~秋山家

ジ-ワジ-ワ・・・

澪「んーっ、休みに出ていた宿題を終わらせたらもうお昼ごろ、か」

澪(ちょうどそろそろ来る時間だけど、今日は一段と暑そうだ……大丈夫かな)

ピンポ-ン

澪「お、来たか? 今出まーす」

トットットッ

澪「はい、どなたですか?」

「あっ澪先輩? 私ですっ!」

澪「ん、了解っ」

ガチャ

澪「梓、待ってたぞ」

梓「澪先輩、今日は呼んでいただいてありがとうございますっ」

澪「いやいや、今日はパパが泊まりの仕事でいないし、ママも夕方まで帰ってこないから暇なんだ」

梓「でも、澪先輩のほうから呼んでいただけてすごく嬉しいです」

澪「ふふっ、私も梓と一緒に過ごしたかったから来てくれてすごく嬉しいぞ」ナデナデ

梓「えへへ……」

澪「さ、上がって? 外は暑かっただろうしさ」

梓「はい、おじゃましますっ」

……

澪「コーヒーでいいかな?」

梓「はい、いただきますっ」

澪「ふふっ、牛乳とシロップもあるからお好みでどうぞ」コト

梓「ん……冷たくておいしい、体に染み渡ります」

澪「今日はまた一段と暑いからな……ごめん」

梓「? どうして謝るんですか?」

澪「いや、こんなに暑い日に梓を外に歩かせちゃって……私が梓の家に行けばよかったって思ってさ」

梓「いいんですよ、だいいち今日私の家は昼過ぎからお父さんとお母さんがツアーから帰ってくるのであまり落ち着けないでしょうし」

澪「いや、けど……」

梓「それに澪先輩のためならたとえ火の中、水の中ってやつです。気にしないでください」

澪「ん……そう言ってくれると助かるよ、ありがとう梓」ギュ

梓「ふわあっ、澪先輩」

澪「あ、ああごめん、なんだか抱きしめたい衝動に駆られたっていうか」パッ

梓「いえ大丈夫ですっ、澪先輩にだったらいつでも……」

グゥ-

澪「ん? 今の音は……」

梓「///」カァァ

澪「なるほど、梓のお腹の音だったか」

梓「す、すいません///」
澪「お昼、食べてこなかったのか?」

梓「は、はい」

澪「そっか……」

グゥ-

梓「あれ、今のは私じゃないですけど……」

澪「///」カァァ

梓「ふふっ、澪先輩もまだお昼食べてないんですね」

澪「あ、ああ///」

梓「どこか食べに行きます?」

澪「うーん、けど外はすごく暑そうだしそれに……」

梓「それに?」

澪「確か、この間買ったそうめんが台所のこの辺りにあったと思って……お、あったあった」

梓「えっ、先輩そうめん作れるんですか!?」

澪「おいおい、そうめん茹でるぐらいなら出来るぞ? さすがにイチから麺作るなんてのは無理だけどさ」

梓「そ、そうですね、すいません」

澪「ま、それはいいとしてそうめんでよければ作るけどどうする?」

梓「はい、私そうめん好きなので異論はないです」

澪「よし、じゃあ決まりだな。梓手伝ってくれる?」

梓「何を手伝えばいいですか?」

澪「食器や箸を出してくれれば助かるよ、そうめんを茹でるのは私に任せてくれ」

梓「は、はいっ!」


……

澪「よーし、できた!」

梓「できましたねっ!」

澪「海苔とかつお節あるけど使う?」

梓「かつお節……! はい、使わせていただきますっ!」

澪「ふふっ、梓はかつお節好きなんだな」

梓「さっ、食べましょう!」

澪「うん、ではいただきます」ツルツル


澪「どうかな?」

梓「んっ、美味しいです! ちょうど良い茹で加減で」

澪「そっか良かった、これも梓のおかげだよ」

梓「いえ、私は食器や箸を出したぐらいですし……」

澪「ううん、おかげで私はそうめんを茹でることに専念出来たから。梓の力あってこそだよ」

梓「そんな、大げさです///」テレテレ

澪「うふふっ……さ、どんどん食べよ?」

梓「はいっ」


……

