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梓「はい…分かりました…わざわざ連絡してくれてありがとうございます」

紬『ふふ♪明日良い報告を聞けたら良いわね♪それじゃまた♪』

ピッ

梓「ふぅ…ムギ先輩がそこまで応援していたなんて……」

梓「あの子から返事を早く聞きたい…!でも急かすのも図々しいし…」

梓「………」

梓「あぁ~~~~……じれったい~~~~!!!」ダンダンッ

ガチャッ

ベーシスト「どうしたんだぁ~梓ぁ~?」

梓「~~~~!!!!///」ビクッ

パシンッ


ベーシスト「い…痛ぇ……」ヒリヒリ

梓「んもうっ!!入って来るならノックしなさいっていつも言ってるでしょっ!!///」プンスカプンスカ

ベーシスト「おおっ…忘れてた。すまんすまん」

梓「まったく……」プクー

ベーシスト「ははは…まぁ、細けぇこたぁ気にすんなって!」バンバンッ

梓「痛っ…もうっ…///」

ベーシスト「んで…どうしたんだ?梓、じだんだを踏んでいたように見えていたが……」

梓「な…何でもないって……///」プイッ

ベーシスト「へぇー怪しいなぁ~…」

梓「お父さんには関係ないって…!///」プイッ

ベーシスト「……そうかぁ~そうだよなぁ~梓はもうそんな年ごろだよなぁ~!」

梓「……?」

ベーシスト「そうかぁ~こうしてお父さんは老いぼれになっていくのだなぁ~!」チラッチラッ

梓「………」

ベーシスト「母さんがまだ帰ってこないしなぁ~梓が相手してくれないと寂しいなぁ~!」チラッチラッ

梓「………」

ベーシスト「そうかそうかぁ~これからは父さん、枕を濡らす思いをしなきゃいけないよなぁ~!」チラッチラッ

梓「………」

ベーシスト「幼い頃の梓は素直で『お父さん大好き』って言ってくれていたのに…あぁ…あの頃の梓はもういないのかぁ~!」

梓「あぁもうっ!!分かったって!!話すってばっ///」

ベーシスト「さっすが梓ちゃ~ん」

梓(何だろ…はめられた気がする…)



ピッ

紬「ふふ♪梓ちゃん頑張っているのよね♪」

紬「こういうの久しぶりだわぁ~」ニコニコ






パサッ

紬父「ほら、良い男だと思わんかね?」

紬「…嫌よ…!」

紬父「モスクワ大学を主席卒業をしてとても聡明だった人物だぞ?何が気に入らないのだ?」

紬「えぇ…確かに彼は顔も頭脳も良い人だったわ…チェルノコフ家の長男だから彼のお父様の石油会社を引き継ぐでしょうね…」

紬父「ふー…分かっているなら話しが早い…見合いをして…」

紬「嫌よっ!!政略結婚じゃないっ!!」

紬父「仕方ないだろ…ウチにはムギしか跡継ぎがいないのだからな…」

紬「………」

紬父「嫌なのは分かる…だが、未婚のままでもし私達がいなくなったらどうする?会社の従業員は?協力してくれる他の企業は?みんな迷惑がかかるのだ…」

紬「や…やってみないと分からないじゃない…!私にだって出来るかもしれないでしょ?」

紬父「そうじゃない…ムギ一人だけじゃ企業の経営は大変だということなんだ…」

紬「え……?」

紬父「私は母さんの支えがあってここまでこれたのだ…母さんの支えがなかったらここまでこれなかっただろう…」

紬母「あなた…///」


紬「………」フルフル

紬(お父様のおっしゃることは分かるけど…)

紬(好きな人を選ぶ権利だって私にあるじゃない…!)

