___
梓「それじゃあいってきまーす」
KTB-001「いってらっしゃい、梓ちゃん」
KTB-001(ご主人様……もといい梓ちゃんは少しずつ元気になってるみたい)
KTB-001(オリジナルとコンタクトをとることも考えていたけど、必要ないかな)
KTB-001(私は私らしく梓ちゃんに接していこう)
KTB-001(幸い梓ちゃんはとってもいい子だし)
KTB-001(なんでオリジナルは梓ちゃんを選んであげなかったんだろう……)
KTB-001(とってもかわいいのに)
KTB-001(さて、梓ちゃんがいないうちに掃除をしてしまいましょう)
KTB-001(るららーんるーん るんるらるーん)
___
梓(あれ、上司がいない)
同僚「あっ、中野さん。ちょっと言い難いんだけど」
梓「何かあったの」
同僚「実は昨日中野さんが作った書類にミスがあったみたいで」
梓「えっ」
同僚「上司さんは朝から先方に謝りに行ったわ」
梓「……そんな」
同僚「怒られるかもしれないけど、そんなに落ち込まないでね。じゃあ私は自分の仕事があるから…」
梓(なんてこと……)
梓(昨日は浮かれて仕事してたから……)
梓(あぁ……)
___
>数時間後
上司「社長。なんとか契約打ち切りは免れました」
部長「よくやってくれた、上司君」
上司「はい」
梓「あの……」
上司「どうした、中野」
梓「すいませんでした!! 私のせいで…あの…その……」
上司「そのことなら、あまり気にするな」
梓「えっ?」
上司「ミスは誰にでもあることだ。そしてその尻拭いをするのも上司の仕事のうちだ」
梓「……」
上司「それに、あの書類の点検をしたのは私だ。だから責任の半分は私にある」
梓「……ありがとうございます」
梓「はぁ……」
梓(私何やってるんだろう)
梓(ムギ先輩が来たからって浮かれて普段しないようなミスをして)
梓(上司や会社に迷惑かけて……)
梓(…………)
梓(…………)
梓(あっ、メールだ)
梓(律先輩から…?)
梓(けいおん部のみんなで集まろうだって……)
梓(……そんな気分じゃないなぁ)
梓(それに……私、唯先輩やムギ先輩にどんな顔して会えばいいんだろう)
梓(とてもじゃあにけど、普通でいられる自信ないよ)
梓「はぁ……」
___
純「梓のほうから誘ってくれるなんて珍しいじゃん」
梓「今日は飲みたい気分なの」
純「ふーん。何かあったんだ」
梓「わかるー?」
純「わかるよ。友達だもん」
梓「ともだちー? 純がー?」
純「わっ、それはないでしょ」
梓「じょーだんだよ、じょーだん。私の友達は純だけだよ」
純「そんなこと言うと憂が泣くよ」
梓「そういえば最近憂に会ってないね」
純「今度3人で飲みに行こっか」
梓「……うん」
純「それで何があったの、梓?」
梓「純には教えなーい」
純「あててみようか。……ムギ先輩関連でしょ」
梓「…っ!」
純「図星だなー」
梓「なんでわかるの」
純「だって以前はムギ先輩ムギ先輩言ってたじゃん。でも失恋しちゃったんだよね。今更どうして」
梓「純はほんとデリカシーないね」
純「なにおー」
梓「とりあえず今日は飲も」
純「そうだね。飲んで忘れることも時には必要だよ」
梓「なんで唯先輩とくっついちゃったんですかムギ先輩」
純「ゲラゲラ」
梓「笑い事じゃないよ純」
純「ケラケラ」
梓「もう……唯先輩も唯先輩です」
純「ヒャッホー!!」
梓「あずにゃんあずにゃん言って抱き着いてたのに、いつの間にかムギ先輩掻っ攫ってくし……」
純「アッハハハハハハハハハ」
梓「そしてこの笑い上戸は……ったく…」
純「ヒャッハー!!!」
梓「はぁ……」
純「グヘヘへへ」
梓「こうなったら徹底的に飲んでやるです」
___
純「あれ……記憶がない…」
純「横に転がってるのは……なんだ梓か」
純「はぁ……」
純「タクシー呼ぼう」
___
純「わかる? 梓、家に着いたよ?」
梓「……はいです」
純「ちゃんと自分の部屋に戻るんだよ」
梓「……わかってます」
純「目が座ってるけど…こういうこと何度もあったし大丈夫だよね」
梓「……そーです」
純「じゃあね、梓」
梓「……じゃあです」
梓(……)
梓(……あれ、記憶がない)
梓(私、純と飲みに行って…それから)
梓(………………まぁいいか)
梓(鍵…鍵…あった)ガチャ
KTB-001「おかえりなさい、梓ちゃん」
梓「……」
KTB-001「…?」
