唯「えっと、呼んだ?」

澪「あぁ、呼んだよ」

唯「なになに?」

澪「明日は暇か?」

唯「明日ー?うーん・・・うん!何もないよ!」

澪「そうか、じゃあ一緒に買い物に行かないか?」

唯「買い物?澪ちゃんと?」

澪「そうそう」

唯「うん!いいよ!」

澪「よし、決まりだ」

律「なんの話してたんだ?」

澪「別になんでもいいだろー?」

律「ちぇー、おーい梓ぁ」

梓「はい?」

律「明日は澪と唯でデートだってさー」

梓「へ?デート?」

律「うん、そうらしい」

澪「別にデートじゃないって」

唯「えー?デートじゃないの?」

紬「デートよ、デート。これは紛れもないデートだわ」

律「ムギはデートを大プッシュだな」

唯「へへーやっぱりデートだよ」ギュッ

澪「こら、抱きつくなー?」

梓「そういうのは私のポジションなのに・・・」

律「もう、しょうがないなー。・・・あずにゃん」ダキッ

梓「今すぐ離していただけますか?田井中先輩」

律「私への風当たりが強い」

紬「二人とも、明日は楽しんできてね」

澪「ん?あぁ(普通に買い物に行くだけなんだけど・・・)」

唯「うん!みんなにもお土産買ってくるねー!」

律「おっ、楽しみにしてるからなー?」

梓「是非律先輩には受け取っても嬉しくないようなものを買って来てあげてくださいね」

律「うげ。梓、さっきはごめんって」

唯「うん!了解!」

律「そこは了解しないで欲しかった」

澪「それじゃ、また明日な。待ち合わせ場所や時間はあとでメールするよ」

唯「うん!待ってるねー!」バイバーイ!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




澪(なんかムギのテンションが上がってたような気が・・・)

澪(やっぱりそういうのを期待してるのかな)

澪(・・・それはないな)

澪(あ、そうだ)

澪「唯にメールしないと」

澪「えーと・・・」



ペレペレペーン♪


唯「あ、澪ちゃんからだ」

唯「えーと・・・?」

明日は1時に駅前でどうかな。
せっかくだからお昼も一緒に食べないか?

唯「ふむふむ。えーと、『おっけー!じゃあ一緒に食べよう?』と」

唯「そうしーん」スギューン

憂「お姉ちゃん楽しそうだね?」クスクス

唯「へへー、明日は澪ちゃんとおでかけするんだよ!」

憂「そうなの?二人で?」

唯「うん!」

憂「二人でって、珍しいね?」

唯「あれ、言われてみればそうかも」

憂「楽しんできてね」ニコッ

唯「うん!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


唯「おーい!」

澪「唯!」

唯「ごめんねー、待った?」

澪「あぁ、待った」

唯「そ、そんな」ガーン

澪「あはは、嘘だよ。私も今来たところなんだ」

唯「よかったー」

澪「それに、まだ待ち合わせの時間になってないからな」

唯「あれ?本当だ」

澪「遅刻してると思ったのか?」

唯「うん、ちょっと家出るの遅れちゃって」テヘヘ

澪「それで走ってたのか」

唯「えへへ。いい運動になったよ!」

澪「よし。それじゃ、行くか」

唯「そう言えば、今日は何をするの?」

澪「へ?買い物だけど・・・」

唯「何を買うの?」

澪「えっと、特には決めてないな」

唯「じゃあブラブラするの?」

澪「あぁ。嫌か?」

唯「ううん!そんなことないよ!」

澪「そっか。まず、ご飯食べに行こうか」

唯「そうだね、今日寝坊しちゃったから朝ごはんも食べてないんだよー」

澪「それじゃ結構がっつり食べるか?」

唯「うん!あそことかどうかな!」ビシッ

澪「まさかの吉野家」

唯「駄目?」

澪「駄目じゃないけど、ほら。もっと女の子らしいところにしないか?」

唯「うーん、それもそうだね」

澪「ほら、あそこはどうだ?」

唯「あ、いいね!パスタ好きー!」

澪「よし、決まりだな」




唯「澪ちゃんは何食べるの?」

澪「私?私はナポリタンでいいかな」

唯「じゃあ私はミートソースにしよっと」

澪「それだけで足りるのか?」

唯「へ?うん、足りるよー?だって大盛りにするもん!」

澪「それで太らないんだから羨ましい・・・」

唯「私は澪ちゃんの体好きだよー?」

澪「ばっ!///誤解を生むような言い方するなっ!///」


唯「へ?あっ、ごめんね///」

澪「い、いや、わかってくれればいいんだ///」

唯「それじゃ店員さん呼ぼっか」

澪「あぁ、そうだな」スッ

唯「あー!!ストーップ!!」

澪「!?」ビクゥ!

