…それなら仕方ない」

律「…よし!作戦を立てたぞ!」

唯「さすがりっちゃん!どんな感じ?」

律「まず……」


見張り「はあ、暇だなあ」

澪「あのうすみません…」

見張り「(おっ、かわいこちゃん)どうしたんだいお嬢ちゃん」

澪「ちょっと道に迷っちゃって…」

見張り「いいよいいよ!俺が案内してあげる!」サワサワ

澪「!」

律「ひっさーつ!りっちゃん鉄パイプ!」ドガッ

見張り「ぐえーーーっ!」ドサッ

律「うし!まずはひとり!」


澪「遅いぞ律!」

律「ごめんごめん」

唯「いい演技だったよ澪ちゃん!」

梓「よかったです!」

律「じゃあ澪は外で警察を待っててくれ。わたしと唯と梓で中に突入する!!」

澪「警察をまったほうがいいんじゃ…」

唯「ダメだよ!もう待てない!」

梓「唯先輩…」

律「よし!いくぞ!」

律「放課後ティータイム…」

唯澪律梓「ファイヤーーーーーー!」


男1「身代金はまだか?」

男2「連絡は取れたが、時間がかかるようだ」

男3「自分の娘が可愛くないのかねえ」

憂(…助けて、お姉ちゃん!)


ガラララララララ…

唯「ういーーーーーーーーーーーーっ!!」

憂「! お姉ちゃん!」

律「助けに来たぜ!憂ちゃん!」

梓「今助けるからね!」


男1「ちっ、ガキどもが…おまえら、やれ」

男2「おらあ!」

男3「死ねえ!」

律「梓、右は任せた!唯は憂ちゃんを!」

梓「はい!」

唯「うん!」ダッ

男2「このデコ野郎が!」

律「へっ!律さまをなめんなよ!」

男3「へへへ、おじさんとにゃんにゃんしようか?」

梓「だれがしますか!」


唯「ういーーーーーー!」

憂「お姉ちゃん!」

男1「おおーっと、動くなよお姉さん」カチャ

唯「!」

憂「お姉ちゃん、来ちゃダメだよ!殺されちゃうよ!」

唯「関係ない!ういが危ないんだ!わたしはういを助ける!」

男1「威勢はいいようだが…後ろのお友達は捕まったみたいだぞ」

律「すまん、唯…」

梓「面目ないです…」

唯「はやっ!」

男1「そうだ、取引をしようか」

唯「!」

男1「そこのお友達ふたりを差し出せば妹は解放してやろう。どうだ?おまえは損しないぞ?」

憂「そんなこと決まってる!お姉ちゃん、この人の言うことは無視して!」

唯「そんなの決まってるよ。わたしが人質になる」

律「唯!?」

梓「唯先輩!?」

憂「ダメ!お姉ちゃん!」

男1「ははは、すばらしい姉妹愛だな…でもな、おじさんはそういうのが一番嫌いなんだよ!」カチャ

唯「!!」

男1「まずはお姉ちゃんから死ね」

律「逃げろ!唯!」

梓「せんぱあああい!!」

憂「いやあああああああああああああああああああ!!」

唯(ごめん、うい。守ってあげられなくて)


ターーーーーーーーーーン


唯「~~~~~!!」

唯「あれ、生きてる…」


男1「た、弾が消えた!?だ、誰だてめえは!!」

紬「あなたたちに名乗る名前はない!!」

唯「ムギちゃん!」

紬「ごめんね唯ちゃん。遅れちゃって」

唯「どうしてここに?」

紬「澪ちゃんから連絡があったの。わたしを仲間はずれにしないでよ」

唯「でもこの時代に干渉しちゃうのはダメなんじゃ…」

紬「確かにそうよ。でもわたしたちは仲間じゃない!罰なんて関係ないわ!」

唯「ムギちゃん…」

男1「ぐっ!やれてめえら!」

男2「この眉毛野郎が!」ダッ

男3「へへへ、おじさんと遊ぼうか?」ダッ

紬「遅い!」ドカッ

男2「ぐわっ!」ドサッ

紬「のよっ!」バキッ

男3「あへっ!」ドサッ

律「つえええ…」

梓「さすがです…」

紬「さあ、あとはあなただけよ」

男1「ぐっ…!きさまら動くな!!」カチャ

憂「!!」

唯「ういーーー!!」

紬「くっ!遠すぎて間に合わない…」

男1「一歩でも動くなよ…動いたらパーンだ!」

憂「お姉ちゃん…」

唯(どうすれば…どうすればいいの!?)

唯(神様お願い!私に力を貸して!)

唯(わたしが…ういを…)

唯「守るんだああああああああああああっ!」

キュイイイイイイイイイイイイイイイ

唯「!」

ドーーーーーーーーーーーーーーーン

唯「周りの風景が…消えていく…?」

男1「」ノロー

紬「」ノロー

憂「」ノロー

唯「みんなの動きがゆっくりになった…」

唯「はっ!今の内に…」

唯「ういーーーーーーーっ!!」ダッ

憂「」バッ

唯「よし!救出成功!!」

唯「……」

唯「金玉蹴っちゃえ」ゴシュ

シュバアアアアアアアアアアアアア


男1「なっ!?いない…ぐああっ!?股間がああっ!」

憂「ふえっ!?お姉ちゃん?」

唯「大丈夫だった?うい」

憂「うん…!きっと、助けてくれるって信じてた」

唯「当たり前だよ!お姉ちゃんなんだもん!」

憂「うん!」

男1「くっそおおおおお!よくも…よくもおおおおおおおお!!」

紬「女の敵は…」

男1「!?」

紬「消えなさい!」ドゴオオオオオオ

男1「ぐおおわあああああああ!!」ドサッ

律「うわ…股間に思いっきり…」


ピーポーピーポー

澪「大丈夫か!」ダッ

律「ああ!憂ちゃんも助け出したぜ」

澪「どうやって?」

律「さあ?いつのまにか唯が助け出してた」

梓「せんぱああああああああい!ういいいいいいいいいいいいい!」ダッ

憂「心配掛けてごめんね、梓ちゃん」

梓「ううん、無事でよかったよおおおお」ウワアアアン

憂「…お姉ちゃん」

唯「なあに?」

憂「大好き!」

唯「わたしもだよ!うい」


「憂を守れ!」 ミッション成功!



あの事件の後、わたしは未来をみることが出来なくなった
ムギちゃんが言うには力の使い過ぎでオーバーロードしちゃったみたい
でも、みんなの悲しい未来を見るよりはずっとましだ
…ちょっともったいないけど

最後にあらわれた力はどうやらムギちゃんでもわからない隠された力だったらしい
たぶんあずにゃんを助けた時もこの力が無意識に出たんだろう

ムギちゃんはあの後この時代に干渉した罰をうけた
…はずだけど今回は厳重注意だけになったらしい
ムギちゃんは『運がよかったわ』なんて言ってたけど、わたしは優しいムギちゃんを偉い人が許したんだと思う


そして今、わたしはとても平和な時間を過ごしている

梓「せんぱーい!はやく行きますよ!」

唯「ああ、まってよあずにゃん!」ダッ

キーーーーーーーーーーーーーーーン


唯「いてっ!」



おわり



最終更新:2010年01月28日 01:45