・・・

律「・・・やけに長いな」

澪「だな」

澪「合宿もあと二日かぁ」

律「あっという間だな」

澪「心残りしないように楽しまないとな」

律「だな」

澪「昼間に野外で青○はしておかないと」

律「」

律「(明日はずっと憂ちゃんのそばにいよう)」

澪「律との約束を守っておもちゃは持ってこなかったんだからこれくらいはしないとな」

律「(無視だ無視)」

唯『お待たせー。先に行ってるよー』

律「お、おう!」

バタン

・・・

律「よし。じゃあ行くか」

バタン

澪「どんな仕掛けしてくるやら」

律「ふと思ったんだけどさ。これってもう肝試しじゃなくて半分お化け屋敷だよな」

澪「そう言われてみれば・・・」

律「まぁどっちでもいいけどさ」

律「・・・着いた。入るぞ」

澪「あ、あぁ・・・」

サクサク

律「さわちゃん本気出すって言ってたけど本気かなぁ・・・」

澪「あの顔は本気っぽかった・・・」

クスクスクス

律澪「!?」

律「だ、誰の笑い声だ・・・」

フフフフフッ

澪「さわ子先生達が言ってた笑い声ってこれか・・・?」ブルブル

ガサガサッ

律澪「!」バッ

律「・・・今、動いたよな?」

澪「ガサガサって言った・・・」

紬「(澪ちゃんもうちょっと手前に・・・)」

梓「(・・・もう一回かな?)」

ガサッ

澪「っ!」ジリッ

紬「(きたっ!)」

ガシッ

澪「ひいっ!!!」

律「ど、どうした!?」

澪「あ、足・・・。なにかに握られた・・・」

律「・・・」チラッ

律「だ、誰もいないみたいだけど・・・」

澪「本当だって!この右足にガッって!」

律「・・・っ。澪、それ・・・血か?」

澪「・・・え?」

律「て、手の跡が・・・」

澪「・・・」フラッ

律「お、おい!しっかりしろ!」ユサユサ

澪「か、帰ろう!やっぱりここは危ないんだって!!!」

律「ゆ、唯達が行って私達だけ帰るわけにはいかないって!」

澪「・・・もう帰りたい。帰っていろいろしたい・・・」シクシク

紬「(ふふふっ。絵の具作戦成功ね)」

律「と、とにかく先を急ごう・・・」

律「足は痛くないんだろ?」

澪「う、うん・・・」

・・・

梓「バッチリでしたね」

紬「うん!」

紬「それじゃあ帰って澪ちゃんの足を洗う準備をしようか」

梓「ですね」

サクサク

澪「この先に井戸あるけどスルーだぞ」

律「当然だ」

澪「にしてもさっきのは誰だったんだろ・・・」

律「木を揺らす役と足を掴む役がいたから二人組。唯達かムギ達か」

澪「はぁ・・・」

ズルリ、ズルリ・・・

律澪「!?」ビクッ

澪「さ、先に行こう!あれは井戸のほうだ!」

律「お、おう!」

・・・ーん・・・

律「えっ・・・」

・・・お・・・ちゃ・・・

澪「律、早く!」

み・・・お、ぢゃーん・・・

律澪「」

さわ子「ああ゙ぁー・・・」ズリズリ

律澪「で、でたーーー!!!」ダダダッ

さわ子「・・・って、あれ?」

さわ子「なんだ、行っちゃったのかぁ。記念写真撮ろうと思ったのに」

・・・

律「うぅ・・・。肝試し怖い・・・」ブルブル

澪「見てない・・・。貞子なんて見てない・・・」ブツブツ

律「・・・早く行こう」

澪「帰りたい。帰って律の寂しい胸に飛び込みたい・・・」

ボカッ

律「・・・ん、あそこに誰かいる?」

澪「ひっ!」

律「あの後姿、唯か?」

澪「唯?」

律「おーい唯。こんなところでつっ立ってなにやってるんだよ」

澪「ま、待て律。なんか様子が変だ」

唯「別に変じゃないよー」

律「じゃ、じゃあどうして一人で立ってるんだよ・・・」

澪「憂ちゃんはどこいった?一緒じゃないのか?」

唯「憂もすぐそこにいるよ」

律「それと、・・・なんでこっち向かないんだ?」

唯「それはね・・・」

クルッ

唯「ばぁー!!!」

律澪「ぎゃああああああああ!!!」

澪「」ペタン

唯「ふふふっ。おどろいた?のっぺらぼうだよー」

律「あぁ・・・、びびった・・・」

澪「なんで口ないのに喋ってるんだよ・・・」

唯「それはね」

憂「さっきから私がお姉ちゃんの代わりに喋ってたんですよ」ガサッ

律「う、憂ちゃんが・・・」

憂「ねー」

唯「」コクコク

澪「・・・」

律「さわちゃんの仕業か・・・」

憂「はい」

唯「」クネクネ

澪「怖い・・・」

唯「」ガーン

律「今夜眠れなそう・・・」

澪「奇遇だな。私もだ・・・」

憂「じゃあおんぶするね」

律「あぁ、目も隠してるからな・・・」

憂「よいしょ。ではがんばってください」

唯「」フリフリ

澪「シュールだ・・・」

