ガラッ

澪「お疲れ皆、さぁれんしゅ…」


唯「へぇー、凄いねムギちゃん!」

紬「でしょう?」

律「さすがは琴吹グループというかなんというか…」

梓「正に大発明ですね」

澪「なぁ、集まって何やってるんだ?」

紬「あ、澪ちゃん。実はね、数年前から開発していたAGEシステムがようやく完成したの!」

澪「AGEシステム?」

紬「この機械に向かってこれこれこうしたいって言うと、
  最善の解答を導き出してくれる素晴らしいシステムよ」

澪「な、なんだってー!?」

律「凄いだろー澪!」

澪「それは本当なら凄いけど…」

紬「信じてないわね澪ちゃん」

紬「私の言ったことが嘘か真か試してみて」

澪「急に言われても」

唯「どんなお願いでもいいんだよ!」

澪「うーん…じゃあ」

澪「律を真面目な人間にしてみろー!」

律「はぁ!?」

澪「さーてどうなることやら」

AGEシステム「ういんがっちゃういんがっちゃ」

AGEシステム「ぴろんぴろん」

澪「なんかアナログ音がするんだけど…」

紬「いいから見てて」

AGEシステム「ぴーっ!」

ボムッ!

澪「わっ!」

梓「け、煙が…!」

紬「ごほっごほっ…!どうやら成功みたいね」


ミ・O「ワタシハ田井中律教育型ロボット、ミ・O」


律「変なロボットきたー!?」

ミ・O「コラー!リツー!シュクダイシロー?」スィー

律「ぎゃー!音も無くホバー移動でこっちくんなー!」


澪「あ、あれはいったい…!?」

紬「これがAGEシステムの導き出した答えよ」

紬「不真面目で大ざっぱなりっちゃんを矯正するには、真面目で細かい澪ちゃんが最適と判断したみたいね」

澪「あの似せる気の無いデザインは私がモデルなのか…不愉快だな」


ミ・O「セイフクノスソヲチャントスカートニイレロー!」

律「どこ触ってんだテメー!」


唯「いいぞー、ミ・Oちゃん!」

梓「やってやれですー!」

紬「どう?澪ちゃん」

澪「…信じざるを得ない」

紬「良かった♪」

唯「はい!はいはーいムギちゃん!」

紬「なあに唯ちゃん?」

唯「今度は私がAGEシステムにお願いしてみてもいい!?」

紬「ええ、構わないわよ」

紬「モルモットは多いに越したことはないわ」

梓「今なんて…」

紬「何も言ってません」

唯「じゃあ私のお願いはねぇ…」

唯「ぐーたらしたい!」

梓「いつもやってるじゃないですか!」

唯「え?いつ?」

澪「自覚無いのか…」

AGEシステム「ういんがっちゃういんがっちゃ」

AGEシステム「ぴろんぴろん」

AGEシステム「ぴーっ!」

ボムッ!

澪「またか!げほっ…」

梓「煙は仕様みたいですね…」

紬「AGEシステムはどんな答えを…?」


牛唯「モゥ?」


澪「唯が牛になってるー!?」

梓「なんて変わり果てた姿に…」

紬「ぐーたらと言えば牛、牛と言えばぐーたら」

紬「なるほど理に叶っている…」

梓「なんか無理矢理な気が」


牛唯「変な気分だモゥ」

牛唯「体だるい…モゥ」


澪「昔、ミル姉さんってあったよな」

律「あったなそんなの」

ミ・O「ナツカシイナ」

牛唯「そんなことより皆牛乳飲む?…モゥ」

澪「気が利くな、ありがとう」ゴクッ

澪「ん…旨いなこれ!」ゴクゴク

牛唯「でしょ?搾り立てだもん!…モゥ」

律「へ?」

梓「もしかしてコレ…」

紬「唯ちゃんのお乳?」

牛唯「搾ったらなんか出た。…モゥ」

澪「乳牛だったのかよ!」

律「そしてサラっと、セルフ乳搾りにトライしてんじゃねーよ!」

牛唯「でも美味しいよ!…モゥ」

律「…飲むのはちょっと抵抗が」

澪「思いっきり飲んじゃったよ私…」

梓「(唯センパイのミルク、唯センパイのミルク、唯センパイのミルク、唯センパ)」

紬「(AGEシステム…本物だ!)」


紬「さぁ!次の勇気あるチャレンジャーは誰かしら!?」


ミ・O「シュシガズレテキタナ」

梓「では私が」すっ

律「こ、子供店長!」

梓「おっとその前に全員耳を塞いで下さい」

梓「ちょっと聞かれたくない願い事なので」

澪「何を言う気なんだ」

紬「何って…ナニでしょ」

律「ちょっと黙ってよ」

梓「いいですか?塞ぎましたね?聞こえてませんね?」

紬「はい、聞こえません!」

梓「よし、では…」

梓「ゆ、唯センパイと結婚したいです!//」

紬「ひゃっほー!」

牛唯「ごめん、もろ聞こえちゃった。だって耳に手が届かないんだもん…モゥ」

ミ・O「ムリシテ、ゴビニ『モゥ』ツケナクテモヨクナイカ?」

AGEシステム「ういんがっちゃういんがっちゃ」

AGEシステム「ぴろんぴろん」

AGEシステム「ぴーっ!」

ボムッ!

