喫茶店

澪「…」

律「澪」

澪「なに?」

律「今日はなーんか露出度高めだなぁ。もしかして、誘ってるのかぁ?」

澪「さ、誘ってないよ!」

律「でも、なーんか今日はやけに力入れてるなぁ。そんなんだったら私と一緒じゃないほうが良いんじゃないか?」

澪「な、なんで?」

律「私みたいなガサツであんまし可愛くないやつより、ムギとかと一緒にいた方が男は寄ってくると思うよ」

澪「だから、誘ってないって…」

律「女子校だもんな~男はこういう時にしか見つけられないもんな」

律「そのでっかいおっぱいと可愛い顔で、男みーんなメロメロだぞー」

律「そっか。私みたいなのと一緒にいるのはつまり、澪と私で比較させるためなんだぁ~!『私とこの子ではこんなに差がありますよ』ってね」

バシン

律「っ…」

澪「バカ!私は一回もそんなこと言ってないし、そんなこと思ってない!」

律「私にはそうとしか思えないね。女の子だけのお出かけだって言うのにその胸の露出度はありえない。もっと普通の服を着てくるもんだ」

澪「これは…」

律「やっぱり言い返せないんじゃん。あーあ。来なきゃよかった」

澪「!」

カランコラン

律「み、澪、どこ行…!?」

律「…」

律「会計…私じゃん」

梓「律先輩」

律「のわっ!あ、梓!?」

梓「なんであんな酷い事言ったんですか?」

律「み、見てたのか?」

梓「はい。喫茶店に入るとこもちゃーんと見てました」

律「…そっか」

律「私、今日は帰るよ。唯とムギにも言っといて」

梓「質問に答えてください」

律「…別に、普通の疑問だろ。あんな服、普通着ないだろ」

梓「それは…」

律「梓だっておかしいと思うだろ?あんな服、私達と出かける時に着る服じゃない」

梓「澪先輩は…」

律「今日初めて知ったよ。澪はあんなに男に飢えてるなんてさ」

梓「澪先輩は、律先輩のことが好きなんです!」

律「…」

梓「昨日だって、どんな服を着ていったら言いかとか、すっごく悩んでたんですよ!?」

律「…そう」

梓「律先輩にどうやって気を惹けばいいかとか、ずっと考えてたんですよ!?そんな気持ちを、あんなひどい言われようされたらどうなんですか?」

律「それが困るんだよ」

梓「え?」

律「あいつには、将来、絶対いい男が見つかる。あいつは可愛いし、スタイル抜群だし、頭いいし、優しいやつだ」

律「そんなのが私みたいな、それに女と付き合ってちゃダメなんだよ。いつ、あいつと仲悪くなろうかといつも思ってた。なんでだかわかるか?」

律「私と一緒にいたら、あいつは絶対に彼氏を作らない。私を引きずって、絶対に付き合おうをしないから」

律「私は邪魔者なんだよ。梓にとっても、ちょっと嫌だろ?」

梓「そ、そんなこと…」

律「なんでこんな人が部長やってるんだろう、なんでちゃんと練習しないんだろう、澪先輩の近くにいるんだろう。『邪魔』だと、思ってるだろ?」

梓「律・・・先輩」

律「私は、こんな『さよなら』で、いいと思ってる」
梓「・・・」

律「いろいろわがまま聞いてくれて、ありがとね」

律「澪とはあんまし前みたいには振る舞えないけど、私も澪も、部活はちゃんとするからさ」

律「それじゃあ、私は帰るよ」

梓「・・・」

律(これでいい)

律(これで・・・いいんだ)


律「ちぇ~これじゃ無駄にお金出しちゃったよ…」

律(梓も追いかけてこない…か)

律(これでいいんだ。うん)

律(これで…)


