月曜日の朝
唯「りっちゃーん!おっはよー!」
律「唯ー!おっはよー!」
澪「…」
律「私の後ろに隠れてないで挨拶しろよ澪」
澪「……うん」
澪「唯おはよう」
唯「澪ちゃん!おはよう!」
澪「うん!」
紬「みんなおはよう」
唯「ムギちゃんおはよう」
紬「みんな来てくれたのね」
律「みんな一緒に揃って学校くるって言っただろ」
澪「ムギこの前は家まで来てくれてありがとう」
紬「いいわよ、気にしないで澪ちゃん」
紬「唯ちゃん、りっちゃんは追試頑張ってね!」
唯「任せてよ」
律「澪に教えてもらったから完璧だぜー」
紬「2人共燃えてるわね」
律「たくさん積もってた雪もだいぶ溶けてきたよな」
澪「まだこの時期になっても雪が残ってるなんて不思議だよな」
紬「なかなか積もらないから溶けちゃうのがちょっと残念だわ」
律「そうだな…そういや唯は?」
澪「唯なら~…さっきまでいたけど、どこ行ったんだ?」
紬「さっき1年生の下駄箱の方に歩いて行ったわよ」
唯「みんなーお待たせー」
澪「どこ行ってたんだ?」
唯「ちょっとね。澪ちゃんムギちゃん今日の放課後少し待っててもらっていいかな?」
澪「予定ないからな、いいぞ」
紬「私も大丈夫よ」
唯「ありがとう!追試終わるまで待っててね」
律「もちろん私も含まれてるよな?」
唯「もちのろんだよ!」
放課後
律「いい国作ろう!」
唯「鎌倉幕府!」
唯「鳴くようぐいす!」
律「HEY!AN!KYO!」
唯「蛙ピョコピョコ」
律「三ピョコピョコ」
唯「合わせてピョコピョコ」
律「六ピョコピョコ」
唯律「完璧!」
先生「はい、静かにテスト始めてね」
唯律「はーい」
―――――――
律「終わった…」
唯「なにもかも…」
律「激しくデジャヴ」
唯「ただテストの内容は今までよりずっと良かったよ」
律「あぁ澪のおかげで赤点は回避確実だな」
唯「澪ちゃんとムギちゃん待ってるし行こうよ」
律「あいよ」
唯「お待たせー」
紬「2人共お疲れ様」
澪「テストは大丈夫だったのか!?」
律「そりゃあもう」
唯「バッチグーだよぉ」
澪「よかった…」
紬「澪ちゃん心配で心配でずっとあたふたしてたのよ」
律「心配性だなぁ…澪がしっかり教えてくれたんだから大丈夫に決まってるだろ」
唯「じゃ時間もないし行こうか」
律「行くってどこに行くんだ?」
唯「とりあえずついてきてよー」
…
唯「ここだよー」
澪「空き教室か、ここに何かあるのか?」
唯「うん、とりあえず入ろう」
ガラガラ
唯「あずにゃんお待たせ」
梓「やっぱり下駄箱に入ってた手紙書いたの唯先輩だったんですね」
唯「謝りに来るのが遅くなってごめんね…」
紬「梓ちゃん今まで梓ちゃんの気持ちに気付けないで遊んでばっかりでごめんなさい。今日からみんなで部活できるのよ、一緒に部活行こう!」
梓「行けないです……」
紬「なんで?」
律「まだ私が練習真面目にやらないのを怒ってるのか?ずっと傲慢な態度とってて悪かったよ梓」
梓「そうじゃないんです!全部悪いのは私なんです!私にはもう皆さんと部活する権利なんてないんです!」
唯「どうして?あずにゃんが悪いことなんて何もないよ。あの日あずにゃんが言ったことは本当のことだし」
律「梓をそこまで追い込んじゃったのは私だし」
梓「それでも!私は先輩達が卒業しても軽音部を続けたいからっていう個人的な願望のために唯先輩、律先輩に文句言っちゃったり」
梓「部員集めるためにすごいライブにしたいからってムギ先輩に無理な事を頼んだりしちゃって……私最低です…」
梓「軽音部は私1人じゃないのに自分の事しか考えてなくて…」
梓「みんなで楽しく音楽するために軽音部に入ったのに…自分のことばっかり……」
梓「ごめんなさい…ごめんなさい!これは私の罪への罰なんです!こんな私は皆さんと部活はできません……うぅ……」
澪「充分だよ梓」
梓「澪先輩…?」
澪「実はさ、この数日間みんないろんな理由で梓のように悩んでたんだよ」
紬「つい先日までみんなバラバラになってたのよ」
唯「うん。それでもね、みんなお互い悩みを打ち明けて支え合って解決してきたんだ」
律「またみんなで集まって音楽したいからさ」
