澪「ト、トランプ……とかどうかな」

憂(そ、それなら安心だ……)ホッ

律「……!!」

律(汚い……澪のやつ、またいい子ぶりやがって……)

紬「あと野球拳……とか」

憂「……!!」

梓「や、野球……///」

律(す、少しはムギを見習ってほしいもんだ……)

憂(……もう我慢できない)

憂「い、いい加減にして下さい!」

律「う、憂ちゃん……?」

憂「おかしいですよ、野球拳とか下着がどうこうとか……」

憂「い、いくらお姉ちゃんが、あの……」

憂「か、可愛いからって……その……///」チラッ

唯「……?」

憂「……」ドキッ

憂「……」ドキドキ

憂「と、とにかく、お姉ちゃんの純粋な心を弄ぶのはやめて下さい!」

梓・紬・澪・律「……」


――しーん

憂(こ、これだけ言えば……)

唯「あ、もう5時だよ、うい!」

憂「え、きょ、今日はいいよ……」ドキッ

唯「え、でも……」

澪「……?」

律「……何だ、何かあるのか?」

唯「あのね、これもういに教わったんだけど……」

憂「わ、ちょっと、お姉ちゃん」オロオロ

唯「5時になったら妹に耳かきをすると、一日の汚れが落とせるんだって」

梓・紬・澪・律「……」

律(何だろう……急にさっきの言葉が薄っぺらく思えてきた……)

律「……よし、じゃあこうしよう!」

憂「……?」

律「みんなが紙にやりたいことを書いて、それを唯がランダムに引く」

律「それで、決まった遊びをしよう、これなら公平だろ!」

澪「そうだな、それなら……」

梓「いいですね、それでいいです」

憂(う……なんだかもう反論しづらいし……しかたないか)

――

律「……よし、みんな一つずつ書いたか」

――かざごそ

唯「選ぶよー」

憂(こうなったら、もう安全なものになるように祈るしか……)

唯「選んだよー!」

律「よし、唯、読み上げろ!」

唯「え……と、何だろ……」

唯「お医者さん……ごっこ……」

一同「……!!」

律(な、なんてマニアックな……)

律(誰だ……誰が書いたんだ……)

澪(……え、やるの?……これ)

唯「懐かしいな、まさか高校生になってやるなんて思わなかったねー」

憂「……あの、本当にやるんですか、これ?」

律「ま、まあ選んじゃったからには仕方ないよな……」ドキドキ

梓「そ、そうですね……」ドキドキ

紬「じゃあまずは唯ちゃんが患者さんね」ドキドキ

憂(ダ、ダメ……)

憂「い、いえ、私が患者さんやります、やりたいです」

律(くそ、憂ちゃん、また邪魔を……)

唯「じゃあ私お医者さんがいい!」

憂「……!!」

律(唯がお医者さん……だったら……)

律「わ、私はお医者さんと仲のいい看護婦さん」ドキドキ

紬「……じゃあ私はお医者さんの愛人♪」

律(くそっ、いつもムギに上を行かれる……)

澪(いや、お医者さんごっこにそんな役柄ないだろ……)


梓「あの、さすがにお医者さんごっこに愛人まで出てくるのはどうかと……」

律「いや、だってそうでもしないと全員でできないだろ」

澪「でも……普通は患者さんを診察するだけで……」

律「よし、じゃあ梓と澪は不参加な!」

澪「……え、え?」

澪「えと、えっと……じゃあ……」

澪「……お医者さんの妻やります」

梓「……」

梓「……お医者さんの座ってる椅子の役やります」

律「な……」

紬(……なかなかやるわね)


ちなみに……
唯:医者
憂:患者さん
梓:椅子
律:看護婦さん
紬:お医者さんの愛人
澪:お医者さんの妻



律「よし、始めるぞ、よーい……」

澪(……何かもう演劇みたいになってきたな)

――ぱんっ

唯「ほ、本当に座っちゃっていいの、あずにゃん?」

梓「ど、どうぞ……///」

――どすん

梓「……」ドキドキ

唯「では次の方どうぞー」ワクワク

憂「は、はい……」ドキドキ

唯「今日はどうしましたか?」

律(唯のやつ、結構楽しそうだな……)

憂「あの、ずっと胸が痛むんですけど……」ドキドキ

唯「ふむ……」

憂「お姉ちゃんのことを思うと、ずっと胸が痛くて……」ドキドキ

律・紬・澪・梓「……!!」

律(な……ここでまさかの告白……?)


