澪「普通に働いて………結婚して………おばあちゃんになるって…………思ってたのに……」
唯「澪ちゃん……」
澪「ムギ……」
紬「な、なに?」
澪「わたしが生きてたら次はお前の番だからな……」
澪「ちゃんと最後まで、このゲームを………
憂「へぇーみんなしてそんなゲームやってたんですね……お姉ちゃんまで一緒になって……」
唯「う、ういっ!」
律「いつからそこに……」
憂「えーと、『憂なんて怖くないですよ!』ってところからかなぁ」
梓「あ………ああ……」
澪「終わりだ……放課後ティータイムはここで終わりだ……」ブルブル
紬「う、憂ちゃん?ちょっと落ち着いて……」
憂「………」プルプル
唯「ゴメンね憂……少しお姉ちゃんの話を………
パチンッ――――――
憂「お姉ちゃんのバカッ!」
唯「あ……」
憂「うぅ……グスン……」
澪律紬梓(…………)
憂「グスッ……わたしが……なんかみなさんに……迷惑かけました?」
憂「不快にさせるようなこと………ヒッグ……しました?……」
唯「憂……」
憂「お父さんたちがいないから1人で家事をやって忙しいのに……何回も学校を往復したんですよ……」
憂「それなのに……みんなして………からかって……お姉ちゃんまで………うぅぅ……」
唯「ゴメンね……憂」
憂「みんなの機嫌を損ねるんで帰りますね……2度と顔も出しません……」
憂「ムラマサも持って帰ります……さよなら……」
バタンッ――――――
唯澪律紬梓「………」
律「悪いことしちゃったな……」
紬「わたしたち……馬鹿なことしたわ……」
唯「わたしのせいで……」
梓「明日みんなで謝りに行きませんか?」
澪「そうだな……でも……」
澪「まだムギの番が終わってない……」
梓「えっ?まだやるんですか?」
律「もういいだろ……」
唯「これ以上やるとまずいよぉ……」
澪「唯っ!お前が言い出したんだろ!」
澪「ちゃんとゲームが終わってからみんなで謝ろう」
紬「澪ちゃんがそこまで言うならわかったわ……」
紬「わたしだけ何もしないなんでズルイし……」
律「ムギ、今の憂ちゃんの怒りはコップいっぱいに入った水なんだ」
律「今なんかしたらすぐに溢れちまう」
紬「ええ、わかってるわ」
梓「ムギ先輩死なないで……グスン」
紬「梓ちゃんは優しいのね」
梓「うわぁぁああああん!!」ギュゥウウウウ
紬「あらあら」
律「梓、今のうちにいっぱい甘えとけよ。最後かもしれないからな」
梓「うぅ……」
紬「よしよし」
唯「ムギちゃんお母さんみたいだね」
紬「あら、みんなもわたしのことお母さんって思っていいのよ」
律「ムギ……」
唯「ムギちゃん……」
紬「みんなのためにも、必ず生きて帰ってくるから」
律「ムギ、お前はみんなの希望だ!死なないでくれよ」
唯「またみんなでお菓子食べようね……」
紬「約束は守るわ」
澪「感動のお話し中に悪いがもう時間だ」
紬「わかってるわ」
プルルルル、プルルルル
紬「もしもし、憂ちゃん?」
憂『………はぃ』
紬「さっきはゴメンね。今どこにいるの?」
憂『まだ校門のとこにいます』
紬「2人で話したいことがあるの。時間あるかしら?」
憂『ちょっとでいいなら……』
紬「ありがと……部室の隣の部屋に来てもらえるかしら?」
憂『わかりました……』ピッ
紬「みんなは巻き込まないわ。わたし1人で話しをつけてくる……」
律「ムギ、お前はどこまでいいやつなんだ……」
唯「うぅ……ムギちゃんが天使に見えるよぉ……」
紬「じゃあ行ってくるわね」
バタンッ―――――――
唯澪律梓「………」
梓「ムギ先輩……無事に帰って来て……」
10分後
唯「ムギちゃん遅いね……」
澪「まさか、逃げたんじゃないのか?」
梓「そんなことしません!澪先輩と一緒にしないでください!」
澪「あ?」
梓「す、すみません」
律「ちょっと様子見に行くか?ドアのとこまで行けば声が聞こえるだろ」
―――――――――――
律「よし、ここにいれば聞こえるぞ」
澪「あんまでかい声出すなよ。気づかれるから」
梓「はい」
律「あれ?唯は?」
梓「トイレに行くって言ってました」
律「唯のやつ、こんなときに……」
澪「静かに!なんか聞こえる」
…
『そうなの……わたしは嫌だったの……』
『だからゲームには最後まで参加しなかった……』
『ホ、ホントよ!?』
『わたしは悪くないの!みんなが悪いの!』
『それに昨日の唯ちゃんは貧血じゃなくて、みんなが殴って気絶させたのよ……』
『わたしは止めたんだけど……』
