陽介「(律、オメーはいっつも元気一杯な奴だったな)」
陽介「(こまごましたのが嫌いだとか、部長っぽくねー振る舞いしてっけどさ)」
陽介「(本当は誰よりもみんなを気にかけてるって俺は知ってる)」
陽介「(せっかく掴んだ澪の手、離すんじゃねーぞ)」
唯「~!」
♪…
>花村陽介は『剣』のアルカナを手に入れた
唯「まだまだ続けて二曲目行くよ!」
陽介「一気に曲調変えていくぜ!ついてこれるか!?」
おおおおおおおおおお!
陽介「良い返事だぁ!」
陽介「二曲目『Reach Out To The Truth』!」
♪
澪「~」
陽介「(ムギ、お前がいてくれただけでどれほど俺が救われたか分からない)」
陽介「(女子校に男子一人っつーあり得ねー状況で内心ビクビクしてた俺を)」
陽介「(いつもお袋みてーな優しさで包み込んでくれた)」
陽介「(こんなことでしか役に立てないんじゃない、こんなことでもムギは役に立てるんだ)」
陽介「(ソレを忘れんなよ)」
澪「~!」
♪…
>花村陽介は『金貨』のアルカナを手に入れた
澪「どんどん行くぞー!」
律「おー!」
唯「三曲目『カレーのちライス』!」
陽介「よっしゃー!」
♪
唯「~」
陽介「(梓は軽音部一の努力家だ)」
陽介「(自分にプラスになるものはどんどん取り込んでくスポンジみてーな感じ?)」
陽介「(ちょっと例えが変か?ははっ)」
陽介「(今度はその技術を梓が伝えていく番だ)」
陽介「(良い後輩が出来っと良いな!)」
唯「~!」
♪…
>花村陽介は『杯』のアルカナを手に入れた
梓「後半戦いくですー!」
紬「テンション上がってきちゃったー!」
陽介「またまたガラッと曲調変えんぞ!」
陽介「四曲目『Beauty of Destiny』!」
♪
澪「~」
陽介「(澪はカッコいい女の子だ!可愛いじゃなくてカッコいい!)」
陽介「(だってそうだろ?いくら恥ずかしくても怖がっていても、必ず一歩を踏み出していく)」
陽介「(頭で分かってる奴はいても本当に一歩踏み出せる奴はそういねーよ)」
陽介「(律が伸ばした手、ちゃんと握り返してやれよ)」
澪「~!」
♪…
>花村陽介は『杖』のアルカナを手に入れた
唯「名残惜しいけど泣いても笑ってもこれがラスト!」
陽介「まさかここで声枯れた奴はいねーよなー!」
おおおおおおおおおお!
紬「上等!」
唯「最後は『U&I』!」
律「いくぞー!」」
♪
唯「~」
陽介「(唯、オメーは良い先輩とは言えなかったな)」
陽介「(でもまぁ、何も誰かの手本になるだけが先輩の役割じゃない)」
陽介「(後輩と一緒に同じペースで歩く先輩がいたっていい)」
陽介「(全部を大切にしたいから、そうやって生きてんだろ?)」
陽介「(上等じゃねーか!唯、オメーが諦めないかぎりオメーは無敵だ!)」
唯「~!」
♪…
>花村陽介は『愚者』のアルカナを手に入れた
唯「みんなありがとー!」
おおおおおおおおおお!