梓「ごちそうさまでしたっ」

澪「ごちそうさまでした」

梓「これからどうしましょうか?」

澪「とりあえず食器を洗ったら、私の部屋行こっか。外はうだるように暑そうだし……」

梓「そうですね……食べ終わったばかりですし、少しゆっくりしたいです」

澪「ん、じゃあ私の部屋で涼みながら音楽の話でもしよっか」

梓「いいですね、そうしましょう!」


……

澪「それでさ、ジャズのコード進行はかなり高度なものが多いんだな」

梓「あっ、気付きましたか?」

澪「複雑で、だからこそ味のある響きを感じる曲が多いって思うんだ」

梓「ですよね! そこに気付くとはさすが澪先輩です!」

澪「そんな、大げさだよ梓」

梓「よかったら今度、私の家に両親がいない時にレコード聞きに来ませんか? 昔の古いレコードも聞けますので」

澪「お、いいな。なら今度、私の方から梓の家におじゃまさせてもらってもいいかな?」

梓「もちろんですっ!」


……

梓「んっ、ふあぁ……」

澪「梓、眠たくなった?」

梓「は、はい、少し……」

澪「お腹も膨れてるし、もう一時間近くしゃべりっぱなしだしな……少しお昼寝しよっか?」

梓「えっ?」

澪「今日は午後には35度以上に気温が上がるって言ってたし、下手に出かけるのは危ないよ」

澪「私は梓と家でのんびり過ごしたいけど、梓はいやかな?」

梓「いいえっ、そんなことないです。私は澪先輩と一緒に居られればそれだけで嬉しいので……」

澪「うん、私も梓と一緒に居られるだけで嬉しいぞ」ナデナデ

梓「んっ……えへへ///」


……

澪「さっ梓、こっちおいで」

梓「はっ、はい、失礼します」ポスン

澪「クールマットだから冷たくて気持ちいいぞ」

梓「本当ですね……冷たくて気持ちいいです」

澪「これなら暑苦しくないし、心地好く眠れそうだと思うよ」

梓「はい、でも……」

澪「ん?」

梓「もっと私……心地好く安心して眠りたいです」

澪「? と言うと……」

梓「その……ギュッて澪先輩に抱きついてもいいですか?」

澪「えっ!?」

梓「だ、だめですか?」

澪「んー……」

梓「み、澪先輩」

澪「……だめ」

梓「っ、……そ、そうですよね、暑苦しくて寝にくいですよね……」シュン


ギュッ

梓「えっ、澪先輩!? だめって……」

澪「うん、だめ。……ギュッて抱きしめる時は、私の方から梓をギュッて抱きしめてあげたいから」ニコッ

梓「なっ!? ……も、もうっ、澪先輩ったら意地悪ですっ!」バタバタ

澪「わわっ、ごめん」

梓「でも……」

澪「?」

梓「なんだかすごく……嬉しいです」ギュ

澪「梓……」

梓「えへへ、おやすみなさい先輩っ」

澪「ん……おやすみ梓っ」








カァ-、カァ-・・・

澪ママ「澪ちゃん、ただいまーっ」ガチャ

シ-ン

澪ママ「あら、いないのかしら……って玄関に鍵掛かってなかったし、靴もあるし……」

澪ママ「ん、こっちの小さい靴は……もしかして」

トッ、トッ、トッ

澪ママ(そーっと、澪ちゃんの部屋の様子を伺ってみましょ)

カチャ


澪ママ(あら……あらあらっ)

澪「すー、すー……」ギュッ

梓「むにゃむにゃ……」ギュ

澪ママ(まあまあ……澪ちゃんったら梓ちゃんと二人であんなに心地好さそうに眠っちゃって)

澪ママ(そのうえお互いに抱き合って……本当に二人とも仲がいいのね)

澪「くー……」

梓「んん……」

澪ママ(もうちょっと見ていたいけど、起こしちゃうのもなんだか悪いし……)

澪ママ(私は下に降りてましょ……鯛焼き買ってきたから、起きたら二人で食べてもらいたいわ)

カチャ


澪「んー……あずさ……」

梓「ふにゃ……みおせんぱい……」

おしまい



最終更新:2012年07月23日 02:17