ヤマブキシティ メインストリート
梓「はあ、はあ・・・(シルフカンパニーは町の中心にあるって言ってたけど、このあたりかな?)」
梓「他のジムリーダーの姿も見えない・・・みんな苦戦してるのかな」
梓「でも、エリカさんは身を呈して私を中に入れてくれたんだ。私一人でも頑張らなきゃ・・・!」
梓「そうだ!シルフカンパニーは関東1の大企業らしいから、きっとすごく大きいビルだよね。 この辺で一番大きいビルは・・・あれだ!」
ロケット団員1「おおっと!待ちなお嬢さん!」
梓「げ・・・」
団員2「家から抜け出したのか?許可なく外に出ちゃいけないって知らないのか?」
梓「(ヤマブキシティの町民と思われてる・・・?)」
団員3「さっさと家に帰んな!」
梓「(相手は4人か・・・戦いになったらきつい。よし)」
梓「あのー・・・シルフカンパニーで親が働いててえー、
忘れもの届けに行きたいなあー・・・みたいな(チラッ どうだ?)」
団員4「シルフカンパニーには、今はロケット団とその協力者以外いないはずだが?」
梓「(やば・・・でもここまで来て後には引けない!)
あ、私の親はロケット団員をやってるんですうー(ちょっと無理があるけど・・・)」
団員「・・・」
梓「(どうだ・・・?)」
団員2「そうか・・・。家族がこの町に住んでる団員もいるのかあ」
団員1「羨ましいぜ。こんな可愛い娘さんが忘れものを届けてくれるなんてよ」
団員2「それに比べて俺らと来たら・・・」
団員3「おいやめろ」
梓「(信じたっぽい!?)」
団員4「親が働いてるなら仕方ない、特別に入っていいぞ」
梓「あ、ありがとうございますうー」
スタスタ
団員1「ちょっと待て」
梓「(ビクッ)な、なんですかあー?」
団員1「一応聞いとくけど、親の名前は?」
梓「あ・・・えーと」
団員2「どうした?」
梓「(ややややばい!とっさに名前を思い出せる団員って言ったらもう・・・!)」
梓「・・・澪です」
団員1「なん・・・だと・・・」
団員2「み、み、み、澪隊長に娘さんが・・・」
団員3「しかもこんなに大きい・・・やば俺マジでショックなんだけど」
団員4「あの人は一体いくつなんだ・・・」
梓「(澪先輩すいません!)
あのうー私、早くお母さんの所に行きたいんですが・・・」
団員3「ちくしょう!相手は誰だ!まさか団員じゃないだろうな!」
団員4「おお、おちちゅ、落ち着け!」
梓「(聞けよ)」
梓「何も言わないんなら行っちゃいますよーっと」ソー
団員1「ん?おかしいな」
団員2「なにがだ?」
団員1「澪隊長はあ今、西ゲートの防衛に行ってるはずじゃないのか?
俺らも見送っただろ?」
団員2,3,4「あ・・・」
梓「やばっ・・・」
団員3「俺らを騙しやがったな?」
梓「あの、その・・・」
団員4「いくら澪隊長の娘だからって、やっていいことと悪いことがあるぞ」
団員2「お母さんの仕事場を見学したい気持はわかる。だが嘘はいけない」
梓「(あれ?澪先輩の娘って言うのは信じたままなの!?)」
団員2「こんないたずらをしないように、家まで送り返してやる」
梓「(でもピンチには変わりない!逃げなきゃ!)」
ダッ!!
団員3「待て!」
団員1「俺達、ロケット四兄弟から逃げられると思うなよ!」
………………
路地裏
梓「はあ、はあ、行き止まり・・・」
団員2「さあ、観念しろ。澪隊長に言いつけるぞ?」
梓「来ないで!ぴーたん!」
ぴーたん「ぴー!」
団員3「うお!ポケモンだと!」
団員1「俺達と戦う気か?」
団員4「仕方ない。ちょっとお仕置きしてやろう。みんなポケモンを出せ」
団員1「行け!アーボ!」
団員2「ズバット!」
団員3「ベトベター!」
団員4「ドガース!」
梓「ぴーたん!あずさん!」
団員1「たった2体で戦うつもりか?大人をからかっちゃいけないよ」
団員4「安心しな。澪隊長の娘に出だしはしない。
だが抵抗できないようにポケモンは倒させてもらう」
梓「(うう・・ここまでなの・・・?)」
ヒュルルルルルルル・・・
団員2「ん?なんだ・・・?」
ドン!!
