~唯・紬ペア~

唯「じゃあ、このクラブのカギでぇ」

かちっ ぎいっ

唯「ダイヤのカギげっとぉ!」

紬「やったね、唯ちゃん♪」

唯「他には、なにもないかなぁ」

紬「うーん、あとは食器だけかな」

唯「大きくて高そうな食器だぁ」

ずしっ

唯「それに、重っ!」

紬「じゃあ、本物の銀製品なのかも」

唯「それにしても重いよぉ」

唯「裏になにかついてるんじゃ・・・あ」

紬「・・・うん、なにかついてるね」

唯「この、ガムテープでくっついてるのってさぁ」

紬「うん」

唯「この、いかついのってさぁ」

紬「うん」

唯「銃ってやつじゃありませんか?」にこっ

紬「そうだと思います」にこっ

唯「・・・・・・」

紬「・・・・・・」

唯「言ったじゃん!ここ日本だって言ったじゃん!」

紬「ごめんなさい!本当にごめんなさい!」

唯「あ、いやぁ」

唯「ムギちゃん責めてるわけじゃないよっ」

紬「な、なんとなく謝っちゃった」

唯「というか、これ本物なのかなぁ」

紬「ちょっと見せてもらえる?」

唯「わかるのぉ?」

べりべりっ すちゃっ

紬「前に、海外いった時ね」

紬「撃たせてもらったことがあるの」

唯「ほぇー、こういう銃?」

紬「ううん」

紬「その時はアサルト・ライフルとかいうのだった」

唯「ふーん」

紬「・・・・・・」

唯「・・・・・・」

唯「って、それどこの海外っ!?」がーんっ

紬「うふ、ヒミツ♪」

唯(ふ、深く考えないようにしよっと)

唯「それでどうかなぁ、その銃」

紬「うーん」

ふりふり

唯「ふ、振ったらわかるのっ!?」

ちゃぽちゃぽ

唯「・・・あ」

紬「水の音がするね」

唯「・・・・・・」

紬「・・・・・・」

唯「ムギちゃん、それ貸してくれるかな」

紬「はい、どうぞ」

唯「ありがと」

ぱしーんっ げしげしっ

唯「まったく、驚かせてぇ!」

唯「こんにゃろ、こんにゃろぉ!」わーんっ

唯「はぁはぁ」

唯「時間もったいないことしちゃった」

唯「さっさとこの部屋出ようっ」

紬「ダイヤの鍵の出番ね」

かちっ がちゃっ

唯「よし、開いたよっ!」

紬「廊下・・・で、左右に扉ね」

唯「さぁ、どちらにいかれますか、姫っ」

紬「ひ、姫っ!?」

唯「お好きな方へ、ご案内いたしますっ」

紬「・・・・・・」

唯「・・・ムギちゃん?」

紬「じゃあ唯ちゃんは」

紬「わたしの王子様になってくれるのかな」ぼそっ

唯「ほぇ?」

紬「!?」はっ

紬「な、なんでもない!///」

唯「えと」

紬「・・・・・・」あぅ

唯「なるよ」

紬「・・・え?」

唯「うんとねぇ」

唯「わたし、憂が大好きなんだぁ」

紬「憂ちゃん?」ずきっ

唯「いつも帰るとさぁ」

唯「笑顔で迎えてくれるんだよねぇ」

紬「そう、なんだ」

唯「わたしね、こんなんだけど」

唯「憂の笑顔は守りたいって思うんだぁ」

紬「うん」

唯「大事な、大事な妹で」

唯「大事な、大事な宝物だから」

唯「だけどね」

紬「え?」

唯「わたしの周りには、もう1人」

唯「同じように笑ってくれる人がいるよ」

紬「同じように?」

唯「うーん、同じじゃあないかなぁ」

唯「その人が笑うと」

唯「すっごく、ほわほわした気持ちになるんだぁ」

紬「そ、それって」

唯「その笑顔、ずーっと見てたいなぁ」

唯「そしたら、ずっとほわほわでいられるよね」

紬「・・・・・・」

唯「わたしのために、笑ってくれる?」

紬「・・・うん」

紬「喜んで」にこっ

唯「って、なに言ってんだろ、わたしっ」

唯「これじゃ訳わかんないよねぇ」あぅぅ

紬「・・・ううん、伝わったよ」

紬「ちゃんと伝わった」

唯「そ、そっかぁ」

紬「ありがと、唯ちゃん」

唯「おお、お礼なんて言わないでっ」

唯「顔から火が出ちゃうじゃんっ!///」

紬「ほんとだ、顔真っ赤」

唯「あぅぅ」

紬「・・・顔、冷やした方がいいんじゃないかな」

唯「へ?」

こつんっ

紬「ほ、ほら、こうすれば」

唯「う、うん・・・おでこひんやり」

紬「・・・・・・」

唯「・・・・・・」

紬「・・・唯ちゃん」

唯「・・・うん」





ちゅっ



~澪・律ペア~

律「わかった、そーっと開けりゃいんーだな」

澪「お、お願い」

律「そーっ」

すらっ

律「お、これはーっ!」

澪「なななな、なにっ!?」

律「・・・あのさー、目をつぶった方が怖いんじゃね?」

澪「目を開けて大丈夫なんだな!?」

律(にひっ)

