>回想
>一日目夜
紬「唯ちゃん…」ヒソ

紬「唯ちゃん…」ヒソ

紬(……泣き疲れて寝ちゃったみたいね)

紬(とりあえずなんとか脱出しなきゃ)

紬(どうあっても唯ちゃんは逃がしてくれないみたいだし、自力で逃げるしかないよね)

紬(足の手錠は…外れないか……)

紬(じゃあこっちの柱を…うーんしょ)スポン

紬(うん。上手に外れたわ)


紬「……まずは電話しないと」ピッポッパッ

紬「もしもし、斎藤? ええ…実はお泊り会を延長しようということになって…」

紬「ええ、一週間…………だめ? そこをなんとかお願い斎藤! ………ありがとう、斎藤」

紬「これでよしっ!」


紬「……ふぅ」

紬(これで最悪の事態は避けられたわ)

紬(私が帰ってこないとなると、琴吹の捜索班が出動することになる)

紬(監禁されてる私を見つけたら、最悪、唯ちゃんが蜂の巣になりかねないもの……)

紬(そんなことになったら私……)

紬(……)

紬(……考えたくもない……)

紬(それにしても、唯ちゃんはなんで私を監禁したんだろ)

紬(あら、パソコンがつけっぱなし)

紬(ワードファイルが開いてあるわ…ファイル名は…『ムギちゃんのやさしい監禁方法』?)

紬(ふむふむ監禁の計画手順が書いてあるわ……あっ、リンクが貼ってある)


紬(ふぅ…いいSSだったわ…)

紬(特に二人のいちゃいちゃが最高っ!)

紬(うん。あのSSに影響を受けて唯ちゃんは監禁しようなんて考えたのね!)

紬(つまり……唯ちゃんは私のことが好き!?)

紬「///」

紬「///」

紬「///」

紬(もうまともに唯ちゃんの顔直視できないかもしれない///)

紬(……でも期待し過ぎは禁物かな……)

紬(ただ遊びたかっただけかもしれないし)

紬(今は監禁されているフリをして唯ちゃんの本心を見抜きましょ)

紬(もし、唯ちゃんが私のことを本当に好きなら、その時は……私のほうから)

紬(……)

紬(さっきは唯ちゃんに酷いこと言っちゃったな。「お金?」だなんて…)

紬(唯ちゃんがそんな理由で監禁するわけないのに…)

紬(あとから唯ちゃんに謝らないと…)

紬(それと、唯ちゃんが起きたらどうしようかな? 優しくしてあげたいけど…)

紬(でも、あんまり優しくすると逆に変に思われちゃうし…)

紬(上手く立ち回らなきゃ)


