キーンコーンカーンコーン
律「やっべ!チャイム鳴ったぞ!?」
梓「ですね・・・」
律「このままここで立ち往生しててもしょうがない」
梓「え、でも」
律「先生に見つかって教室に連れ戻されるぞ?」
梓「どうするんですか?」
律「いいから、こっち!」
梓「へ?」
律「もー!行くぞ!?」グイッ
梓「わぁ!?」
律「急げ!尚且つ静かに!」
梓「また、無茶苦茶ですね・・・」タッタッタッ
律「とりあえず、エントランスを通るのはまずいな」タッタッタッ
梓「なんでですか?」
律「あそこら辺は先生達との遭遇率が高い」
梓「でもあそこ通らないと・・・!」
律「しょうがないだろ?ちょっと遠回りになるけど、こっちしかない!」
梓「って、どこ行くつもりですか!?」
律「授業で使ってないところだよ!」
梓「そんなところありますか!?」
律「いいから黙ってついてこいっ!」タッタッタッ
梓「・・・はぁ・・・はぁ・・・!」
律「梓、あとちょっとだから!」
梓「あとちょっと・・・って、階段!?」
律「なんだよ?」
梓「これを駆け上がる体力は・・・流石にないです・・・」ゼェハァ
律「気合入れろよ!」
梓「そんなこと言ったって・・・!」
律「梓、お姫様だっこされるのと、自分で駆け上がるの、どっちがいい?」
梓「・・・」
律「ほら、早く決めろっ」
梓「もー!」タッタッタッ
律「よっしゃ!えらいぞ!」タッタッタッ
律「よし、あとはこの扉が・・・」
梓「こんな普段使ってないような扉、開いてるんですか?」
律「運に任せるしかないだろ!」
梓「結局そこ!?」
律「開けぇ!!」バタンッ
梓「」
律「」
梓「あ、開いた・・・!」
律「よし、早くこっち!扉閉めるぞ!」
梓「ここは・・・屋上・・・?」
律「おう!」バタン
律「私もここに来たの久々だなー」ンー!
梓「ちょ・・・ちょっと、休憩・・・」ヘタリ
律「なんだよーだらしないなー?」
梓「体力馬鹿の先輩と一緒にしないでください」
律「なんだとー?」
梓「う゛・・・(いけない、素直になるんだった・・・)」
律「いやーそれにしても、久々にあんなに走ったな」
梓「本当です・・・体育の時間よりも必死に走りましたよ・・・」ゼェハァ
律「へへー、でもいい運動になったろ?」ニシシ
梓「ん・・まぁ、そうですね」タハハ
律「あのさ」
梓「なんですか?」
律「どうして私と梓が今ここでこうしてると思う?」
梓「へ?そ、そりゃ・・・1日ずつ律先輩と~って話が」
律「そうなんだよなー」
梓「?」
律「それでな、ムギや唯、澪と色々したんだよ」
梓「う゛・・・その、それは大体わかるんで、あまり言わなくていいですよ?」
律「あ、ごめん」
梓「その、キス・・・したり、したんですよね?」
律「え?あぁ・・・まぁ、そうだな・・・」
梓「それで、答えは出たんですか?」
律「出たらここにいないだろー?」
梓「そりゃそうですね」
律「でもなー・・・答えが出たからここにいるってのもあるんだよなー」
梓「なんですか、そのナゾナゾ」
律「だから、私・・・梓に言いたいことがあるんだ」
梓「言いたいこと?」
律「言いたいことっていうか、したいことっていうか・・・」
梓「うーん、もうちょっとわかりやすく言ってくださいよ」
律「その・・・私な・・・(言葉が出ない・・・)」
梓「・・・?」
律「だ、から・・・(言葉っていうか、声が出ないじゃないか・・・)」
梓「・・・」
律「あー!もう!」
梓「!?」
律「だからぁ!私は梓が好きなんだよ!もう!////」
梓「いや、なんで逆ギレしてるんですか!?」
律「うっさい!///」
梓「ちょっと待って、したいことって?」
律「だーから、チューしたいんだよ!わかれよ!」
梓「」
律「ムギも唯も澪も違ったんだ!お前しかいないんだよ、梓!」
梓「先輩・・・それ、本気で言ってるんですか?」