紬「りっちゃん」

律「!?ムギっ」

紬「どうしてこんなところにいるのかしら?」

律「か、関係ないだろ!…唯はどうしたんだよ?」

紬「唯ちゃんは先に喫茶店に行ってもらったわ」

律「…そっか。私は先に帰るから」

紬「自分の気持ちに嘘をついて、帰っちゃうの?」

律「…え?」

紬「りっちゃんのこと、私は澪ちゃん以上にわかっているつもりはないけど」

紬「今のりっちゃんが嘘をついてることはわかる」

律「…嘘って」

紬「りっちゃんはこんなこと、望んでない」

律「…なんで」

紬「澪ちゃんは、きっとこれを冗談だと思ってない」

紬「彼女はあなた一途だから」


律「…見てたのか?」

紬「? なにを?」

律「…いや、なんでもない」

紬「澪ちゃんは、ずっとあなたが好きだったのよ」

律「いつ、からさ」

紬「それはわからないけど、私はそう思う」

律「自分の想像だけで話するなよ」

紬「違うわ。彼女はあなた優先。むちゃくちゃな提案でも、『律がそれでいいなら』って、いつも言ってたわ」

律「…」

紬「りっちゃんだって、『澪がいてくれるから』、できるんじゃないの?」

紬「本当に彼女がいやなら、このままでいいわ」

紬「彼女の気持ちを踏みにじって、自分の幸せでなく、彼女の幸せを願うあなたの気持ちが強いなら」

紬「私は構わないわ」


律「…」ダッ



紬「…ふふっ…頑張れ、りっちゃん」

紬「さて、私は…帰るとしますか」

紬(今頃ボロ泣きの梓ちゃんと唯ちゃんが合流してるところかしら…うふふ…)


律「み、澪…」

律「あいつ、どこいったんだ?」


律「…くそ、あいつ」

律「携帯で…」

律「…」(恥ずかしい)

律「そう遠くには行ってないはずだ。ちゃんと探せば…」

律(私は、澪がいないとダメだ)

律(私は澪に、いつも隣にいて欲しい)

律「…やっぱりムギにはお見通しなんだな」

律(あれは…澪…か?)



澪「は、離してくださいっ」

男A「ほえー可愛いねぇ」

男B「こんなおっぱい見せられちゃあ、誘ってるとしか思えないよ」

澪「い、いや…」

律「くぉおらー!」

男A「ああ?なんだ?」

ドス(キック)

律「澪を離せ変態!」

澪「律…」

男B「ほぉー…痛い目にあいたいようだな」

律「…やばい、こっからノープラン」

澪「はぁ!?」

律「大丈夫だよ、澪。私が守るから」

澪「り、律…」

澪「って、無理だろ!」

男A「お前ら二人ともいただくぜー!」

執事風の男「すいません」

男B「んあ?」

執事男「若いお嬢さんを殴ろうとするのは感心しませんねぇ」

男A「うるせー黙って…」ガスッ

男B「ぎゃふん」ガスッ

執事男「お怪我はありませんでしたか?」

澪・律「は、はい…」

執事男「それはよかった。それでは」


律(…ムギのやつ、やっぱり凄いな)



律「…えっと、澪」

澪「ふ、ふん」プイッ

律「あの…さ」

律「ごめん」

澪「…」

律「…ダメ?」

澪「…ダメ」

律「えー!そんなー」

澪「…ふふふ…あははははは!」

律「な、なんで笑うんだよー!」

澪「律、大好き」

律「な、ななななに言ってんだよ!」

澪「私、本当に怖かった」

律「…」

澪「律にあんなこと言われて、カッとなって飛び出して」

澪「周りが見えなくなっちゃった」

律「…もう大丈夫」

律「私は、澪の隣にいるから」

澪「律…」

律「だから、澪も私の隣にいてくれる?」

澪「…うん」

律「…ちょっと、照れくさいな」

澪「でも私さっきのこと、許してないぞ」

律「え~まだ根に持つのかー!?」

澪「ひとつ、私の言うとおりにしろ」

律「わかった。なんでもしよう」

澪「…キスして」


律「…わかった」

澪「…」


澪「…ほっぺた!?」

律「え、違うのか?」

澪「ほっぺた……ほっぺた!?」

律「口は恥ずかしいって!」

澪「私の言うとおりにしろよ!」

律「どこにキスするかは言ってませんでしたよー!」

澪「口にキスしろー!」

律「いいじゃんいいじゃん。これから、いつでもしてあげるから」

澪「っ…」

澪「恥ずかしいこと、言うな~!」

律「あはははは」

律「それじゃあ、そろそろさっきの喫茶店もどろっか」

澪「うん」


澪「あれ?梓、唯。どうしたんだ?」

唯「あ、澪ちゃん!」

梓「澪先輩!律先輩」

律「ごめん、さっきはちょっと変だった。迷惑かけてごめんなさいっ!」

唯「? それより、りっちゃん、澪ちゃん!」

律「?」

唯「このたび、私とあずにゃんは付き合うことになりましたー!」

梓「ゆ、唯先輩!」

澪「そ、そうか」

律「それなら、私と澪も、付き合うことになりましたー!!!」

澪「り、律も乗っかるな!」

唯「澪ちゃん、気持ち、伝えられたんだね」

澪「う、うん…」

律「あれ?そういえばムギは?」

唯「さっき、途中で用事できたらしくて帰ったよ」

律「そうか」

唯「考えてみるとさこれって」

唯「ダブルデートだね!」

律・澪・梓「///」

唯「今日は思う存分たのしもー!」

律「おうっ、行こうぜー澪」

澪「うんっ」


END


後日、唯梓投下予定。



最終更新:2010年02月01日 00:34