紬「そう、私が全面指揮をとったこのゲームのモニターをやってもらえないかしら?」

唯「わぁ面白そう!」

澪「えーと、なになに?」

澪「『おなじみの5人、HTTの中の一人になりきり、ゆるゆるな日常を満喫しちゃおう♪
誰が誰のハートを射止めるかは全てあなた次第…」

律「ふむふむ…ってムギ…これ登場人物私達そのものじゃないか!」

紬「そうよ、面白そうでしょ?」

梓「当の本人達がやる意味あるんですか?」

紬「本人達だからこそモニターにはうってつけだと思うの
みんなが楽しんでくれれば私も胸を張って発売に踏み切れるわ」

梓「あ、なるほど…」

紬「主人公の女の子は自分自身を選択する事!
唯ちゃんと梓ちゃん、りっちゃんと澪ちゃんの組み合わせでお互いを攻略してみてね」

唯「わかったよ!今日は久々の徹夜覚悟だね!」

梓「なんでそんなノリノリなんですか?唯先輩」

澪「私が……律と……」ポッ

律「おい、ゲームだぞ?なに赤くなってんだよー」

紬「じゃあ今日から早速始めてみてね!解散!」

………

唯「すごいよこのゲーム!私の顔そっくり!」

唯「ムギちゃんがデザインしたのかな?よくできてる!」

唯「えーと主人公選択…平沢唯…っと」

憂「お姉ちゃん、何やってるの?」

唯「あ、ういー」

憂「ゲーム?お姉ちゃんそんなの持ってたの?」

唯「ムギちゃんが貸してくれたんだよー。あずにゃんと色々遊べるみたい」

憂「そうなんだ。あっお姉ちゃんだ」

『今日からあだ名はあずにゃんだねっ!』

憂「す、すごいね…声までお姉ちゃんそっくり……」

唯「えー、そうかな?」

憂「うん。声優さんが出してるのかな?この声」

唯「あっ、なんか選択肢が……!えーと…」

『あずにゃんが暇そうにしている…どうしようかな…?』

ニア『声をかける』
 『(別にいっか…)』
 『抱きつく』

唯「えーと、抱きつく…と」ピコーン

『あーずにゃん♪』

梓『ひっ?!』

梓『な、なにするんですか?!もう…やめてください!』

『で、でもあずにゃんふかふかしてて気持ちいいんだもん…』

梓『人前でそういう事するのはよくないと思います!離れてください!』

『うぅ…あずにゃんのいけず……』

梓『そ、それでは…失礼します』

『……』

『いきなり抱きつくのはまずかったみたい…あずにゃん怒ってた…』

中野梓の好感度が-20になりました

唯「……」ポカーン

唯「ど、どういう事?!」

憂「嫌われちゃったみたいだね…」

唯「そんなぁ…いつもはあんなに嬉しそうなのに」

憂「もっと仲良くなってからじゃないとダメなんじゃないかな?」

唯「うぅ…このゲーム難しいなぁ…」

憂「頑張って♪お姉ちゃん」

………

律「澪の事ならなんでも知ってるからなぁ」

律「多分私が一番初めにクリアしちゃうんじゃないかな?」

律「さてさて、ゲームの中の私は」

『(ヤバイ…DVD見てて寝坊しちゃった!澪はまだ待っててくれてるかな?)』

『あっ澪だ!待っててくれてた!』

『……』

『(普通に声かけてもつまらないな…どうしようか…)』

ニア『悪い!聡がおねしょしちゃってさぁ!』
 『ごめんなぁ、布団が気持ち良くて5度寝くらいしちゃって…』
 『あぁ!澪の肩に青白い手が……!!』

律「……」

律「これは…私が考えそうな台詞。なかなか分かってるなムギ……」

律「まぁでも一番下はないな」

律「澪は怖がりだからな…うん。それくらい私だって分かって」

律「……」

律「ダ、ダメだ!手が勝手に…!」ピコーン

『あぁ!澪の肩に青白い手が……!!』

澪『へっ?!ひぃぃぃぃぃぃ……?!』

澪『………』ブルブル

『なーんちゃって、嘘でした!』

澪『……』

澪『も、もう!そういうのやめろって言ってるだろ!』

律「……」ニヤニヤ

律「やっぱり澪をからかうと面白いなぁ」

澪『ずっと律の事待ってたんだぞ!学校遅れちゃうじゃないか!』

『ご、ごめんな~澪』

澪『もういい。一人で行く』

『澪?待てってば~』

澪『……』ツカツカ

秋山澪とけんか状態になりました※しばらくメールもお喋りもできません

律「なんですと?!」

トントン

聡「姉ちゃん!俺もゲームやりたいんだけどー」

律「ダメだ!今いいとこ!」

聡「ちぇー…」

律「なかなか奥が深いぞこれは…」

