・・・
キィ
さわ子「着いたわ」
梓「ありがとうございます」
さわ子「疲れてるだろうから早く寝るのよ」
梓「はい。今日はありがとうございました」
さわ子「ふふっ、おやすみ」
梓「おやすみなさい」
梓「・・・さて、律先輩を呼ぼう」
律「・・・おぅ、やっときたか・・・」
梓「・・・あの、なんで律先輩が私より疲れてそうなんですか?」
澪「まぁ律にもいろいろあるんだよ」ツヤツヤ
律「ご飯は食べてきたんだよな?」
梓「はい、まかないを」
澪「そうか。じゃあお風呂にしようか」
澪「疲れをしっかり取らないとな」
律「あぁ、さっきは軽くシャワーだけだったしな」
梓「(さっき?シャワーだけ?)」
カポーン
梓「・・・ふはぁ」トローン
律「生き返る・・・」
澪「大きいお風呂はいいよなぁ」
律「バイトお疲れ様。どんなことしてきたんだ?」
梓「チケットもらったり、楽器運んだり、後片付けしたり。ですかね」
澪「ほぉ。肉体労働だな」
梓「そうですね。確かにきつかったですけど、それ以上に楽しかったです!」
律「そっか。ならよかったな」
律「ちなみにいくらもらったんだ?」
梓「・・・あっ。まだ見てないです・・・」
澪「梓らしいな」
律「らしいか?」
梓「お風呂あがったら確認しよう」
律「ぐへへー。じゃあ宿泊料をもらおうかなー」
梓「へっ?」
ゴツン
律「冗談に決まってるじゃん・・・」グスン
・・・
梓「さっぱり」ポカポカ
律「ジュース飲むか?」
梓「飲みたいです!」
澪「ちょ、それ私の」
律「細かいことは気にしない」コポポ
梓「・・・なんかすみません」
澪「いいよ。今度律のジュース飲むから」ジュルッ
律「」ゾクッ
梓「そうだ、お給料・・・」ガサッ
律「ほほう、結構もらってるじゃないか」
澪「時給にすると・・・。まぁそのくらいになるのか」
梓「・・・あとはプレゼントを決めるだけ」
律「いいの決まればいいな」
梓「はい!」
澪「だからリボンを買ってだな」
梓「・・・あ、この雑誌」
律「アルバイト求人のだが?」
梓「たしか・・・」ペラッ
律「?」
梓「実は私もこの雑誌を読んでたんです。そしてその時見た気がするんです」
澪「なにか知ってるのあるのか?」
梓「・・・あった、これです」
律澪「・・・喫茶店?」
梓「ここって、みんなで特訓に行った場所ですよね?」
律「みんなで特訓・・・」
澪「・・・あっ!」
梓「はい。学園祭前に行ったところです」
澪「さて、そろそろ寝るかな・・・」
ガシッ
律「澪、これは願ってもないチャンスだ」
律「前もムギが言ってたじゃないか。お客さんの評判よかったって」
梓「そうなんですか?」
律「おう、お店の人も褒めてたって言ってたし。きっとすぐ雇ってくれるぞ」
澪「で、でも・・・」
律「どの道アルバイトはするつもりなんだし、これ以上の好条件なんてそうそうないぞ」
律「大丈夫、私も一緒に応募するからさ」
梓「律先輩が喫茶店で・・・プッ」
律「なにか変かな~?」グリグリ
梓「べ、別になにもー」
澪「一緒に応募して律が落ちたらどうするんだよ!」
律「そのときはー・・・、澪が働いてるときはお茶飲みに行ってやるよ」
澪「うぅ・・・」
律「(ふふふ、客の立場を利用していままでの仕返しをしてやる)」
澪「(きっと律のことだ、あんなことやこんなこと強要するに決まってる)」
ガチャン
澪『あぁ、申し訳ありません!』
律『あちゃー、スカートが汚れちゃったなー』
澪『今お拭きしますので・・・』
律『ぐへへ、綺麗にしてくれよ』
澪「」ブルブル
律「おい、妄想やめて帰ってこい」
律「とりあえず応募するぞ!」
梓「二人で決まるといいですね」
澪「・・・はぁ、わかったよ。いつやるんだ?」
律「明日!」
澪梓「」
澪「・・・はい?」
律「善は急げだ。早速電話してみよう!」
澪「い、いや。心の準備とか・・・」