律「先を急ごう・・・」

・・・

律「見えた・・・」

澪「やっとゴールか・・・」

律「でもまだ油断できん。和達がまだだからな・・・」

澪「・・・そうだった」

律「どこで仕掛けてくるかわからんからな。警戒しろ」コソコソ

澪「出てこなくていいよ・・・」コソコソ

和「(純ちゃん、きたわよ)」

澪「・・・?」

律「いないな?」

澪「まさか帰り道に仕掛けてくるとか?」

律「それはないんじゃないか?」

澪「ならいいけど」

律「じゃあ名前書いておいてくれ」

澪「わかった」

澪「ここだったよな?」ゴソゴソ

ガシッ

澪「ひっ!」

純「ああ゙ぁ・・・」

澪「きゃあああああああああ!!!」

律「ど、どうした!?」

澪「ゾンビ!ゾンビー!!!」

純「あうぅ・・・」

律「」

純「ぐあぁ・・・」

和「もういいわよ」

律澪「」

純「あ、やりすぎました?」

和「みたいね」

純「でもゾンビはひどいですよねー」

和「・・・」

和「(純ちゃん、どう見てもゾンビよ)」

和「律、澪。起きなさい」ユサユサ

澪「・・・はっ!」

澪「和、早く逃げよう!たわしのゾンビが!」

和「たわし?」

律「ナ、ナニモミテナイゾ・・・」ブルブル

和「律、澪みたいになってるわよ」

・・・

律「なんだ、純ちゃんだったのか・・・」

純「さわ子先生、一度メイクしだしたら止まらなくて・・・」

和「なに律の影に隠れてるのよ」

澪「うぅ・・・」コソコソ

純「・・・そんなに怖いですか?この顔」

律「・・・うん」

澪「いつかクリスマス会のプレゼントに律が選んだお面にそっくり・・・」

純「?」

和「はい、名前も書いたし帰りましょう」

・・・

律「ただいま・・・」

澪「疲れた・・・」

唯「」ヌッ

澪「ひっ!」ビクッ

律「まだそのままなのか・・・」

憂「そろそろ戻そうね」

唯「」コクコク

さわ子「はい、綺麗になった」

唯「ふいー」

律「あぁ、なんか安心した・・・」

紬「澪ちゃんの足も綺麗になった」

梓「純のゾンビも落としましょう」

純「まだ梓達終わってないもん。私はこのままだよー」

梓「うぅ・・・」

律「散々怖がらされた分復讐してやるぜ・・・」

紬「純ちゃんはゾンビで出るって分かってるだけ安心よ」

梓「こんなのが暗闇から出てきたら誰だって怖がります!」

純「こんなのとは失礼な」

唯「えへー。憂久しぶりー」スリスリ

和「それじゃあ最後やりましょうか」

律「おう!気合入れていかないとな!」

純「おー!」

梓「・・・はぁ」

・・・

梓「とうとう順番が・・・」

紬「ふふっ。私達もいっぱい怖がらせたんだもの」

梓「はぁ・・・」

紬「きっと怖い思いするけど、でも楽しみ!」

梓「そういう風に思えないです・・・」

紬「私は好きよ。だって怖がったあずにゃんがぎゅーっとしてくれるから」

梓「・・・もう」///

さわ子「もう最後だし全員にメイクしましょう!」

澪「いやです」

律「酔っ払いは置いといて何するか決めるかー」

唯「あずにゃんがかわいそうだからあんまり怖くしないであげたいなぁ」

憂「うんうん」

純「情けは無用!存分に怖がらせるべきだと思います!」

律「私もそれに賛成!」

和「時間もないし個人の好きなようにやるしかないんじゃないかしら」

唯「こんにゃくやろうよ。一度やってみたかったんだぁ」

憂「いいね」

律「面白そうなネタないかなー」

さわ子「だからメイクを」

澪「純ちゃんはさっきと同じメモのところか?」

純「そのつもりです」

さわ子「メイク・・・」

和「梓ちゃん、気絶しそうね・・・」

さわ子「」ショボ

・・・

律『お待たせ。準備できたからなー』

梓「はーい・・・」

紬「いよいよね!」ワクワク

梓「・・・はぁ。今日も寝るとき個室だったらよかったのに」

紬「どうして?」

梓「・・・その、怖くなったらいつでもムギちゃんに抱きつけるから」

梓「みんなが一緒だと、恥ずかしいし・・・」

紬「恥ずかしがらなくてもいいのに」ダキッ

梓「だって・・・」

紬「じゃあ私がみんなの前であずにゃんと同じ布団で寝たいって言っても、ダメ?」

紬「同じ布団だから抱きついちゃっても仕方ないよね?」

梓「・・・ずるいです」

紬「ふふっ。あずにゃんに抱きつくためならずるいことだってしちゃうもの」ギュッ

紬「その為に今は、行きましょう」

梓「・・・はい」


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最終更新:2013年04月19日 19:51