唯「さーて!手洗いうがいも済んだし、エヴァエヴァタイムだね!」
紬「みんなでアニメ見るの夢だったのー♪」
律「さすが紬お嬢様」
澪「わ、私も見たことないから楽しみだなー」
憂「エバンゲリオンって面白そうですねー」
澪「!」ピクッ
憂「見たことないですけど、ロボットアニメの中でもエバンゲリオンは有名ですよねー」
澪「・・・」ピククッ
憂「ロボットアニメって、話が単純だからすっきり見れますよね。エバンゲリオンもきっとそうなんでしょうね?」
澪「・・・・・・」ピクピク
唯「じゃありっちゃん向けだね!」
律「そうだなー私は単純な物しかかわらないからっておい!」
唯「えへへ」
澪「憂ちゃん?一応言っておくけどエバンゲリオンじゃなくてエヴァンゲリオンだよ」
憂「はい?どう違うんですか?」
澪「憂ちゃんは”エバ”って言ってるけど正しくは”エヴァ”なんだよ。
EBAじゃなくてEVA」
憂「エバ?」
澪「違う、エ・ヴァ!はい、みんなも一緒に!エ・ヴァ!」
紬「エヴァ」
憂「エヴァ」
唯「エヴァ」
梓「エヴァ」
律「エヴェ」
澪「こらー!そこ!」
律「いや、ちょっと噛んだだけだよ」
澪「まったく。ちなみに新劇場版はヱヴァンゲリヲンだから間違えないように気をつけて。
はいここテストに出まーす」
律「なあ澪」
澪「どうした?」
律「お前エヴァ見てるだろ」
澪「な!」
律「というかエヴァのこと好きなんだろ」
澪「ち、ちがうもん!好きじゃないもん///」
梓「澪先輩、もうばればれですよ」
澪「えっ」チラ
紬「」ニコッ
唯「どうりで詳しいと思ったよー」
澪「うわあああばれたああああ!」
憂「(聞くまでもなかったか)」
律「なんで黙ってたんだよ?」
唯「そうだよー」
澪「だって、律が・・・」
律「私?」
澪「部活の時、みんなもいたからわかるだろうけど・・・
律はアニメとかは子供かオタクしか見ないって思ってるから、私がエヴァオタってばれた
ら、嫌われると思って・・・」
律「なんだ。私がそんなことで澪を軽蔑するわけないだろ」
澪「じゃ、じゃあ嫌いになってない?」
律「もちろん!」
澪「うわああんりつううう」ガバッ
律「よしよし」
梓「どうしてこうなった」
紬「・・・ふう」
憂「(澪さんと律さんがいい感じになったのは良いけど、厄介なことになったなあ)」
梓「(憂、どうするんだろ)」
澪「さあ、早く見ようか!私はもう何周したか覚えてないけどな!なんなら私が解説しながら」
律「変わり身早いなおい。ていうかうるさいから解説はいらん」
澪「そう・・・」シュン
唯「よーし、見るぞー」
憂「(考えろ!考えるんだ!)」
唯「DVDは、もうセットしてあるよね。再生!」
憂「(ダメでもともと、このままばれるくらいなら賭けに出る!)」
憂「澪さん!」
澪「ん?」
憂「あの、私もエヴァを見てみたいと思うんですけど」
澪「おお!だったら一緒に」
憂「いえ!私は何か作品を見るときは基礎知識を学んでから見ないと気が済まない性質なんです」
唯「あれえ?そうだったの?」
憂「お姉ちゃん、ちょっと静かにしててね?」ニコッ
唯「ほーい」
憂「それで、澪さん、今から私にエヴァを教えてください!」
澪「ふむ」
澪「半端な覚悟じゃあ私のエヴァ論を聞くことはできないぞ?」
憂「覚悟はできてます!」
澪「わかった。じゃあ場所を変えようか。みんなは見てていいよ」
唯「わかったよー」
憂「あ、梓ちゃんも来てくれる?」
梓「え?私?」
憂「お願い」
梓「わかったよ。じゃあちょっと行ってきます」
唯「えーあずにゃんとらないでよー」
憂「お姉ちゃん、あとでアイスあげるから」
唯「ほんと!じゃあいいよ!」
梓「私はアイス以下ですか」
律「もーいいからそろそろ見ようぜー」
憂「では澪さん、梓ちゃん、私の部屋に来てください」
澪「うん」
梓「わかった」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
憂の部屋
憂「というわけなんです」
澪「なるほど、唯を汚らわしい情報から守るために・・・ところで憂ちゃん」
憂「はい?」
澪「エヴァは汚らわしい情報なんだ?」
憂「あ、いえ、それは、その」アセアセ
澪「ふふっ、冗談だよ」
憂「えっ・・・?」
澪「確かに、エヴァは流血もあるし、性的なシーンもないわけじゃないから、唯に見せたくない気持ちはわかるよ。 私もいまだに目をそらしたりするし」
憂「澪さん・・・」
澪「唯には純粋なままでいてほしいからね。できることなら協力するよ。
大丈夫、私は話のわかるエヴァオタだから」
憂「ありがとうございます!」
梓「ヨカッタネ」
澪「じゃあ戻って憂フィルターのかかったエヴァを鑑賞するか」
梓「私はなんのためにここに?」
憂「それなんだけど、実は2人にもう一つ頼みがあるんです」
梓「頼み?」
憂「これは非常に重要かつリスクが高いことなので、無理にお願いすることはできませんし、
エヴァ好きの澪さんは怒るかもしれません」