律「まぁたかよぉー!?ごほっげほっ」

紬「改善の余地有りね」

澪「うぇっほ…」

澪「…あれ?梓はどこだ?」キョロキョロ

「あ、あの…」

律「その声は梓…か?やけに野太いな。どこだ?」

「う、後ろです…けど」

紬「後ろ?」くるっ


梓(男)「ども」


律「めっちゃ逞しくなっとるー!?」

澪「というか、男になってるー!?」

紬「ガッデム!!!」

律「筋肉すごっ!肩幅ひろっ!ツインテきもっ!」

牛唯「わぁ!あずにゃんがあず太になったー!…モゥ」

あず太「あ、あず太…?」


澪「これはどういう…」

紬「…この国では女同士では結婚出来ない。ならば片方を男にしてしまえばいい」

紬「…そう言いたいのかよアンタは!?」


AGEシステム「…」


紬「なんとか言いなさいよー!うえーん!」

律「何で泣くんだよ」

紬「私の百合百合ファンタジーがー!うえーん!」


あず太「ゆ、唯センパイ!」

牛唯「なんだいあず太!…モゥ」

あず太「お、俺と…俺と!」


律「この展開は…まさか!」

澪「き、きゅんきゅんタイム!?//」

紬「違うんよ…そうじゃあらへんのよ…それじゃないんだよ…」

ミ・O「イロイロオカシイゾ、ムギ」


あず太「俺と…!」

あず太「結婚してください!」


律「い、言った!!」

澪「唯、いや!牛唯(ぎゅい)の返答は!?」


牛唯「無理!」

あず太「な、なんで!?」

牛唯「だって私牛だし」

あず太「あっ」


ミ・O「ヨソウハシテタヨ」

澪「まぁ、そうだろうな」

律「うんうん」


紬「なんとか言えよぉ…」

AGEシステム「なんとか」


あず太「くそうくそう!」バンバン!

牛唯「気持ちは嬉しいよ?…モゥ」

律「次は私の番だな」

澪「あんまり変なことは言うなよ。ぶっちゃけお腹いっぱいだ」

律「分かってるっつーの」

律「あー…コホン!」

律「世界一の美少女になりたい!きゃはっ☆」

澪「言ったそばからお前は」

AGEシステム「ういんがっちゃういんがっちゃ」

AGEシステム「ぴろんぴろん」

AGEシステム「ぴーっ!」

紬「全員、マスクを装着!」すちゃ

澪「ほっ」すちゃ

あず太「よっ」すちゃ

律「えっ?何でいつの間に持ってんの?」

牛唯「乙女の身だしなみだよりっちゃん。…モゥ」すちゃ


ボムッ!

律「わー!!!」


澪「もの凄い姿になってるに一票」

紬「私もそれに一票」


律「…」

あず太「あれ?変わってませんよ」

澪「ホントだ。強いて言うならカチューシャが無いくらいだ」

牛唯「うーん?…モゥ」

紬「とうとう故障ですかポンコツ?」

AGEシステム「…」


律「み、みんな…//」

律「わ、私…前髪…変じゃない…かな?//」うるうる


澪「!!!」ズキュウーン!!!


あず太「律センパイ…?」


律「や、やっぱり変だよね!//」

律「カ、カチューシャ付けなきゃ…//」おろおろ

澪「りりりりりぃぃぃつぅぅぅううううう!!!//」しゅばっ

律「ひゃんっ!//」


紬「律澪、それはエデン」ぼたぼたぼた

牛唯「ム、ムギちゃん…モゥ」

ミ・O「ホラ、ティッシュダ」ウィーン

律「どうしたの澪ちゃん?//」

澪「可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い」

律「み、澪ちゃあん…//」

澪「なめたい嗅ぎたい頬摺りしたい抱きしめたい接吻したい揉みしだきたい」

律「くすぐったいよぉ//」


あず太「常識人枠が…」

あず太「いや、これはこれでいいのか?」

牛唯「あず太も麻痺してきたね。…モゥ」


紬「手の空いている者は前方を見ろ、律澪だ」

紬「ビデオカメラに記録しておきます!」

紬「よし、許可する」


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最終更新:2012年10月07日 21:57