澪「な、なんだよ、大声出して」

唯「ごめんごめん。あのさ」

澪「なんだ?」

唯「そのボタンは私に押させて?」

澪「店員さん呼ぶやつ?」

唯「そうそう!私、それ押したい!」

澪「ふっ、しょうがないな」クスクス

唯「やったぁ!」ピンポン♪


店員「お待たせしましたー」

唯「えーと、これと」

澪「これ、ください」

店員「はい、ナポリタンとミートソースですね」

唯「あ!ミートソースは大盛りで!」

店員「はい、かしこましました♪」ピッ

唯「ほー・・・」

澪「どうした?」

唯「今の店員さん、可愛かったね!」

澪「ん?あぁ、そういえば綺麗な人だったな」




律「なぁ」

梓「なんですか?」

律「後ろの席から聞きなれた声がしないか?」

梓「私もそう思ってました。あれって」

律「唯と澪だよな?」

梓「偶然ですね」

律「あぁ、しかも後ろの席って・・・」

梓「いつ来たんですか?全然気付かなかったです」

律「ちょうど梓がトイレに行ってたときだと思う」

梓「あー、なるほど。だから入ってくるの見えなかったんですね」

律「それにしても唯のヤツ、ボタン押させてくれなんて、子供だなー」ニシシ

梓「私は唯先輩の気持ち、わかりますけどねー」

律「じゃあ梓もお子様か」タハハ

梓「むっ、そんなんじゃないです」

律「ごめんなー?さっき私がボタン押しちゃったもんなー?」ニヤニヤ

梓「だーかーらー、気にしてないですってば!」

律「そうかそうか。あー、喉が渇いたなー」

梓「店員さん呼びましょうか?」キラキラ

律「嬉しそうだな、おい」ニヤニヤ

梓「うっ///」

律「そういえばあの二人、今日は何するんだろうな?」

梓「さぁ?買い物って言ってたから普通に雑貨屋さんとかブラブラするんじゃないですか?」

律「そんなもんか?」

梓「多分。っていうか、私達は何をするんです?」

律「へ?」

梓「昨日いきなりメール来てびっくりしたんですよ?」

律「何って、デートだよ」

梓「そうですか。帰っていいですか?」

律「ああ!駄目!帰っちゃ駄目!」

梓「全く、で?本当は?」

律「・・・」

梓「律先輩?」

律「ごめん、なんも考えてない」

梓「呆れた・・・」

律「だってー暇だったんだもんよー」

梓「別にいいですけど・・・」

律「付き合ってくれてありがとうなー?」

梓「いいんですよ、暇でしたし。でも」

律「?」

梓「あのメールは何事かと思いましたよ」

律「ごめんな」タハハ

梓「本当ですよ。『一生のお願いだ!』なんて」

律「そういう気分だったんだよ」

梓「気分で一生のお願いを使っちゃうんだから、この人は・・・」

律「ちょっとしたサプライズだよ」

梓「後輩に心配させるなんて先輩として失格ですよ」ムー

律「ごめんって」

店員「お待たせしました」ゴトッ

律「おっ、きたきた」

梓「あれ?あの・・・すみません」

店員「はい?」

梓「私達、大盛りは頼んでないんですけど・・・」

店員「これが普通ですよ」ニコッ

律「・・・量、多いな。唯のヤツ、大盛りなんて食べ切れるのか?」





店員「お待たせしましたー」

唯「待ってましたぁ!」

澪「こら、唯///」

店員「失礼します」ゴトッ

澪「えと、すみません。私は普通で頼んだんですけど」

店員「えぇ、これは普通盛りです♪」

澪「」

唯「いっぱいあるね!」

店員「こちら、ミートソースになります」ゴトッ

唯「」

澪「」

店員「どうぞ、ごゆっくりー♪」

澪「こ、これは・・・」

唯「やったぁ!いっぱいだぁ!」

澪(これ、女の子が一人で完食できる量じゃないだろ!!)


唯「澪ちゃん!見て!いっぱいあるよ!」

澪「唯・・・一人で食べれるか?」

唯「うん!だってお腹ペコペコだもん!」

澪「そうか?ならいいんだけど・・・」


15分後


唯「もう無理ー」グデー

澪(言わんこっちゃない)

唯「澪ちゃんはちゃんと食べて偉いね?」

澪「私も結構苦しいぞ?」

唯「私はもう限界・・・」ウップ

澪「・・・」

唯「半分くらい残しちゃったよ・・・」

澪「唯、貸すんだ」

唯「へ?」

澪「いいから、貸して」

唯「えっと、食べてくれるの?」

澪「もったいないだろ?」

唯「澪ちゃんかっこいい!」

澪(は、果たしてこれはかっこいいのか?)

澪「とにかく、食べれるだけ食べてみるよ」

唯「うんうん!澪ちゃん、ガンバ!」

澪「あぁ・・・!」


10分後


澪「・・・」

唯「・・・すごい!」

澪(完食してしまった・・・)

唯「澪ちゃん、お水もらおうか?」

澪「あ、あぁ。頼む・・・」

唯「とぅ!」ピンポーン♪

唯「えへへーまた押しちゃった」

澪「また食べちゃった・・・」

唯「澪ちゃん、かっこよかったよ!ありがとう!」

澪「あ、あぁ。気にするな」

唯「大丈夫?具合悪くない?」

澪「あぁ、具合は平気だ。ただ・・・」

唯「?」

澪「また太るなーと思って・・・」ズーン

唯「あう、ごめんね?」

澪「ああ!ごめん!そういうつもりで言ったワケじゃないんだ!」

唯「でも、ごめんね?」

澪「いいって。気にしないで」

唯「本当?」

澪「あぁ。でも、この店出るのはちょっと休んでからにしないか?」

唯「そうだね、私もちょっと休憩ー」

店員「お待たせしましたー」

唯「あの、お水もらえますか?」

店員「はい、2つでよろしいですか?」

澪「そうですね、お願いします」

店員「はい、かしこまりましたー♪」

澪「ふー・・・」

唯「ねぇ、澪ちゃん?」

澪「なんだ?」

唯「澪ちゃんはどうして、今日私を誘ってくれたの?」

澪「それは・・・」

唯「それは・・・?」

澪「唯と、もっと仲良くなりたかったんだよ///」

唯「・・・へ?」


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最終更新:2010年02月25日 14:25