梓「うん」
憂「だんだんマニアックになっていくね」
純「で、澪先輩は何なの?」
梓「あ、純いたんだ」
純「いっつも初めからいるじゃん…」
梓「律先輩は『富樫源次』ね」
憂「どうして?」
梓「うん、それは澪先輩が…」
~
澪「隠れた努力!」
澪「タッグが得意!」
澪「帽子(カチューシャ)がトレードマーク!」
澪「律こそは軽音部のカオだぜ!」
~
梓「…と言っておりました」
純「で、その後澪先輩は?」
梓「『ハッ』とした顔で赤くなってました」
憂「…つい我を忘れちゃったんだね」
梓「ムギ先輩は『藤堂兵衛』」
憂「お金持ちつながり?」
梓「いや、それだけじゃないよ」
純「髪型も似てるね」
梓「後ろだけでしょ」
梓「藤堂兵衛の台詞にこういうのがあってね」
~
「世間の奴等はどうもわしのことを誤解しておる」
「わしのことを金と権力だけをかさにきる~(中略)」
「わしの最大の武器はこの肉体だ!!」
~
梓「ムギ先輩はついお金持ちな所に目が行きがちだけど、最大の武器はあの肉体なんだよ」
梓「ムギ先輩に抱き着かれた時のあの感触ときたら、ムフヒ…//」
純「おーい」
梓「ハッ…。そ、それからムギ先輩って、『黒兜流奥義 瞬キョウ刹駆』をマスターしてるフシがあるんだよね」
梓「さっきまでそこにいたのに、煙のように消えてしまったことがあるんだよ」
憂「うーん…。やっぱり紬さんは謎が多いなあ…」
純「ところで梓は?」
梓「私は『雷電』」
憂「どうして?」
梓「うん、雷電があらゆる拳法について詳しいように、私も音楽のことならかなり詳しいからね」フンス
純「…自画自賛?」
梓「いや、そんなつもりは」
憂「そうだ!今度から梓ちゃんも雷電風にやったらどうかな?」
梓「え」
ガチャ
菫「あ、皆さんお疲れ様です」
純「おっ、スミーレ!早くお茶!」
菫「すいません。今日、クラスの用事で少し遅れるので、その事を伝えに来たんです」
純「なーんだ…」
梓「うん、わかったよ」
菫「すいません。あ、それから、今日この本(ドラム入門)に載ってる『ぱらでぃどる』っていうのを練習してみようと思うんですけど…」
梓「な…」
純「知っているのか、あずにゃん?」
梓「うむ」
菫「!?」
~
パラディドル…
パラディドルとは、ドラムのテクニックの一つであり、比較的パワーのあるシングルストロークと、スピードのあるダブルストロークを組み合わせたものである。
「パラ」がシングルストロークで交互に叩くことを、「ディドル」がダブルストロークで叩くことを意味し、このテクニックをマスターする事により、演奏の幅が大きく広がるのでぜひマスターしておきたいテクニックである
民明書房刊『中国拳法リズム天国』より
~
憂「古今東西あらゆる音楽に精通し、私達軽音部を束ねる女、あずにゃん…」
純「信義にも厚く、軽音部随一の使い手よ(ギターは)」
菫「…」
梓「あ、行っていいよ」
菫「す、すいません…」バタン
純「けっこう良かったんじゃない?」
憂「そうだね、想像以上だよ」
梓「菫ポカンとしてたよ…」
梓「澪先輩は『独眼鉄』ね」
憂「間違いないね、『あのでかい図体に似合わず』…」バイーン
純「『照れ屋で優しい心を持っている』からね」
梓「満場一致だったよ」
梓「先生は『影慶』」
梓「影慶が翔霍というもう一つの顔を使っていたのと同じく、先生も普段の教師としての顔と暴走したロッカーの顔を持っているからね」
憂「普段の先生は、どっちなのかな」
梓「普段が翔霍かな。隠すのはつらいだろうし」
ガチャ
さわ子「みんな、やってる?」