唯「じゃあ1日目凄く嫌がってたのは……」

紬「うん。事件になっちゃったら、唯ちゃんの身が危ないと思ったの」

唯「それで今日の朝からは優しくなったんだ」

紬「うん。でも今考えればちょっと卑怯だったかもしれない」

唯「どうして?」

紬「だって……唯ちゃんの気持ちを私だけ知ってて、私のほうは知らんぷり…」

唯「そんなの……」

紬「唯ちゃんが勇気を出して監禁してくれたのに、私は見てるだけ」

紬「唯ちゃんが傷ついてるのを知っていて、見てるだけだった」

唯「…」

紬「本当は私だって唯ちゃんのこと監禁したかった」

唯「えっ?」

紬「閉じ込めて、言いたかった。唯ちゃんのことが好きだって、一緒にいて欲しいって」

唯「ムギちゃん…」

紬「私のことだけを見て欲しいって」

紬「一緒にデートに行って欲しいって」

紬「もっと私にスキンシップして欲しいって」

唯「ムギちゃん!」

紬「ねぇ、今からいうことをよーく聞いて」

唯「……うん」

紬「なかなか勇気を出せない臆病な私だけど」

紬「唯ちゃんと一緒にいたいって気持ちだけは隠せないから…」

紬「ずっとずっと、唯ちゃんの笑顔を見ていたいから…」

紬「唯ちゃん、私と付き合ってくださいっ!」

紬「……」

唯「こんな私でいいの? ムギちゃんを監禁しちゃった私で」

紬「いいの。だって、監禁されたこと自体は嫌じゃなかったもの」

紬「唯ちゃんが、私と仲良くなりたくて監禁したって知って、凄く嬉しかった」


紬「唯ちゃん……?」

唯「ごめんね……ごめんねムギちゃん……私、私……」グス

紬「泣かないで」

唯「いいの。これはうれしなきだから」グス

紬「じゃあ私も泣かなきゃ……あれっ、涙がでない」

唯「駄目っ! ムギちゃんは笑っててくれないと駄目なの」グス

紬「どうして?」

唯「私は、いつも隣で笑っててくれるムギちゃんが好きだから」グス

紬「じゃあ私、いつでも唯ちゃんの隣で笑ってるね」

唯「うん。ずっとだよ」グス

紬「うん。ずっとずっと傍にいるよ。傍で笑ってるよ」

唯「うん……」グス

唯「……………」

紬「唯ちゃん?」

唯「zzz」

紬「泣きつかれて寝ちゃったんだね」

紬「唯ちゃん……これからずっと一緒だよ」チュ

紬「でもこんなところで寝てると風邪引いちゃうから……手枷を外して」ブチ

紬「よしっ! お姫様抱っこで部屋まで運びましょ」


>三日目
唯「うーん…もう朝かぁ……あれ、昨日は……あっ、ムギちゃん」

紬「おはよう」

唯「うん、おはようって、ムギちゃん!?」

紬「うん、そうだよ~」

唯「昨日は……そうだ、ムギちゃん」ガバッ

紬「もう、唯ちゃんったら//」

唯「私達、結ばれたんだよね」

紬「ええ」

唯「もう恋人同士なんだね」

紬「ええ。ずっと一緒よ、唯ちゃん」

唯「ねぇ、キスしていい?」

紬「うん。いいよ」

唯「じゃあ行くよ‥…」

紬「ええ……」

チュッ

唯「えへへ~ファーストキスしちゃった。ムギちゃんも初めてだった?」

紬「…違うかな」

唯「えっ?」

紬「さて、朝ごはんを作ってあるの。冷めないうちに食べましょう」

唯「えっ、えっ」

唯(ムギちゃんファーストキスじゃなかったの…?)

唯(って…いつの間にか手枷が外れてる?)



紬「はい、トーストとベーコンエッグ」

唯「…………」モグモグ

紬「どう?」

唯「…美味しい」

紬「そう。それは良かった」

唯「ねぇ、ムギちゃんファーストキス…」

紬「気になる……?」

唯「うん」

紬「誰とファーストキスしたか、聞きたい?」

唯「……うん。ちょっと怖いけど」

紬「実は……」


紬「昨日唯ちゃんが寝てる間に、ファーストキス奪っちゃったの!」

唯「えっ」

紬「だからさっきのは、ふたりともセカンドキス」

紬「そしてこれがサードキス」チュ

唯「ひゃ//」

紬「うふふふ。すぐに数えられないぐらいキスしちゃうんだから」チュ

唯「私だって」チュ
___
___
___


紬「何回ぐらいキスしたかな」

唯「52回」

紬「数えてたんだ」

唯「うん」

紬「すぐに三桁に届きそうね」

唯「うん。今日中には行きそうだね」チュ

紬「//」

唯「今日は何しようか」

紬「ねぇ、この監禁計画って何日間の予定だったの?」

唯「7日間だよ」

紬「じゃああと5日間もあるんだ……」

唯「ムギちゃんの予定もいいの?」

紬「ええ、家の許可も一週間もらってるから」

唯「じゃあ、それまでずっと一緒にいられるね」

紬「ええ」チュ

唯「ムギちゃん何かやりたいことある?」

紬「あっ、私あれ見てみたいな! ゆるゆり」

唯「ムギちゃん見たことなかったんだ」

紬「原作コミックは読んだことあるんだけどね」

唯「じゃあ後からTSUTAYAに行こうか」

紬「うんっ!」

唯「あっ、ムギちゃんと一緒にお菓子作りもしたいなー」

紬「ひょっとしたら、監禁して何をするか決めてたの?」

唯「うん」

紬「全部教えてもらっていいかな」

唯「えーっと。まずは一緒にお菓子作ってー。御飯も一緒に作ってー」

紬「うんうん」

唯「一緒にお風呂で洗いっこしてー」

紬「昨日はできなかったもんね」

唯「うん//」

紬「それだけ?」

唯「一緒にお出かけもしたいなーって思ってた」

紬「監禁中なのに?」

唯「うん」

紬「うふふふ。唯ちゃんの監禁って随分緩いのね」

唯「だってムギちゃんが相手だし」

紬「いい意味で受け取っておくわ」チュ

唯「それからそれから、一緒のお布団でいちゃいちゃしたいなー」

紬「それは…どこまでやるのかしら?」

唯「ムギちゃんがやりたいところまで、かな」

紬「じゃあ、十二分に楽しまないと」チュ

唯「もう、ムギちゃん//」


紬「じゃあさっそく出かけよ~」

唯「うん」

紬「ゆるゆり借りて、お菓子の材料かって、お夕飯の材料も買わなきゃ」

唯「買うものいろいろあるね」

紬「あと、もう一つだけ買って欲しいものがあるんだけどいいかな」

唯「なんでもいいよー」

紬「…左手の薬指が寂しいの」

唯「ムギちゃん、それって!」

紬「唯ちゃん、ずっとずっと一緒にいてくれますか?」

唯「もちろん!」

チュ

おしまいっ!



おまけ

Before
紬「唯ちゃん、扉閉めてくれないとおトイレできないんだけど」

唯「その間にムギちゃんが逃げないか心配だし…」

紬「じゃあそこで見てる?」

唯「うん」

紬「………」ジョジョジョ

唯(ムギちゃんのおしっこ綺麗な金色だ…)

紬「………」ジョジョジョ

唯「ムギちゃん、ちょっと顔が赤くなってる?」

紬「気のせいじゃないかしら」

唯「そうかな」

紬「そうだよ」




After
紬「唯ちゃん、トイレにまでくっついて来なくてもいいんじゃないかな」

唯「ムギちゃんのトイレだもん。ついていくよ」チュ

紬「やだっ、トイレの前でキスなんて//」

唯「ここで見てるからおしっこしてよ」

紬「……うん//」

唯「…」ジー

紬「………」

唯「…」ジー

紬「……そんなにじっと見られていたら出ないの//」

唯「もうムギちゃん…じゃあ私が手伝ってあげるよ」

紬「えっ、どうやって」

>カット

唯「気持ちよかったね」

紬「……うん//」

本当におしまいっ!



最終更新:2012年07月24日 12:13