………

澪「ふむふむ…」

澪「なるほど…」

澪「律とのイベントは運動と積極性のパラメータが関連してそうだぞ」

澪「やっぱり体育メインで外出を多くして好感度を上げやすくしてから……」ブツブツ

律『な、なぁ澪……』

『どうしたんだ律』

澪「ん?なんだなんだ。イベントが始まったぞ」

律『女同士の恋愛って…どう思う?』

『えっ…』

澪「(…キ、キタ!!)」

ニア『はは、なに言ってるんだよ律』
 『恋愛は男性とするものだろ?』
 『私は……本人同士が良ければいいと思うよ』

澪「……」ピコーン

『私は……本人同士が良ければいいと思うよ』

律『そ、そっか……じゃあ…さ』

澪「……」ドキドキ

律『私達…そういう関係になってみるのも……いいかなって…』

律『私は思うんだけど……』

律『……どうかな?』///

澪「(もじもじした律も可愛いなぁ!!!)」

律『私………澪の事好きなんだ』

澪「!!!!」ドキーン

ニア『いきなりそんな事言われても……』
 『少し…考えさせて?』
 『私も好きだよ…?律の事……』

澪「……」ピコン

『私も好きだよ…?律の事……』

律『ほ、ほんとか…?』

『冗談で言える訳ないだろ…?ずっと好きだったんだ』

律『嬉しい……じゃあ……』

澪「(ま、まさか……ついに私にもこの時が……)」

律『……いつでも………いいから』

律『………』

律『キス……して?』

澪「キュンキュンキューン!」←胸がときめいた音

澪「……」

澪「はぁ……」

澪「今夜は長くなりそうだ」

………

梓「やるからにはちゃんとやらないとね」

梓「私が唯先輩に興味があるとかじゃなくて
ムギ先輩に頼まれて仕方なくやってるだけなんだから」

梓「……」

唯『ねぇあずにゃん、私ね?あずにゃんの為に白いタイヤキ買ってきたんだぁ
  新発売だよー♪一緒に食べよぉ?』

唯『んふふ…おいしいでしょー?あずにゃんの大好物だもんね?』

梓「なんて幸せそうな笑顔…ゲームでも唯先輩は天使です!」

梓「ん?選択肢が……」

『(唯先輩のほっぺにあんこが…どうしよっか……)』

ニア『(ティッシュでふきとってあげよう)』
 『(ここは勇気を振り絞って舌で舐めとってあげよう)』
 『(このまま眺めてるのもいいかな。ちょっとイジワルだけど)』

梓「…」

梓「……」

梓「………」

梓「…………」ピコン

『(ここは勇気を振り絞って舌で舐めとってあげよう)』

『もう唯先輩、ほっぺにあんこついてますよ?とってあげますね』

ペロペロ

唯『へっ?えっ?!』

『……』

唯『……』キョトン

『す、すみません…!嫌…でしたか?』

唯『あずにゃんに……初ペロ奪われちゃった』ポッ

『は、初ペロってなんですか?』

梓「……」ニヤニヤ

唯『初ペロペロだよ!私が命名したんだよー。まさかあずにゃんに奪われちゃうなんて…』

『あの…あの……』

唯『嬉しい……』

『えっ?』

唯『とっても嬉しい……だからね、あずにゃん』

唯『もっと私が嬉しいと思うこと…してくれないかな?』

『それは…どういう事ですか?』

唯『もう…先輩を困らせちゃダメだよあずにゃん…!』

唯『……』

唯『わかる……よね?』

唯『………』スッ

梓「つ、ついにこのイベントが…!」

梓「唯先輩目を瞑って…可愛い……」

梓「い、いきますよ……唯先輩…」ドキドキ

『……』

唯『ん……』

『……』

唯『はむ……んん……』

『……』

唯『はっ…』///

梓「(しちゃったぁぁ!!唯先輩と……初キス……)」///

梓「(か、可愛すぎるよぉぉぉ!あんなに頬赤めちゃって…)」

梓「(よ、よし!これから唯先輩の恋人として絶対唯先輩を幸せに…!)」

唯『もう、梓ちゃんは本当に油断も隙もないんだね』

梓「………」

梓「えっ…?(梓ちゃん…?)」

憂『残念ながら私はお姉ちゃんじゃないよ?ごめんね梓ちゃん』

梓「」

憂『これに懲りたらもうお姉ちゃんに手を出しちゃダメだよ?…めっ!』

梓「……」

梓「……」

梓「えっ…いや…」

梓「えええええぇぇ?!?!」


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最終更新:2012年03月27日 20:10