さわ子「な、ムギちゃんを盾にするなんて卑怯よ!」
澪「やれやれ……わぷ」
梓「澪せんぱーい……ヒック」トローン
澪「あ、梓?どうしたいきなり抱きついて」
梓「えへへへへ」
律「何だか梓の様子が……」
さわ子「まるで酔っ払ってるみたいね」
紬「あら?唯ちゃんの足元に何か落っこちてる」
唯「えっとね、これはマタタビっていうんだよ!」
紬「マ……」
律「マタタビ……」
澪「まさかそれを梓に近づけたり?」
唯「え?だめなの?」
さわ子「猫じゃらしが駄目でマタタビ効果があるなんて……」
律「でも猫の酔うってこういうことじゃない気がするんだけど」
紬「りっちゃん?」
律「なんでもないでーす!」
梓「澪先輩ぃぃ」スリスリ
澪「い、一旦離れろ梓」
梓「いーやーだー!」
澪「苦しい……」
梓「私は澪先輩が大好きにゃんです!愛してるんです!」
澪「え゛」
唯「あばばば」
律「大変だ!唯が狂った!」
さわ子「あーらら」
梓「いっつも思ってました!抱きついてくるにょが澪先輩だったらにゃーって」
梓「だからもう私から抱きついちゃいます!」ギュー
澪「ちょ、首がしまる……」
紬「ゆ、唯ちゃん大丈夫?」
律「だめだ、魂が抜けてる」
梓「みーおーせーんぱーいー」
澪「な、なんだ」
梓「えへへへ、んー」チュッ
澪「ん!?んんー!」
紬「まぁ……」
唯「はふぅ……」バタリ
律「唯ぃぃぃぃ!」
さわ子(今のうち逃げとこう)コソコソ
梓「へへ、澪先輩とキスしちゃいましたー」
澪「私のファーストキスが……」
梓「顔真っ赤にしちゃってかわいいですねー」
律「おいさわちゃんのせいだろ何とかしろ……っていねぇし!」
紬「これはもっと酔わせたほうがいいんじゃ……」
律「ムギも自体を悪化させようとするなー!」
梓「ねぇ澪せんぱーい、もっといいことしましょうか」ズズイ
澪「あわわわわわ」
律「とにかく梓は離れろ!」
梓「フゥゥゥ!!」ガリガリ
律「いでぇ!こいつ引っ掻きやがった!」
梓「これで邪魔者はいなくなりました。さぁ澪先輩、私と気持ちのいいことしましょうよー」
澪「お、落ち着け梓!一時の気の迷いでそんなことはしゃいけないぞ!?」
梓「……気の迷いじゃ」
澪「……ん?」
梓「ひぐ……一時の気の迷いじゃ……ぐす……ないもん……」ポロポロ
律(今度は泣き上戸か)
梓「私ずっと澪先輩のことが好きだったんだもん!うわぁぁぁぁぁん!」
澪「ずっと!?えぇ!?」
梓「なのに澪先輩は鈍感だから私の気持ちに気づいてくれないからぁぁぁぁ!」
澪「え、じゃあ律とかは気づいてたの?」
紬「もちろん」
律「暇さえあれば梓は澪のこと見つめてたしな」
澪「全然知らなかった……」
梓「澪先輩なんて……澪先輩なんて殺してやるですぅぅぅぅ!」シャキン
澪「きゃあぁぁぁ!!!」
律「澪ぉぉぉぉ!」
紬「澪ちゃん!」
梓「おぇ」ゲロッ
澪「」ビチャッ
律「うわっ」
梓「うぁ……」バタリ
律「あ、梓?」
梓「すー……すー……」
紬「眠っちゃった……」
律「ていうか猫はマタタビで吐かないだろ」
紬「こまかいことは」
律「はい。気にしません」
澪「……」プーン
紬「……澪ちゃん大丈夫?」
澪「もういやぁ……」
唯「うぅん……」ムクリ
律「やっと起きたか」
唯「う!?何これゲロくさ!?」
澪「」
律「あちゃー……」
澪「もうお嫁にいけないぃぃぃ!うわぁぁぁぁん!」
唯「え?え?」
紬「唯ちゃんは悪くないわ……たぶん」
梓「むにゃ……澪せんぱぁい……」
律「幸せそうな顔してるだろ……ゲロ吐いたんだぜ、こいつ」
唯「ありゃりゃ……」
数十分後
梓「……う」
律「あ、起きた」
梓「ぅぅ……にゃんか頭が痛い」
梓「……あれ?澪先輩は?」
律「実はな……」
梓「ええ!?私がマタタビで酔って澪先輩に告白した後ゲロ吐いた!?」
唯「告白……」バタリ
紬「大変!また唯ちゃんが気絶したわ!」
律「もうめんどくさいから放っとけ」
澪「ただいま……」ガチャ
律「お、ジャージに着替えてきたか」
梓「澪先輩本当すいませんでした!」
