律「やったな唯!すごいじゃないか!」
紬「頑張ったわね唯ちゃん!」
梓「唯先輩カンニングでもしたんですか?」
唯「あずにゃんひどいよー」ブーブー
律「だけど国語が思ったより伸びてないな」
唯「えへへ、古典は一夜漬けで何とかなったんだけど現代文は無理でした!」
律「って一夜漬けなのかよ」
紬「現代文は暗記じゃないから短期間で高得点を取るのは難しいわね」
梓「ま、空気が読めない唯先輩には一生無理かもですね」
唯「あずにゃんさっきから怖い…」
コンコン
和「唯、憂から聞いたわよ。夏休み中勉強頑張ったみたいね。」
唯「あ、和ちゃんどうしたの?」
和「また講堂の使用申請書が出てないから取りに来たのよ」
澪「おい律」
律「い、いやー後で出そうと…」
紬「和ちゃんは模試の結果どうだったの?」
和「なんとか順調にやっていけてるわ。」ペラ
澪「オ、オールA判定…」
律「和も夏休み頑張ったんだなー」
梓(こうやって持ち歩いて見せびらかしてるところ見ると和先輩も相当嬉しかったんですね)
和「実はあなたたちが合宿してる間、唯の家に泊まり込んで憂に勉強を見てもらったのよ。
憂って教えるのがとても上手だから昔からよく見てもらってたわ。」
澪(まさか和が年下から勉強を教わってたとは)
梓(意外を通り越してなにがなんだか分からなくなってきました)
唯「私も最近憂が家の中で英語しかしゃべってくれなくてさ、でもそのおかげでリスニング満点取れたんだー」
紬「憂ちゃん英語得意なの?」
唯「まぁ憂は基本的に何やっても上手くできるんだけどさ」
和「特に英語はネイティブ並みね。」
梓「私この間携帯忘れちゃって公衆電話から憂に電話したんですけど、いたずら電話と思われて
流暢なアラビア語で応対されました」
律「どんだけ優秀なんだよ憂ちゃん」
澪(ハ、ハハ……私も憂ちゃんに勉強教わろうかな…)
-10月!-
~教室~
姫子「唯、最近勉強頑張ってるみたいね」
唯「あ、姫子ちゃん」
唯「姫子ちゃんは大学どこ受けるの?」
姫子「私は一橋を受けようと思ってるわ」
唯「おぉ!」
姫子「絶対合格できるように頑張ろうね、唯。」
唯「うんっ!!」
~
いちご「……」カリカリカリカリ
澪「いちごっていつ見ても英語勉強してるな」
律「いちごはどこ受けるんだ?」
いちご「ハーバード」
澪「」
律「」
~図書室~
和「……」カリカリカリカリ
憂「あ、和ちゃんここは違うよ。」
憂「ここの文は独立分詞構文だから訳は…」
和「あ、そういうことか。憂の説明はほんとにわかりやすいわ。」
憂「えへへ…//」
-11月!-
~教室~
澪(よかった…なんとかC判定まで回復した)
澪(記述模試でこれならまだ見込みはあるだろう)
唯「うっ…み、澪ちゃん…」グス
澪「どうしたんだ唯?模試の結果悪かったのか?」
唯「国語が…国語が……」ウルウル
律「んー?」ペラ
澪「また極端だなこりゃ」
和「記号問題が満点で記述問題が0点…」
紬「大丈夫よ唯ちゃん。これでも私大なら何とかなるわ。」
唯「え、ホント?ならよかったー」ニコニコ
律「立ち直りはえーな」
澪「そういえばみんなもう併願校は決めたのか?」
和「私は一応早稲田と慶應と明治を受けるつもりよ。」
律「私は明治と日大の法学部だ」
紬「私は上智と明治と青学と学習院を…」
梓(さすがお嬢様、しかし何故そこで明治をチョイスしたんですかムギ先輩!?)
