唯「動物なら・・・。あった!憂が作ってくれたウサギだよー」

紬「わぁ。ちっちゃくてかわいい」

憂「お姉ちゃんは指輪作ってくれたんだよねー」

唯「うん。動物のは難しくてー」

和「思い出話に花を咲かすのもいいけど今の問題は澪よ」

憂「これくらいの小さいのなら百円ショップにキットが売ってますし、簡単にできますよ」

澪「そ、そうなのか?便利な世の中だなぁ・・・」

紬「このかわいいのが百円で・・・」キラキラ

和「でもそれ作っておしまいじゃつまらないわよね」

純「ですね!」

梓「いきなり大きいのなんて無理だし、まずはこのサイズの作ってみたらどうです?」

澪「その通りだな。帰りに百円ショップ寄ってみるか」

唯「えー?今からみんなで行こうよー」

紬「うん!私も作ってみたい!」

純「今から・・・。外暑そう・・・」

梓「じゃあ純だけ帰るってことで」

純「梓ひどい・・・」

・・・

唯「ふぅ・・・。お店は涼しいね・・・」

純「生き返る・・・」

憂「ビーズはどこだろう」

和「手分けして探しましょう」

紬「わぁ・・・。ここの全部百円?」

梓「そうですよ。どれでも百円です」

紬「おぉー・・・」

憂「えーっと、あった。みんな、こっちこっち」

梓「カラフルだね」

唯「キットのはこっちだね」

純「おー。いろいろある」

紬「私この黒猫の!」

和「早い・・・」

澪「まぁこの子犬のから挑戦してみるか」

唯「私はウサギのリベンジするよ!」

憂「あとは作るのに足りないものも少し足しておこう」

和「キーホルダーのストラップの部分だけってのも売ってるのね」

紬「この大きいバケツも百円!?」

梓「そうです」

紬「この五色のサインペンも!?」

梓「ふふっ。そうですよ」

唯「ムギちゃん楽しそうー」

澪「テンション高いな」

和「さ、必要なもの買ったし帰るわよ」

紬「も、もうちょっと見たい・・・」

梓「また来ましょう。今度はじっくり見ましょうね」

紬「うぅ・・・」ショボ

唯「百円ショップって楽しいよねー」

純「たまにスーパーで百円以下なのを百円で売ってたりしてて油断ならないですよね」

澪「お菓子とかな」

・・・

唯「ただいま・・・」

澪「もう夕方とはいえ外暑かったな・・・」

純「暑さで死ねる・・・」

憂「今麦茶持ってきますねー」

梓「ありがとう」パタパタ

紬「じゃあ憂ちゃん戻ったら早速始めよう!」

澪「そうだな」

・・・

澪「むむむっ。憂ちゃん、ここなんだが」

憂「ここは・・・。ここをくぐらせてから捻るんです」

澪「おぉ!ありがとう」

紬「憂ちゃーん。ここおねがーい」

憂「はーい。ここはですね」

純「憂ー」

唯「・・・」

和「・・・」

和「唯、ここ見てもらっていい?」

唯「!」

唯「ここはねー」

唯「・・・」

和「・・・唯?」

唯「ちょ、ちょーっと待ってね。えっと、ここがこうなってああなるから・・・」

和「・・・ふふっ」

・・・

澪「くっ。結構目が疲れるな」

純「うー・・・。テグスにビーズが入らない」イライラ

紬「ずっと下向いてるから肩凝っちゃうね」

憂「私も最初は大変でしたー」

梓「でも少しずつ形になってくと面白いね」

紬「ねっ!」

唯「おっ、もうこんな時間だ。みんなご飯食べてかない?」

純「いいんですか!?」

憂「もちろん。律先輩は何時にアルバイト終わるんですか?」

澪「あと一時間ちょっとだな」

唯「それじゃあ終わったら家に寄るように連絡しよう!」

澪「じゃあお言葉に甘えてそうするか」

憂「ではご飯用意してるので続きがんばってくださいね」

唯「困ったら聞きに来てねー」

澪「よし。もう一がんばりするか!」

紬「うん!」

・・・

紬「あずにゃん。そっちはどう?」

梓「もう少しですかね」

澪「うーん。どうも全体のバランスが・・・」

純「正直ビーズなんて簡単だと思ってたのに・・・」

和「意外と難しいわね」

純「・・・お、いいにおいしてきた」

梓「もう少しだからやっちゃおう!」

唯「よっと」ジュウッ

唯「憂、おっきいお皿ちょーだーい」

憂「はーい」

唯「麻婆豆腐出来上がりー」

憂「卵スープも出来たよー」

唯「サラダはもう作ってあるからこれで完成だね」