律「大丈夫だよーん」

ぱちっ

澪「!?」

澪「な、なんで目を閉じた律の顔が見えるのかな」

律「いやーん、澪のい・け・ず」ぽっ

澪「・・・・・・」

律「・・・・・・」

律(あ、あり?げんこつ飛んでこねー)

澪「キス・・・したいの?」

律「・・・・・・」

澪「・・・・・・」

律「へ?」

律「そ、そこは、なにやってんだーって」

律「つっこみ入れて欲しかったんだけどなー」あはあは

澪「なっ!?///」

澪「り、律が叩くなとか言うからだろ!」

律「グーでつっこまなくてもいいじゃん!」

澪「反射的に握っちゃうんだよぉ!」

律「てゆか、澪」

澪「なに!?」

律「キスしたいの?」

澪「ななっ!?///」

澪「そそそ、そんなわけないじゃない!」

澪「う、後ろから抱き締めて」

澪「そっとキスして欲しいなんて」

澪「全然思ってないんだからな!」

律(お、思ってんのかー)がーんっ

律「ほ、ほら澪」

ぎゅっ

澪「あっ」

ちゅっ

律「ほ、ほっぺたで我慢してくれー」

律「見かけによらず」

律「わたしのハートは、人一倍ちっちゃいっ」

澪「・・・うん、知ってるよ」

澪「本当の律は」

澪「誰より繊細だって知ってる」

律「せ、繊細っ!?」

澪「・・・・・・」

律「・・・・・・」

律「だだだ、ダメだこの雰囲・・・」

がしっ

律「・・・あ」

澪「・・・・・・」ふるふる

律「・・・重ねがさね、申しわけありません」

澪「・・・・・・」こくこく

澪「いい加減、テンパると置き去りにするの」

澪「なんとかしてくれよぉ」うるっ

律「ど、努力します、させて頂きますー」

澪「次、置いてったら」

澪「置いてくたびに、パフェ追加だからな!」

律「お小遣いがー」あぅぅ

澪「置いていかなきゃいいの!」

律「ソ、ソウデスヨネー」

澪「ま、まあ1個は確定してるから」

澪「帰ったら、2人で食べにいくからな///」

しかし

その日が来ることはなかった



~唯・紬ペア~

唯「じゃ、じゃあ探検に戻ろっか///」

紬「うん///」

唯「それで、どっちにする?」

紬「あ、じゃあ右の扉で」

唯「わかったぁ」

がちゃっ

紬「カギは掛かってないのね」

ぎいっ

唯「って、あれぇ?」

紬「これって、レストルームかな」

唯「れ、れすと?」

紬「えっと、化粧室つきのお手洗いね」

唯「あ」

紬「どうしたの?」

唯「お手洗いって分かったら、なんというかぁ」もじもじ

紬「・・・いってらっしゃい」

唯「い、いってきます」

唯「ムギちゃん、一人で大丈夫?」

唯「怖くない?」

紬「えと」

ぱちっ

紬「ほら、電気つくから大丈夫」

唯「じゃあ、安心していってくるよっ」

紬「うん、ごゆっくり」

紬(あ、鏡あるから)

紬(少しでも、手ぐしで整えないと)

紬(ちょっとでも可愛く見てくれたらいいな///)

紬(えと、ファンデは大丈夫かな)

紬(化粧ポーチ、持ってくればよかったー)うぅぅ

唯「お待たせ、ムギちゃんっ」

紬「今度は、わたし、いってくる」

唯「うん、紙もちゃんとあったから」

紬「わかったぁ」

唯(わー、おっきい鏡)

唯(あ、なんか寝癖っぽくなってるぅ)あぅぅ

唯(憂に見られたら、速攻ブラッシングだよぉ)

唯(・・・あ)

唯(テント戻ったら、ムギちゃんにやってもらお///)

紬「お待たせ」

唯「良かったねぇ、お手洗い使えて」

紬「ほんとね♪」

唯「それじゃ、次は反対側の扉だねっ」

がちゃっ

紬「あ、唯ちゃん、ランプ忘れてる」

唯「ほんとだ、明るいと忘れちゃうねぇ」

紬「ここはこんなに明るいか・・・ら?」

唯「あれ?」

紬「・・・・・・」

唯「・・・・・・」

唯・紬「電気つくの!?」がーんっ


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最終更新:2012年10月01日 00:24