純「おぉ!私窓際ねー!」

梓「はいはい」

憂「にしてもびっくりしたね」

梓「・・・うん」

純「愛されてますなー。このー」ウリウリ

梓「純の席は回さなくていいね」

純「ちょ、それじゃ私一人ぼっちじゃん!」

さわ子「こらそこ、そろそろ動くから座ってなさい!」

純「はーい」

純「よいしょ」グルン

純「席はこれで大丈夫っと」

梓「」ポチポチ

憂「」カチカチ

純「・・・旅行中ずっとそれやってると友達なくすと思う」

梓「純なら別にー」

純「うあーん。梓が、梓がー!」

憂「よしよし、ごめんね。出発したよってメールは入れたいから」

純「・・・うん」

純「おっ。動き出した!」

梓「・・・動いたね」

憂「・・・うん」

純「しばし新幹線の旅だねー」

梓「今動き出したよ、またメールするね。っと」ピッ

梓「ふぅ。なんか喉渇いちゃった」キュポッ

純「お菓子も食べようよ」

憂「少しにしておこうね」

純「はーい」


ピロリロリン

紬「あっ」パカッ

紬「・・・ふふっ。楽しんできてね」ポチポチ

唯「うーいー・・・」グスッ

律「やれやれ、唯のこれからが心配だ」

澪「ほら、電車に乗るぞ」

唯「うん・・・」

紬「唯ちゃん、元気だして!」

唯「・・・うん」


数時間後!

純「おー!京都だー!!」

梓「京都タワーだね」

憂「みんなで写真撮ろうよ!」

純「おっ、いいね!」

梓「じゃあ私撮るよ。はい、チーズ」パシャ

憂「えへー。記念すべき第一枚だね」

純「梓、早く携帯に送ってよ」

梓「はいはい」

憂「京都に着いたよ、お姉ちゃん」ピッ

さわ子「ほらそこ、バスに乗りなさーい!」

純「わわっ。忙しいねー」

さわ子「そうよ。忙しいんだから仕事増やさないで頂戴」

梓「すみません」

憂「次は金閣寺だよね」

純「金ピカなんでしょ?楽しみー!」

梓「その次は北野天満宮だね」

憂「いっぱいお祈りしないとね」


お昼!