律「澪の決心が揺らぐ前にすべて終わらせる!」
澪「」
梓「さすが律先輩です・・・」
澪「・・・はぁ、この強引さはなんとかしてほしい」
律「お前に言われたくねぇ」
律「あ、そうだ。ムギに電話したか?こっちに一通だけメール着てたけど」
梓「」
梓「携帯!?」パカッ
梓「そうだ、アルバイト前に電源切ったんだった」ピッ
梓「・・・ムギちゃんはなんて言ってました?」カチカチ
律「私のところには梓をよろしく、ってメールだけだ」
律「なにしてるとか聞かれてないよ。信用されてるんだな」ナデナデ
紬『会議がんばってね』
紬『今日は初めてカレーうどんを食べたの。作り方教えてもらったから今度一緒に作ろうね』
紬『明日はあずにゃんと会えるね。先に寝るね、おやすみなさい』
梓「ムギちゃん・・・」
澪「ムギはなんだって?」
梓「・・・いつも通りのムギちゃんでした」
律「そっか。私達もそろそろ寝るか」
律「私は澪のところで寝るから梓は私のベット使ってくれ」
梓「はい。ありがとうございます」
澪「おっ、今日は律と一緒か」
律「・・・梓、一緒に寝るか?」
澪「これがNTRか・・・」
梓「NTRってなんですか?」
律「気にしなくていいよ・・・」
澪「電気消すぞ。律も早く来い」
律「へいへい・・・」
梓「(今日は疲れたなぁ。・・・明日はムギちゃんに甘えちゃおう)」
梓「(がんばったんだもん。少しくらいいいよね・・・)」
律「じゃあおやすみ」
梓「はい。おやすみなさい」
律澪梓「」スゥスゥ
次の日!
梓「・・・んっ」パチッ
梓「痛っ・・・」ムクッ
梓「うぅ、筋肉痛・・・」
梓「律先輩達は・・・」ヒョコッ
律澪「」スヤスヤ
梓「!?」
梓「・・・なんでこんなにはだけてるの?」カアァ
梓「そんなに暑かったかな?・・・もしかして」///
梓「」///
梓「・・・やめよう。先輩達をそんな目で見ちゃいけないよ」
梓「・・・」
梓「二度寝よう。きっとそれが一番」ガバッ
梓「」スヤスヤ
・・・
律「梓ー。朝だぞー」ユサユサ
梓「・・・あとちょっと」ムニャ
澪「起きないと朝食抜きだぞー」
律「起きないといたずらしちゃうぞー」ワキワキ
梓「・・・んっ」パチッ
澪「おはよう、梓」
梓「・・・あれ?なんで律先輩達がここに?」
律「うむ、テンプレートな返事をありがとう。とりあえず顔洗ってきなさい」
梓「・・・」フラフラ
澪「梓ってあんなに朝弱かったっけ?」
律「疲れてるんだろ。昨日もぐっすりだったし」
澪「だなぁ。律があれだけ鳴いても起きなかったし」
ゴツン
梓「・・・ふぅ、戻りました」
律「おかえり。朝ご飯食べに行こうぜ」
梓「はい!」
澪「近くにおいしいモーニング出すところ見つけたんだ」
梓「・・・あれ?そういえば澪先輩達はここの朝食があるんじゃ」
律「日曜は出ないんだよ・・・」
梓「そうなんですか」
澪「着替えたら早速行こう」
梓「わかりました!」
・・・
梓「わぁ、このオムレツおいしいですね」
澪「だろー」
律「梓はお昼前に帰るんだっけ?」
梓「そのつもりです。早く帰りたいですけど会議も進めないと」
律「会議って言っても、なにか話し合うことあったっけ?」
澪「日にちの確認くらいか。学園際って大学と高校、どっちが先だっけ?」
律「部屋に戻ったら調べよう!」
梓「(・・・この調子で大丈夫なのだろうか)」
・・・
律「ふむ。大学が先だな」カチカチ
澪「そのあと高校か」
梓「ちゃんとステージ申請してくださいよ」
律「むっ、梓もちゃんと出すんだぞ」
梓「私は律先輩と違って出し忘れなんてしません」
律「なにをー!」グリグリ
澪「その流れはもういいから」
律「それまでに新曲作りたいなぁ」
梓「それいいですね!」
澪「新曲かぁ・・・」
律「最近作ってないしさ、いいアイデアだろ」
梓「いいと思います!」
澪「詩は私か?」