律「はぁ?冗談でこんなこと言えるわけないだろ!?」
梓「そうじゃなくて、和さんとか、憂とか純とか・・・確認しなくていいんですか?」
律「するまでもない!私は梓が好きなんだ!」
梓「・・・」
律「えっと、ごめん・・・もしかして、困ってる?」
梓「・・・」コクッ
律「・・・この間、言ってたもんな。私達の中から選べなんて言われても、困るって」
梓「そうですね、言いましたね」
律「・・・」
梓「困るんですよ、とっくとうに本命がいるのに・・・選べなんて言われても」
律「へ・・・?」
梓「っていうか私言いませんでしたっけ?律先輩のことが好きって」
律「いや、唯がそんなこと言ってたけど、あれって、そういう意味なのか?」
梓「それ以外何があるんですか」
律「えっと・・・」
梓「律先輩、鈍感すぎですよ」スタスタ
律「・・・!?」
梓「ちょっと、後退りしないで下さいよ」
律「えっと、でも・・・」オズオズ
梓「いいから」スタスタ
律「ああ、梓、近い、近いって!///」
チュッ
梓「・・・あーもー!恥ずかしい・・・!///」
律「・・・」ポカーン
梓「好きですよ、私だって。大好きです・・・!///」
律「・・・///」
梓「ちょっと、なんか言ってくださいよ・・・」
律「うおー!!!」ダッダッダッ
梓「ちょっと、何処行くの!?」
ガシャン!
律「いよっしゃぁぁぁ!!」
梓「危ない、フェンスにしがみつくとか危ないから!」ダッダッダッ
律「よ・・・よかったぁー・・・」ヘナヘナ
梓「ちょっと、いきなり走り出さないでくださいよ・・・ビックリしたー」
律「へへー」ギュー
梓「ちょっ///」
律「なんだよー、嫌か?」
梓「・・・そーゆー質問、ずるい///」
律「へへーんだ、なんとでも言えっ」ギュー
梓「もうっ・・・///」
律「私さ、唯やムギ、澪とキスしたときは『柔らかいなー』とかそんなこと考えてたんだ」
梓「エロ親父」
律「なっ!?」
梓「で?そのエロ親父は私とのキスでどう思ったんですか?」
律「・・・かった・・・」
梓「はい?」
律「そんなこと考えてる余裕、なかった・・・///」
梓「そっか・・・///」
律「くっそー、私は梓にメロメロだぞー?このやろー」グリグリ
梓「痛い、痛いですよ・・・りっちゃん///」
律「へ?・・・今、なんて・・・?///」
梓「だから、痛いよりっちゃんって、言ったんですよ・・・///」
律「えっと・・・///」
梓「ムギ先輩が言ってました、史上最強の愛情表現だって」
律「あ、あー・・・そんなこと、言ってたな・・・///」
梓「はい。だから、ほら・・・ね?」
律「うー・・・わかったよ。・・・あずにゃん」
梓「えへへ///」
律「全く、本当に恥ずかしいあだ名だよなー?」
梓「私もそう思います・・・///」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
音楽室!
梓「えっと・・・///」
唯「それで付き合うことになったの!?」
梓「ま、まぁ、その・・・///」
澪「そっか、律は梓に取られちゃったなー」
紬「まぁまぁ、二人が幸せならそれでいいじゃない」
澪「ああ、そうだな」
唯「おめでと!」
梓「あ、ありがとうございます・・・!」
澪「えーと、律は?」
梓「律先輩は私の再三の注意も聞き入れず、屋上で叫び続けた結果・・・職員室に連行されました」
唯「りっちゃん何してるの」
紬「えっと、梓ちゃんは大丈夫だったの?」
梓「私は律先輩を止めようとした生徒だと思われたみたいで、お咎め無しでしたよ」
澪「きっと普段の行いがいいからだろうな」ニヤニヤ
ガチャ
律「おーす!」
梓「あ、りっちゃん」
唯澪「」
梓「あ゛・・・」
律「・・・」ニヤニヤ
紬「あらあらまあまあ」キマシタワァァァァァ!!!
おわり
最終更新:2010年02月03日 01:00