唯「みんな楽しんでるかなぁ」モグモグ

紬「きっとそうよ」

律「また金閣寺見たいなぁ」

澪「綺麗だったよな」

律「絶対に梓達、そこでお茶飲んだぜ」

澪「確かにな」

唯「抹茶おいしかったねぇ」

紬「そうねぇ」

―――

梓「ここが北野天満宮」

純「おー、牛だー」

憂「わぁ・・・」ナデナデ

純「あ、これって撫でたところがよくなるってやつ?」

梓「そうだよ。しっかり撫でときなよ」ナデナデ

純「じゃ、じゃあ!頭を撫でればクセ毛がまっすぐに・・・」

梓「・・・ならないんじゃない?」

純「」ショボ

憂「絵馬があるよ。書いてこうよ」

純「おっ、いいねー」

梓「なんて書こうかな」

梓「(ムギちゃんとずっと一緒に・・・とか書きたいけど)」

梓「(やっぱここは大学合格だよね)」

純「私先書くー!」カキカキ

憂「お姉ちゃん達も書いたのかな?」

梓「絶対書いてそうだよね」

憂「じゃあ探せば見つかるかも!」

梓「いや、無理でしょ・・・」

梓「よっと」キュッ

憂「みんな合格だといいね」

純「ここ!この目立つところに結べばもっと効果ありそう!」

梓「効果って。・・・まぁ、どこでもいいけど」ムスビムスビ

純「よーし。次はお賽銭だね」

憂「あ、さわ子先生だ」

さわ子「」チャリーン

純「私達も行こう!」タタッ

梓「こらっ、走らないの!」

純「えーっと。小銭小銭・・・」

純「えいっ!」チャリ-ン

梓「・・・せっかくだし、奮発して500円を」チャリン

憂「わ、私も!」チャリン

梓「(N女子大にみんなで合格しますように)」

梓「(あと、ムギちゃんとずっと、ずーーっと一緒に仲良くすごせますように)」

憂「(お姉ちゃんと毎日楽しくすごせますように)」

純「(おいしいものをいっぱい食べられますように)」

純「(あとベースもうまくなりますように)」

梓「・・・ふぅ。いっぱいお祈りしちゃった」

憂「私も!」

純「全部叶うといいねぇ」

さわ子「」ブツブツ

梓「・・・」

純「先生、私達より前にやってたよね・・・」

梓「そっとしておこう・・・」

憂「あっちにお守り売ってるよー」

梓「あ、私買ってこうかな」


夕方!