唯「私はセンターで明治と成蹊を受けるんだー。澪ちゃんは?」
澪「私は早稲田と東京理科大と明治を受けようと思ってるんだけど…」
律「ってなんだ、みんな明治受けるのかよ」
澪(嫌な予感しかしない…)ガクブル
唯「じゃあみんな一緒の大学に行けるかもね!」
和「縁起でもないこと言わないでちょうだい」
唯「時にあずにゃんや、どうして私たちの教室に?」
梓「べ、別にいいじゃないですかっ!」
律「あれー?もしかして梓、私たちが部室に行かなくなったから寂しいのか?」
梓「そ、そんな訳ないじゃないですか!//」
唯「大丈夫だよあずにゃん」ダキッ
澪「実は図書室が工事中で使えないから部室にお邪魔して勉強させてもらおうかと思ってたんだ」
梓「あ、そういうことなら是非」
澪「悪いな、梓」
唯「あーずにゃーん♪」ギュウ
梓「はやく部室に行って勉強してください」プイ
唯「あーん、あずにゃんのいけずぅ~」ズーン
-終業式!-
律「あーあ、とうとう冬休みかー」
澪「はやかったな」
律「唯もこの間の模試でC判定まで行ったし、みんな順調だな」
唯「えっへん!」
澪「過去問はどんな調子だ?」
唯「か、過去問…!?」アセアセ
律「お、おいまさか!?」
唯「やるの忘れてた……」タラタラ
澪「だからあれほどやっとけって言っただろ!」
唯「い、今からでも間に合うかな?」アセアセ
律「落ち着け唯、まだ一か月以上はある!」
紬「りっちゃんの言う通りよ。そうだ、みんなで最後の合宿をしない?」
澪「合宿?」
紬「実はウチの顧問の弁護士の先生に廃校寸前の学校から東大合格者を出して復活させたすごい人がいるの。」
紬「その先生が選んだ最強の講師陣を家にお招きして年末まで勉強を見てもらえる事になってたんだけど、
それだけの人材に私ひとりじゃもったいないからよかったらみんなも一緒に教えてもらいましょう。」
澪「その話なら聞いた事あるな」
律「ムギ、いいのか?」
紬「ええ、もちろんよ。きっと最後に最高の思い出になるわ~」
唯「ムギちゃんありがと~♪」
澪「最後、か…」
-冬休み!-
~琴吹家~
桜木「信じて諦めないこと!それが最も大切!」
柳「詰め込みこそ、真の教育である」
川口「英語は楽しく勉強しよう!」
芥山「国語の魔法にかからないこと」
阿院「いいですか。記憶に大切な要因とは『強調』と『関連付け』でヒ!」
林 「じゃあいつやるか、今でしょ!」
律「誰だ今の」
~~
唯「うぅ…」
澪「眠い…」
律「72時間不眠とか無理だろ…」
紬「」
桜木「甘ったれんな!!」
安河内「英語なんて言葉なんだ、こんなものやれば誰だって出来るようになる」
-元日-
唯「あけましておめでとーっ!」
律「おめでとさん」
紬「おめでとう」
澪「いよいよだな」
律「年末は散々だったからなー」
律「これで今年良い事無かったら神様恨むぜ」
唯「今年はお賽銭奮発するよー!」ジャラ
紬「私も私も~」ヒュッ
律「賽銭箱にクレジットカード入れる奴初めて見たぞ」チャリン
澪「ったくそんな神頼みばっかりして、今までの努力が何のためかわからないぞ」チャリン
律「とか言って澪もお守り買ってんじゃん」パンパン
唯「あ、澪ちゃんそれ安産祈願のお守りだよ」
澪「」バタン
紬「澪ちゃん新年初倒れね」
唯「今年はきっといいことあるね!」
律「どーゆー基準だよそれ」
-1月21日!-
律「いやー、やっぱ緊張したなー」
澪「よかった…できてよかった……」ウルウル
唯「鉛筆が全部折れた時はどうなることかと思ったよ~」
和「憂が鞄に鉛筆削りを入れておいてくれたおかげね」
律「憂ちゃんに感謝しろよー?」
唯「わかってるよ~。でも本当によかったね~」
律「ああ、澪と和はおそらく足切りは突破できただろうし」
和「唯も成蹊は確実に取れてると思うわ」
唯「でも憂が明治はどっちに転ぶかわからないギリギリラインだって~」
紬「唯ちゃん頑張ったわね!」
唯「いやー、でもこれからが本番だからね。のんびりしていられないよ!」
律「お、唯の口からそんな言葉が出るとはなー」
澪「唯の言う通り、これからが本番だからな」
律「またまたー、澪が一番ほっとしてるくせに」
澪「ふーんだ」
和「勝負はこれから、か…」
-2月9日!-
憂(お姉ちゃん、皆さんと一緒に今までこんなに頑張ってきたんだからきっと大丈夫だよね…)
梓(うぅ、唯先輩がなんか失敗しないか心配だ…)
憂「頑張れ、お姉ちゃん!!」
~~
唯(私は今までずっとボーっと生きてきたけど軽音部に入って、必死に打ち込めるものができた)
唯(大切なバンドの仲間たちにいっぱい迷惑かけて、それでもみんな私を見捨てずに支えてくれた)
唯(勉強なんか全然できない私をたくさんの人が応援してくれて今まで受験勉強を続けてこれた)
唯(澪ちゃん、りっちゃん、ムギちゃん、あずにゃん、和ちゃん、憂、純ちゃん、さわちゃん、となりのおばあちゃん、
そしてクラスみんな、本当にありがとう)
唯(今度は私がみんなに恩返しする番だ)
試験官「これから上智大学法学部法律学科、一般入学試験を行います。机の上には鉛筆・・・」
唯(私に今できることは一つ)
唯(絶対合格してみんなに恩返しするんだ!)
唯(きっと大丈夫…)
試験官「それでは試験開始!」キーンコーンカーンコーン
唯(私は出来る!!)
━━━
━━
━
-春、桜の季節!-
バタバタ
唯「遅刻遅刻~!」アセアセ
憂「お姉ちゃんスーツにタグ付きっぱなし!それに後ろが寝癖ってるよ?」
唯「憂、ありがとね。行ってきます!!」ビシッ
憂「いってらっしゃい、お姉ちゃん!」
~~
「えー、只今より平成25年度、上智大学入学式を行います。」
キョロキョロ
唯「今日から…大学生!!」
~おしまい!~
最終更新:2012年06月16日 20:28