唯「あずにゃん、今度はピクニックに行こうよ」

梓「いいですね、じゃあ私お弁当作っちゃおうかな」

唯「ほんと? あずにゃんお料理できるんだ~」

梓「任してください。 最近お料理の勉強もしてるんですよ」

唯「えへへ、楽しみが増えちゃったよ~」

梓「唯先輩、何かリクエストありますか?」

唯「んー、じゃあね~カニクリームコロッケ」

梓「あー、カニクリームコロッケですか……」

唯「無理かな?」

梓「大丈夫、レパートリーに入ってますから」

唯「やったぁ、冷凍じゃないやつね」

梓「えっ?」

唯「どうしたの?」

梓「いえなんでもないです。 わかりました」

唯「楽しみだなあ、もう考えただけでお腹が減ってきちゃったよ」

梓「あ、あははは……」

梓(冷凍だと簡単と思ったのに……)

梓(今の季節カニなんて売ってないよなあ)

梓「どうしよう……」

梓「……」


梓「そうだ!」

梓「北海道に行けば!」


    そして梓は北海道へ飛んだ

―――

そしてピクニックの日

梓「さあ唯先輩食べてください」

唯「わあ! 美味しそう~」

梓「えへへ」

唯「これがクリームコロッケだね」

梓「ちょっと形悪いですけど」

唯「いいんだよ~手作りなんだから」 ヒョイパク

唯「ん……あれ?」

梓「……」

唯「これ……カニじゃなくて」

梓「……コーンです」

唯「え?」

梓「カニを探して北海道まで行ったんですけど……見つからなくて」

梓「そしたら旬のとうもろこしがいっぱいあったんでつい……ごめんなさい」

唯「いいよーそんな無理しなくてよかったのに」

唯「それにこれすごく美味しい、愛情こもってるって感じだよ」

梓「唯先輩」

唯「美味しい! 美味しいよっ」

梓「よかったぁ」

唯「でもさあずにゃん、なんで」

梓「はい?」

唯「なんでカニ缶使わなかったの?」

梓「え?……あっ!」

唯「やっぱり新鮮さにこだわったのかな? さすがあずにゃんだね」

梓「え……あ、はい……あはっ、あははは」

唯「飛行機代かかっちゃったね」

梓「あはは……いいんですよ、唯先輩さえ喜んでくれたら」

唯「もうあずにゃん、お礼のちゅーっ」

梓「えっ?ちょっと……駄目ですよぉ」

唯「えー、なんだいらないのかぁ」

梓「い、いえ……いらなくはないです、ないですよ」

唯「じゃあ、いいの?」

梓「……お願いします」

唯「ちゅー」 chu!

梓「あうぅ」

                            END



最終更新:2012年06月07日 20:03