澪「まぁ……わざとじゃないしな」
紬「それよりも言うことがあるんじゃない?」
梓「へ?……あ」
律「にくいねー、このこのー」
梓「その……酔ってる時に言ったらしいですけど……えーと」
澪「梓が私を好きだったとはなー」
梓「あぅぅ……」
律「で、澪はどうすんだ?」
澪「うーん……わかんない」
梓「へ?」
律「わかんないだぁ?」
澪「確かに梓は可愛いと思うけど、そういう気持ちで見たことなかったし……」
梓「……」
澪「かといってその気が無いっていうと嘘になるかなぁ」
梓「えっ」ドキ
澪「梓に好きって言われた時、ドキっとしちゃったしな。あはは」
梓「あ、あはは……」
律「んだよはっきりしないなぁ」
紬「それで?これからはどうするの?」
澪「これからはその……ひとまず仲良くしていこうかなー、と」
梓「ぐす……澪先輩ぃ……」
澪「え!?なんで泣くんだ!?」
梓「だっでぇ゛……」
律「泣ーかせた泣ーかせた」
澪「うるさいバカ律!ああもう梓も泣かないでくれぇ!ほらっ!」ギュウ
梓「うぐぅ」
澪「ずっと抱いてほしかったんだろ?好きなだけ抱いてやるから泣き止んでくれよ」
梓「ふぁい……」
紬「よかったわね梓ちゃん」
律「これにて一件落着、と」
唯「うぅん……」ムクリ
唯「み、澪ちゃんと梓ちゃんが、抱き合ってる……」フラッ
律「まてまて気絶するな唯。もう現実を受け入れるんだ」
唯「でも……もう梓ちゃん抱けないよぉぉぉぉ!うわぁぁぁん!」
律「あららら」
紬「唯ちゃん……よしよし」ムギュウ
律「そんなんで治まるわけが……」
唯「えへへ、ムギちゃんあったかぁい」ホワーン
律「治まったー!」
和「それからしばらくして……」
和「ってちょっと、なんでここにきて私がナレーターなのよ」
唯「しょうがない、私も梓ちゃんと澪ちゃんを応援するよ!」
澪「お、応援て……」
律「……あ、あれ」
澪「どうした?」
律「梓のネコミミがなくなってる……」
梓「え!?……ほんとだ!肉球も、爪も戻ってます!」
紬「唯ちゃんの梓ちゃんに対する嫉妬が無くなったからかな?」
澪「よかったな、梓」
梓「はい!」
紬「じゃあお茶にしましょうか」
唯「ムギちゃーん!今日のお菓子はー?」
紬「ショートケーキよ」
唯「ケーキの王様ショートケーキング!やったね!」
律「さすが!ムギのセンスはピカイチだな!」
紬「うふふ、ありがとう」
唯「おいひー!さすがショートケーキングだよ!」
梓「澪先輩、あーん」
唯律「ヒューヒュー!」
澪「……あのな梓、恋人同士になったわけじゃないんだし」
梓「仲良くしてくれるって言ったじゃないですかぁ……」ウルウル
澪「うぅ……あ、あーん」パク
梓「えへへ、おいしいですか?」
澪「お、おいしいよ」
律「それにしても唯は残念だなー」
唯「ムギちゃんがいるからいいもーん」ムギュウ
紬「あらあら、甘えん坊さんね」ナデナデ
律「あはは、私は一人かー」
唯「りっちゃんも大好きだよー!」
律「お、うれしいこと言ってくれるねー」
唯「えへへへ」
梓「あづぁぁぁぁ!」ブシャア
唯「へへ……」ポタポタ
澪「……あれ?」
律「ムギ、梓には熱い紅茶をあげたのか?」
紬「え、えぇ……もう猫舌は治ったのかと思って」
澪「どうやら中身はそのままっぽいな……」
紬「唯ちゃん大丈夫?」フキフキ
唯「ん……平気だよー」
梓「どうしよう……」
律「梓、なにぬねの」
梓「にゃににゅねにょ」
澪「これもそのままか……」
紬「澪先輩だーいすき!」
梓「澪先輩だーいすき!って関係にゃいですよ!」
澪「……」カーッ
律「澪の顔が真っ赤だぞー!」
澪「う、うるさい!」ボカッ
律「あいだー!」
律「でも中身はそのままでもいいんじゃないかー?」
梓「そんにゃー!」
律「なー澪?」
澪「……まぁ、可愛いと思うよ」
梓「じゃあ……いいですけど」
唯「あ!それじゃあおもしろそうだしもう一回マタタビ使ってみよっか!」
澪梓「それは絶対駄目!!」
唯「ご、ごめんなさい」
おわり
最終更新:2010年02月17日 02:34