紬父「だからだな…ムギ…婚約者を…」

紬「わ…私…!!見合いなんてしないからっ!!」タタタッバタンッ

紬母「あなた……」

紬父「ムギもいつか分かってくれるはずさ…」





紬「グスッ…グスッ…勝手よ…みんな勝手過ぎる……」

「お嬢様…どうされましたか…?」

紬「グスッ…ニーナ…グスンッ…」

ニーナ「お嬢様…!いったい…」

紬「私…こんな決められた人生イヤよ…グスンッ…」

ニーナ「お嬢様……」ギュッ

紬「グスッ…ニーナ…」

ニーナ「お嬢様…どうかお悲しにならないで下さい…旦那様はお嬢様のために……」

紬「グスッ…私……こんなところじゃなくて、普通の家庭に生まれたかった……」

ニーナ「お嬢様……」

紬「普通の家庭で…あたたかくて…お父様もお母様も笑顔あふれて…私のやりたいことも夢も自由で……」

ニーナ「………」

紬「私は…この鳥かごにいる鳥と一緒なのよ……」

ニーナ「この鳥ですか……」

紬「そうよ…この子だって高く翔び立ったり、自由に歌ってみたりしたいはずよ……」

ニーナ「………」

紬「この子はこの地の空の色だけを、この地の虹の色だけしか知らないの…私も世界というものをこの目で確かめてみたいの…」

ニーナ「………」カチャ

バサバサバサ…

紬「ニーナ…これであの子も自由なのね…うらやましいわぁ…」

ニーナ「そうでしょうか…?」

バサバサバサ

鳥「ピーピー」

バサバサバサ


ニーナ「ほらイヌワシに襲われました…」

紬「」


紬「た…たまたまよ…時に自由には危険がつきものよ……」

紬「………」シュン

ニーナ「お嬢様…違います……」

紬「え……?」

ニーナ「自由には自由を放棄する自由も含まれているのですよ……」

紬「クスッ…エカテリーナみたいなことを言って……」

ニーナ「ち…違いますって……///」

紬「ふふ♪」

紬「それじゃあ、自由を放棄するってどういう時なのかしら?」

ニーナ「そ…それは……」

紬「あら?エカテリーナを呼んでみようかしら?エカテリーナー!」

ニーナ「良いですっ!!そんなことまでしていただかなくても…!///」

エカテリーナ「どうされましたか?お嬢様」

ニーナ「……///」

紬「ニーナがね、自由につい…」

ニーナ「わあああ!!!何でもないですっ!!何でもないですっ!!///」アタフタアタフタ

紬「ふふ…どうやら何でもないみたいね。ごめんなさいね。エカテリーナ」

エカテリーナ「は…はあ……」スタスタ

ニーナ「ふう……///」

紬「ニーナ…あなたで分かったわ…」

ニーナ「は…はい…?///」

紬「自由を放棄する時…それは没頭している時…例えばあなたみたいな状態じゃない?」

ニーナ「な…何をおっしゃるんですっ!?わ…私は自由を放棄など……///」

紬「“恋”…でしょ?恋は相手に束縛されるからね」ニコッ

ニーナ「……//////」カアア

紬「ふふ♪ニーナったら正直なんだから…」

ニーナ「そ…そんなつもりじゃ…///」

ギュッ

紬「純粋で素敵な恋じゃない…頑張って……」ニコッ

ニーナ「あ…ありがとう…ございます…///」






紬「ふふ♪ニーナ…エカテリーナと順調かしら?」

紬「連絡をとることが出来ないのが残念だわぁ……」


紬「普通、女性の使用人さんは男の使用人さんか他の男の方と恋するものだけど……」


紬「ニーナは同じハウスメイドのエカテリーナに恋するなんて……」







ニーナ「……///」ガタガタ

紬「ほら、頑張らないとっ!」

ニーナ「そ…そんなこと…言われましたって…///」ガタガタ

紬「………」

紬(完全にあがちゃってるわねぇ~…どうしましょ……)