さわ子「悪いんだけど、これから用事でちょっと遅れるから」
純「つらかろう。正体を明かすこともできず…」
さわ子「!?」
梓「唯先輩は『桃』。『剣桃太郎』」
憂「やったー!流石お姉ちゃん、軽音部筆頭だー!」バンザーイ
純「何か理由は違う所にある気がする…」
梓「うん、桃って『翔穹操弾』とか『秘承鶴錘剣』みたいなどこで覚えたのかよくわからない技をたくさん持ってるでしょ」
梓「唯先輩も変なシャツとかカエルの人形とかわけのわからない物をたくさん持ってるからね」
憂「そ、それじゃ実力がすごいとかじゃなくて…」
梓「実力は二号生筆頭代理かな」
憂「何だってぇ~!?」グワッ
梓「うわっ!?」
純(憂の顔面返し…)
梓「憂は『月光』」
純「あれ、私はてっきり『塾長』かと思った」
純「UIがあと10人いれば、全米デビューも夢じゃないんじゃない?」
梓「うん、確かにすごいことはすごいんだけど、あそこまでハチャメチャじゃないと思うんだよね。あれはもうギャグ漫画だし…」
梓「それと、先輩達は私達三人を『三面拳』ってふうに考えたみたい」
梓「そうすると、三面拳最強の月光は憂ってことになるでしょ」
憂「そんな、最強だなんて…//」
純「指六本ないと弾けないようなのを弾いてる人に言われたくないよ…」
純「~♪」ニヤニヤ
梓「どうしたの、ニタニタと締まらない笑いを浮かべて」
純「今言ってたじゃん、私達を三面拳に例えてるって」
純「梓が雷電、憂が月光なら私は『飛燕』てことになるじゃん」
純「いやー、ようやく世間が私の美しさに気づいたか…」
梓「えっ、違うよ?」
純「」
純「…あー、そうだよね、私なんかが飛燕の訳ないもんね」
純「どうせ囀笑法師とかサムタンみたいなネタキャラでしょ」
純「私なんか、座禅組んだまま回ってればいいんだ」ヒュルルルルル
梓「ちょっ…、何気にすごいことしないで」
梓「純は『朱 鴻元』」
純「い、意外とまとも…。でも、やっぱり厳娜亜羅なんだ…」
梓「朱 鴻元は男塾に入学したはいいけど、活躍のピークは雪ネズミのくんせいをすすめた所だったでしょ」
梓「純も、活躍のピークは髪を下ろした所で…」
純「…」
梓「純?」
梓「こ、これは…」ハッ
純「ハッハッハー!ようやく気づいたか!そこにあるのはこの私の傀儡!」
純「その事に気づかず、今までここから私が操る人形(デク)と会話していたという訳よ!」
憂「純ちゃんが凧に乗ってる…」
梓「いや、さっきまで普通に動いて喋ってたじゃん…」
純「さあ、私の評価を飛燕でも伊達でももっとカッコイイキャラに変えるんだ!」
純「さもなければ、この硬砕冥州で…」
ブチッ
純「あ」
ヒュ~…
純「あ~れ~…」
憂「…飛んでっちゃった」
梓「ムギ先輩に頼んで捜してもらおう…」ピッポッパ
~そのころ
菫「…」
直「あ、やっと帰ってきた。何してたの?」
菫「ねえ、澪さんって知ってる?」
直「私達が入学する前の軽音部の先輩でしょ?ファンクラブもあるんだよね」
直「きっと、素敵な人だったんだろうなあ…」
菫「う、うん…。で、でもこんな人らしいよ…」
~
「男とはなんぞや……!?命とはなんぞや……!?返答せい!!」
「ほはっ!!」ボッ
「ヌワッハハ苦しかろう、まだ息はあるか。その美しい顔がゆがむのを見るのはなんとも快感じゃて」
「どうだこれから死んでいく気分は!!無理するな怖い怖いと泣き叫んでいのち請いしてみせんかーっ!!」
~
直「」
菫「で、でも、本当は照れ屋で優しい心を持っているらしいよ…」
直「これが究極のギャップ萌え!?」
完
最終更新:2012年10月04日 21:41