店員「・・・・・・お客様?」イライラ

やばいぞ澪、店員がこめかみに青筋光らせている。可愛い顔が台無しだ。

澪「ごめんなさい。これは弁償します。なので、申し訳ないですが別のを持ってきてください。」

エリザベス『ほんと、申し訳ないわね。』

店員「・・・・・・・かしこまりました」ピクピク



店員「こちらなどいかがでしょうか?」

続いて持ってきたのはN-01B。シャープでクールなデザインが老若男女問わず人気を集めている機種だ。

ちなみに>>1の妹、父、友人が3人、妹の彼、その姉とかなり周りで使っている人が多い。

その人気携帯を澪は恐る恐る手に取ってみる。




携帯『ちょwwwいきなり逆くぱぁ(流行らせようとしている)するとかまじ勘弁ww』

澪「フンッ!」バキッ


店員「さすがの私も堪忍袋の緒が切れますよ?」

澪「反省してまーす。なので別のお願いします。ほんとすいません。」

店員はぎこちない動きで裏へと入っていく。

エリザベス『澪。今のやり取りで一つわかったことがあるわ。』

澪(どうした?エリザベ)

エリザベス『「ス」言えや!まぁいいわ。あのね、物の性格が決まるのはある一定の法則があるってこと。』

澪(放送区?)

エリザベス『法則よ。簡単にいえば○○の○○。例を言えば澪のベースという風な感じね。つまり、澪が私以外の他のベースを買ってもそれは結局は澪のベースだから、
私とは考えていることが違っているとしても性格は同じになるってことなのよ』

澪(じゃあ何か?私が買う携帯はすべて私の携帯になるわけだから、全部アイツが出てくるってのか?)

エリザベス『そういうことね』

澪「ふ、不幸だ・・・・」


上条「へっくしょい!!!・・・・・風邪ひいたかな?」


店員「もうこちらでよろしいですか?よろしいですね?はいお買い上げありがとうございます!」

澪「落ち着いて下しあ。とりあえず触らせて。」

次に持ってきたのはSH904i。おいおいいつの時代の携帯ですかァ?

澪「>>1が5年近く使っている愛機だよ。」

エリザベス『聞いてないわよ?』

携帯『おすww澪ちゃんまじひでーしww一日に3回も逆くぱぁされるとか俺はじめてかもしれんかもしかwwwわろすw』

澪「・・・・・・・・値引きできません?」


店員「タダでいいです」

携帯『このハンサムボーイを捕まえてタダとかwwwww店員まじパネェww受けるw』



結局元の鞘に収まってしまった澪ちゃんだったが、もう外はすでに暗く夜の帳が下りていた。

澪(・・・・・帰るか。)

そう思い一歩を踏み出すが、ふとあるものに目がいった。

アスファルトに咲く花。Tomorrowではない。

その花を見て澪は思う。

澪(花にも・・・・心があるかな?)

澪は内心ドキドキしながらその花にそっと手を当てた。







花「なに触ってんだァぁぁぁォ嬢ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」


澪「う、うぉっ!?」

あまりの大声にビクッと震える澪。通行人がそんな澪をじろじろと見ていくが澪は気にしない。

にへら~っと笑ってごまかし(余計怪しまれた)再度花に意識を向ける。

花「おう、嬢ちゃんよぉ!俺に触っとけがすんぜぇ!綺麗な花にはとげがあるってよぉ!!!」

どう見ても綺麗な茎です。本当にありがとうございました。

澪「そうだ、写メ取ろう。こんなきれいな花なんだもの。」

そう思い携帯を取り出す。

携帯『おほほww朝一出番ッすかwえ?今、夜だって?知らんが奈良www』プッw

澪は携帯を無視しつつカメラ機能を捜す。

携帯『あっ・・・ちょっ・・・・そんなとこ・・・さわっ・・・・ひゃぁぁぁぁん///』

澪(うっぜえええええええええええええええええ!!!)

ついにカメラを起動し、花にピントを合わせる。シャッターボタンをポチリとな。




携帯「ポコチン!」(ポとンにアクセント)

澪「おいぃっ!なんだよこのシャッター音!」

「プーッwクスクス」「なにあれ最悪~」「ポコチンとかww」「どこの淫乱処女様ですかァ」

携帯『・・・・てへっ☆』

澪(てへっ☆じゃねぇよこのやろう。おるよ?しまいにはおるよ?)

