学生「すみません、質問です。もし、HTT分子がさらにそれぞれL結合を形成したらもっと安定になるんですか?」
紬「……! 五人みんなが……Lで……それは興味深いわ……」
学生「……あの、先生?」
紬「……はっ! ご、ごめんなさい。いい質問ですね。結論から言うと、それはまだわかりません。L結合は形成が困難なため、一対一でしかいまのところ確認されていないのです」
紬「五つの分子がそれぞれにL結合を形成するには膨大なエネルギーが必要となるので、実現は難しいでしょう。もしできるのならば、確かに安定化されるのかもしれません」
学生「ありがとうございました」
紬「……うーん、でもそれじゃドロドロになって不安定になるんじゃ……いえ、でもそのエネルギー障壁を越えた先にはきっと禁断の安定化が……」
紬「……ごほん!! それでは、続きです。HTT分子などのリング状の分子は、その中心に他の百合元素をすっぽりと収めることが確認されています」
紬「HTTと最も相性のいい元素はノドカチオンです。6のように輪のなかにNd元素が入って、さらに安定化されます」
紬「なお、ウイウムは同属元素のユイウムと性質が似ているため、HTT分子の中にユイウムの代わりに誤って取り込まれHTTに良く似たHTT'分子を形成することがあります」
紬「HTT'はしばらく安定に存在することができますが、サワコンSwが存在するとウイウムとユイウムのπ半径の違いを識別しウイウムをはじき出す性質があります」
紬「似たようなリング状の分子としては、アズニウム、ウイウム、ジュニウムの三元素からなる三角形分子があります」
紬「さらに、この三角形分子と、最近発見された新規百合元素であるスミーレンSm、ナオンNaと反応して五角形のリング状分子WGを形成することもわかっています」
紬「WG分子はHTTとよく似た性質をもつことから、最近最も注目されている分子なんですよ」
紬「それでは、講義を終わります。今日紹介したリング状分子については未だわかっていない性質が多く、無限の可能性を秘めているとさえ言われています」
紬「ぜひ、みなさんもHTTなどの分子にさまざまな反応を起こしてくださいね。新しい世界が開けるかもしれません」
おわりです。
最終更新:2012年05月27日 00:45