団員1「ゲホッ、ゲホ・・・なんだ?空から何か降ってきたぞ!?」
団員3「こいつは・・・サイホーン、とその上にカメールが乗ってるな」
梓「(!!!これは!)」
律「梓!!!はなれろおおお!!!」
梓「律先輩・・・はい!」ダッ!
団員2「おい待て!」
律「サイクロン・・・地震だ!!」
ゴゴゴゴゴゴ!!
団員4「ぐああ!」
アーボは倒れた!ベトベターは倒れた!
唯「カメ太あああ!波乗り!」
バシャーン!!
ズバットは倒れた!ドガースは倒れた!
団員3「ぐへえ!」
団員1「ぎゃあ!」
団員2「くそ・・・なんなんだ・・・ガクッ」
梓「唯先輩!律先輩!ってそのポケモンは?」
バッサバッサ
唯「お待たせあずにゃん!」
律「こいつはグレンで仲間になったプテラってポケモン。
名前はジョーカーだ」
ジョーカー「ギャース♪」スリスリ
梓「ずいぶん懐いてますね」
※プテラの名前は前スレとこのスレで何回か出てた案を使わせていただきました
律「まあ色々あってね。こいつのお陰でグレンからここまで来れたんだ」
唯「ヤマブキの上空に来た時あずにゃんが見えたんだよ~」
梓「そうだったんですか・・・助けてくれてありがとうございます」
唯「あずにゃん、一人にしてごめんね」ギュ
梓「じ、ジムリーダーの皆さんも一緒に戦ってくれてますから・・・」
律「でもなんで梓1人だけだったんの?」
梓「あ、そうでした。状況を説明しないといけないですね」
………………
律「このシルフカンパニーにあるサーバーを停止させないと、カントー中のポケモンがロケット団に支配されちゃうってわけか・・・」
唯「ジムリーダさん達はまだ来ないのかなあ?」
梓「きっと苦戦してるんだと思います・・・先輩達が来てくれてよかったです」
律「やっぱり寂しかったんだな。梓」
梓「こんな時にからかわないでください!」
律「悪い悪い。とにかく、私たちだけでシルフカンパニーに突入するしかないんだよな」
梓「はい」
律「もちろん!・・・でも、もしかしたらサカキと出くわすかも知れないんだよな・・・」
唯「平気だよ!私たち、前よりもずっと強くなってるもん!」
梓「すごい自信ですね・・・でも私もそう思います」
律「そうだよな・・・よし!シルフカンパニー突入だ!」
「おー!」
………………
シルフカンパニー 最上階
はぐれ研究員「サカキ様・・・実験は終了しました。いつでも起動可能です」
サカキ「良くやった。ポケモンを電波で操る計画は延長したが、こちらは順調だな」
ロケット団員「失礼します!サカキ様!たった今、3人のトレーナーが侵入したとの情報が入りました! ジムリーダーではないようです!」
サカキ「なるほど・・・奴らか、ちょうどいい。例の装置を起動しろ」
はぐれ研究員「は!すぐに行います!」
………………
シルフカンパニー 内部
タッタッタ
唯「ここ本当にロケット団の本拠地なのー?全然敵さん出てこないよ」
律「なんか順調すぎるよな・・・梓、サーバーまでどのくらい?」
梓「室内の表記を見ると、最上階の近くにあるみたいですね。
まだかかりそうです」
律「エレベーターが止められてるんだもんな・・・」
唯「ねえ二人とも。足もとのこれはなんだろう?」
梓「なんかデジャヴなんですけど」
律「タマムシのアジトでも怪しいパネルがあったよな・・・
それとはまた違うみたいだけど」
梓「いいですか唯先輩。今度は絶対踏んじゃだめですよ?」
シュン!
律「唯が消えた!」
梓「やっぱり踏むんですか・・・」
律「しかしどうなってんだこれ。唯は何処行っちゃったんだ?」
シュン!
唯「やっほー」
梓「あ、戻ってきました」
唯「すごいよこのパネル!踏んだら別の部屋に一瞬で移動したんだよ!
で、また踏んでみたら戻れたんだ」
律「す、すごいな」
唯「ねね、これをうまく使えば最上階まで楽に行けるんじゃないかな!」
梓「こんな怪しげな装置使いたく」
シュン!
梓「って行っちゃったし!」
律「しょうがないな・・・追いかけよう」
シュン!
梓「あ、律先輩」
梓「・・・」
梓「もう!やってやるです!」
シュン!
………………
シュン!
