憂はというものの-

憂「おはよぉー」

澪律紬和「おはよう」

憂「昨日さー...」

律「まじかよ!それ流行るぞ!」


余裕そのものだった

私は一年前に戻った気分で

授業を。

憂は飛び級でもした気分なのかな?


唯「おっ昼だおっ昼だ!」

梓「唯先輩かと思った」

唯「あはは、嬉しいよ」

唯(あ...危なかった...)

梓「ちょっと真似してみてよ」

唯「...」

梓「いや、嫌ならいいんだけど...なんかごめん」

唯「うんたんっうんたんっ」

梓「?!」

唯「...ごめん」

梓「...いやごめん」

唯梓「...」

唯「梓ちゃんは軽音部楽しい?」

梓「? すごく楽しいよ?けど...」

唯「うん?」

梓「唯先輩と律先輩のせいで練習できない日が多くて辛いときもあるね」

唯「...ごめんなさい」

唯(いつものノリで抱きつきそうだった)

梓「いや、なんで憂が謝るのさ」

唯「え、あ、私のお姉ちゃんだし」

梓「筋が通ってないよ」

唯「ごめんね、お姉ちゃんに言っておくよ」

梓「いや、今日こそサボったら言うって決めてるから大丈夫だよ、ありがとね」

唯「わかった...」

唯(やば...憂はギターなんてできるかな...)

梓「憂?」

唯「なんでもないっ! お粗末さま...ちょっとお手洗い!」

梓「あ、うん」

メールで済ませてもよかったのだが上手くやれてるか気になるのもあり、唯は三年クラスに。

唯「お姉ちゃん!」

律「おっ、憂ちゃん!」

憂「ういー?どうしたのー?」

唯「皆さんこんにちはー、お姉ちゃんちょっといい?」

憂「いいよぉー!」

廊下の少し離れた場所へ。


唯「部活はいってくれるんだよね?」

憂「うんー」

唯「ギターの弾き方わかるかなって」

憂「昨日の夜練習し直したから大丈夫だよおー」

唯「そ、そっか!」

憂「心配なら憂として来る?」

唯「あ、それ楽しそう」

憂「話しておくよー」

唯「了解でありんす!」

唯「それじゃっ」

憂 「そっち3年だよ」

唯「うぉう!」


私は少し早足で2年のフロアへ


唯「ただいまー お姉ちゃんとばったりあって話してた」

梓「おかえりー」

唯「私今日軽音部を見学することになった」

梓「え 突然どうしたの」

唯「お姉ちゃんが来てよお って可愛くって」

梓「そんなことだろうとは思ったけど」

唯「えへへ」


とまあ午後からの授業は眠たくなるし

寝ちゃったからすぐ終わったように思えた。

掃除も終わったし…さあ、いざ音楽室へ。


梓「それじゃあ部室一緒に行こうよ」

唯「そうだねー」

梓「掃除当番だったし、みんな先についてると思う」

唯「そうだねー」

梓「あ、知ってたっけ」

唯「あ、 いや...そうだろうな...って」

梓「変なの」


ガチャ

梓唯「遅くなりましたー」

憂「うーいー!」

唯(やっぱまだこの憂がうーいー! って私みたいに抱きついてくるのには慣れないな…)

ダキッ

唯(悪い気はしないけど♪)

唯「お、お姉ちゃん 皆見てるから」

憂「よいではないかよいではないか」

唯「めっ」

憂「チェッ ぶーぶー」

律「まあ座ってよ」

紬「憂ちゃんのぶんのお茶も用意したわよー」

唯「どうも」

梓「これ飲んだら練習しますからね」

唯憂「もちょっとだけまったりしようよぉー」

梓憂「!?」

憂「あ…いや……お姉ちゃんの真似しただけ!そうお姉ちゃんの真似!」

律「にしてはすごいシ ンクロ率だな…」

憂「さすが私の妹よくわかってる」

唯「あ、あはは」

紬「いいわねえ」

澪「でも私は梓に賛成だ、これ飲んだらすぐ練習だからな」

律憂「うー…はーい…」

唯「私は見てるだけでいいんですか?」

澪「どういうことだ?」

律「ハーモニカならあるよ?吹いてみて♪」

唯「ごめんなさい吹けません」

律「…ほんとにおまえら似てるな…」

澪「デジャヴだったな」

紬「いいわねえ」

唯「そうなんですか? あはは♪」

憂「うーいー!」ダキッ

憂(もうちょっと気をつけて! でも可愛いよ!)

唯(ご、ごめんなさいいい)

憂「憂は私の素晴らしい演奏を見てるだけでいいよ」

唯「わかったよ、お姉ちゃ ん♪」

澪「律!もう飲まないなら飲まないでやるぞ! その少し残してるのはわざとだろう!」

律「マジで察しが良すぎで怖いわ」ズズズ…

律「いっちょかましてやるかあ!」

梓「やってやるです!」

憂「ギー太ぁぁあ♪ やっと喋らせてあげられるよぉお♪」

律「っとにお前は…楽器に名前つけるのは良しとしても…愛人かよ…」

澪「…エリザベスー…元気だったかー?////」

律(…やってろ)

ドンドドドドンドンシーン!