『ちょ……憂ちゃん?何する気?ムラマサなんて持って……』
『い、嫌ッ!』
『や、やめて!!お金ならいくらでも…………』
『きゃぁああああああああああああッッッ!!!!』
…
律「ム、ムギが真っ黒だ……」
澪「あいつ裏切りやがった」
梓「な、なんかの聞き間違いですよ!きっと」
澪「梓!いい加減、目を覚ませ!ムギはわたしたちを売ったんだよ!」
ガラッ―――――――
澪律梓「!」
憂「みなさん盗み聞きですか?いい趣味をお持ちですね……」
澪「に、逃げなきゃ……」
律「みんな!憂ちゃんと目を合わせるな!」
梓「えっ?」
律「いいから!」
澪「あ、(目があっちゃった……)」
律「くッ……澪のバカ……」
憂「お仕置きをしないといけませんね」
律「逃げろぉおおおおおおおおお!!!!」
梓「きゃぁああああああああ!!!!」
澪「みんな……置いてかないで……」ブルブル
澪(金縛りで動けない……)
憂「澪さんは逃げないんですか?」
澪「あ……あ…………」
ジョジョジョジョジョ………………
憂「おもらしなんかしちゃって、かわいいですね」
澪「い、命だけは……」
憂「それはできません……みんなのお肉でハンバーグを作るんで」
澪「い、いやぁぁああああああああ!!!」
…
律「ハア……ハア……」タッタッ
梓「律先輩!待ってくださーい!」タッタッ
律「この部屋に隠れよう」
カチャリ―――
梓「ちょ……律先輩、開けてくださいよ!!」バンバンッ
律(スマン梓……)
梓「うわぁああああああああん!!あげでぐださいよおおおおおおおおお!!!!」バンバンバンバンッッ!!!!!
律(外に憂ちゃんがいるかもしれないから、迂闊に動けないな……)
律(梓が憂ちゃんと接触したら窓から逃げよう!)
梓「ひぃッ!憂!」
憂「あら梓ちゃん」
梓「み、澪先輩たちは……」
憂「澪さんたちなら眠ってるよ。もう起きないけど」
梓「いッ!いやッ!!いやぁああああああああ!!!!」
憂「すぐハンバーグにしてあげるね」
律(よし!今だ!)タッ
田井中家
律「ふぅーさすがに家まで来れば平気だろ……」
聡「あ、姉ちゃん。おかえりー」
律「おう、ただいま」
聡「どうしたの?汗だくじゃん」
律「ちょっといろいろあ…………
聡「え……」
ゴゴゴゴゴゴゴ……………
そのころ―――――――
唯「バックレて帰ってきちゃったよぉ」
唯「みんな大丈夫かなぁ」
律「な……なんで……」
聡「ど、どうなってるんだ!?」
憂「律さん、どこに逃げても同じですよ」
律「どうやって……」
憂「簡単なことですよ……わたしのムラマサは空間さえ切り裂く」
聡「夢でも見てるみたいだ……」
律「あ……」
憂「2人とも挽き肉になってください……」
聡「えっ?俺も?」
憂「さよなら」シュンッ
律聡「ぎゃぁああああああああああああ!!!!!!」
平沢家
憂「お姉ちゃーん、ハンバーグできたよー」
唯「わーい♪」
憂「ハンバーグ食べたいからって、もうこんなゲームしちゃダメだよ?」
唯「うん、ゴメンね憂ー」モグモグ
憂「うふふ」
唯「このハンバーグあずにゃんの味がするー」
憂「明日は澪さんのハンバーグだよ」
唯「やったぁ!」
梓「唯先輩!紙芝居はこうやって作るんですよ!」
唯澪律紬「………」
紬「わたしは唯ちゃんの紙芝居の方がよかったわ……」
唯「あずにゃんのは、ただ長いだけだよ」
澪「梓、施設ってのは何のことだ?」
梓「えっ?澪先輩って施設暮らしじゃないんですか?」
律「それより、出てくる奴は全員クズじゃねーか」
梓「そんなことないですよ!1人だけ心の綺麗な女の子がいるじゃないですか!」
唯澪律紬「………」
律「ちょっとこいつボコろうぜww」ドカッ
梓「きゃッ」
澪「1番のクズが誰かってのを教えてやるか」ボコッ
梓「や、やめてください」
唯「でも、これ憂が見たら怒るよぉ」
紬「そうね……魔人扱いだもの……」
梓「あの……憂にだけは……」
憂「へぇ……梓ちゃんって、わたしのことそんなふうに思ってたんだ……」
梓「う……うい!」
憂「最初から全部聞いてたよ……」
律「なんか梓が憂ちゃんに文句があるらしいよ」
澪「顔見たらコツいてやるって言ってたぞ」
憂「そっかぁ」
梓「だ、誰か助けて……」
唯「憂ーやっちゃえー」
梓「そんな……」
憂「梓ちゃん、久しぶりにキレちゃったよ……屋上行こ?」
梓「い、いやぁぁぁああああああああああああああああ!!!!!」
FIN.
最終更新:2010年02月08日 00:26