エカテリーナ「お嬢様…どうかされましたか?」

紬「そ~れっ!!行きなさいっ!!」ドンッ

ニーナ「あ…あの…///」

エカテリーナ「おお、ニーナか…お嬢様を見かけなかったか?」

ニーナ「その…あの…///」モジモジ

エカテリーナ「?」


ニーナ「すっ…好きなんですっ…!エカテリーナのことがっ…///」ポロポロ

エカテリーナ「え?え…?えぇっ!?」


ニーナ「……//////」カアア

ニーナ「う…うわああぁん!!///」ダッ

ズルッ

ニーナ「あっ!?」

エカテリーナ「ニーナっ!!」ギュッ

ニーナ「あ……///」

エカテリーナ「だ…大丈夫か?ニーナ…」

ニーナ「え…ええ…エカテリーナ…///」


キラキラキラキラ…

紬「……///」

紬(す…素敵……これが…恋なのね…///)ドキドキドキ

紬「ふふ♪あれがきっかけなのよね♪純粋な恋なら性も法律も超えるのっ!むしろ女の子同士の純愛こそが美しいっ!!」フンスッ

紬「ぜひ梓ちゃんも頑張って欲しいわぁ…///」ポワ~ン


コンコン

紬「入りなさい、斉藤」

ガチャッ

斉藤「失礼致します。お嬢様のご友人から手紙が届いております」

紬「………」

紬「やっぱり…みんなに会いたい……」

斉藤「お嬢様それは…」

紬「分かってるわっ!!」

斉藤「………」

紬「分かっているけど…分かっている…けど……」

斉藤「申し訳…ございません…」

紬「いいの…斉藤は何も悪くないわ…私が欲張りなだけなの…」

斉藤「お嬢様……」

紬「二兎追うものは一兎をも得ず…欲張りは自分のためにならないのよ……」ニコッ

斉藤(お嬢様のために私は何か出来ないものか……)


……

ベーシスト「なに…?告白した相手から返事が来るのを待っているだと…?」

梓「……///」コクン

ベーシスト「どこのどいつだ…?中学の時の奴か…?」

梓「ち…違う……///」

ベーシスト「!! お…お前…まさか、高校で変な友達に連れられて……」

梓「違うってばっ!!///」バンッ

ベーシスト「………」

ベーシスト「じゃあ聞く…梓は告白したのに待たされている…ここから何が分かる?」

梓「ま…まだ悩んでいるんだよ、きっと……」

ベーシスト「悩むこと自体おかしいと思わなかったか?」

梓「そ…そんな……」

ベーシスト「好きかそうでないかは普通その場で判断がつくもんだろ……」

梓「わ…分かんないよ…必ずしもそうじゃないかもしれないじゃない……!」

ベーシスト「じゃあ、お前はそいつのことがどうして好きになった?」

梓「それは…優しいし…いつも私に相手してくれるし……///」

ベーシスト「ほら、その場で答えられるだろ?」

梓「あ……」

ベーシスト「諦めろ…お前にはまだ早いんだよ……」

梓「そ…そんな……グスッ…グスッ……」ポロポロ

ベーシスト「はぁ~…忘れろ…そいつよりも良い奴(男)なんていつか巡り会うって……」

梓「ううっ…グスッ…グスッ…うぅ……」ポロポロ

梓「グスッ…や…やだ…諦めたく…ない…グスッ……」

ベーシスト「何故なんだ?」

梓「…もん……///」

ベーシスト「ん……?」

梓「だって…好きなんだもんっ……!グスンッ……///」

ベーシスト「………」

ベーシスト「ふぅー…そっかぁ……」

梓「……//////」

ベーシスト「お前が惚れたんなら…仕方ないな……」

梓「グスッ…グスッ……」

ベーシスト「すまんな。梓…いじわるなこと言って……」ナデナデ

梓「グスッ…グスッ……」ポロポロ

ベーシスト「親は青春に入らずはこのことだったのかな…梓…頑張って待ってみるか……」ナデナデ

梓「グスッ…う…うん……」


prrrrrrrr…

梓・ベーシスト「!?」


ベーシスト「お…おい…相手からか……?」

梓「う…うん……!///」コクッ

ベーシスト「そっか…ふっ…グッドラック…!」ニッ

梓「お…お父さん……!」

バタンッ

梓「で…出ないと……///」アセアセ

ピッ

梓「も……もしもし……///」

憂『あっ、梓ちゃん!遅くなってごめんねっ!』



翌日・早朝

チュンチュン…

梓「………」

梓「ふぅー……」

梓「………」

梓「早く起きちゃった……」

「ニャー…ニャー…」

梓「あ……」

ガラッ

猫「ニャー!ニャー!」ピョンッ

梓「きゃっ…もう…また勝手に入ってきて……」

猫「ニャー!」ペロッ

梓「あはは…止めてってたら……」

猫「ニャー…」

梓「大丈夫だよ…気にしてないから……」ナデナデ

梓「………」

梓「この子に餌をやろうかな……」

梓「…ん……?」

梓「私の目…こんなに赤くなっていたんだ……」

梓「………」

梓「はは…仕方ないよね……」

猫「ニャーニャー」

梓「あ…餌…餌……」

コトンッ

梓「ほーらお食べ…」

猫「ニャー!」モグモグ

梓「ふふっ……」

梓「………」


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最終更新:2010年02月19日 00:40