携帯『ちょwwさすがに1日にそんなにおられたら心も折れますてwwうはww』

携帯『やっべwwまじやっべwwおられすぎて心折れるとか俺おもしろすぎw』

携帯『自重しろw自嘲しろwwぷッテwwラwwワwwロwwスww』

澪(おりたい・・・・すごく折りたい・・・・)

エリザベス『澪、我慢よ。』

携帯『ねぇねぇ澪!澪!』

澪(な、なんだよ・・・・)

携帯『ちょっと俺を折りたたんでみてくれないか?』キリッ

しぶしぶと澪は携帯をパタンと折りたたむ。





携帯『セルフフェラ』

携帯『やっべww今日の俺はキテるwwwこいつぁヤwwヴwwァwwイ』


澪「フンッ!」バキン

携帯『』

エリザベス『あ』


エリザベス『・・・・どうするのよ。せっかくタダで手に入った携帯』

澪(いいんだ。私は携帯なんていらないんだ。一生携帯なんて使わないんだ。時代はポケベルさ)

エリザベス『いつの時代の人なのよ・・・・』

澪(それに・・・)

澪(私はお前さえいてくれたら・・・・もう他はどうでもいいんだ)キリッ

エリザベス『ばっ///ばっかじゃないの!?そ、そんなこと言われたって・・・う、嬉しくなんてないんだからっ!!!///』

澪(はは、かわいい奴め)ナデナデ

エリザベス『ひゃあぁ///ちょっ・・・許可なく撫でるなー!!///』

澪「ふふ・・・・」

澪(今日はもう疲れちゃった。。。。早く帰って早く寝よう。)






今までのやり取りを第3者からみたバージョン

ん?女子高生が花に語りかけてる。ロマンチストだねぇ~。

お、携帯を取り出したぞ?思い出、メモリー、いいねぇ~かわいいねぇw

え?今聞き捨てならないシャッター音が聞こえたが!?俺の耳の錯覚ですかねぇ!?

と思ったらなんか携帯に向かってぶつぶつ言ってるぞ!あれはやばい、やばいね。

あ、携帯折った!やっべまじぱねぇw意味がわかりまくりまクリスティww

今度はギター?か、ベース?まぁ楽器に向かってぶつぶつ言ってる・・・


ブッwwwww


楽器に向かって「キリッ(笑)」って顔したよw「キリッ(爆笑)」今度おれも使おwww







朝。目覚ましのけたたましい音が部屋に鳴り響く。

澪は目覚ましを手に取り音を止める。その際目覚ましが何か文句を言ったような気がするが気にしない。

いつも通りの朝。そして、昨日通りの状況。

起きぬけにエリザベスを担ぐ。

澪(おはよう。エリザベ。)

エリザベス『「ス」を言いなさいよ!』


昨日と変わらず今日が始まる。



「澪ちゃんが接触感応能力者になっちゃったようです~二日目~」
ネタもないのに二日目とかマゾなの?gdgdになる前に落とした方がいいんじゃないの?編



秋山澪の一日は朝の朝食から始まる。

皆さんは歯磨き→朝食の流れ派?
それとも朝食→歯磨きの流れ派?

私こと、秋山澪(>>1)は断然朝食→歯磨きの流れ派だ。

いつも思う。歯磨きした後朝食食べたら意味なくないか?と。

ママが作ってくれているトーストを頬張り牛乳を流し込む。牛乳は良い。便の通りも良くなるし。何より、この巨乳は毎朝のこの牛乳のおかげだといっても過言ではない。

歯磨きをして顔を洗う。よし、今日も可愛い。さすがわたし。

エリザベスを再び担ぎ、玄関へ。

澪「行ってきます」

エリザベス『行ってきます』

遠くの方からママが行ってらっしゃーいと言っている。さぁ、今日も一日頑張るか。

軽い足取りで交差点に差し掛かる。

なんだか今日はとても気分が良い。晴れやかだ。いや、もうやけくそなのか?

信号が青に変わる。早朝なので周りにはだれもいない。わたし一人。

私だけの世界で、私は歩く。

エリザベス『み、澪っ!右っ!!!!』

へ?

キキーッドンッ・・・・・

私の目の前に鉄の塊が現れて、体が浮き上がるのはほぼ同時だった。


轢かれた・・・・気がしたが。なんだ?体に異常が見られない。

痛くもない・・・・立ち上がれる。なぜか元気だ。

あたりを見回す。絶句した。

およそ、ベースの形を保っていないベースケースがそこにあった。


澪「っ!!エリザベス!!」

私は一目散にエリザベスへ駆けよる。

澪「エリザベス!しっかりしろ!エリザベス!」

エリザベス『澪・・・・無事で・・・・よか・・・た』

澪「大丈夫か!?今すぐ修理屋さんに連れてってやるから!」

エリザベス『ボディの損傷が・・・・は、げしぃ・・・・多分、もう・・・・・無理ね・・・』

澪「そん・・・そんなこと言うな!そんな・・・!」

エリザベス『死ぬまでに・・・・あなたと意思疎通ができて・・・・本当に・・・・・よか・・・・った』

澪「え、エリザベス・・・・・・」

澪「エリザベーーーーーーーース!!!」


エリザベスはスクラップになった。

それからというもの、私の中にあったものの心を聞くという能力は無くなってしまった。

もしかしたらあれは、神様が、私にくれた、ギフトだったのかもしれない。



そして、能力がなくなった今。私は携帯ショップにいる。

もう忌々しい携帯を見なくて済むのだ。やはり携帯はないと不便だからな。

澪「さーて、新しい携帯君とご対面だ!」

パカッ・・・・









携帯『くぱぁww』

澪「」バキッッ!



おしまい!



最終更新:2010年02月19日 01:11