憂「さ、さわってみて下さい、きっとここが悪いんです……」ドキドキ

律(くそっ、みんなの前で先手を取るつもりか……)

律(……そうはさせるか)

律「ごめんなさい、ここ内科なんで、そういう方は精神科行って下さい」

憂「え、あ、あの……」

律「じゃあ、お大事にー!」

律「……ふぅ」

澪(か、帰らせちゃった……)

澪(……どうすんだ、この後、患者さんがいないと"お医者さんごっこ"として成り立たないぞ)

紬「やっほー♪」

唯「あ……」

紬「会いたかったから、つい来ちゃった……」ドキドキ

唯「仕事中には来るなって言ってあったろ、もう……」

澪(……なんだこれ、昼メロか)


紬「いいじゃない、どうせ奥さんは旅行中でしょ、んー……」

律(な……いきなりキスを……)

梓(……させるか)

――ぐらぐら

唯「きゃっ!」

紬「い、椅子が動いた……わね」

律「ごめんなさい、これ古い椅子なんで……」

律「それにここ、関係者以外は立ち入り禁止なんで……」

紬「……あら、そうだったかしら」

――ガタン

澪「……やっぱり、そういうことだったのね」

唯「お、おまえ、旅行に行ってたんじゃ……」

澪(……いや、さすがにこれは)

澪「待った、ストップストップ!」

律「……何だよ、澪」

澪「ちょっと待て、これはさすがにお医者さんごっこじゃないだろ……」

紬「……もう、いい所だったのに」

澪(……いい所だったのか?)

澪「大体、6人でお医者さんごっこってのがムリあるんだよな」

唯「うーん、じゃあほかの事しよっか」

――

律「よし、じゃあ今度は6人でもできそうな遊びってことでみんな書き直そうぜ」

――かきかき

唯「よーし、選ぶよー」

澪「またこの選び方か……」

律「いいだろー、公平なんだから」


――がさがさ

唯「よし、これ!」

律「どれどれ、えと……」

律「じょ……女王様ごっこ……」

一同「……!!」

律(誰だ……これは一体誰が書いたんだ……)

憂(な、何でこんなのばっかり……)


澪「これは6人でできる……のか?」ドキドキ

律「そうだな、大体、どうやるかもよく分か……ん?」

――ぺらっ

律「……詳細が書いてある」

律「……なになに」

律「……唯先輩が女王様になって、みんなにおしおきをしていく遊びです」

律「なるべく年下からせめると盛り上がるでしょう……」

律「……」

梓「……」ドキドキ

梓「し、仕方ないですね、書いてあるからにはそれに従うしか……」ドキドキ

律「……」ジー

律(な、なんとなく梓の性癖が分かった気がする……)


――

澪「……なあ、本当にやるのか?」

梓「し、仕方ないですよ、決まっちゃったんですから……」ドキドキ

梓「……さ、先輩、早く……」ドキドキ

憂「……」イライラ

梓「ほら、年下からですよ……ほら」ドキドキ

梓「そ、そうだな、じゃあまず私から……」ドキドキ

憂(な、何で梓ちゃんはよつんばいになってるのよ……)イライラ

律「……」

唯「え、えっと……」オロオロ

梓「ほ、ほら、思いっきり叩いて下さい……」ドキドキ

唯「……え、う、うん」

澪「……」

澪(……なんとなく梓の本性が……)

唯「え、えーい」

――ぴしゃ

梓の体をを軽く叩く唯

梓「ち、違います、もっと強く……」ドキドキ

唯「こ、こう……?」

――ぴしゃ

梓「も、もっと見下す感じで……」ドキドキ

――ぴしゃ

梓「そ、そこで何か一声……」ドキドキ

一同「……」

澪「ちょ、ちょっと待った!」

唯「……ん?」

梓「な、何ですか、いい所なのに……」ドキドキ

澪「や、やっぱりこういうのは、その……」

梓「い、いいじゃないですか、公平にきめたんですから……」

紬「……そうね、これじゃ私たちも一緒に出来ないわねー」

梓「いえ、だからそれは順番で……」

律(そ、そういう問題か……?)

澪「いや、私が言いたいのはそうじゃなくて……」

梓「し、仕方ない……ちょっとだけ変わってやるです」

一同「……」ドキッ

澪「……」

澪「じゃあ次は私が……」

憂「い、いえ、年下からなんで、次は私のはずです」ドキドキ

律(憂ちゃん……今回はあまり反論しないと思ったら、そういうことか……)

憂(よくよく考えてみると……ちょっと新鮮でいいかも……)ドキドキ

憂「……さ、お姉ちゃん、早く……」ドキドキ

――

憂(こ、今度からこれも日課に加えてもらおうかな……)ドキドキ

紬・律(い、意外と悪くない……)ドキドキ

律「よし、じゃあ次は……」ドキドキ

澪・紬・律「私が……」ドキドキ

澪・紬・律「……」

律「よし、唯、次は私だ、ほら!」ドキドキ

紬「ちょっと、律っちゃん、ずるいわよ」

澪「そうだぞ、ここはちゃんと順番を……」

律「いや、だからまず私が……」

――言い争う三人


唯(……よく分かんないけど、そんなに楽しいのかな、これ)


未完



最終更新:2010年02月25日 20:36