澪「怒らないから言ってみて?」
憂「エヴァは、私が憂フィルターを掛けるだけでは、抑えきれない作品なんです。
最初の頃はまだ大丈夫ですけど、後半になるにつれ・・・とくに劇場版なんかは・・・」
澪「まあ劇場版は、ね・・・」
憂「引っかかるシーン全部に憂フィルターをかけたら、もはや作品として成り立たなくなるレベルなんです!」
梓「それで、どうするつもり?」
憂「エヴァンゲリオンを、私たちの手で作り直す!」
澪「なん・・・だと・・・!」
梓「まさか・・・そんな」
憂「厳しいけどやるしかないんだよ。お姉ちゃんのために!」
澪「憂ちゃん、そこまで唯のことを・・・私、やるよ!」
憂「澪さん・・・!」
澪「私たちが、新たなエヴァを作るんだ!」
憂「はい!」
梓「まじか」
憂「意気込んだのは良いけど、どうやって作り直しましょう?」
梓「考えてないのかよ!」
憂「ごめん・・・」
澪「いや、私に考えがある」
憂「!」
澪「あいつなら・・・もしかして」
梓「確かに!あの人なら・・・」
ドタトダ ガチャ バタン
憂「!この音は、お姉ちゃんがトイレに駆け込んだ音!」
梓「ここからそんな音判断できるの?」
憂「もちろん!しかもこれは大きいほう!」
梓「軽く引くわ」
澪「とにかく、今のうちにリビングに戻るぞ!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律「エヴァを作り直すう!?」
紬「まあ、面白そう」
憂「すべてお姉ちゃんのためなんです」
律「作り直すって言っても、そんなことできるのかよ?」
澪「それは・・・ムギ」
紬「はい?」
澪「アニメ制作スタジオとかは・・・」
紬「ありますよ?」
澪律梓憂「あるんかい!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
別の日
澪「はい。いろいろあってムギの家の系列のアニメ制作会社の力を総動員してエヴァを作り直すことになりました」
律「急な展開だな」
澪「ここには唯以外の軽音部員と憂ちゃんが集まってます」
梓「誰に説明してるんですか?」
憂「軽音部のみなさん、今日集まってもらったのは他でもありません。紬さん、お願いします」
紬「私の家の系列のアニメ制作会社の力を総動員してエヴァを作り直すことになったのは良いんだけど、問題が発生したの」
澪「私の説明いらなかったな」
梓「問題ってなんですか?」
紬「声優がいないの」
律「あー、なるほど。同じ声優は呼べないよなさすがに」
澪「さすがにムギの家の力でも人気声優はきついか」
紬「いえ呼べないこともないんだけど、唯ちゃんはすごく耳がいいじゃない?」
憂「えへへ」
紬「だから同じ声優を呼んでも、老化した分声が変化してて唯ちゃんは気づいてしまうかもしれないの」
律「唯って地味にすごいんだな」
憂「えへへ」
紬「というわけで声優はみなさんにやってもらいます」
澪律梓「え?」
律「いやいやいや、違うやつが声優やったら唯じゃなくても気付くだろ!?」
澪「それにもう唯は2話まで見ちゃってるし!
アスカとかならまだしも、すでに出てるキャラの声が変わったらおかしいって!」
憂「大丈夫です。大人の都合で声優が変更されたと言えば純粋なお姉ちゃんは信じてくれます」
梓「純粋って便利な言葉だね」
憂「えへへ」
梓「決して褒めてるわけではないよ?」
律「だとしても、私たち素人より他の声優呼んだほうがいいんじゃないのか?」
紬「まあまあまあ、私たちがやったほうが面白いじゃない?」
律「それが本心か」
憂「みなさん、これを見てください」ピラッ
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碇シンジ 緒方恵美
綾波レイ 林原めぐみ
惣流・アスカ・ラングレー 宮村優子
葛城ミサト 三石琴乃
赤木リツコ 山口由里子
加持リョウジ 山寺宏一
碇ゲンドウ 立木文彦
冬月コウゾウ 清川元夢
伊吹マヤ 長沢美樹
日向マコト 結城比呂
青葉シゲル 子安武人
鈴原トウジ 関智一
相田ケンスケ 岩永哲哉
洞木ヒカリ 岩男潤子
渚カヲル 石田彰
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…
憂「はい。とりあえずみなさんをこの役に割り当てさせていただきます」
律「どうみても人数が足りないよな」
憂「一人何役も演じてもらうことになりますね。お姉ちゃんは純粋なのでそれでも大丈夫です」
梓「純粋って便利な言葉だよね」
憂「ありがとう。律さん、私は特に律さんに期待してます」
律「へ?」
憂「前に見せてくれた私の声真似とか、澪さんの声真似とか、ナレーションとか、律さんはきっと声の演技がとてもうまいと思います」
律「ハードルあげないでくれよ」
澪「あ、男性声優はどうするんだ?さすがの律でも男の声真似は・・・いやあるいは」
律「できないから!」
最終更新:2010年02月05日 23:57