澪「律!びっくりするだろ!」

律「ベースと話してないでいいからやるぞ! 澪以外もう立ち位置にいるんだよ!」

澪「わ…悪い」カァァ

憂「澪ちゃんも通じ合えたんだね!」フンスッ

澪「お 、おう…」

梓「ム…ムったん…////」

律「」

律「カレーのちライス!1・2・1・2・3・4!」

憂・唯「キミにときめき恋かもねアワアワ」

澪律紬梓(ん…)

憂・唯「ハングリー精神とめらんないクラクラ」

憂・唯「おねがい!アツアツお皿のカレー! スパイスひとさじ刺激ちょーだい☆」

ジャッジャジャカンジャカカ…

憂唯「え?」

律「ちょっとなんだろ…」

澪「律もか?」

紬「私も」

梓「うん、私もです」


律澪紬梓「なんか唯(先輩)(ちゃん)ギターうますぎだし、歌い方がなんかいつもと違うし」

憂唯(うっ)

唯「おっお姉ちゃんはいつも通りだよ!」


憂「ちょっと意識してみました!  家で自主練たっぷりしました!」

澪「ギターはいいんだけど、歌い方はいつもの癖があるほうが…いやなんだろ」

律「悪くないんだけど、調子狂うというか」

梓「それですね なんか調子狂いますね」

紬「合わせる意識してやってみればよくなるんじゃない?」

律澪「そうだな やって(みっか)みよう」

律「うーん ふでぺんいくぞー」

律「1・2・1・2・3・4!」

ジャカジャカ

憂「ふでペン FU FU ふるえる…」

憂澪「愛をこめて スラスラとね さあ書き出そう…かなり本気よ☆」

ジャカジャン!

律「澪、ハモリやすかった?」

澪「妙にハモりやすかった」

憂「練習したもーん」

澪律紬「いや」

憂「えっ」

唯「なんか違うんだよなあ」

唯(あ)

憂(お姉ちゃん?!)

澪「憂ちゃんもそう思う?」

唯「…え‥あー…んー…はい」

律「練習して 癖がなくなるのはいいことだけど イイ味出してる癖もなくなっちゃうと…」

澪「律にしてはいいこと言うな」

律「たまには真面目なことの一つ二つ言うわい」

澪「ああ、ごく稀にな」

紬「いいわねえ」

ジャンジャカジャンジャー♪

律澪紬梓「?!」

憂「さーて…お姉ちゃん? もうわかったかな?」

憂「いつも通りの普通でいられる幸せの嬉しさ…わかってくれたよね?」

唯「…」

律澪紬梓「………?」

憂「ね?」スッ

律「なにがなんだかわかんねえよ なんで…ヘアピン外し…」

律「うぉおう!!!?」

澪「うっさいバカ律!」

律「いや、まだ気づかねえのかよ!」

律「これはこっちでこっちはこれなんだよ!」

澪「…?リボンが唯のでヘアピンが憂ちゃ… あー!!!」

唯憂「ごめんなさい」

澪「いつからだ…って…部室まで一緒に来たし…ずっと憂ちゃんだったのか…」

唯「ごめんね…私が悪いの」


――

――――

澪「なーるほど…」

律「うーん…全っ然気づかなかった」

梓「言われてみるとおかしかった節があります…」

律「…それはあとで聞くとして…」

律「つまらなかったのか…?」

唯「そういうふうに思ってたけど…いつも同じ…それが幸せだなんて思わなかった」

唯「みんな ごめん…ずっと一緒に…」

律「ったりめーだろ! 今回の一件のせいで地獄までついて回るって決まった!」

澪「それはどうかと思うけど ずっと一緒だ」

唯「うぅうううありがとおおおお!!」

律「憂ちゃんがギターやって ボーカルを唯が」

澪「バカ律!」ボカッ

律「いちー…」

憂「お姉ちゃんのほうがうまいですから♪」

律「よくできてんなあ」

唯「ほんとに憂のほうがうまいの…?」

律「…」ニコッ

唯「うわあああああああああああああああん!!!」

律「ちょっ 冗談だよ 唯のほうがいい味でるしなんていうか…」

澪「唯、ムギ、律、私、梓 これでこそ…放課後ティータイムだろ?」

律「それ!」

梓「そうですね」

紬「だし、唯ちゃんじゃないとあのMCはできないわよ」

律「それだな あのグダグダな感じは中々出せない」

唯「さっきから褒められてるのかバカにされてるのか…」

律「ほめてる…んじゃないか?」

唯「ならよし!」

澪「半ば強引に自分を納得させたな」

憂「お姉ちゃんが気づけたなら、私はそれでいいよ♪ ふわふわ時間とかも歌ってみたかったけど…」

律「今日1日平沢姉妹逆でいいんじゃないか?」

澪「それもそうだな」

唯「そんなああ」

さわ子「あたしのギター使って3ギターでやればいいじゃない」

一同「うわっ」

さわ子「みんなして…私はお化け…?」

唯「同じくらい気配がな…ぎっくり腰でいないんじゃなかったの?!」

さわ子「ぎっくり腰の私はもう脱ぎ捨てたわ…」

唯「便利だね、その脱ぎ捨てたシリーズ

さわ子「とにかく、これで弾きなさいな 3ギターは見てみたいわ」

唯「…うーいー…」

憂「はい、ギー太 私がさわ子先生のやつ使うよ」

さわ子「なんか失礼ね…」

唯「ギー太ぁぁああ! ごめんねぇええ!」

さわ子「…なんて言ってられない勢いね」

憂「ごめんなさい」

さわ子「いやいや」


と今日一日は平沢姉妹というより

唯が2人になったような軽音部だった



憂「あ、お姉ちゃんが憂やり切れてないから帰ってもご飯まだないよ」

唯「?  ……あ…あああああ!お腹ぺこぺこだよお!!!人生交換なんてロクなもんじゃないねぇ!!」



おしまい。



最終更新:2012年05月05日 22:29