梓「……」
KTB-001「梓ちゃん…? どうしたの??」
梓「むぎせんぱい!」ガバッ
KTB-001「キャッ」
梓「どうして私の想いに応えてくれなかったんですか!!」ガバッ
KTB-001「駄目! 服を脱がせないで」
梓「どうして! どうして!!!」バッ
KTB-001「駄目! それ以上は駄目!!! ゲル化しちゃうから」
梓「なんで! なんで! なんで!!!」バッ
KTB-001「あっ……ああっ……」
KTB-001「ピーピー。本個体は性的行為の対象となっております。
これよりアンドロイド法第38条の規定によりゲル化プログラムを発動します。
当該プログラムに関する苦情お問い合せは琴吹エレクトロニクスサポートセンターまで」
梓「えっ…あっ………」
KTB-001「ピーピー。ゲル化プログラムに対する割り込みが発生。このアンドロイドはハ
ッキング攻撃を受けていますいますぐ警察に通……ピーピープログラム起動。K
TB/_d?/adion/httを実行します」
梓「あ、あぁ……えっ…」
KTB-001「プログラムhtt起動。これより検査を開始します。
対象認識。対象認識。対象を放課後ティータイム所属、
中野梓と推定。
外観一致、網膜一致、声紋一致、対象が中野梓である確率99.99972%以上。
よって対象を中野梓とみなし、リミッターを解除します。
ゲル化機能オミット。
オリジナルの性技能知識をダウンロード。
性欲制限解除。
最後にオリジナルからのメッセージを伝えます
『梓ちゃん。私達の娘をおねがいするね』
通常モードに移行します」
KTB-001「あ、あれ、私に性技能知識が増えてる。梓ちゃん、何をしたの?」
梓「……う、うぇーん」グス
KTB-001「あ、梓ちゃん、どうして泣いてるの? 梓ちゃん!!」
梓「むぎせんぱいぃ、むぎせんぱいぃぃ」グスグス
KTB-001「もう……」ヨシヨシ
___
KTB-001「そう。私を襲っちゃったんだ。いけない子ね」
梓「ごめんなさい」
KTB-001「でもそのおかげでゲル化機能が消えて……性技能知識が加わり……そ、その」
梓「……?」
KTB-001「………抑えられてた、性欲まで解き放たれちゃったのね」
梓「ムギ先輩?」
KTB-001「ちょっと不安だわ。いきなり梓ちゃんのこと襲いたくなったらどうしましょう」
梓「ムギ先輩……それは余計な心配というものです」
KTB-001「え?」
梓「私が襲うからです」ダッ
KTB-001「きゃ~っ」
KTB-001「ねぇ、梓ちゃん」
梓「なんですか?」
KTB-001「私とオリジナル、どっちが好き?」
梓「……」
KTB-001「答えにくい質問しちゃったかな」
梓「いえ……私は……」
梓「今でもオリジナルのムギ先輩が好きです」
梓「そんなに簡単には諦められません」
KTB-001「そうだよね」
梓「でも……ムギ先輩のことも同じぐらい好きです」
KTB-001「そう」
梓「だからずっと一緒にいてください、ムギ先輩」
KTB-001「ええ、私は梓ちゃんが望む限りずっといっしょにいるね」
KTB-001「それが私の望みでもあるから」ニコッ
梓「あの……ちょっと話は変わるんですが……」
紬「なぁに?」
梓「それで今度けいおん部で集まる約束をしてるんですけど。
久しぶりに行こうと思うんです」
KTB-001「いいと思うよ」
梓「それで……ムギ先輩もきてくれませんか?」
KTB-001「えっ?」
梓「ムギ先輩は、大切な人だから。大切な仲間に紹介したいんです」
KTB-001「梓ちゃん……わかった。私もついてく」
梓「……お願いします」
>数週間後
梓「……」
中野梓専属KTB-001「これは‥‥‥」
律「……」
澪「……」
唯「一家に一台ムギちゃんだね!」
おしまいっ!
※ムギちゃん死んでたパターン?
ムギは死んでいません
KTBが送られてきたのはただの偶然。すべての市販KTBにハッキングプログラムが組み込まれています。プログラムを入れたのはただの遊び心
イノセンスの人ではありません
※偶然って唯が適当に送り配ったってこと?
そのわりに澪や律にも届いてるけど・・・
梓のところへは本当に午後の紅茶のキャンペーンの懸賞品として送られてきました。他は想像にお任せします
返答はこれで最後にしておきます。おやすみなさい
最終更新:2012年07月18日 21:06