憂「お姉ちゃん、朝だよー」
唯「…ういー…」
憂「起きますよー」
唯「…おんぶ」
憂「はい、乗って」
唯「ん…」ｷﾞｭｰ
憂「ご飯の用意できてるからね」
唯「ごはん」
憂「うん」
憂「はい、座って」
唯「んー…」ｽﾄﾝ
憂「今日は学校だからね、着替えないとダメだよ」
唯「…」ﾓｷｭﾓｷｭ
憂「あ、いただきます言わなきゃダメでしょ」
唯「！ 手を合わせてください！」
憂「はい」
唯「いーたーだーきーます！」
憂「いただきます」
…
唯「…ごちそうさまでした！」ｹﾌｯ
憂「はい。じゃあ着替え持ってくるからね」ﾄﾝﾄﾝﾄﾝ…
唯「…」
…
憂「お姉ちゃん、制服…」
唯「ふぅう゛ぅう゛う…」ｸﾞｽｸﾞｽ
憂「わぁあお姉ちゃん！？ごめんごめん！」
唯「ういぃ゛…」
憂「ほら、大丈夫大丈夫」ｷﾞｭｰ
唯「ひっく…」ｷﾞｭｰ
唯「…できた！」
憂「よし、じゃあ行こっか」
唯「がっこ」
憂「そう、学校。はい、乗って」
唯「…」ﾖｼﾞﾖｼﾞ
憂「つかまった？」
唯「しゅっぱーつ」
憂「はーい」
憂「もうだいぶ寒くなったね」
唯「あったかい」ｷﾞｭｰ
憂「私も背中はあったかいよ」
唯「…」
憂「ほら、金木犀咲いてるよ」
唯「…」
憂「お姉ちゃん？」
唯「…」ｽｰ…
憂「ふふ」
澪「おーい、憂ちゃん」
憂「あ、澪さん」
澪「唯は相変わらず？」
憂「はい、でも土日でちょっとわかったことがあるんです」
澪「ホントか！？」
憂「ええ。みなさんが揃った部活の時にお話しします」
澪「うん、そうしよう。かわろうか？」
憂「じゃあ校門についたらお願いしますね」
律「おーす」
憂「あ、律さん」
律「唯は？はは、のんきな顔してるよ」
唯「…」ｽﾋﾟｰ…
澪「教室についたら頼むぞ？まぁムギがいるから大丈夫だろうけど…」
律「私は頼りにならねーってか！」
憂「あはは」
…校門
憂「じゃあお願いします」
澪「ん、よいしょ…っと…うわ、軽い！」
憂「そうなんですよ、また痩せたのかなぁ」
澪「これなら背負ってても苦にならないな」
唯「…ふぁっ」
律「あ、起きた」
唯「…？…？」
憂「学校だよ、お姉ちゃん」
唯「…！ 澪ちゃん！」ｷﾞｭｰ
澪（可愛いな…）
唯「りっちゃん、りっちゃん」ﾍﾟﾁﾍﾟﾁ
律「あいた、いて、でこはダメだって」
唯「澪ちゃん」ｽﾘｽﾘ
澪「うわっ」ｿﾞｸｿﾞｸ
憂「じゃあ私は向こうなので。よろしくお願いします」
律「おう！」
…
澪「じゃあ律」
律「はいはい…よっと。はー、軽いなー」
澪「じゃあな唯、また後で」
唯「ばいばぁい」ﾌﾘﾌﾘ
澪（うわぁあ可愛い！可愛い！）
…
律「よっと」ｶﾞﾗﾗｯ
紬「りっちゃん」
律「おーすムギ。ほら、唯」
唯「ムギちゃん！」
紬「おはよう、唯ちゃん」
唯「たくあん」
紬「うふふ」
律「唯、ここがお前の席だからな。座って」
唯「むー」ｽﾄﾝ
紬「授業中大人しくしててね」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
唯「？」
律「授業中なにかあったらどうすればいいんだ？」
紬「うーん…お菓子を渡すわけにもいかないし」
唯「ムギちゃん」ｸｲｸｲ
紬「あらあら。もう寝ててくれることを祈るしか」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
律「だよなぁ…」
唯「りっちゃん」ﾂﾝﾂﾝ
律「どーした唯！」ｸｼｬｸｼｬ
唯「いやー♪」ｷｬｯｷｬｯ
…１時間目
数学教師「ここの問題は…ん？」
唯「…」ｳﾂﾗｳﾂﾗ…
数学教師「平沢さ…」
律「うわたぁ！！」ｶﾞｯｼｬﾝ！
数学教師「！？ 田井中さん、何してるの！」
律「いやぁちょっとバランス崩して」
律（あっぶねー…）
紬（ナイスよ、りっちゃん）
…２時間目
国語教師「ではこの段落の…」
唯「あいす！」ｶﾞﾀﾝ！
紬律（やばい）
国語教師「平沢さん、どうしたのかしら？」
紬「そ、そういえば椅子を取りにいかないといけないんでした！」
律「さっき私が椅子を倒しちゃって！」
国語教師「あら、そう…」
唯「？」
紬「はい、乗って…」
唯「…」ﾖｼﾞﾖｼﾞ
国語教師「…」
律「ちょっと色々事情があって！」
３時間目…
唯「…」ｶﾘｶﾘ
律（今回は大丈夫そうだな）
紬（多分おえかきしてるわ）
律（あとは４、５時間目か…）
唯「…ぅ」
律「…なぁ」
紬「ええ」
唯「ふぇえぇえええ」
英語教師「ひ、平沢さん！？」
紬「ちょっと体調が悪いみたいなので！」ｶﾞﾀｯ