梓「はあ、はあ律先輩待ってください」
律「あーごめん!急ぎすぎちゃった」
梓「あれ?唯先輩は?」
律「見失っちゃった・・・
さっきまでは先にいたんだけど・・・何回もワープしてるうちにはぐれちゃったのかも」
唯「うう・・・2人とはぐれちゃった。りっちゃーん!あっずにゃーん!」
唯「あれ、あんな所に人がいる・・・男の子だ。ロケット団じゃないみたい。
こんなところで迷子かな」
唯「まあいいや。りっちゃん達見たかもしれないし聞いてみよう!
あのーすいません!」
レッド「・・・」
唯「りっちゃんとあずにゃん見ませんでしたか?あ、りっちゃんとあずにゃんって言うのは私の友達で、りっちゃんは私と同じくらいの背でカチューシャした女の子で、あずにゃんは」
レッド「・・・」
唯「あの、聞こえてます?」
レッド「・・・」
唯「あのー」
レッド「・・・サカキ様の命令により、お前を拘束する!」
唯「え・・・サカキ様って、君もロケット団なの!?この年で・・・」
レッド「いけっ!フシギバナ!」
フシギバナ「ぐおおお!」
唯「わわわ!ちょっと待って!」
唯「えーっとあのポケモンは見た目的に草タイプだよね・・・
じゃあゴン太!」
ゴン太「・・・ごん」
………………
律「唯ー!どこだー!」
梓「どうします?一回もと来た道を引き返しましょうか?」
律「いや、唯のことだからどうせじっと待ってないだろうからな・・・」
梓「じゃあどうするんです?」
律「今考えてるんだよ・・・うーん」
梓「・・・!先輩あそこ、人がいますよ」
律「なんだあのガキ。こんなところで何してるんだ?」
グリーン「侵入者発見!」
梓「うわ、見つかった!」
グリーン「サカキ様の命令によりお前たちを拘束する!抵抗するなよ!」
フシギバナの葉っぱカッター!
ゴン太のねむる!
唯「何回も眠って耐えてるけど、このままじゃどうしようもないよ・・・」
レッド「・・・」
唯「ねえ!なんで君はロケット団に入っちゃったの?悪い人たちなんだよ!」
レッド「・・・サカキ様に従うだけ」
唯「駄目だよ!子供がロケット団なんかに入っちゃ!君の名前は?」
レッド「・・・レッド」
唯「レッド君・・・?どこかで聞いたことあるような」
唯「そうだ、マサラタウンを出発するとき・・・」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯「はい。二人とも、いろいろお世話になりました!行ってきます!
行こう!カメ太!」
カメ太「キュー」
オーキド「もうニックネームを付けたのか・・・野生ポケモンに気をつけるんじゃよ!」
ナナミ「唯ちゃん頑張ってね!」
オーキド「そうじゃ、さっき言った先に旅に出た2人に会うことがあったらよろしくな。
レッドとグリーンという名前じゃ」
唯「わかりましたー!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯「・・・思いだした!マサラタウンから旅に出た2人!
カメ太と一緒にオーキド博士の研究所にいた2匹を連れてるっていう!」
レッド「・・・!」
レッド「マサラタウン・・・オーキド博士・・・」
唯「やっぱり!」
レッド「・・・思い出せない。頭が痛い・・・」
唯「思い出そうとすると頭が痛くなるって・・・澪ちゃんと同じ!
レッド君も何かされたんだね!」
レッド「・・・俺はサカキ様の部下・・・お前を拘束する!フシギバナ!やどりぎのタネ!」
ピュン!ピュン!
唯「ゴン太!ああ・・・眠ってるのにどんどん弱っていく・・・」
………………
グリーン「リザードン!バタフリーに火炎放射!」
律「ぴーたんを守れ!サイクロン!」
サイクロン「がお!」
梓「あ、ありがとうございます!」
律「ジョーカー!つばさでうつ!」
グリーン「いけっギャラドス!」
ギャラドスのハイドロポンプ!しかしギャラドスの攻撃は外れた!
律「うお!あぶね!」
梓「ぴーたん!眠り粉!」
ギャラドス「Zzz」
梓「律先輩今です!」
律「おう!ジョーカー!岩雪崩だ!」
効果は抜群だ!効果は抜群だ!
ギャラドスは倒れた!
リザードン「グル・・・!」
律「よし、そっちの炎ポケモンもあと一歩だな」
グリーン「・・・なんだよ、結構強いじゃねーか」
グリーン「いけ!」
グリーンはナッシーを繰り出した!
律「うわあ。まだいんのかよ」
ナッシーのサイコキネシス!
サイクロン「がお・・!」
律「くそ、サイクロン反撃だ!地震!」
梓「ちょっと律先輩、この室内でそんな技使ったら・・・」
律「あ・・・」
ゴゴゴゴゴゴ!
律「やばい、床がくずれる!」
最終更新:2012年09月26日 22:36