憂「お豆腐買ってあってよかったね」

唯「豆腐ハンバーグ作る予定だったからね」

ピンポーン

唯「りっちゃんだ!」

澪「私が行くよ」

憂「お願いしまーす」

唯「それじゃあ運んじゃおうか」

和「梓ちゃん。ご飯になるわよ」

梓「うぅ・・・。あとちょっとなのに・・・」

紬「完成第一号はあずにゃんかな」

和「・・・ちょっと待って。この場を律に見せたらまずいんじゃない?」

紬梓「!」

唯「あっ!」

紬「は、早く片付けなきゃ!」

純「澪先輩に伝えてきます!」

唯「大変だー!」

憂「慌てないでください。ビーズ落としたりしたら大変です」

紬「そーっと、そーっと・・・」

憂「とりあえず全部キッチンに運びましょう」

和「そうね。律の目に付かない場所に」

唯「揺らしたりすると縛ってないところからビーズ落ちちゃうからね」

梓「そーっと・・・」

・・・

律「ふいー。今日も疲れたぜー」

澪「お疲れ様。早く上に行こう」

純「ちょ、ちょっと澪先輩」コソコソ

澪「ん、どうした?」

純「実は・・・」コソコソ

澪「!」

澪「そ、そうか」コソコソ

律「なに話てるんだ?早く上行こうぜー」

澪「ちょ、ちょっと待った!」

律「?」

澪「ま、まだ唯達が準備してるみたいだから呼ばれるまで待とう!」アセアセ

純「あっ、アルバイトの話とか聞かせてくださいよ」アセアセ

澪「おう。今日は混んでたか?」

律「あー、今日も暑かったから混んでたなー」

・・・

唯「これで大丈夫?」

和「床にビーズは落ちてないし・・・。うん、大丈夫」

紬「ふぅ。危なかったわねぇ」

梓「気付いてよかったです」

和「それじゃあ呼んでくるわね」

唯「お願ーい」

憂「ふふっ。ちょっと慌てちゃったけど楽しかったね」

梓「こっちはハラハラしたよー」

紬「作ってる途中だからバラバラになっちゃうかもってね」

律「こーんばーんわー」

唯「りっちゃんお疲れ様ー」

律「おっ!今日は中華だー!」

澪「・・・ふぅ」

唯「みんな座ってー」

澪「あぁ」

コロン

律「ん?おい澪、なんか落ちた・・・」ヒョイ

律「(・・・ん?これってビーズ?)」

律「(そういや今日はなんでみんな集まってるんだ?)」

律「・・・」

律「(まぁそれを追求するのは野暮ってもんだな)」

律「唯ー。私は大盛りでー」

・・・

律「ふぃー。満腹ー」

澪「大盛りでおかわりもして。太るぞ」

律「その分働いたから問題ないぜー」

紬「やっぱり唯ちゃんと憂ちゃんの料理はおいしいね」

梓「ですねぇ」

純「平沢家の子供になりたい」

和「ごちそうさま。片付け手伝うわ」

律「私も手伝うよ」

唯「大丈夫だよ。りっちゃん達は座ってて」

憂「食後のお茶淹れますね」

和「はい、食器お願い」

唯「うん!」

紬「んー。まだ肩がちょっと凝ってる」

梓「じゃあ揉んであげます」モミモミ

紬「わぁ。ありがとう」

澪「私もまだ目がちょっと」

紬「はぁ・・・。気持ちいい・・・」

梓「えへへ」モミモミ

律「(・・・一体なにしてたんだ?)」

・・・

澪「それじゃあごちそうさま。また明日な」

唯「泊まってけばいいのにー」

紬「ふふっ。また今度お願いね」

澪「それとまた明日お願いするよ」コソコソ

唯「うん!昼間は憂はいないけど私がなんとか教えるよ!」コソコソ

紬「楽しみー」コソコソ

梓「私も続きやりたかったなー」コソコソ

憂「夏期講習終わったらやろうね」コソコソ

律「・・・」

和「・・・まぁ、明らかに怪しいけど追求しないであげて」

律「わかってるって」

・・・

律「明日も唯んち行くのか?」

澪「ん、あぁ」

律「そっか」

澪「気になるか?」

律「そりゃぁな」

澪「寂しい?」

律「それはない」

澪「なーんだ」

澪「寂しいって言ったらこの後たっぷり可愛がってあげようと思ったのに」

律「疲れてるから遠慮する」

澪「律だって明日は休みだろ?いいじゃんかー」

律「そういやそうか」

澪「おっ」

律「澪は明日唯んち行くし、私はどうしようかな」

澪「なんだ。じゃあヤるかって流れだと思ったのに・・・」

律「久しぶりの一人かー。ゆっくり羽を伸ばせるなー」

澪「なんかこっちが寂しい・・・」

律「なんでだよ」

次の日!