律「私たち保健室に連れていってきます！」ｶﾞﾀﾝ
保健室…
律「誰もいなくて助かった…」
紬「よしよし」
唯「ムギちゃん…」ｸﾞｽ
憂「お姉ちゃん！？」ﾊﾞﾝｯ
律「うわ！憂ちゃん、どったの」
憂「お姉ちゃんの泣き声が聞こえたから…」
唯「うーいー、うーいー」
憂「よしよし」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
澪「唯っ！」ﾊﾞｧﾝ！
律「お前もか」
梓「先輩！」ﾄﾞｶﾞｧﾝ！
律「おい待て！」
唯「あずにゃんにゃん！にゃん…？」
梓「わ、わかりましたはいネコミミ！」ｽﾁｬ
唯「あずにゃん！」ｽﾘｽﾘ
梓「へへ…」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
澪「あ、私も…」
唯「澪ちゃんー」
律「おいずるいぞ」
紬「唯ちゃんクッキーよー」
憂「お姉ちゃん、おいでー」
ﾜｲﾉﾜｲﾉ
さわ子「はいはいそこまでー」
さわ子「まったく、みんなしてサボって…」
唯「さわちゃん」
さわ子「なにかな？ほら、クッキーついてるわよ」ﾃﾞﾚﾃﾞﾚ
律「おい」
さわ子「ごほん。とりあえず部室で一人ずつ交代で面倒をみたら？誰も来ないでしょうし」
紬「それがいいわね」
梓「じゃあ最初は誰が？」
律澪紬梓憂「…」
梓憂「じゃんけんぽん！」
梓「やったです！」
律澪紬憂「…」ｽﾞｰﾝ
唯「けんぽん！けんぽ！」ｷｬｯｷｬｯ
憂「…あ、今せっかくみんないるんだから土日でわかったことをお話しします」
唯「うーい…」
憂「はいはい」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
憂「えーとまず…」
唯「ういー…」
憂「なぁに？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
律「すすまねぇ」
憂「どうやら人とくっついてないとどんどん幼児化していくみたいなんです」
澪「なるほど…金曜は憂ちゃん来るまでみんなおんぶしなかったからなぁ」
紬「じゃあずっとおんぶしていれば元の唯ちゃんに戻るのかしら？」
憂「土曜はほとんど一日くっついてましたけどだめでした」
唯「だーめ」
梓「だーめですよ」
唯「あぃ」
憂「あと体重も金曜からどんどん軽くなってます」
律「縮んでないよな…」
憂「…そういえばずっと座ってたから…立った身長わからないです」
律澪紬梓憂「…」
唯「？」ﾎﾟﾔｰ
唯「なぁに？」
律「唯、ちょっと立ってみて…」
憂「あ、ダメですっ」
唯「ふぇええぇええぇえ！！」
律「どぅわ！？」
憂「よしよし大丈夫だよ…立ってって言うとこの調子なんです」
澪「寝かせたらどうだ？」
憂「人から離れたら寝ないんです…」
唯「ひっく…」
紬「困ったわね…」
澪「ま、とにかく元の唯に戻れば解決だからその方法を考えないとな」
澪律紬梓憂（しばらくこのままでいい気もするけど…いやむしろこのままがいいな、わ、です）
律「ちなみに幼児退行のペースは？」
憂「まちまちなんです」
唯「みおたん」
律澪紬梓憂「たん！？」
唯「だっこ」
律澪紬梓憂「だっこ！！？」
澪「お、おいで」
唯「うなー」
澪「…」
唯「…」ｽﾘｽﾘ
澪（かわぃいよぉぉおぉお）
律紬梓憂（うらやましい…）
唯「澪ちゃん」
澪「お」
憂「…くっついてたらある程度は戻っていくのかな？」
律「ふーむ…」
紬「よくわからないわね…」
紬「…あ、さっきの授業中は機嫌よくおえかきしてたのにいきなり泣き出したわ」
律「そうだったな…なんでだ？」
憂「うーん、人と長時間離れていたら泣いちゃうのかも…」
律「今までのをゲームっぽく言うと
精神年齢ゲージ：人と離れたら減少、くっついていると増加
機嫌ゲージ：離れたら減少、くっつくと増加
肉体年齢ゲージ：減少中、詳しくは不明
って感じか？」
澪「そんな感じだな」
ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ
梓「３時間目が終わりましたね」
律「私たちは戻らないとな」
紬「梓ちゃん、いくつかお菓子渡しとくわね」
梓「ありがとうございます」
憂「お昼休みにまた見に来るね」
澪「うん、そうしよう」
澪「はい、梓」
唯「あずにゃんー♪」
梓「あずにゃんですよー♪」
律「これさ、みんな唯の相手してる時に写真とったら面白いんじゃないか？」
澪「絶対とるな」
最終更新：2010年02月09日 02:15