陽介「俺達は!」
律澪紬梓「「「「いつまでも!」」」」
唯「放課後です!」
学園祭 終了後 ステージ前
梓「終わりましたね…」
梓「でも不思議と悲しくは無いです」
梓「むしろとても良い気持ちです!」
唯「ふっふっふ…」
陽介「なーに言ってんだ梓!」
陽介「まだライブは終わってねーだろ!」
梓「えっ?」
紬「これから卒業する私達から」
律「大事な後輩へ」
澪「歌をプレゼントするよ」
陽介「聞いて下さい」
唯「『Never More』」
♪
梓「この歌…」
唯「忘れないよ大事な みんなと過ごした毎日♪」
唯「NEVER MORE 暗い闇も一人じゃないさ♪」
唯「見つけだすよ 大事ななくしたものを♪」
唯「NEVER MORE キミの声がきっとそう ボクを導くよ♪」
唯「いまもおぼえてる♪」
唯「きみにふれたよるを それは♪」
唯「すてきなおもいで♪」
唯「いつもおぼえてる…♪」
♪…
梓「…」
梓「…」
梓「…ひぐっ」
梓「ず…るいです…センパ…イがたは…」ぽろ…
梓「最後の最…後でこんな…の…卑怯…です」ぽろぽろ
唯「でも、どうしてもプレゼントしたかったんだ」
澪「みんな梓が大好きで」
律「大切に思ってるからさ」
紬「私達はもうすぐいなくなるけど…」
陽介「俺達に結ばれた絆は消えない…だってそうだろ」
陽介「俺達はずっと放課後なんだからさ!」
梓「はい…!はい…!!」ぐすっ
陽介「もう泣くなよ、キレイな顔が台無しだ」
陽介「いまハンカチ貸してや…」
陽介「!」
陽介「…」
律「よよ陽介!その手!」
紬「透け…てる」
唯「な、なに!?」
陽介「そっか…鍵は絆…か」
陽介「粋な真似してくれるじゃねーか」
澪「おい、どんどん消えて…!どういうことだよ!」
陽介「…わり、説明してる時間無いっぽい」
梓「花村センパイ!」
陽介「これ、先輩から後輩にやるよ」
梓「花村センパイのヘッドホン…?」
陽介「あんま良いのじゃねーけど」
陽介「こんぐらいしか残せるのなくてさ、はは」
梓「」ふるふる
梓「大切に!大切にします!」
陽介「そっか、俺は良い後輩を持ったんだな…」
梓「ひぐっ…ぐす…」
唯「陽介君…うう…」
紬「ぐすっ…いきなり…すぎるわよ…」
澪「私、陽介のおかげで…変われて…感謝してて…」
律「あ、あたしだって…馬鹿陽介」
陽介「…みんな泣くなよ、一足早い俺だけの卒業式だ」
陽介「笑って送ってくれよ!」
陽介「じゃねーと俺まで…」
唯「陽介君!」
陽介「うお!いきなり叫ぶなよ!びっくりすんだろーが!」ぐすっ
唯「これ、あげる!」
陽介「これ…ギー太のピックか?大切にしてんだろ?」
唯「陽介君に持ってて欲しい」
唯「私たちからの」
唯「卒業証書だよ!」
※陽介は高三設定
陽介「ははっ…そっか」
陽介「…あんがとな」
陽介「お…オ…ーらのこ…大…きだっ…ぜ!」
唯「陽介君!」
律「陽介!」
澪「陽介ぇ!」
紬「陽介君…!」
梓「陽介センパイ!」
…
唯「…消えちゃった」
律「いきなりやってきて、いきなり消えて…台風みたいな奴だったな」
梓「…そうですね」
紬「…でも不思議と悲しく…ない」
澪「うん、きっとまた…すぐに会えるような気がする」
唯「私達は放課後で…」
唯梓律澪紬「「「「「つながってるから」」」」」
自室
陽介「…」
陽介「…ん」
陽介「んおっ!?」がばっ
陽介「…」きょろきょろ
陽介「俺の部屋…」
陽介「戻ったのか…?」
陽介「そだ!テレビテレビ!」
ピッ
TV「…八十稲羽市は今日から明日にかけて晴れのち…」
ピッ
TV「りせにはムリ!キライ!シン」
ピッ!
TV「稲羽名物、謎のビフテ」
ぷつん
陽介「…戻ってる」
陽介「…元の世界に戻ってる!」
陽介「それとも…夢だったのか…」
陽介「…けいおん!か」
陽介「…」
陽介「…相棒にDVD返さなきゃな」
チャラン
陽介「?」
陽介「ポケットになんか…」
陽介「!」
陽介「ギー太の…ピック」
陽介「…」
がさごそ ぴっぴっ ぷるるる…
陽介「あーもしもし!相棒か!?」
陽介「バンド組むぞバンド!」
陽介「あーそうだよ!影響されたよ!感化されたよ!」
陽介「…計算通り?マジでか」
陽介「バンド名?もちろん考えたぜ!」
陽介「その名も放課後特別捜査隊!」
陽介「略して…」
陽介「『HTST』!」
>花村陽介は『軽音』のアルカナを手に入れた
おしまひ
最終更新:2012年08月07日 23:24