澪「梓はみんなで音楽したくないのか?」
梓「やりたいです……またみんなでやりたいです!」
唯「ならあずにゃんも一緒に音楽やろうよ!」
澪「軽音部を想って泣いてくれる梓に権利がないわけないだろ」
律「梓が自分を許せないなら私達が梓を許してやるよ!梓は悪くないって」
紬「私達は仲間なんだから」
澪「さぁ行こう梓」
梓「先輩ぃ……ありがとうございますぅ…」
唯「あっ!外に作った雪だるま全部溶けちゃったね」
紬「本当?雪も溶けてもう春なのね」
梓「そういえば澪先輩…………少し太りましたか?」
澪「う………」
律「梓ちょっといい?少しこの体勢でいてくれ」
梓「はい?」
律「シャイニングウィザード」
梓「に゙ゃーーーっ!」
澪「………」
律「ゴメン…つい」
―――――――
新入生歓迎ライブ当日
梓「雨降ってますね…晴れてほしかったです」
律「別にライブは体育館でやるんだから雪でも関係ないだろ」
梓「確かにそうですが…」
澪「気分っていうのがあるんだろ」
律「気分ねぇ」
紬「お茶でもいかがですか?」
律「いれてくれムギ!」
唯「お菓子も食べたいー」
紬「はいはいたくさん食べてね」
梓「緊張感ないですね」
澪「はぁ…人いっぱい入ってるだろうな」
梓「新入生は全員参加してますからね」
律「しっかりしてくれよ澪。いろいろあってほとんど合わせられてないんだからな」
梓「誰のせいですか…」
律「梓が太った?とか言うから悪いんだろ」
唯「あずにゃんを蹴り飛ばしたのはりっちゃんだよ~」
紬「まあまあまあ」
律「私は約束を守っただけだぞ!」
澪「なんでそうどうでもいい約束は守るんだ…」
律「あれで梓は軽く怪我するし梓に言われたので澪は太ったの気にしてダイエットに時間を使うし」
紬「でもみんなで走ったりとっても楽しかったわ」
澪「和が運動メニュー考えてくれたり憂ちゃんが食事メニュー作ってくれたりですごく助かったし」
梓「力を入れるところを完全に間違ってますよね」
唯「私は澪ちゃんのお菓子ももらえて幸せだったよ」
律「太らないって羨ましい体質だな」
澪「まったくだ」
紬「そろそろ時間だし体育館に移動しましょう」
体育館
さわ子「みんな今日の衣装はどうする?」
澪「制服でいいです!制服がいいです!」
さわ子「なによーライブで何かくらい着てちょうだいよー」
律「いやなんか新入生にあらぬ誤解をまねきそうだし」
梓「あまり練習できてないからそんな余裕ないんですよ」
さわ子「たくさん持ってきたのに残念…私出番少ない……」
和「次は軽音部によるクラブ紹介と演奏です」
律「よし!みんな行くぞー!」
唯澪紬梓「おーっ!」
唯「新入生の皆さん入学おめでとうございます!軽音部です!」
唯「私達軽音部の活動はみんなでお茶したりダイエットしたりお出かけしたりする楽しい部活です!」
澪「どんな軽音部だ!」
新入生「あははははは」
唯「えーと…音楽は音を楽しむと書きます。…はい」
律「だからなんなんだ…」
梓「ギター漫談みたいになってますね」
唯「では聴いて下さい!SILENT JEALOUSY!」
梓「いやいや出来ませんよ」
唯「じゃなくて聴いてください!ふわふわ時間!」
―――――――
唯「いやぁ~みんなお疲れさまぁ」
澪「ひどかったな…」
律「今までで1番な」
紬「直前にいろいろありましたからね」
梓「でも今までで1番楽しかったと思います!」
唯「確かにそうかも!」
澪「みんなといなかったら今回みたいに悩む事はなかったけど、この経験があったからより成長できたって気がするよ」
梓「私達への試練だったって思ってます」
律「澪は太って痩せただけなのにな……」
澪「うるさい!」
唯「入部希望者くるかなぁ?」
梓「演奏はちょっとあれでしたが、軽音部の楽しさはすごく伝わったと思います」
唯「そうだよね!大丈夫だよね!」
紬「みんな見て外が晴れて虹が出てるわ」
唯「本当だー!すごーい!」
澪「綺麗だな…いい詩が書けそうだ…」
唯「私達の演奏が空まで晴らしたんだね」
梓「大袈裟ですよ、唯先輩」
律「これは軽音部の未来も明るそうだな!」
おわり
最終更新:2010年02月17日 00:26