澪「唯、ここなんだが」

唯「ここはねー。ちょちょいっと、こうだよー」

澪「おぉ!」

和「あら、昨日とは別人ね」

唯「ふっふー。昨日の夜憂にみっちり教えてもらったんだー」

紬「唯ちゃんすごーい」

澪「これで、完成だ!」

唯「やったー!」

紬「わー、見せてー」

澪「やっぱり出来上がると達成感があるな」

唯「でしょー。楽しいよね」

和「かわいく出来てるわ」

唯「昨日買ったのまだあるけど二個目いく?」

澪「い、いや。しばらくはいいや・・・」

紬「疲れちゃうもんね」

和「ムギが手を止めてる内に進めようかしら」

紬「あっ!和ちゃんずるーい!」

・・・

梓「よし、終わった!早く行こう!」

純「えー?ちょっと休憩しようよー」

憂「私も早く帰りたいな」

梓「はい、多数決で決まりだよ。さっさと立つ」

純「んもー・・・」ズルズル

・・・

憂「ただいまー」ガチャ

梓純「おじゃましまーす」

紬「あずにゃんおかえりー」

澪「おかえり。一足先に完成しちゃったぞ」

梓「ただいまです。わぁ、かわいいですね」

唯「おかえり。昨日の特訓が役立ったよー」

憂「えへへ。よかったね」

紬「私の猫も完成したのよー」

梓「わぁ。こっちもかわいいです!」

梓「そうだ!私も続きしないと!」

唯「その前にお茶にしよう。外暑かったでしょー」

純「わーい!」

・・・

梓「できたっ!」

紬「あずにゃんのもかわいいねぇ」

憂「丁寧に作れてるし、梓ちゃんすごいよ」

梓「そ、そう?えへへ」テレテレ

純「・・・うぅ」プルプル

純「だめだ。集中できない」ドサッ

和「もう少しじゃない。がんばりなさい」

純「うぅー」

唯「ファイトだよ!純ちゃん!」

澪「あぁ。純ちゃんならできるさ」

純「マラソン大会の一番最後の人みたいな応援やめてください・・・」

梓「実際最後じゃない。みんな完成してるし」

純「・・・」

憂「き、気分転換におやつにしようか」

純「おやつー」

紬「ふふっ。二匹並べて玄関に飾ろうか」

梓「それいいですね!」

唯「澪ちゃんもそろそろ本番作ろうね」

澪「あぁ。時間も限られてるからな」

和「これでも十分かわいいじゃない」

澪「ちょっと歪んでるところあるからダメだ。しっかり作らないと」

憂「がんばりましょうね!」

純「んー。ごちそうさま」

梓「食べたんならさっさと続き」

純「わかってるってー」

・・・

純「よし、出来た!できたよー」

澪「ここは律っぽくオレンジにしたいな」

憂「いいですね。そうしましょう」カキカキ

唯「ドラムのスティックも持たせようよ!」

和「気持ちはわかるけど作るのは犬よ」

紬「あーん。また負けたー」カチカチ

梓「ふふーん。もう一回やりますか?」

紬「もちろん!」

純「・・・」

純「憂、できたんだけど」

憂「あっ、ほんとだ。よくできてるよ」

和「最後までよくがんばったわね」

唯「純ちゃんのカメもかわいい!」

澪「トンちゃんの弟みたいだな」

唯「えっ?この子オスなの?」

憂「じゃあ純ちゃんもできあがったしご飯にしようか」

紬「あ、今日は遠慮しようと思って」

澪「私も。夕飯は律とって約束したんだ」

梓「二日連続じゃ悪いしね」

唯「気にしないでいいのにー」

憂「和ちゃんは食べてくよね?」

和「うーん・・・」

唯憂「」ウルウル

和「・・・わかりました。ご馳走になるわ」

唯憂「やったぁ!」

純「私も帰らなきゃいけないんだった。お店閉まる前に猫のエサ買わないと」

梓「なんで講習終わってこっちに来るときに買わなかったのよ・・・」

純「しかもあのお店閉まるの早いんだ!早く行かないと!」

紬「それじゃあ私達もそろそろ」

澪「明日はアルバイトあるからまた夜におじゃまするよ」

唯「うん。いつでも来てねー」

憂「ビーズのデザインだけできればあとはこっちで準備できるので、お願いしますね」

澪「あぁ。なにからなにまで悪いな」

憂「気にしないでください。私達も楽しんでますし」

和「ビーズもだけどチョーカー選ぶのも忘れちゃだめよ」

澪「おぉ!そうだった・・・」



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最終更新:2015年01月20日 22:26