梓「今日も手作り弁当?」 ズズーッ
憂「うん」 ズズーッ
梓「あっその卵焼き美味しそう」
憂「出汁巻きにしてみたんだよ、食べてみる?」
梓「ほんと? じゃあ代わりにウインナーあげるよ」
純「……」
梓「ありがたくいただきま~す」ヒョイ ズルッ ズズーッ
憂「じゃあ私も」ヒョイ ズルッ ズズーッ
梓「うん美味しいよ、憂」
憂「梓ちゃんの唐揚げも美味しいよ」
純「うう……」
梓「あれ? どうしたの純、食欲ないの? 全然食べてないじゃない」
憂「ほんとだ、どこか具合でも悪いの?」
純「ううっ……」
梓「えっ、ほんとに具合悪い? 大丈夫?」
憂「保健室行こうか?」
純「ち、違うよ……」
憂「でも顔色悪いよ」
純「あ、あのね……わかったんだけど、きっと私この世界の住人じゃないんだよ」
憂「えっ?」
梓「もう、またそんなこと言いだすでしょ」ズズーッ
純「本当なんだって!」
梓「それどこが面白いの?」
憂「なに? なに?」ワクワク
梓「憂もワクワクしないの」
憂「ごめんなさい……」
純「そういうことじゃなくて!」
梓「じゃあどういうことなの?」
純「だって……」
純「だって私の世界じゃ食事は鼻から取らないもんっ」
梓「はぁ? 鼻じゃなきゃどこで食べるって言うのさ」
純「口……」
憂「ぷっ! あ、ちょっと笑っちゃった」
梓「ほらあ、憂が笑うから純がこんな事ばっかり言うんだよ」
憂「ごめんねー」
純「ギャグじゃなあああああいっ!!!!」
純「見てなよ、ほら」ヒョイパク
梓「え?!」
純「ほら」ヒョイパク
憂「え?!」
純「んぐんぐ」 モグモグ ゴクン
梓「ちょ、ちょっと純……」
純「ねっ?」
梓「うわああああっ! 口で食べたぁっ!」
憂「純ちゃん! そんな身体を張ったギャグしなくていいから。 病気になっちゃうよ!」
純「ギャグじゃないって! だから私はこの世界の人間じゃないの!」
純「ほらほら」 ヒョイパクヒョイパク モグモグモグモク
梓「うわあ……」
憂「まさか、本当なの……」
梓「でもそれじゃあこの世界の純はどこに行ったっていうの」
純「え? それは……」
元の世界
梓「うげええっ! 純が鼻からお茶飲んでるーっ!」
憂「やめてーっ! そんな身体張ったギャグしなくていいからーっ!」
純「ほへ?」 ジュルル?
おしまい
最終更新:2012年08月12日 21:11