唯「じゃあ直接和ちゃんのお家に集合ねー」

紬「うん!じゃあまたあとで」

律「おう、楽しんでこいよ」

唯「えへー。エンジョイしてくるよー」

澪「私達もエンジョイするか」

律「一人でしてくれ」

澪「まぁまぁ、そんな釣れない事言うなよ」

・・・

紬「あ、唯ちゃーん!」

唯「ムギちゃーん」

紬「待っててくれたの?」

唯「えへへ。どうせなら一緒に入ろうと思って」

ピンポーン

唯「和ちゃーん。来たよー」

和「いらっしゃい」ガチャ

紬「久しぶりー」

和「あがって。なにか飲み物出すわね」

紬「ありがとう」

唯「わーい、ユノちゃーん!」

ユノ「ワン!」フリフリ

唯「えへー、久しぶりだよー」スリスリ

紬「あっ。唯ちゃんずるい!わたしも!」ナデナデ

和「ふふっ」

ピロリロリン

唯「あ、憂からだ。ほうほう、ホテルに着いたってー」

和「ホテルじゃなくて旅館でしょ?」

唯「おっ、そうだった」

紬「もうお夕飯の時間かな?」

和「そういえば唯達、ご飯残してたわね」

唯「」ギクッ

和「ご飯前にお菓子たくさん食べてたんじゃない?」

紬「ふふっ、正解」

唯「だってお菓子おいしかったんだもん」

和「まったくもう。子供じゃないんだから」

和「でも京都かぁ。もう一度行きたいわね」

唯「和ちゃんも?」

和「えぇ。紅葉の季節に嵐山とか行って見たいわね」

紬「きっと綺麗ねぇ」

唯「嵐山に行ったらぜひモンキーパークへ!」

和「か、考えておくわ・・・」

和「さて、私達もご飯にしましょうか」

唯「わーい、私も手伝うー!」

紬「私も!」

―――

純「おぉ!晩御飯豪華!!」

梓「天ぷら、うどん、お寿司・・・」

憂「ご飯前にお菓子食べないでよかったね」

純「・・・おいしい!」

梓「うん、なかなか」

憂「おいしいね」

梓「ムギちゃん達は何してるのかな」

憂「きっと三人でお料理してるよ」

純「梓、海老の天ぷらちょーだい」

梓「だーめっ」

純「ふぁ、もう食べられない・・・」ゴロン

梓「部屋に戻ったとたん横になってー」

憂「牛さんになっちゃうよ?」

純「あー、もうこのまま寝たい。疲れた・・・」

梓「その前にお風呂。汗かいたでしょ」

純「」ガバッ

憂「あっ、布団に隠れた」

梓「・・・純は放っておいてお風呂行こうか」

純「うー・・・」


カポーン

純「ふあぁ。疲れが取れるー」

梓「まったくもう」

憂「気持ちいいね」

純「・・・ところでさ、梓。少し大きくなった?」ジーッ

梓「ど、どこ見てるの!」バッ

純「やっぱ気のせいか」

梓「・・・ちょっと頭出しなさい」

純「やーだよー」スイーッ

梓「待てー!」

憂「あっ、泳いじゃだめだよー」

―――

唯「おっきいお風呂ー」

紬「近くに銭湯があるっていいなぁ」

和「一人だと来ないんだけど、大勢なら便利よね」

唯「和ちゃん、髪洗ってあげる!」

和「いいわよ別に」

唯「いいからいいからー。人の髪洗うの好きになっちゃってー」

紬「ふふっ。いつも憂ちゃんの髪を洗ってるのね」

和「あら、気持ちいい」

唯「えへへー」ワシャワシャ


―――

純「はぁ、いい湯じゃった」ポカポカ

梓「なにその喋り方」

梓「お茶でも淹れようか?」

純「あ、飲む飲むー」


チカチカッ

梓「あっ、メール着てる!」パカッ

憂「ふふっ。お姉ちゃん達、銭湯に行ったんだね」

純「お茶・・・」

純「梓ー、お茶ー」バタバタ

梓「はいはい」コポポポ

憂「なんかお母さんみたいだね」

梓「手のかかる子で大変だよ」

純「失礼な!」

梓「はい、お茶」コトッ

純「サンキュー。お礼にお茶菓子を出してあげよう」ガサガサ

憂「これ飲んだらもう寝ようね」

梓「そうだね。明日も早いし」

純「えーっ、枕投げやってないじゃーん」

憂「さわ子先生に怒られちゃうよ」

梓「そうだよ。それにそろそろ純は寝る時間でしょ」

憂「純ちゃんは早寝さんだもんね」

梓「ふぅ。ごちそうさま」

憂「片付けは私やるね」

梓「私もやるよ」

純「うー・・・」

純「ていっ!」ビュン

梓「痛っ!」

梓「なにするの!」

純「もういっちょ!」ビュン

梓「うっ」サッ

憂「きゃっ」ボフッ

純「ちっ、おしい」

梓「・・・憂、純に付き合ってあげようか」

憂「え、やるの?」

梓「純はちょっと痛い目見たほうがいいと思うんだ」

純「へへーん。かかっておいでー」


数分後!

純「」チーン

梓「ぜぇ、ぜぇ・・・」

憂「はぁ、ふぅ。楽しかったね」

純「二人がかりとは卑怯なり・・・」

梓「先に手を出したのは、純だもんね」

純「でも、楽しかった」

梓「・・・うん」

憂「修学旅行って感じだよね」

さわ子「こらーっ!」ガラッ

梓憂純「!!!」

さわ子「いつまで起きてるの!早く寝なさい!」

梓「は、はい!」

さわ子「まったくもう、これじゃ去年と同じじゃない」

純「あ、やっぱり去年も先輩達は怒られたんですね」

さわ子「そうよ、そのせいで私も怒られたんだから」

さわ子「だから早く寝るのよ!」

純「はーい」

憂「そっか、お姉ちゃん達も怒られたんだ」

純「なんで嬉しそうなのよ・・・」

憂「えへー」

梓「私たちはそろそろ寝ます、お泊り楽しんでね。っと」ピッ

憂「あ、私も送ろうっと」パカッ

純「明日は自由行動、楽しみだなー」

梓「うん。いっぱい楽しもう」

憂「写真もいっぱい撮ろうね」

純「いっぱいお買い物しよう!」

梓「電気消すよー」

憂「うん」

純「全部消してねー」

梓「はいはい」カチッ

ピロリロリン

梓「あっ、ムギちゃんから」パカッ

梓「・・・ぷっ」

憂「なになに?」

梓「唯先輩の上にユノちゃんが」

憂「わぁ」

純「おやすみなさい。私達はもう少し夜更かしします」

憂「あっちも楽しそうだね」

梓「うん」

梓「さ、寝ようか」

純「おー」

憂「(・・・お布団に一人で寝るのは久しぶりかも)」

梓「(なんか広く感じるなぁ)」


梓憂純「」スゥスゥ

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最終更新:2012年03月19日 20:30