律「・・・」
律「みんなで詩を考えよう!」
澪「今の間はなんだ」
梓「新しい曲かぁ」ワクワク
律「それとも対決にしてみるか?」
律「詩は澪と憂ちゃん。曲はムギと梓とか」
澪「ふむ・・・」
梓「同じバンドなのに対決してもしょうがないですよ」
律「えー?面白そうじゃーん」
梓「・・・確かに面白そうですけど、みんなで一緒に考えた方がもっと面白いです」
律「ちぇー」
澪「・・・その方がいいな」
律「じゃあみんなで考えるってことで」
澪「(相手が憂ちゃんじゃ分が悪い・・・)」
澪「(・・・怒られそうだし)」
律「他に決めることある?」
梓「んー、・・・特にないんじゃないですか?」
澪「だな」
律「じゃあもう梓は帰るか?」
梓「・・・よければもうちょっとお邪魔しようかと」
律「おぉ、こっちは全然構わないぞ」
梓「律先輩のアルバイト応募の電話だけ聞こうかなと」
律「今すぐ帰れ」
梓「ふふっ、冗談ですよ」
律「最近少し生意気になったなぁ。一度ガツンと行っとくかぁ?」
梓「きゃー」
澪「暴力反対だぞ!」
律「お前だけには言われたくない!」
梓「・・・ともかく、お世話になりました」
律「おう。今度はムギも呼んで泊まりに来いよ」
澪「いいプレゼントが見つかるといいな」
梓「・・・はい!」
律「忘れ物ないか?」
梓「大丈夫です」
澪「じゃあまたな」
梓「はい。ありがとうございました」ペコリ
・・・
律「梓、少し無理してたな」
澪「しょうがないさ。ムギのためとはいえ、嘘をついてるんだから」
律「嘘、か。この場合は方便なんだろうけどさ」
澪「・・・とにかく早く誕生日になってほしいな」
・・・
梓「はぁ、はぁ・・・」
ガチャ
梓「ただいまー」
梓「・・・靴がない。ムギちゃんはまだか・・・」
梓「急ぎすぎちゃったかな」ドサッ
梓「・・・ふぅ。先に片付けしちゃおう」
梓「洗濯物はー」ゴソゴソ
紬「あずにゃーん!」ダキッ
梓「なっ!?」ドキーン
紬「ふふっ、おかえり!」
梓「え、えっ?」
紬「丸一日ぶり~」ギュッ
梓「ど、どうして。靴は?」
紬「あずにゃんを驚かせようと思って隠しちゃった」
梓「・・・」
紬「ふふふっ」スリスリ
梓「・・・もう」
梓「・・・ムギちゃん、ただいま」ギュッ
紬「うん。おかえりなさい」チュッ
紬「昨日いってらっしゃいのキスしてもらったから、お返しにおかえりなさいのキス」///
梓「」///
紬「ふふふっ」ギュッ
紬「ねぇ、あずにゃんがよければこのまま・・・」
梓「うっ・・・」カアァ
梓「・・・」コクリ
紬「」パアァ
・・・
梓「ムギちゃんは唯先輩達の家でなにしてたんですか?」
紬「一緒にお菓子作ったり、憂ちゃんに少しキーボード教えたり」
紬「そうだ、パウンドケーキ作ってきたからあとで食べようね」
梓「わぁ」
紬「もう起きて食べる?」
梓「・・・もうちょっとこのままがいいです」ギュッ
紬「ふふふっ、私も」
紬「休日はずっとこうやってゴロゴロしてるなんて、なんかいけないことしてるみたい」
梓「・・・このままじゃだめになっちゃいそうですね」
紬「そうかもね。でも、あずにゃんとならだめになってもいいかも」
梓「」///
梓「・・・」
梓「あっ。そういえば律先輩達、あの喫茶店にアルバイトの応募するって言ってました」
紬「本当!?」
梓「はい。今日中に電話するって張り切ってましたよ」
紬「アルバイト始めたら遊びに行かないとね!」
梓「唯先輩達も連れてみんなで行きましょう!」
紬「うん!」
クゥーッ
梓「っ!」///
紬「・・・ふふふっ。そろそろ起きておやつ食べようか」
梓「はい・・・」///
紬「今回のは結構自信作なの。いっぱい食べてね」
梓「はい!」ガバッ
紬「その前に服を着ないとね・・・」///
梓「あ・・・」カアァ
最終更新:2012年07月31日 00:48